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不良番長 練鑑ブルース

  • posted at:2019-04-09
  • written by:砂月(すなつき)
ふりょうばんちょうねりかんぶるーす
東映(東京撮影所)
配給:東映
製作年:1969年
公開日:1969年6月14日 併映「極悪坊主 念仏人斬り旅」
監督:野田幸男
企画:矢部恒 吉田達
脚本:山本英明 松本功
撮影:星島一郎
録音:小松忠之
照明:元持秀雄
美術:藤田博
編集:田中修
助監督:伊藤俊也
擬斗:日尾孝司
進行主任:伊藤源郎
装置:吉田喜義
装飾:田島俊英
記録:宮本衣子
現像:東映化学工業株式会社
音楽:八木正生
主題歌:「番長シャロック」梅宮辰夫
出演:梅宮辰夫 谷隼人 夏圭子 夏珠美 鈴木やすし
シネマスコープ カラー 89分

詐欺、婦女誘拐・暴行、窃盗の罪で練馬鑑別所へ5回、少年刑務所へ2回送られた神坂弘は、練鑑出身者を集めてカポネ団を結成し番長として歌舞伎町界隈を縄張りにし競輪のノミ屋とバーの借金取り立てをシノギとしている。彼らと敵対するのは新宿桜吹雪団の団長・梶木征一で、頭に血が上ると何を仕出かすかわからない厄介者だった。梶木は団員を引き連れてノミ屋の店に手薄な昼間を狙って乗り込み売り上げ金を巻き上げようと企んだが、神坂らによって阻止された。

ジャブとバイキングがいつものように競輪場でノミ行為を行っていると、菊地石松という何処か抜けた極道者が売り上げを渡せと言ってきた。いてまうぞとナイフをチラつかせる石松にやれるものならやってみいと凄むジャブだったが、本当に刺されたのだった。そのことに一番驚いたのは石松で、慌てて病院に担ぎ込むと素早く入院の手続きを取ったのだった。すると見舞いにきたのが神坂であり、ジャブ彼の舎弟だったことを知って石松はまた驚いた。石松も練鑑仲間だったからだ。出所後はツキから見放され、やる事なす事裏目に出てしまうため、ついに浜松を離れて東京に出てきたのだ。再会を喜ぶのもつかの間、入院費を払う金がないため急いで夜逃げした。

ある日、カポネ団の店に美女がやってきて10万円で8レースの1-5を1点買いするように言った。危険だと感じたタニーは、うちはただのビリヤード屋だと断ったが彼女は聞く耳を持たなかった。通常フリーの客を相手にすることはなかったが、1-5がくる確率が低かったため引き受けることにした。カモがきたと喜ぶタニーたちだったが、予想に反して大当たりし260万円を支払わなければならなくなった。揉めているところにやってきた用心棒は練鑑仲間の重光史郎で、それがわかると昔の仲間を裏切るわけにはいかないと契約金を彼女に返したのだった。重光は競輪場で一日だけ用心棒になって欲しいと頼まれただけで女の素性を知らなかった。一平と八平が後をつけたところ、彼女が白河元侯爵の娘・小夜子であることがわかった。神坂たちがその後の対策を話し合っていると黒ずくめの男たちがやってきてビルの屋上へ連れて行かれた。そこには桜吹雪団の姿もあり、両者はそこが決闘の場だと考えたがそうではなかった。弁護士の藤原大蔵は国際賭博場を開く計画があり、協力して欲しいと申し出たのだ。ヤクザは嫌いだが素人には任せられない。そこで彼らに白羽の矢が立ったのだ。ラスベガスなどで日本人が散財するのがたまらない藤原は外国人客からその分を取り返そうと考えた。だが格好の場所と考えていた白河元侯爵の屋敷は横田産業の社長の物になっていたのだ。横田は手付を打っただけで残りの金を払っておらず、依頼主から取り立てを頼まれたものの話が先に進んでいなかった。そこで藤原は、成功した方に賭博場のマネジメントを任せることを提案した。

