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暗黒街の静かな男

  • posted at:2025-01-25
  • written by:砂月(すなつき)
あんこくがいのしずかなおとこ
日活
配給:日活
製作年:1961年
公開日:1961年10月14日 併映「波止場気質」
監督:舛田利雄
企画:久保圭之介
脚本:江崎実生 中西隆三
撮影:姫田真佐久
照明:岩木保夫
録音:橋本文雄
美術:大鶴泰弘
編集:辻井正則
助監督:河辺和夫
現像:東洋現像所
色彩計測:安藤庄平
特殊技術:金田啓治
製作主任:牛山正夫
音楽:伊部晴美
主題歌:「仔猫のミミ」羽田のり子
挿入歌:「あたしの貴方」羽田のり子
技斗:峰三平
出演:二谷英明 杉山俊夫 白木マリ 芦田伸介 和泉雅子
シネマスコープ カラー 82分

横浜に入港した外国航路の客船から降りた男はタクシーを拾って東京へ向かうが、その途中で何者かにつけられていることに気づいた。ある街の小路に入るとタクシーを降り小走りで先を急ぐがそれでも車は追いかけて来た。そこでわざとジグザグに移動しているとその車は交差点で花屋のトラックと衝突したのだった。ケンカが始まったため男が戻って仲裁すると、尾行していたのが高岡組の子分だということがわかった。一緒に来て欲しいと言われたが、男はいずれ行くが強制されるのが好きじゃないと断った。もめ事を丸く収めたことで男は花屋の運転手・堅田勝から感謝され、このままじゃ気が済まないから送らせてくださいと言われた。久しぶりだから銀座で飯が食いたいと男が言うと、勝は丁度配達するところがあるからとその方面に車を走らせた。安田花店に到着すると勝は仕事に取り掛かろうとするが、今日から他も店から仕入れることに決めたと店主から言われショックを受けた。何が気に食わないんだと詰め寄るが店主は言葉を濁した。すると後ろで控えていたやくざのパンチが炸裂し勝は一発でノックアウトされた。男が拘わらないようにしながらのびた勝を連れ出そうとしていると、あんた何処かで見た顔だねえと店主が言った。彼は元ボクサーでウエルター級チャンピオンの山下英治だった。

勝を荷台に乗せたトラックは彼の勤め先である六本木の梶原フラワーショップの前で停まった。英治が勝を担いで降ろしていると、その様子を見て店の中から飛び出してきたのは、花屋にレストランを併設するこの店のオーナーの妹・梶原ゆかりだった。彼女はどうやら勝の恋人らしく、いつも騒動を起こす勝に手を焼いていた。そんな彼の頭にバケツの水を掛けると勝はびっくりして飛び上がったのだった。笑い声に誘われて店の奥からオーナーが出てきたが、英治はその顔を見て愕然とした。彼はかつてタイトルマッチで闘ったライバルで、試合中の強打で失明させた梶原英夫だったのだ。今でも呵責に苦しんでいる英治は償いのために日本を離れて働いていたのだった。

屋台的映画館
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ウルトラミラクルラブストーリー

  • posted at:2025-01-22
  • written by:砂月(すなつき)
うるとらみらくるらぶすとーりー
「ウルトラミラクルラブストーリー」製作委員会(フィルムメイカーズ=バップ=日活=WOWOW=ホリプロ=日販=角川書店=ミュージック・オン・ティーヴィ)
配給:リトルモア
製作年:2009年
公開日:2009年6月6日
監督:横浜聡子
製作代表:菊地美世志 大島満 馬場清 和崎信哉 堀義貴 宮路敬久 井上伸一郎 御領博 孫家邦
プロデューサー:中野朝子 土井智生
脚本:横浜聡子
撮影:近藤龍人
照明:藤井勇
録音:加藤大和
美術:杉本亮
装飾:酒井拓磨
編集:普嶋信一
衣裳:伊賀大介 荒木里江
ヘアメイク:清水ちえこ
音楽:大友良英
エンディングテーマ:「そりゃそうだ 」100s
音響効果:小島彩
記録:奥定正掌
助監督:小原直樹
製作担当:福井一夫
渉外担当:藤田充彦
配給協力:日活
製作プロダクション:リトルモア フィルムメイカーズ
出演:松山ケンイチ 麻生久美子 ノゾエ征爾 ARATA 齋藤咲良
アメリカンビスタ カラー 120分

青森県の田舎町で暮らす水木陽人は祖母もつの農業を手伝っている。彼には軽度の発達障害がありホワイトボードに書かれた行動予定表に従って一日を過ごすが、たまに子供じみた行動を取って周囲の人たちを困らせることがあった。そんな彼が住む街に神泉町子がやってきたのには理由があった。祈祷師の三上のカミサマに会うためだった。カミサマは彼女が持ってきた恋人の島田要の写真と、二人の名前と生年月日が書かれた紙を見ただけで死んでいることを言い当てた。要は車の運転中の事故で死んだが、助手席の町子が知らない女性は重傷を負った。町子は要と一年半もの間暮らしたが、何を考えているかわからないことが辛くて東京から青森に移り住んだ。そしてカミサマに会って相談しようと思っていた矢先に訃報を知ったのだが、事故の衝撃で飛んで行った要の首がまだ見つかっていなかったのだ。町子が彼にとって私が何だったのか知りたいと言うと、カミサマは彼にとってあなたが何だったのかがわからないのだからそんなことを考えるより新しい生活がうまく行くように考えた方がいいとアドバイスした。

