日活
配給:日活
製作年:1959年
公開日:1959年2月17日 併映「愛は空の果てへ」
監督:松尾昭典
企画:水の江滝子
原作:伊藤一
脚本:松尾昭典 柏木和彦
撮影:永塚一栄
照明:高橋勇
録音:中村敏夫
美術:千葉一彦
編集:辻井正則
音楽:真鍋理一郎
助監督:浦山桐郎
特殊撮影:日活特殊技術部
製作主任:森山幸晴
擬斗:高瀬将敏
出演:小高雄二 浅丘ルリ子 大坂志郎 芦田伸介 小沢昭一
シネマスコープ モノクロ 92分
北海道の網走刑務所に収監された石塚肇はその夜、房の中でこれまでの経緯を振り返るような夢を見た。やくざ同士の喧嘩により太ももをナイフで刺された石塚はひどい出血で気を失った。そんな彼の命を救ったのは父親が藤山医院の院長である看護婦見習いの藤山みち子だった。偶然通り掛かった藤山によって病院に運び込まれた石塚は、同じ血液型を持つみち子の輸血によって一命を取り留めたのだ。石塚はお嬢様育ちの彼女が自分の孤独さなどわかるはずもないと思っていたが、話をしているうちに孤児だったと知り親近感が湧いた。みち子は血が繋がっていなくても看護婦の勉強をすることが一番の親孝行だと考えていた。
刑務所の生活は起床の合図で目覚めると素早く身支度を整え、洗顔、食事、そして作業に取り掛かる。石塚は稲わらで草鞋を編みながらみち子のことを思い出していた。傷が癒え退院した彼は治療費を支払おうと藤山医院を訪ねたが敷居が高くて引き返した。駅前の飲み屋で一杯引っ掛けるつもりが酔い潰れてしまい、再び藤山医院を訪ねた時には足腰が立たなくなっていた。門に寄り掛かった時に偶然呼び鈴が鳴り、その音で出てきたみち子は父親の手を借りて部屋に連れて行こうとするがいつの間にか姿を消していた。辺りを捜すと石塚は公園のベンチに座っており、彼は命の恩人である君に借りを返すまでこれを預かって欲しいと母親のたった一つの形見である御守りを渡した。その時から石塚はみち子を本当に愛せる人物か考えるようになったが、会いたい気持ちはより強くなった。そして実際に会って話すと不思議と気分が落ち着くようになっていた。やくざの生活が嫌になった石塚は彼女を心の支えとしていたが、優子という昔の女との関係や仲間からの誘惑と戦わなければならなかった。ある夜、家出をしたみち子が部屋を訪ねてきた。藤山は石塚のことを理解していたが、母親の杉江が拒絶していた。自分がいない方が藤山家のためであると考えたみち子は石塚と同居することに決めたが、そこに優子が割り込んできたのだった。
屋台的映画館
PR