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聖獣学園

  • posted at:2020-12-13
  • written by:砂月(すなつき)
せいじゅうがくえん
東映(東京撮影所)
配給:東映
製作年:1974年
公開日:1974年2月16日 併映「学生やくざ」
監督:鈴木則文
企画:高村賢治
原作:鈴木則文 沢田竜治
脚本:掛札昌裕 鈴木則文
撮影:清水政郎
録音:長井修堂
照明:桑名史郎
美術:中村修一郎
音楽:八木正生
編集:田中修
助監督:岡本明久
記録:高津省子
擬斗:日尾孝司
スチール:加藤光男
進行主任:入葉一男
装置:小早川一
装飾:田島俊英
美粧:住吉久良蔵
美容:花沢久子
衣裳:山内三七子
演技事務:石原啓二
現像:東映化学
出演:多岐川裕美 山内えみこ 衣麻遼子 田島晴美 渡辺やよい
アメリカンビスタ カラー 91分

娑婆での生活に別れを告げた多岐川魔矢は人里離れた場所にあるセントクルス修道院に入った。そして洗礼を受けた後に修道服を身に着けることを許可され助修女となった。院長の小笠原綾、副院長の松村貞子らによっておよそ73章に分かれる戒律の説明を受け、それを守ることを神に誓うと今度は服装の説明を受けた。白は潔白、黒は苦行を表し、戒律を守る苦行こそが弱い人間が神の花嫁に近づく道だと貞子は言った。魔矢は助修女の部屋に案内されたが、そこは一つ上の歌隊修女の部屋よりも格段に粗末だった。その差は寄付金の額で決まるというのが専らの噂だ。ある日、魔矢は基礎神学の授業で副院長をからかった型破りの石田松子に興味を持った。その松子が夜中に隠れてウイスキーを飲んだことを副院長に気づかれ、また別の日には倉庫の缶詰などを盗み食いした二人が鞭打ちの刑を受けた。松子は魔矢がきてから急に周囲が騒がしくなったことから彼女を院長が送り込んだスパイだと警戒した。

植物の温室で密会する修道女の高波美恵とジャネットの姿を見つけた魔矢は、助修女の行動を探るのを命じた人物の名を吐かせた。それは副院長であり美恵とジャネットに従わせたのだ。そのことがわかると魔矢は密会したことを口外しない代わりに指示通り動くよう命じた。美恵に鍵を開けさせ院長室に忍び込んだ魔矢は書類の綴りを片っ端から調べ上げその中から篠原美智子という人物の書類を見つけ出した。そこには心因が心臓麻痺と記されており、その担当をしたのが院長だということがわかった。彼女が次に接触したのは修道院に古くからいる賄い婦の菅野さちだった。ベッドに臥せる彼女の担当になった魔矢は明るく声を掛けるが、さちは彼女が首から下げるロザリオを見て顔色を変えた。その裏には「MARY-MICHIKO」と刻まれており、さちは魔矢が美智子の娘であることがわかると小刻みに震えた。魔矢は母のことを教えて欲しいと懇願したが、さちは優しくていい人だったとしか答えなかった。

ある日、司祭の柿沼信之が修道院を訪ねた。人望の厚い司祭は皆から尊敬される人物で、懺悔をする北野久子に声を掛けてその悩みを聞いた。彼女の父親は脳溢血で倒れ、入院費用をすぐに用意しないと死んでしまうと妹から聞いた。そこで副院長が管理する納入金の中から金を盗んだと正直に話した。すると司祭は神があなたを罰することはないと言い、元へ戻しておきなさいと10万円を渡した。久子が安堵の表情を見せ悩みが跡形もなく消え去ったと言うと、罪の意識が淡雪のように消えて行くお前に神が現れるはずはないと司祭は冷たく言い放った。そして神に替わって罰を与えた。

屋台的映画館
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男はつらいよ 柴又慕情

  • posted at:2020-12-10
  • written by:砂月(すなつき)
おとこはつらいよしばまたぼじょう
松竹(大船撮影所)
配給:松竹
製作年:1972年
公開日:1972年8月5日 併映「祭りだお化けだ 全員集合!!」
監督:山田洋次
製作:島津清
企画:高島幸夫 小林俊一
原作:山田洋次
脚本:山田洋次 朝間義隆
撮影:高羽哲夫
美術:佐藤公信
照明:青木好文
編集:石井巌
録音:中村寛
調音:松本隆司
音楽:山本直純
監督助手:五十嵐敬司
装置:小野里良
装飾:町田武
進行:玉生久宗
衣裳:東京衣裳
現像:東京現像所
製作主任:池田義徳
主題歌:「男はつらいよ」渥美清
協力:京成電鉄 福井新聞社 京福電鉄 きもの・洛趣織 ペプシコーラ 柴又 神明会
出演:渥美清 倍賞千恵子 松村達雄 三崎千恵子 前田吟
シネマスコープ カラー 108分

