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首都消失

  • posted at:2023-07-25
  • written by:砂月(すなつき)
しゅとしょうしつ
関西テレビ放送=徳間書店=大映
配給:東宝
製作年:1987年
公開日:1987年1月17日
監督:舛田利雄
製作:徳間康快 村上七郎
企画:巻幡展男 荒井修 山本洋
プロデューサー:溝口勝美 栢原幹
アソシエイト・プロデューサー:飯泉征吉 和田康作
クリエイティブ・アドバイザー:永田貴士 鹿野司
音楽:モーリス・ジャール
原作:小松左京
脚本:山浦弘靖 舛田利雄
撮影:飯村雅彦
美術:育野重一
装飾:安田彰一
CRTイメージ:土屋裕
照明:川崎保之丞
録音:瀬川徹夫
音響効果:帆苅幸雄
編集:谷口登司夫
ネガ編集:南とめ 青木千恵
記録:加藤八千代
助監督:上野堯
演技事務:小野多美雄
操演:白熊栄次
特殊効果:久米攻
特機:中静健治 竹中亨
衣裳:山田実 松井律子
ヘア・メーク:遠藤節子 池上美代子
スタイリスト:成田有子
製作デスク:小野克己 鈴木良紀
製作担当:丹羽邦夫 小橋孝裕
音楽プロデューサー:三浦光紀
音楽監督:松居和
編曲:ゲーリー・ストックデール
ミュージック・アドバイザー:鈴木清司
挿入歌:「LONELY CRY」松村冬風
特撮スタッフ・撮影:江口憲一 佐藤祐史
特撮スタッフ・美術:井上泰幸
特撮スタッフ・照明:白川弘
特撮スタッフ・特殊効果:渡辺忠昭
特撮スタッフ・操演:松本光司
特撮スタッフ・合成作画:真野田嘉一 石井義雄
特撮スタッフ・背景:島倉二千六
特撮スタッフ・記録:中田秀子
スーパー・バイザー:佐川和夫 宮西武史
特撮監督:中野昭慶
出演:渡瀬恒彦 名取裕子 山下真司 大滝秀治 石野陽子
アメリカンビスタ カラー 120分

関西放送のテレビディレクター・田宮洋介は「午後のワイドショー」を担当しているが、視聴率のためならどんな企画でもやる男だった。特に好評なのは男女の下ネタで、昼下がりの主婦を引きつけるには恰好の話題だった。だが台本を渡されたフリーキャスターの小出まり子はいつも自分がそのインタビューをしなければならないことを苦にしていた。まり子は秋の新番組の編成で東京テレビから誘われていた。二人は同棲をしているが、バツイチの彼女は娘の由美を東京の杉並区に住む母・梅子に預けていることからこれを機に人生をやり直そうと考えていた。そんなことを考えながら新大阪発東京行きの新幹線ひかり302号に乗ると列車公衆電話で梅子と近況を話した。すると梅子は今どき霧が出るなんて珍しいわねと言った。同じ頃、北斗電機技術開発部長の朝倉達也は名古屋駅から神奈川県川崎市百合ケ丘の自宅に電話を掛けていた。本社での会議の後、厚木の中央研究所に寄らなければならないから帰るかわからないと報告すると、妻の由美子は労いの言葉を掛けた。由美子は家庭を顧みない夫との離婚を考えていたが、仕事人間の達也はそれさえ忙しいと言って取り合わなかった。もう改めて話し合うこともないと思ったその矢先、雑音とともに切れた。すると部屋の照明が消えテレビが映らなくなった。水道の水もコンロの都市ガスも止まった。停電かと思い外の出るとどす黒い雲が空一面を覆っていた。