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ハナ肇の一発大冒険

  • posted at:2019-04-06
  • written by:砂月(すなつき)
はなはじめのいっぱつだいぼうけん
松竹=渡辺プロ
配給:松竹
製作年:1968年
公開日:1968年1月3日 併映「やればやれるぜ 全員集合!! 」
監督:山田洋次
製作:脇田茂
脚本:山田洋次 宮崎晃
美術:重田重盛
撮影:高羽哲夫
照明:青木好文
編集:石井巌
録音:小尾幸魚
音楽:坂田晃一
調音:佐藤広文
監督助手:大嶺俊順
装置:川添善治
進行:池田義徳
現像:東京現像所
製作主任:内藤誠
出演:ハナ肇 倍賞千恵子 倍賞美津子 入川保則 中村晃子
シネマスコープ カラー 89分

東京の下町にある商店街で間貫一が営む精肉店はコロッケがおいしいと評判の店だった。ある日、フランスから一通のハガキが届くと、彼はそれを見るなり身支度を整えて出掛けて行った。貫一が向かった先は、渡航手続きを行うためのエールフランス航空の事務所だった。係員から旅行の目的を尋ねられた貫一はサントロペにいるハガキの人物に会いたいと言った。そして信じてもらえるかどうかと前置きをしてからそれにまつわる話を始めた。三ヶ月ほど前の土曜日、得意先の用事を終えた貫一が上機嫌で高速道路を飛ばしていると行ったこともない所に出てしまった。腹ごしらえのために入ったレストランはとても雰囲気が良く、心地がいい音楽は毎日の仕事から離れて何処かへ行ってしまいたいような気分にさせた。料理を待っているときに相席をしてきたのは見ず知らずの女性で、彼女は豪快にステーキを食べる貫一の姿を見て微笑んだ。会話をしているうちに貫一が一人でドライブしていることがわかると、その女性は私も一緒に連れて行って欲しいと頼んだ。貫一は驚いたが、妻ではない美人を助手席に乗せる機会はまずないため喜んで応じた。着いた所は木更津で、貫一は彼女の指示に従ってカーフェリー・あかつきに乗って横浜に向かった。船内で二人きりになると女性は自分に関することを話し始めた。彼女は速水亜子と言い、東京駅に向かって歩いていたら後ろからつけられている気がしてあのレストランに逃げ込んだ。すると頼もしそうな男が目についたため貫一に声を掛けたのだ。それを聞いた貫一は心配ないと勇気づけ心配なら行き先まで送ると約束した。だがそれが横浜のホテルだとわかると貫一の心の中に波風が立った。その後方では様子を窺う二人組の悪漢がいた。

その夜、心配する家族を納得させるための電話を掛けた貫一は、それが終わると亜子の部屋に緊張しながら入った。彼女が酒を飲みたいと言ったため地下にあるバーへ行くことになったが、その際に貫一はとても大事な物が入っているというバッグを受け取った。だがわざわざそんな物を持ち歩かなければならない理由がわからず質問すると、亜子は中から巾着を取り出し中身を見せた。キラキラと光り輝く物、それは無数のダイヤモンドだった。彼女は京都のある人物にそれを届ける任務の遂行中で、怖くてたまらず貫一に頼ったのだ。思いもよらぬ責任を背負うことになった貫一は、数分前とは違った緊張感に襲われた。バーでは悪漢の兄貴分と弟分が亜子からダイヤを横取りする計画を練っていた。そうとは知らない貫一は二人に声を掛けて一緒に飲むことにした。貫一はフェリーの中で船酔いする兄貴分を介抱したことで彼らと顔馴染みになっていたのだ。亜子が体調を崩して寝込んでしまったため三人は場所を変えて深酒をすることになったが、貫一の注意が逸れた隙に兄貴分はバッグから巾着を掏り取った。