初夏のある日、北陸地方の小さな駅でうたた寝をして妹夫婦の夢を見たフーテンの寅こと車寅次郎は生まれ故郷に帰ることに決めた。その頃、団子屋とらやでは叔父の竜造が家を建てようと考えるさくらたちのために少しでも足しになればと二階を貸し出そうと考えていた。だが心配なのは寅次郎をうまく説得出来るかだった。そんな矢先に現れたのはその寅次郎で、玄関にある魔除けの下にぶら下がった「貸間あり」の札を見てショックを受けたのだった。もう戻ってくるなと言われたような気がした彼はへそを曲げて店を飛び出した。さくらは後を追い掛けたが寅次郎は聞く耳を持たずに去って行った。

住むところを失った寅次郎は不動産屋へ行くが、彼のような商売では中々引き受けてくれる家主はいなかった。一方、寅次郎の方も身勝手な条件をつけることでまとまるものもまとまらず不動産屋をハシゴをする羽目になった。夕方になり疲れてどうでもよくなった寅次郎は話を詳しく聞かずに住処を決めた。そして不動産屋の車で連れて行かれたのはなんととらやだった。寅次郎はふざけるなと言って車に戻ろうとするが、さくらの夫の諏訪博は何とか話を聞いてもらおうと引き留めた。だがそこでもう一つ問題が発生した。不動産屋が仲介手数料を請求してきたのだ。金額が家賃一か月分と聞き驚く博。すると寅次郎は自分の家に帰ってきただけだからそんな物は必要ないと主張した。騒動になり博が払う約束をして何とかその場は治まったが、納得が行かないのは寅次郎だった。ひと言ことわりがあって然るべきだろうと怒鳴ると、さくらは重い口を開きそんなときに何処へ行ったらお兄ちゃんに会えるのと尋ねた。更に竜造から迷惑だと言われ頭にきた寅次郎は再び出て行こうとした。博は引き留めるために事の発端である自分が悪かったと謝るが、調子に乗った寅次郎は軽口で責めたことで彼の心を傷つけたのだった。さくらから言っていいことと悪いことがあると叱られた寅次郎は居づらくなって静かに出て行った。

福井を旅する寅次郎は食堂で東京からきた娘たちと出会った。歌子、マリ、みどりは夏になると旅行に出掛けていたが、その中のみどりが結婚することになりこれが三人組での最後の旅行だという。御馳走した味噌田楽をきっかけにして歌子たちと仲良くなった寅次郎は旅をともにすることにした。

屋台的映画館

やくざ観音 情女仁義

  • posted at:2020-12-07
  • written by:砂月(すなつき)
やくざかんのんいろじんぎ
日活
配給:日活
製作年:1973年
公開日:1973年7月14日 併映「濡れた唇」
監督:神代辰巳
プロデューサー:三浦朗
脚本:田中陽造
撮影:安藤庄平
美術:川原資三
録音:高橋三郎
照明:高島利隆
編集:岡安肇
音楽:あがた森魚
助監督:海野義幸
色彩計測:田中正博
現像:東洋現像所
製作進行:古川石也
出演:岡崎二朗 安田のぞみ 絵沢萠子 丘奈保美 坂本長利
シネマスコープ カラー 84分