東京キー局の電波が止まり関西放送の局内はパニックに陥っていた。あらゆる連絡の手段がつかないため原因究明のしようがない。過激派の一斉ゲリラか、大きな地震か、それとも核攻撃か。そこで報道部長の川村はまず東京に一番近い駿河テレビと連絡を取ろうとするが、局長賞を狙う田宮は報道部カメラマンの小山を引き連れてヘリコプターから特ダネを掴もうと考えた。ひかり302号が富士川を通過した頃、車内の朝倉に声を掛けたのは高校時代のクラスメイトで航空自衛隊二等空佐の佐久間英司だった。佐久間は三島駅に用意した車に、朝倉とその隣にいたまり子、そして郵政大臣秘書の三好大一郎を乗せることにした。高台に着くと関東が分厚い雲に覆われていることがわかった。調査を行う二機の自衛隊機・連絡偵察機LR-1がその雲の中へ突っ込んで行くが、そのうちの一機が謎の爆発を起こした。それを目の前で見たヘリコプター内の田宮は、飛行禁止になったから無理だと言うパイロットを何とか雲へ向かわせようともがいた。

屋台的映画館
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ましんせんたいきらめいじゃーざむーびーびーばっぷどりーむ
スーパーヒーロープロジェクト(東映=テレビ朝日=東映アニメーション=東映ビデオ=ADKエモーションズ=東映エージエンシー=バンダイ)
配給:東映
製作年:2021年
公開日:2021年2月20日 併映「騎士竜戦隊リュウソウジャー 特別編 メモリー・オブ・ソウルメイツ」「機界戦隊ゼンカイジャー THE MOVIE 赤い戦い!オール戦隊大集会!!」
監督:山口恭平
製作:手塚治 西新 高木勝裕 與田尚志 野田孝寛 相原晃 佐藤明宏
企画:金子保之 三輪祐見子 鈴木篤志 加藤和夫 志村章 清水啓司 金木勲
原作:八手三郎
脚本:荒川稔久
音楽:松本淳一
撮影:松村文雄
照明:堀直之
美術:岡村匡一
録音:中山寿範
整音:山口満大
編集:柳澤和子
スクリプター:高遠桜
助監督:茶谷和行
制作担当:田中耕作
ラインプロデューサー:青柳夕子
オープニング・テーマ:「魔進戦隊キラメイジャー」大西洋平
エンディング・テーマ:「キラフル ミラクル キラメイジャー」出口たかし
挿入曲:「PPAP(ペンパイナッポーアッポーペン)」ピコ太郎
音楽プロデュース:本谷侑紀 穴井健太郎 野口智
製作プロダクション:東映テレビ・プロダクション
プロデュース:塚田英明 望月卓 井上千尋 矢田晃一 深田明宏
アクション監督:福沢博文
特撮監督:佛田洋
出演:小宮璃央 木原瑠生 新條由芽 水石亜飛夢 工藤美桜
アメリカンビスタ カラー 39分

お宝の石を探すトレジャーハンター・クリスタリア宝路の前に暗黒の地ヨドンヘイムに棲む闇獣レムードンが現れた。宝路はキラメイシルバーに変身して戦うが、自らを「悪夢のマエストロ」と称するヨドン軍のミンジョが持つドリームストーンの力によって夢の世界へ送り込まれた。様々な場所へ転送され不利な戦況に持ち込まれることから、宝路はこれが悪夢なのではないかと考えた。するとその傍にミンジョが現れ、夢には違いないがお前のものではないと言った。そして大鎌を高く掲げると「がんばってもいいことないよ」と振り下ろした。

眠り続ける宝路はCARATが入るココナッツタワーの本部作戦室に運び込まれた。診察した外科医の大治小夜は命に別状がないことは確信していたがその原因が何なのかわからなかった。だが普通と違う点は宝路の顔に謎の模様が浮かび上がっており、意思を持つ宝石・キラメイストーンの魔進ファイヤと魔進ショベローにも同じことが起きていた。同様の現象は首都圏の各地でも確認されているがやはり何をしても目を覚まさないというのだ。熱田充瑠や射水為朝と連絡が取れないことから、CARAT代表の博多南無鈴は二人も同じ状態に陥っているのではないかと考えていた。その話を傍で聞いていた宝石の国クリスタリアのマブシーナ姫はきっと誰かがドリームストーンに呪いを掛けて悪用しているに違いないと言った。ドリームストーンはクリスタリアに伝わる特別な宝石で、それを握った者は夢の主になって人々を夢エリアへと誘うのだ。