屋台的映画館

新 女囚さそり 特殊房X

  • posted at:2019-04-02
  • written by:砂月(すなつき)
しんじょしゅうさそりとくしゅぼうえっくす
東映(東京撮影所)
配給:東映
製作年:1977年
公開日:1977年6月18日 併映「犬神の悪霊」
監督:小平裕
企画:吉峰甲子夫
原作:篠原とおる
脚本:鴨井達比古
撮影:中島芳男
録音:内田陽造
照明:川崎保之丞
美術:藤田博
編集:祖田冨美夫
助監督:橋本新一
記録:高津省子
擬斗:日尾孝司
スチール:加藤光男
進行主任:小島吉弘
装置:小早川一
装飾:酒井喬二
美粧:井上守
美容:宮島孝子
衣裳:内山三七子
演技事務:石原啓二
現像:東映化学
協力:ファーファッション ハレマキ デザイナー 宮本唯稔
音楽:河辺公一
主題歌:「星を背負って」藤圭子
出演:夏樹陽子 大野かおり 絵沢萠子 汐路章 南城竜也
シネマスコープ カラー 84分

女囚の松島ナミは自分の使命を果たすために不可能と言われた監視システムを逃れて脱走し、本懐を遂げたことで再び刑務所に戻ってきた。そんな彼女を苦々しい目で見ていたのは看守主任の梶木一郎だった。着任して15年目の失態に梶木は怒りを抑えることが出来なかった。護送の途中に何者かに襲われて重傷を負ったナミだったが、所外で受けた傷は自己責任として手当をしてもらえないまま所長室に連れて行かれた。所長の黒沼徹は、ずいぶん派手な騒ぎを起こしてくれたなと言って新聞を机に叩きつけた。そこには「脱獄の女囚 国会議員を襲う」という見出しが躍っていた。

かつて看護師として働いていたナミは同じ病院で働く西田医師と恋人の関係にあった。入院患者である政界の黒幕・樺島佐知夫が日に日に弱って行くことに疑問を感じた西田は血液と尿を採取し検査を行った。加藤院長自らが主治医となって治療が行われていたが、西田はカルテを見て愕然とした。病状に対する投薬と治療法が誤りであり、このまま続ければ患者が亡くなることは目に見えていた。数日後、樺島が息を引き取ったため西田は至急、病理解剖の手続きを行おうとしたのだが、加藤から精神病と診断された彼は強引に隔離され治療と称した電気ショックを脳に受けたことが原因で廃人にされた。そしてナミはグルになっている医師への暴行容疑で逮捕された。その後、加藤は院長から国会議員に転身したのだ。

半年前に新任所長としてやってきた黒沼は梶木を信用し、キャリアに傷がつかないまま任期を終えるだろうと考えていた。だが計算違いが起きたことではらわたが煮えくり返る思いをしているのだ。そこで彼は所内を自分の管理の下に置くことに決めた。その頃、ナミは傷が悪化して高熱を出し診療室で治療を受けていた。40時間眠り続けてようやく目を覚ましたが、彼女を根気強く看病していたのは吉井清美という女囚だった。3年前、親兄弟のない一文無しの清美を輸血して助けたのはナミであり、その恩返しとして力になりたかったのだ。一ヶ月後、梶木は傷の癒えたナミを懲罰房へ移そうとしたが、黒沼はそれを取り消し雑居房に入れることにした。脱走したナミのせいで連帯責任として減食処分となり不満を持つ女囚は少なくなかった。そこで彼は自らの手を汚さずにナミをリンチに掛けようとしたのだ。一方、黒沼のやり方に反発する梶木は女囚の春江たちをタバコで買収して騒動を起こさせ、騒ぎの原因としてナミを懲罰房送りにした。すると黒沼は空席となっていた保安課長に網走刑務所から呼び寄せたライフルの名手の田村を抜擢し、所内の治安維持を一任した。田村は急遽女囚の所持品検査を行い、出てきたタバコが梶木から貰ったものであることを突き止めた。黒沼から主任の職務を解かれた梶木は、衆議院司法委員会代表の視察から逃れるために危険人物と目される女囚たちが次々と地下房へ送られていることを知り、実態を暴露する計画を立てた。