雲水の嵐雪が川で釣りをしていたところ竿が大きくしなった。急いで引き上げてみるとそれは魚ではなく着物を着た女だった。真っ直ぐ嵐雪を見つめる女の体は冷たく息をしていなかった。暗い目をしていることからきっと恨みが深いのだろうなと思いながらお経をあげていると、突然孕んだ体が動き始めこの世とあの世を繋ぐ穴から赤ん坊が出てきたのだった。嵐雪が赤ん坊を取り上げたと同時に阿弥陀寺の鐘が聞こえたため、お前は坊主になって母親の恨みを鎮めなさいと言った。それから23年後、阿弥陀寺に預けられた清玄は跡取りの僧となり真面目な生活を送っていた。ある日、寺にやってきた女が作業をする清玄の額に光る汗をハンカチで拭いた。女は何故か清玄のことを事細かに知っていたが、彼女が何者か見当がつかなかった。そして一緒についてきた男のことも。すると突然物陰から出てきたヤクザ者が男を取り囲み短刀で刺した。女は斉田組組長斉田清明の娘・美沙子で、父親が勝手に決めた藤原銀三一家との縁談を断り別の男と駆け落ちをしたのだった。清玄は美沙子とともに山の中へ逃げ、再び寺に舞い戻ってきた藤原組の組員を草原に誘い込むと鎌で叩き斬ったのだ。お経をあげながら歩く道すがら、彼の前に立ちはだかったのは阿弥陀寺の住職だった。そこで清玄は自分の父親が斉田清明であることを知り愕然とした。山の中に逃げた際、美沙子はお礼として体を捧げたが、清玄は初めてだったその相手が異母の妹だったことも同時に知ったのだ。清玄は山を下り、日が暮れた頃に斉田邸を訪ねた。だが美沙子は居留守を使い、それでもしつこく待っていると中から数人の組員が彼を排除しようと出てきた。清玄は男たちを次々となぎ倒したがついに捕まった。そこに帰ってきた清明は事情を知ると黙って寺にお帰りなさいと言った。

清明は美沙子を部屋に呼ぶと清玄との関係を話し始めた。23年前、彼は通いの女中の千代子に手をつけた。妻とは違いやさしさがあるところに惹かれたのだ。ところがそれを知った妻は逆上して千代子を川に突き落とし、彼女は淀みに沈んで行った。それを嵐雪が引き上げ清玄がこの世に生まれ出たのだった。そのことを後に知った清明は千代子の恨みと運命の恐ろしさを考えずにはいられなかった。赤ん坊を疎ましく思った清明は嵐雪に始末を任せたが、その清玄が目の前に現れるとは思ってもみなかったのだ。清明は美沙子に身を隠すように言ったが、彼女の清玄への想いは一層強まった。

屋台的映画館

仁義なき戦い

  • posted at:2020-12-04
  • written by:砂月(すなつき)
じんぎなきたたかい
東映(京都撮影所)
配給:東映
製作年:1973年
公開日:1973年1月13日 併映「女番長」
監督:深作欣二
企画:俊藤浩滋 日下部五朗
原作:飯干晃一
脚本:笠原和夫
撮影:吉田貞次
照明:中山治雄
録音:溝口正義
美術:鈴木孝俊
音楽:津島利章
編集:宮本信太郎
助監督:清水彰
記録:田中美佐江
装置:近藤幸一
装飾:山田久司
美粧結髪:東和美粧
スチール:藤本武
演技事務:上田義一
衣裳:山崎武
擬斗:上野隆三
進行主任:渡辺操
出演:菅原文太 松方弘樹 田中邦衛 中村英子 渡瀬恒彦
シネマスコープ カラー 99分

敗戦から一年後の呉市。秩序を失った国土に新たな暴力が渦巻き、人々がその無法に立ち向かうには自らの力に頼るしかなかった。復員兵の広能昌三は、闇市での揉め事に巻き込まれた親友の山方新一が負傷したことから土建屋の山守組にそのことを報告した。血気盛んな若衆頭の坂井鉄也は組員を率いて成敗に向かうが、相手が強すぎると聞き及び腰になった。そんな中、やられたのは友達であり、まだ見ぬ相手に対して誰かを雇えば恥をかくのはあんたらだから自分が行くと広能は言った。ところが彼は武器になる物を持っていなかったため坂井はその言葉を信用し拳銃を渡したのだった。山方に怪我をさせたのは着流しの男で今は飲み屋で大暴れしていた。人込みをかき分けて日本刀を振り回す男の前に立った広能は引き金を引いた。すると銃弾は心臓を射抜き男は即死した。

刑務所に収監された広能は食堂で起きた騒動に便乗し一緒に暴れた。反省房に送られたのは広能と、騒動のきっかけを作った土居組の若頭・若杉寛だった。一刻も早く刑務所から出たい若杉はある計画を持ち掛けた。それは隠し持っていた剃刀で自分の腹を切り、広能に刑務官へ報告をしてもらうことだった。保釈となればこっちのものだ。広能がそれを了承すると若杉は兄弟分の契りを結んだ。計画はまんまと成功し、土居組々長・土居清からその話を聞いた実業家の山守義雄は保釈金を支払って広能を出所させたのだった。広能は「任侠」山守組の結成に立ち会い山守から盃をもらったことで組員として認められた。見届け人は土居、媒酌人は長老の大久保憲一だった。