充瑠は思い出した。家で眠ったらいつ間にか今の世界にいた。そして為朝と出会うとキラメイストーンの匂いがすると言ってレムードンを引き連れたミンジョが現れたのだ。充瑠はキラメイレッドに、為朝はキラメイイエローに変身して戦うが、彼女の放った一撃でキラメイストーンとともに海へ放り出されたのだった。何とか海岸までたどり着いた二人は悪夢から抜け出す方法を思案していると白い帽子の少女が現れ「ユメはわるくない」とメッセージを残して去って行った。

マブシーナは夢の中に入ればドリームストーンの力を感じることが出来るためその主がわかると言った。クリスタリアの王族である彼女に触れるだけで夢を共有することが出来るのだ。そこで小夜、速見瀬奈、押切時雨の三人はマブシーナと直ちに作戦を決行することになった。まずマブシーナと一緒に夢エリアに入って主を捜し、現実世界の何処にいるかを聞き出す。わかったら現実世界のその人のもとへ行きドリームストーンを取り上げ目覚めさせる。そうすれば夢に引き込まれた人たちは全員目を覚ましめでたしめでたし、となるはずだ。タイムリミットは300分。マブシーナが眠りにつくと三人は彼女に寄り添った。

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帰らざる日々

  • posted at:2023-07-18
  • written by:砂月(すなつき)
かえらざるひび
日活
配給:にっかつ
製作年:1978年
公開日:1978年8月19日 併映「高校大パニック」
監督:藤田敏八
プロデューサー:岡田裕
原作:中岡京平
脚本:藤田敏八 中岡京平
撮影:前田米造
美術:渡辺平八郎
録音:橋本文雄
照明:新川真
編集:井上治
助監督:上垣保朗 根岸吉太郎
色彩計測:鈴木耕一
現像:東洋現像所
製作担当者:岩見良二
音楽:石川鷹彦
選曲・音楽構成:アリス
協力:飯田観光協会
後援:飯田市 飯田市商工会議所
出演:江藤潤 永島敏行 浅野真弓 竹田かほり 根岸とし江
アメリカンビスタ カラー 99分

1978年、夏。東京のキャバレーでボーイとして働く野崎辰雄は実家からの電報を受け取り6年ぶりに帰郷することになった。同棲をしているホステスの西螢子はついて行こうとするが、彼が帰る理由を言わず自分を同行させようとしないことで何かあるのではないかと勘繰った。辰雄は二人で店を休めば同棲していることがばれてしまうし、そうなれば社則で二人ともクビになると説明した。それを聞いて螢子はますます疑った。翌朝、電車に乗る辰雄が出発するのを待っていると螢子がやってきた。口ゲンカをしたがやはり辰雄のことが心配でたまらなかったのだ。売店で買ったジュースと雑誌を窓から渡すと、じゃあねと明るく手を振った。

辰雄が気持ちよく眠っていると電車は甲府駅で停車した。その時の揺れで目を覚ました彼に声を掛けてきたのは高校時代の同級生の田岡だった。防衛庁に勤務する田岡は航空幕僚監部の直属の上司の娘・村瀬喜代美と結婚することになり、両親と顔合わせをするために飯田へ向かっていた。辰雄は田岡と話をするうちに6年前のことを思い出した。辰雄は友人たちと喫茶・ボンにたむろしていたが、その目的は店員の竹村真紀子に会うことだった。1972年7月8日、明後日行われる校内マラソンについて話し合っていると、同じくらいの年齢の男が彼女に親し気に話し掛け金を無心したのを目撃した。同じ学校の黒岩隆三だとわかると辰雄は勝手にライバル心を燃やしマラソン大会で見返してやれと思った。当日、レースの終盤に差し掛かると転倒した隆三を尻目に飛ばして行くが、その先には近道した彼がいた。必死に追い掛ける辰雄だったが、もう体力は残っておらず隆三の背中をただ見送るしかなかった。落ち込みながら帰宅すると、母・加代が誰かと電話でケンカしていた。それが誰か聞かなくても辰雄には若い女のもとへ走った父・文雄であることがわかった。今は母一人子一人の生活を送っており、加代はバー・ロレアルのママをして家計を支えていた。11日、放課後に校舎の裏の森で一人考え事をしていると自転車に乗った隆三が声を掛けてきた。隆三は真紀子の写真を見せ俺が取り持ってやると馴れ馴れしく肩に手を掛けたため、怒った辰雄は体当たりした。二人は取っ組み合いになり突き飛ばされた辰雄が何かに掴まると、それは公金横領した男の首吊り死体だった。