屋台的映画館

memo

  • posted at:2019-03-29
  • written by:砂月(すなつき)
めも
「memo」製作委員会(栄光=AMGエンタテインメント=ラバーズソウル=グランデ)
配給:グランデ=AMGエンタテインメント
製作年:2008年
公開日:2008年3月22日
監督:佐藤二朗
製作:北山雅史 永森裕二 小口文子
プロデューサー:大髙由紀子
協力プロデューサー:横山武 森満康巳
ラインプロデューサー:前田利洋
脚本:佐藤二朗
撮影:三本木久城
照明:原春男
録音:塩原政勝
美術:橋本優
音楽:遠藤浩二
VFXスーパーバイザー:阿美伸一
衣装:遠藤良樹 佐久間裕理
ヘアメイク:柳下真弓
記録:植草奈穂子
助監督:黒木大紀
整音:小松勇樹
編集:樋口哲史
企画:加藤大賀
制作プロダクション:グランデ
出演:韓英恵 佐藤二朗 宅間孝行 太田善也 矢部祐貴子
アメリカンビスタ カラー 106分

突然起こる発作。それは時間も場所も選ぶことなく、例えば試験中、例えば合唱の練習中、例えば掃除の時間にやってきた。高校生の本橋繭子には強迫性障害という心の病気があり、常にペンと紙を携帯していなければならなかった。いつ起こるかわからない発作は、思いついたことを書き記せば症状が一時的に治まるのだ。閑静な住宅街に住む繭子は父・洋平、母・道子との三人暮らし。洋平は物事を自分だけでは決められず、道子には思い込みの激しいところがあった。繭子が行く場所といえば、まず学校。下校時に立ち寄る行きつけの文房具店。そして女性カウンセラーがいるクリニックだった。発作は寝つく前に起こると厄介で、そうなると必然的に睡眠時間が削られた。

ある朝、繭子が目覚めると知らないおっさんが隣で寝ていた。寝ぼけ眼の彼女は状況を理解出来なかったが、時計のアラームがけたたましく鳴ったことで我に返った。大声で父親を呼ぼうとすると男はパニックに陥り言い訳を早口でまくし立てた。要するに彼は様々な事情により24年間音信不通だった洋平の弟の純平で、酒の勢いを借りて家に戻ってきたのだが泥酔したことでどうやって部屋に入ってきたのか記憶がなかったのだ。知らせを受けて会社を抜けてきた洋平は弟と久しぶりの再会をしたが、感動はこれっぽっちもなかった。純平は身の上話を始めたが、突如立ち上がると台所で手を洗った。席に戻ろうとしたが気になってまた手を洗った。これで最後にしようと思ったが、やはり気になり手を洗った。その様子を繭子は静かに見ていた。学校に遅れて行った繭子は体育の授業に参加した。その日はバスケットボールの練習試合だったが、突如発作が彼女を襲った。担任の大江に書く物を要求したが何も持っていなかったため体育館を抜け出した。一刻も猶予ならないと感じた繭子は廊下の壁に爪を立てて文字を書こうとしたが、そこには傷だけが残った。そこで彼女は自らの体を傷つけ、その血で文字を書いた。

帰宅すると繭子は、純平が忘れて行った携帯電話を届ける用事を道子から言いつけられた。渋々彼が住む古いアパートを訪ねると、引っ越してきたばかりの洋平はまだ荷物の整理をしていない状態でコーヒーカップの在り処さえわからなかった。話の波長が合わないことで繭子はすぐにでも帰りたかったが、洋平は親しくなるための糸口を一生懸命になって探した。だがそれが逆に二人の間を遠ざけてしまった。

屋台的映画館

魔女の宅急便(2014年)

