忍者ブログ

男はつらいよ 拝啓 車寅次郎様

  • posted at:2022-01-06
  • written by:砂月(すなつき)
おとこはつらいよはいけいくるまとらじろうさま
松竹
配給:松竹
製作年:1994年
公開日:1994年12月23日 併映「釣りバカ日誌7」
監督:山田洋次
製作:櫻井洋三
プロデューサー:野村芳樹 深澤宏
企画:小林俊一
原作:山田洋次
脚本:山田洋次 朝間義隆
音楽:山本直純 山本純ノ介
美術:出川三男 横山豊
撮影:池谷秀行
照明:野田正博
編集:石井巌
録音:鈴木功
調音:松本隆司
スチール:金田正
進行:副田稔
製作担当:峰順一
装置:秋元重矩
装飾:露木幸次
美粧:宮沢兼子
衣裳:松竹衣裳
現像:東京現像所
撮影機材:パナビジョン
ファッションアドバイザー:ピーコ
ステディカムオペレーター:佐光朗
監督助手:阿部勉
撮影助手:近森眞史
録音助手:原田真一
照明助手:青本隆司
編集助手:石島一秀
美術助手:土志田佳世
協力:滋賀県 長浜市他湖北十二町
撮影協力:上越市 全国特定郵便局長会 柴又 神明会
特別協力:郵政省貯金局
撮影監督:高羽哲夫
主題歌:「男はつらいよ」渥美清
出演:渥美清 倍賞千恵子 吉岡秀隆 牧瀬里穂 下條正巳
シネマスコープ カラー 101分

庭先の柿がたわわに実をつける頃、諏訪家に一通の絵葉書が届いた。差出人は満男の大学時代の先輩で今は実家の滋賀・長浜に住む川井信夫だった。満男が靴の製造、販売を行う光陽商事に勤め始めて半年が経つが、営業職が自分に向いていないのではないかと思うようになり身も心も疲れていた。そんな息子を気に掛ける父親の博はたまには気晴らしに会ってこいと言うが、仕事が忙し過ぎてそんな余裕もなかった。ある日、ビルの屋上で昼の休憩していると専務から声を掛けられた。彼は満男が考えていることをお見通しで、悩んだ上で辞めるというなら仕方がないが本気で仕事に取り組むならば一生面倒を見ると言った。じっくりと悩んで結論を教えてくれと言われた満男は考え事をしながら午後の仕事についたが、そこに掛かってきた電話の主は伯父の車寅次郎だった。

夜遅くくるま菓子舗に立ち寄った満男は久しぶりに帰ってきた寅次郎に相談を持ち掛けた。すると寅次郎は鉛筆を2本取り出すと俺に売ってみなと言った。物を売るのは満男も寅次郎も同じ。だが何処にでもある鉛筆なんて売りようがないと満男が文句を言うと寅次郎はそれを取り上げ、子供の頃の話を始めた。満足に削ることが出来ずいつも母親にしてもらい、短くなった分だけ賢くなったような気がした、と。妹のさくらも思い出話を始めると、それにつられて皆その時分の話しを始めた。頃合いを見て寅次郎が値段の交渉を始めると満男は思わず金を払いそうになった。長年テキヤ稼業で培った話術を間近で聞いた満男はその饒舌ぶりに感心したのだった。翌日、満男は得意先のクレーム処理を教わった話術で乗り切ると、寅次郎にひと言お礼を言いたいと自宅に電話をした。だが既に旅立ったことをさくらから聞きがっかりした。

長浜を旅する寅次郎は琵琶湖の畔で写真撮影をする女性と出会った。カメラを趣味とする彼女は宮典子といい、一年に一週間だけ撮影旅行に出るのだという。せっかくの時間を邪魔したなと格好良く去ろうとした寅次郎だったが、足の滑りやすい岩場で典子が転んだため慌てて駆け寄った。彼女が腕を押さえてひどく痛がるため寅次郎は接骨院に運び込むが幸い脱臼で済んだ。その夜、典子と同じ旅館に泊まることにした寅次郎だったが、家庭に縛られた彼女にとってこの旅行が唯一の解放される時間だと知り不憫に思った。