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喜劇 初詣列車

  • posted at:2023-07-15
  • written by:砂月(すなつき)
きげきはつもうでれっしゃ
東映(東京撮影所)
配給:東映
製作年:1968年
公開日:1968年1月3日 併映「人間魚雷 あゝ回天特別攻撃隊」
監督:瀬川昌治
製作:大川博
企画:秋田亨 加茂秀男
脚本:舟橋和郎
撮影:西川庄衛
録音:井上賢三
照明:元持秀雄
美術:北川弘
編集:祖田冨美夫
助監督:高桑信
進行主任:伊藤源郎
現像:東映化学工業株式会社
音楽:木下忠司
挿入歌:「新潟ブルース」トシ伊藤とザ・プレイズメン
出演:渥美清 佐久間良子 中村玉緒 川崎敬三 城野ゆき
シネマスコープ カラー 91分

スキー客で混み合う上野発新潟行の国鉄急行越路。その車両の中で孤軍奮闘するのは車掌の上田新作だった。今年から上越線に勤務することになったことを機会に、週に2回ほど故郷の新潟に帰ることにしている。越後湯沢駅で大人数のスキー客を降ろすと車内は一転物静かになる。新作が検札に回っていると小学校時代に一緒に過ごした幼馴染の坂本美和子と再会した。窓の外は雪景色から街中の風景へと変わりやがて新潟駅に到着した。

勤務を終え旅館に泊まった新作はその夜、先輩車掌の野々宮太平と古町通りの繁華街に繰り出した。新作から新潟美人がより取り見取りと聞き野々宮は心をときめかすが、入ったクラブ・カトレヤは話とまるで違った。もてないし、やってきたホステスの春子は美人と言うには程遠かった。気分を害した野々宮が早く出ようと急かしていると、店の奥で何やらトラブルが起きていた。酔った高齢の客が着物姿のホステスにしつこく絡んでいるのだ。新作はそのホステスが美和子だとわかると車掌の経験を活かして収めようと試み、野々宮は自分が時間を稼いでいる間に二人を外へ逃がそうとした。ところが偶然そこでぽん太という芸者と再会した。騒動が収まると彼女は野々宮を料亭へ連れて行き昔話に花を咲かせた。二人が知り合ったのは野々宮が2年前に東北線で車掌をしていた時で、酔ったぽん太を介抱したことがきっかけだった。その後、忘年会のお座敷でバッタリ会ったことを野々宮は単なる偶然だと思っていたが、ぽん太は運命だと一方的に考えていたのだ。今回の再会もその運命のうちの一つだと考えており、野々宮はつきまとわれてはたまらないと懸命にはぐらかそうとした。一方、新作は悪酔いした美和子を連れて彼女のアパートへ向かった。介抱し布団に寝かせると、新作はその寝顔を見て子供の頃を思い出した。やがて美和子が目を覚ますと気を利かせて電気ストーブをつけようとするが、電気コードのプラグがショートし停電になった。棚の上にあるろうそくに火を点けて部屋が明るくなると美和子はお礼を言い、学校時代の友達に知られるのが一番つらいから私が芸者であることは誰にも言わないでくださいねと言った。そして震災の時に両親と兄を亡くしたこと、ともに生き抜いてきた弟の研吉が半年ほど前から行方不明になっていることを話すと、新作は僕が捜し出します安請け合いした。

