大映(東京撮影所)
配給:ダイニチ映配
製作年:1971年
公開日:1971年5月5日 併映「君は海を見たか」
監督:湯浅憲明
企画:斎藤米二郎
脚本:高橋二三
撮影:上原明
録音:飛田喜美雄
照明:久保江平八
美術:矢野友久
音楽:菊地俊輔
主題歌:「樹氷悲歌」高田和明
・・・:「愛の日記」関根恵子
編集:宮崎善行
助監督:小林正夫
製作主任:川村清
現像:東京現像所
協力:山形県上山市
出演:関根恵子 篠田三郎 小野川公三郎 松坂慶子 三崎千恵子
シネマスコープ カラー 84分
蔵王連峰を間近に望む温泉地上山にやってきたハーフコート姿の青年は少年に手紙を預けた。すると少年は桂みやが通う高校へ向かい、放課後の掃除中だった彼女に無事に届けたのだった。その手紙には「栗川稲荷にすぐ来い。来ないと命はないぞ」と書かれており、それを知ったクラスメイトたちは脅迫状だから今すぐにでも警察に届けた方がいいとアドバイスした。手紙を頼んだのはどんな人だったのかと少年に尋ねると、「俺はZ団の団長だと伝えてくれ」と青年が言ったのだという。それを聞いて手紙の主が誰なのかピンときたみやは慌てて教室を出て行った。子供の頃、死ぬときは一緒だと誓い合ったギャングごっこの時につけたグループの名前がZ団だったのだ。栗川稲荷で待つ幼馴染の米沢信一と再会したみやは心から喜んだ。何故なら競馬の騎手を目指して故郷を後にした彼が戻ってきたということは一人前になれたのだと確信したからだ。だが現実は違った。トレーニングセンターを卒業しそれぞれの厩舎に所属して見習い騎手として公営競馬で10勝を挙げれば一人前と呼ばれるのだが、同期生たちが10勝ラインを超えている中で信一はまだ4勝しか出来ていなかったのだ。彼は才能がないことを理由に辞めたいと打ち明けたが、みやは何か隠している事があるのではないかと考えていた。
信一の母・秋江は温泉旅館よねやを経営していた。みやは母に会いたくないと言う信一を残して秋江に会いに行くがいい顔はされなかった。三年前、大学卒業後に家業を継がせるつもりでいたが、馬事公苑にある騎手の養成学校へ行くようにそそのかしたのがみやだと信じて疑わなかったからだ。今でも怒りが収まらない秋江は、頭を下げるのなら自分一人で来るように伝えなさいと言った。みやの顔を見て母親の答えを察した信一は街を出ようとするが、一晩泊まって相談しましょうと引き留めた。路線バスの車両基地へ向かったみやは仕事を終えた運転手の父・源三にそのことを話そうとするが、ダービーに出るまで死んでも帰らないと決めたにも拘わらず途中で挫けるような奴は人間の屑だと言われ信一はショックを受けた。公園で途方に暮れる二人。するとそこに声を掛けてきたのは幼馴染の町田邦夫だった。クラスメイトの話で信一が戻ってきていることを知った彼は父・雄作が経営するロッジに泊まればいいと提案した。
屋台的映画館
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