屋台的映画館
PR

翔んで埼玉

  • posted at:2022-01-03
  • written by:砂月(すなつき)
とんでさいたま
映画「翔んで埼玉」製作委員会(フジテレビジョン=東映=テレビ埼玉)
配給:東映
製作年:2019年
公開日:2019年2月22日
監督:武内英樹
製作:石原隆 村松秀信 遠藤圭介
プロデューサー:若松央樹 古郡真也
原作:魔夜峰央
脚本:徳永友一
音楽:Face 2 fAKE
撮影:谷川創平
照明:李家俊理
録音:加藤大和
編集:河村信二
美術:棈木陽次
美術プロデューサー:三竹寛典 古川重人
美術進行:森田誠之
装飾:竹原丈二
人物デザイン監修:柘植伊佐夫
衣裳デザイン:柘植伊佐夫
衣裳:田中まゆみ
ヘアメイク:塚原ひろの
VFXプロデューサー:赤羽智史
ミュージックエディター:小西善行
サウンドエディター:伊東晃
フォーリーアーティスト:伊東晃
記録:渡辺美恵
監督補:森脇智延
助監督:楢木野礼
製作担当:碓井祐介
アソシエイトプロデューサー:片山怜子 高木由佳
ラインプロデューサー:関口周平
主題歌:「埼玉県のうた」はなわ
挿入曲:「なぜか埼玉」さいたまんぞう
・・・:「人生たまたま・・・さいたまで」さくまひできとゆうかりしずる
・・・:「山田うどんの歌」かかし
制作プロダクション:FILM
出演:二階堂ふみ GACKT 伊勢谷友介 ブラザートム 麻生久美子
シネマスコープ カラー 106分

時は1871年、廃藩置県によって広大な武蔵国から重要都市の東京が独立した。同じく幕末の開港以来、重要都市となっていた横浜も武蔵国南部の相模国を引き連れて独立を果たした。良いとこ取りをされ切り捨てられた余り物で出来た海なし県、それが現在の埼玉県だった。

猛暑日が予想される暑い夏の朝、埼玉県熊谷市の菅原家は朝から落ち着かなかった。その日は娘の愛海が結納を行うことになっており、母・真紀とともに父・好海が運転する車で会場の東京へ向かった。愛海のお相手は埼玉県の南部に位置する浦和市の市民で、ともに一日でも早く埼玉を抜け出して東京で新居を構えることを夢見ていた。県庁所在地がひらがな表記であることをアホっぽいと娘に言われ県民としての誇りを傷つけられた好海は車を停めるが、そのときにカーラジオから流れてきたFMラジオ局・NACK5の特別番組にしばらく耳を傾けた。それは埼玉の都市伝説を題材にした物語だった。

19XX年。埼玉県民は東京都民からとても酷い迫害を受けており身を潜めて生きるしかなかった。埼玉県民は通行手形がなければ東京に入ることが出来ず見つかるとすぐに強制送還された。中には手形を持たない不法侵入者もいるが、街中の至るところに特殊な監視カメラが設置されているため簡単に発見出来るのだ。埼玉県民は誰もがこの理不尽で不自由な生活から逃れたいと願い、いつしか現れる救世主をひたすら待ち続けたのだった。ある日、東京・白鵬堂学院の3年A組に転入生がやってきた。麻実麗というその男子学生は丸ノ内の大実業家の子息で10年以上もアメリカに留学していた経歴を持つ生粋のエリートだった。容姿端麗で都会指数の高い麗の魅力に女子生徒たちはメロメロになった。東京都知事・壇ノ浦建造の子息で生徒会長の壇ノ浦百美と出会った麗は、埼玉県人を極度に見下す彼の態度に反発し親の寄付金で何とか入学したZ組の生徒に手を差し伸べた。麗の父・西園寺宗十郎は幼い彼を麻実家に養子に出し都会指数を上げるためにアメリカへ留学させたが、埼玉出身である宗十郎の悲願は麗を都知事にし通行手形制度を撤廃して埼玉を開放することにあった。麗こそが埼玉の救世主なのだ。

屋台的映画館

愛のお荷物

  • posted at:2021-12-30
  • written by:砂月(すなつき)
あいのおにもつ
日活
配給:日活
製作年:1955年
公開日:1955年3月18日
監督:川島雄三
製作:山本武
脚本:柳沢類寿 川島雄三
撮影:峰重義
照明:森年男
録音:福島信雅
音楽:黛敏郎
美術:中村公彦
編集:中村正
助監督:今村昌平
製作主任:林本博佳
漫画:清水崑
出演:山村聰 三橋達也 山田五十鈴 北原三枝 轟夕起子
スタンダード モノクロ 110分