昭和二十四年、賭場で因縁をつけてきた男に対し広能は制裁を加えたが、それを知って青くなったのは山守だった。その男は大久保の遠縁に当たる上田透であり、貫禄が違い過ぎると誰も手打ちの仲裁を引き受ける者はいなかった。広能は指を詰めて山守とともに詫びを入れ、それをきっかけに大久保は市会議員の中原重人を引き合わせた。二日後の迫る議長選は対立候補の金丸昭一市議と五分五分の争いとなっており、中原は相手の票を一つ減らして欲しいと頼んできたのだ。金丸には土居組がバックについているため中原に肩入れすれば弱小の山守組は潰される。かと言って媒酌人である大久保に逆らうことは出来ず、仮に金丸が勝てば勢力を拡げる土居組に天下を取られるのだ。板挟みに遭う山守組はいよいよ窮地に追い込まれた。

屋台的映画館

フィギュアなあなた

  • posted at:2020-12-01
  • written by:砂月(すなつき)
ふぃぎゅあなあなた
角川書店=ファム・ファタル
配給:角川映画
製作年:2013年
公開日:2013年6月15日
監督:石井隆
エグゼクティブプロデューサー:井上伸一郎
企画:安田猛
製作:加茂克也 石井隆
プロデューサー:大森氏勝 阿知波孝
原作:石井隆
脚本:石井隆
撮影:佐々木原保志 山本圭昭
照明:祷宮信
録音:北村峰晴
美術:鈴木隆之
装飾:西渕浩裕
音楽:安川午朗
編集:村山勇二
ヘアメイク:竹村由三子 辻由美子
衣裳:森口誠治
アクションコーディネーター:柴原孝典 秋永正之
ガンエフェクト:納富貴久男 高原浩一
助監督:池本晋
製作担当:高見明夫
製作プロダクション:ファム・ファタル
出演:柄本佑 佐々木心音 風間ルミ 桜木梨奈 中山崚
アメリカンビスタ カラー 112分

大手出版社の編集部に勤務する内山健太郎は、上司の及川部長から無理矢理押しつけられた仕事のせいで総務部への異動を命じられた。自分のことをわかってくれていると思っていた同僚で恋人の細木恵美からはプライドがあるなら辞めればと突き放され、他の同僚からも相手にされなくなった。その夜、勢いに任せて飲み歩き泥酔した健太郎は、アパートに帰ると冷蔵庫からビールを取り出し一気に飲み干した。そして棚に飾ってあるコレクションのフィギュアに手を伸ばすと、あなただけが味方ですと呟いた。翌日、出社すると自分が居るべき机がなかった。異動は翌週だったが及川は早く厄介払いをしたかったのだ。その夜も健太郎は繁華街で泥酔し、客引きに導かれるがままにガラスバーの店へ入った。ところがダンサーのひと言が気に障り、騒動を起こしたことでつまみ出されたのだった。気が立っているところに今度は後ろからきたカップルの肩が当たり、謝らずに行こうとしたため健太郎は酒の勢いで怒鳴りつけた。するとスーツ姿のヨッちゃんがすごい形相で執拗に追い掛けてきたのだった。健太郎は雑居ビルの非常階段を最上階まで駆け上がり扉を開けて逃げ込んだが、フロアの奥まで行くと人の話し声が聞こえてきた。そこには「憩いの場イルカ」という店があり、薄暗い部屋の中を覗くと誰もいなかったため足を踏み入れてみた。だが置かれていたアタッシェケースから白い粉の詰まった袋が見えたことで身の危険を感じ逃げ出したのだった。ところが「パブ サチコとアッキーナ」という別の店に吸い寄せられるように入って行った健太郎はそこで異様な光景を目にした。赤い電灯に照らし出されていたのは山のように積まれたマネキン人形の残骸だった。恐る恐るそれらを眺めていると、健太郎はその中に五体満足のマネキンがあることに気づいた。それはセーラー服を着ていたが、まるで人間のように艶めかしかった。皮膚は肌触りが良く細部まで精巧に出来ていた。まだ見ぬ恋人と巡りあった様に感じた健太郎だったが、それはヨッちゃんの怒声によって掻き消された。殴られ蹴られボロ布のようになる健太郎。ところがイルカにいたヤクザたちと対立したヨッちゃんは射殺され、一緒についてきていた宏美も犯された上に殺された。健太郎は息を潜めてベッドの下に身を隠していたがついに見つかった。ヤクザたちはイルカに入ってきた彼の顔を覚えており、ここで見たことをしゃべられてはマズいと口を封じることにした。健太郎が死の覚悟を決めたとき、あのマネキンがスッと立ちあがった。

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