  • posted at:2019-03-25
  • written by:砂月(すなつき)
まじょのたっきゅうびん
 「魔女の宅急便」フィルムパートナーズ(ステューディオ スリー=東映=北京泰楽国際文化発展=KADOKAWA=D.N.ドリームパートナーズ=オリコム=日本テレビ放送網=木下グループ=EDKO FILMS LTD.=ビーイング=こだま印刷=読売新聞社=MY Promotion=読売テレビ放送)
配給:東映
製作年:2014年
公開日:2014年3月1日
監督:清水崇
製作:梅川治男 遠藤茂行 修健 井上伸一郎 阿佐美弘恭 正盛和彦 城朋子 木下直哉 Bill Kong 升田年則 大竹俊夫 松田陽三 小川富子 藤門浩之
企画:小川富子
企画プロデューサー:松栄清
エグゼクティブプロデューサー:森重晃 修健
プロデューサー:梅川治男
原作:角野栄子
脚本:奥寺佐渡子 清水崇
音楽:岩代太郎
ラインプロデューサー:梶川信幸
撮影:谷川創平
照明:金子康博
録音:深田晃
美術:岩城南海子
編集:高橋歩
VFXスーパーバイザー:秋山貴彦
音響効果:柴崎憲治
衣裳デザイン・制作:宮本宣子 山下和美
装飾:小山大次郎
キャスティング:新江佳子 東平七奈
助監督:毛利安孝
制作担当:鍋島章浩 竹岡実
主題歌:「Wake me up」倉木麻衣
企画:スペースポンド
製作プロダクション:ステューディオ スリー
出演:小芝風花 広田亮平 山本浩司 吉田羊 新井浩文
アメリカンビスタ カラー 108分

魔女の存在が信じられている東洋のある町でのお話。ある年の冬、山に囲まれた小さな村にキキという女の子が生まれた。彼女のお父さんのオキノは学者でごく普通の人間だったが、お母さんのコキリは魔女だった。コキリの使える魔法は二つで、一つは薬草を育てて薬を作ること。病院から遠く離れたこの村ではみんなが彼女の薬を頼りにしていた。そしてもう一つは箒で空を飛ぶことだった。小さな頃から母親の飛び方を見てきたキキは彼女の手伝いをしようと箒に乗ったが、まだ魔女として未熟ということもあり失敗を繰り返した。魔女の世界には13歳までにどうするか決めなければならないというしきたりがあり、その歳になると満月の夜を選んで独り立ちしなければならなかった。生まれた家を離れ、まだ魔女が住んでいない街を見つけて一年間暮らす修行を行うのだが、自分の魔法だけを頼りに生活をすることが出来ればようやく一人前の魔女として認められるのだ。それは今でも魔女がこの世にいることを知ってもらうための大切なしきたりだった。箒で空を飛ぶことが好きなキキはずいぶん前から魔女になることを決めていたのだ。

13歳になった春の満月の夜、キキは両親や住人に見送られながら相棒の黒猫・ジジとともに旅立った。彼女が一夜掛けてたどり着いたのはコリコという海辺の町だった。町の人たちが空飛ぶ自分を珍しそうに眺めていたことでここには魔女がいないと考えたキキは、美しい風景を気に入りこの地で生活を始めることに決めた。だが旅の疲れが出てしまい、たどり着いた動物園の干し草の上で眠っていたところを飼育員のナヅルに見つかった。家出娘と間違われた彼女は必死に弁解をしたが、空を飛んだことで逆に怖がられた。キキが次に向かったのは風車のある家だった。そこはおソノさんが営むパン屋で、自家製のパンが売りだった。お腹が空いたキキだったが、お金を持っていなかったため途方に暮れた。その様子を心配して見ていたおソノさんは食事をご馳走し話を聞くことにした。そして楽しそうに話すキキが空を飛ぶ能力を使ってお届け屋を始めようと考えていることがわかると、魔女の宅急便だねとおソノさんは笑った。彼女は2階の空き部屋をキキに提供し生活をともにすることに決めた。亭主に相談するまでもなく。キキはまず部屋の片づけをし、それと同時に店の手伝いもした。店先に「魔女の宅急便」という自作の看板を掲げたが、掛かってくる電話はパンの注文ばかりだった。お客がつくまで3年掛かるとおソノさんに言われてしょげていると、ヨメノ岬の小学校まで急いで本を届けて欲しいという少年・トンボが現れた。初仕事で興奮するキキは誰の届けるのかを聞きそびれてしまったため、とりあえず小学校へ向かうことにした。空を飛ぶことに憧れるトンボはキキが飛ぶ姿を一目見たかったのだ。

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