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台風家族

  • posted at:2023-07-12
  • written by:砂月(すなつき)
たいふうかぞく
木下グループ
配給:キノフィルムズ
製作年:2019年
公開日:2019年9月6日
監督:市井昌秀
製作総指揮:木下直哉
プロデューサー:武部由実子 中林千賀子
アソシエイトプロデューサー:菅野和佳奈
ラインプロデューサー:傳野貴之
脚本:市井昌秀
音楽:スパム春日野
撮影:灰原隆裕
照明:谷本幸治
録音:田中博信
美術装飾:大藤邦康
編集:森下博昭 野澤瞳
衣裳:渡部祥子
ヘア・メイク:水嶋麻子
スクリプター:川野恵美
サウンドエフェクト:小島彩
音楽エディター:佐藤啓
制作担当:高橋輝光
助監督:吉田和弘
主題歌:「西陽」フラワーカンパニーズ
小説:市井点線
製作:キノシタ・マネージメント
制作プロダクション:キノフィルムズ ブースタープロジェクト
出演:草彅剛 新井浩文 MEGUMI 中村倫也  若葉竜也
アメリカンビスタ カラー 108分

栃木市のあけぼの銀行藤岡支店に紙袋を覆面代わりにした強盗が押し入った。閉店間際に入店したその強盗は包丁を客に突きつけると行員から現金2千万円を奪って逃走したが、栃木県警の捜査により近くに住む鈴木一鉄という人物であることがすぐに特定された。逃走には妻の光子が同乗する宮型霊柩車が使用されたが、緊急配備を敷いたもののその足取りは掴めないでいた。それから10年後の2018年。その年最も勢力が強い台風が近づく夏のある日、一鉄の息子の小鉄は妻の美代子、娘のユズキを連れて葬儀屋を併設した実家に向かった。銀行強盗をして世間を騒がせた両親の葬儀をするためだ。だが二人の遺体は未だに見つかっていなかった。にも拘らず葬儀を行うのはきょうだいでの財産分与が目的だった。三人の次に到着したのは妹の麗奈で、萬福寺の住職が読経が始まってから到着したのはその下の弟の京介だった。形式的な葬儀が終わり御布施を手にした住職が帰って行ったが相続会議は始められなかった。何故ならまだ末っ子の千尋が来ていなかったからだ。

何事にも長続きをしない小鉄を京介は嫌っていた。今回の葬儀も彼が遺産を独り占めしようとしているのではないかと勘ぐっていたのだ。手っ取り早く相続会議を終わらせて辺鄙な田舎から早く離れたい。そんなことを考えているとき玄関の戸をノックする音が聞こえた。きっと千尋だろうと思ったが、そこに立っていたのは見知らぬ金髪の男だった。その男は麗奈が今つき合っている佐藤登志雄で、呼びもしないのに勝手にやってきたのだ。麗奈は以前結婚していたが、両親の事件のせいで離婚していた。登志雄は祭壇に向かって手を合わせると棺についている小窓の扉を開けた。だがそこに誰もいないことに困惑した。すると小鉄は言っていないのかと麗奈を叱り、登志雄に今回の葬儀の主旨を説明した。法律上、行方不明から7年経った場合に失踪宣告を行って確定すると死亡したとみなされる。事件から10年経った8月18日の今日、時効を迎えたことで相続会議を行うことにしたのだ。そもそも両親が何故事件を起こしたのか。「人様に迷惑を掛けるな」が座右の銘だったにも拘らず一鉄は自己中心的な性格。8月18日は光子の誕生日だったため母は事件に巻き込まれたのではないかと推測した。だがこれ以上事件のこと考えても無駄だと思った小鉄は鈴木家をリスタートさせるために千尋抜きで会議を進めることにした。

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