およそ8912万5千人の男女が狭苦しい国土にひしめき合い、人口はまだまだ増える一方ではないかと推察される日本。時の政府はこの問題に対処すべく優生保護法の改正案の一つとして受胎調節相談所設置法案なるものの提出を準備し、人口の抑制を行おうとした。それは社会的に弊害の少ない方法で受胎調節の知識と技術をこれから結婚生活を行う若い夫婦にもれなく有効適切に教え込むというものだった。担当の新木錠三郎厚生大臣が野党議員と激しい議論を交わしていた頃、48歳になる彼の妻・蘭子は産婦人科の診察室にいた。院長の山ノ内から懐妊を告げられ何かの間違いではないかと静かに詰め寄った。何故なら一番下の子の誕生から20年も経っていたからだ。だが山ノ内は自信をもって間違いと言った。それと同じ頃、長男の錠太郎は錠三郎の秘書の五代冴子から妊娠していることを告げられた。冴子は結婚を前提につき合っていたが、錠太郎がいつまで経ってもそのことを両親に言わないため、決心させるように仕組んだのだ。彼を連れて大臣室に戻った冴子はわざと鉢合わせするように仕向けたが、錠三郎は優秀な秘書を失い業務に支障をきたすことを恐れて考え込んだ。そして蘭子がそのことをまだ知らないことがわかると、次女のさくらの結婚式が終わるまで内緒にしておくことにした。

自宅に戻った蘭子は訪ねてきた長女の和子に思い切って妊娠のことを話した。すると和子はとても喜び、産んだら私にくださいと言った。彼女は荒牧章吾と結婚して6年になるが未だに子供が出来ずいつも些細なことでケンカばかりしていた。赤ちゃんがくれば家庭が円満になるのではないかと考えた和子だったが、ある重大なことを思い出した。出産月となる翌年の4月にはさくらの結婚式が控えているのだ。この件が世間に知れることになれば産児制限を力説する錠三郎に迷惑が掛かることを考えた蘭子は貧血を起こして倒れた。

母が妊娠したことを和子から聞いたさくらは即座に錠太郎に伝えた。そのことをまだ父に話していないことを知った錠太郎は厚生大臣としてどうするのか楽しみだと面白がった。生まれてくる身内の赤ん坊が二人もいるからだ。

屋台的映画館

カラアゲ・USA

  • posted at:2021-12-27
  • written by:砂月(すなつき)
からあげゆーえすえー
「カラアゲ☆USA」製作委員会(三和酒類=大分合同新聞社=大分放送=TSエンタープライズ=ソウルボート)
配給:太秦
製作年:2014年
公開日:2014年9月20日
監督:瀬木直貴
プロデューサー:藤倉博
脚本:山田耕大
撮影:今井裕二
照明:大町昌路
録音:渡辺丈彦
美術:朝倉麻理子
編集:目見田健
助監督:高明
制作担当:大蔵穣
からあげ監修:福田安洋
衣裳:村島恵子
ヘアメイク:吉森香織
音楽:長岡成貢
エンディングテーマ:「幸せをはじめよう」麦野優衣
制作プロダクション:ソウルボート
出演:高橋愛 海東健 浅田美代子 石丸謙二郎 中村ゆうじ
アメリカンビスタ カラー 95分

全国で鶏肉消費量がトップクラスの大分県。北部地方にはからあげ文化が根付いており、特に宇佐市は「からあげ専門店発祥の地」と呼ばれていた。数々の人気専門店が競い合う中、市街地から離れた場所にある「とり一番」だけは何故か閑古鳥が鳴いていた。ある日、そこに娘の辛島彩音が5年ぶりに帰ってきた。しかも黒人の娘のシャーリーを連れて。散々振り回した挙句に戻ってきた彩音の姿を見て父親の隆輔は激怒した。

役所勤めだった彩音は休みの日に博多で働いている友達のところへ遊びに行ったが、食事をするために入った和風キッチンで料理人のランディ・ジャクソンと出会い一目惚れして駆け落ちした。ところが子供はいるし、店にきた女の客には手を出すし、ギャンブルにはまって借金まみれになるし。仕方なく働いてシャーリーの面倒を見ることにしたのだが、突然ランディは姿を消したのだった。自分の男を見る目のなさに失望したが、いつか戻ってくるのではないかと考え1年間ひたすら待ったのだ。そして今はここにいた。

幼馴染の稲積智也に会った彩音はこれまでにあったことを包み隠さずに話した。これからどうしていいかわからないというので智也はとり一番を継げばいいとアドバイスしたが、彼女はそれを断固拒否した。智也は彩音が子供の頃から鶏肉が食べられないことをすっかり忘れていたのだった。そんな折、不人気だった島津昭泰が経営する弁当屋が世界的なフライドチキン専門店の「アメリカン・チキング」に鞍替えした。その弁当屋が作るからあげ弁当にはとり一番のからあげが使われていたため、得意先を失った隆輔のショックは大きかった。だがこの件で彩音はとり一番が不人気だった理由を突き止めた。子供の頃から味覚音痴だった隆輔は見様見真似で母親の手伝いをしてきたが、自分が店を切り盛りする様になってからも一度も味見をすることがなかったのだ。

アメチキの勢いは止まらず宇佐2号店を出すかも知れないという噂が飛び交っていた。市内のからあげ店が恐怖におびえていた頃、隆輔が病気で倒れ隠居していた祖母のそめが店を引き継ぐことになった。彼女からとり一番を始めるきっかけになった話を聞いた彩音は、今までの考え方を少し改めてみることにした。

屋台的映画館

男はつらいよ 寅次郎の縁談

  • posted at:2021-12-24
  • written by:砂月(すなつき)
おとこはつらいよとらじろうのえんだん
松竹
配給:松竹
製作年:1993年
公開日:1993年12月25日 併映「釣りバカ日誌6」
監督:山田洋次
製作:櫻井洋三
プロデューサー:丸山富之 島津清
企画:小林俊一
原作:山田洋次
脚本:山田洋次 朝間義隆
音楽:山本直純
美術:出川三男 横山豊
撮影:池谷秀行
照明:野田正博
編集:石井巌
録音:鈴木功
調音:松本隆司
スチール:金田正
進行:副田稔
製作担当:峰順一
装置:森篤信
装飾:露木幸次
美粧:宮沢兼子
衣裳:松竹衣裳
振付:灰原明彦
現像:東京現像所
撮影機材:パナビジョン
監督助手:阿部勉
撮影助手:近森正史
録音助手:原田真一
照明助手:青本隆司
編集助手:石島一秀
美術助手:加藤史子
協力:香川県
撮影協力:栃木県烏山町 全日空 柴又 神明会
撮影監督:高羽哲夫
主題歌:「男はつらいよ」渥美清
出演:渥美清 倍賞千恵子 吉岡秀隆 下條正巳 三崎千恵子
シネマスコープ カラー 104分

大学生の諏訪満男は卒業を翌年に控えながらも不況のあおりを受けて未だに就職先が決まっていなかった。30を超える会社の面接を受けても中々良い返事を貰えず焦っていたが、心中穏やかでないのは母親のさくらも同じだった。父・博の兄から紹介してもらった広告代理店からもいい返事をもらえず落ち込んだ満男は自分自身に嫌気がさし家を飛び出した。行く当てのない彼は寝台列車に乗りとりあえず終点の高松まで行くことにした。

久しぶりに生まれ故郷の葛飾柴又に帰ってきた車寅次郎がくるま菓子舗を訪ねると、妹のさくらが浮かない顔をしているのが気になった。その理由を尋ねるとどうやら就職活動がうまくいかない満男が博とケンカをして家出をしたらしい。子供じゃないんだからたかだか1週間程度で騒ぐんじゃないと寅次郎が言うと、叔母のつねが首を突っ込みお前が帰らない20年の間どれだけ心配したことかと説教した。寅次郎は面白くねえなとぼやきながら手元の荷物をいじっていたが、それが先程配達員から受け取った満男からの小包だと気づくと早速開けた。中にはままかりの酢漬けと手紙が入っており、香川県の琴島で元気にしていることがわかると寅次郎はほら見ろ何も心配することはないんだと誇らしげに言った。だがさくらと博は口論を始めたため、その場を収めるために満男を連れ戻す約束した。

満男は人口の少ない高齢者ばかりの琴島で貴重な労働力となっていた。最初は一日、二日ばかり泊まって帰る気晴らし旅行のつもりだったが、地元の人たちが親切にしてくれたお礼のつもりで花畑に肥やしを担ぐ仕事を手伝ったことを喜ばれそのまま居ついてしまったのだ。満男は初めて頼られることに喜びを感じていたが、帰らない本当の理由は看護師の上田亜矢に恋をしたからだった。二人が楽しそうに話しながら歩いていると、小さな島だけにすぐに寅次郎に見つかった。説得に応じないことがわかると寅次郎は満男が住み込む家に泊まることにしたが、病気で療養している葉子に一目惚れした。

屋台的映画館

プロフィール

HN:
砂月(すなつき)
性別:
非公開
自己紹介:
ブログ主はインドア派大分トリニータサポーター

 

P R

 

フリーエリア