町子はカミサマから紹介された金城幼稚園で働くことになった。薫先生が産休に入るためその代役を務めることになったのだ。子供たちの前で自己紹介をしていると野菜売りの声が聞こえ、種市園長から足が悪くて走れないから替わりにトラックを停めて呼んできてくれと言われた。彼女が半信半疑ながらも門を出るとその先に野菜売りの軽トラがあったので慌てて呼び止めた。その軽トラを運転していたのはもつであり、荷台で拡声器を使って呼び込みをしていたのが陽人だった。幼稚園では芋掘り大会をもつの畑で行うことになっており、町子がその担当になったため陽人にあいさつをした。彼女に一目惚れした陽人は度々幼稚園を訪れるようになり、別の場所でもトラブルを起こしていたことでもつから外へ出るなと叱責された。不貞腐れた陽人が海岸を散歩していると少年たちが砂浜に体を埋めて遊んでおり、それを見て面白がる彼は畑に戻ると大きな穴を掘った。そして通り掛かった少年の助けを得てそこに入ったが、地面から頭を出したその姿はまるで整列したキャベツの中の一つだった。

陽人が目を覚ますとそこは三沢医院の診察室だった。畑に埋まって遊んでいた彼は少年がふざけて散布した農薬をたっぷりと浴びていた。陽人はそのまま眠ってしまい、捜しに来たもつに助け出されたのだった。心配した院長の三沢は体の調子を尋ねるが、本人は何事もなかったようにケロッとしていた。翌日、陽人が幼稚園を尋ねると町子は警戒した。ところがこの間は失礼なことをしてすみませんでしたとまるで人が変わったように頭を下げたため拍子抜けした。

屋台的映画館

スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号

  • posted at:2025-01-19
  • written by:砂月(すなつき)
すーぱーひーろーたいせんぐらんぷりかめんらいだーさんごう
「スーパーヒーロー大戦GP」製作委員会(東映=テレビ朝日=東映ビデオ=アサツー ディ・ケイ=東映エージエンシー=バンダイ=木下グループ)
配給:東映
製作年:2015年
公開日:2015年3月21日
監督:柴崎貴行
製作:鈴木武幸 平城隆司 日達長夫 和田修治 松田英史 垰義孝 木下直哉
企画:有川俊 林雄一郎 加藤和夫 波多野淳一 小川政則 小野口征 中村和俊
原作:石ノ森章太郎 八手三郎
脚本:米村正二
音楽:鳴瀬シュウヘイ 中川幸太郎
撮影:宮崎悟郎
照明:斗沢秀
美術:大嶋修一
編集:長田直樹
録音:村上洋祐
整音:曽我薫
助監督:茶谷和行
スクリプター:柿崎徳子
制作担当:東正信
ラインプロデューサー:道木広志
装置:大場繁
装飾:大熊雄己
小道具:横山夏子
キャラクター管理:中村豊
衣裳:三浦玄 吉田直美
ヘアメイク:和田しづか 木戸出香
絵コンテ:なかの★陽
キャラクターデザイン:田嶋秀樹 小林大祐 田中宗二郎
クリーチャーデザイン:竹谷隆之
資料担当:山辺浩一 金子しん一 松井大
選曲:金成謙一
音響効果:大野義彦 小川広美
主題歌:「Who’s That Guy」及川光博
劇中歌:「レッツゴー!!ライダーキック」藤浩一
音楽プロデューサー:津島玄一 河野裕介
レコーディングエンジニア:伊世照明
音楽協力:田中統英
音楽制作:東映音楽出版 avex music creative テレビ朝日ミュージック
製作プロダクション:東映テレビ・プロダクション
スーパーバイザー:小野寺章
エグゼクティブプロデューサー:佐々木基 疋田和樹
プロデュース:白倉伸一郎 武部直美 高橋一浩 大森敬仁 望月卓 井上千尋 佐藤現 矢田晃一 深田明宏
アクション監督:宮崎剛
特撮監督:佛田洋
出演:竹内涼真 中村優一 稲葉友 半田健人 天野浩成
アメリカンビスタ カラー 95分

1973年2月10日。世界征服を企む謎の国際的秘密組織ゲルショッカーを率いるショッカー首領は仮面ライダー1号と仮面ライダー2号によって浜名湖の地底深くにあるゲルショッカー本部に追い詰められた。首領は二人を道連れに自爆しようとするが、1号と2号は巻き込まれることなく脱出に成功した。ショッカーは全滅し恐るべき首領も死んだ。激しい死闘を乗り越えた仮面ライダー=本郷猛にとっても長い苦悩の日々は終わった・・・はずだった。戦いを終え荒野をサイクロン号で疾走する二人の前に現れたのはボンネットに立花レーシングクラブのエンブレムが施された車だった。そのカラーリングもサイクロン号を模していた。ヘッドライト部分に仕込まれた機関銃により攻撃を受けた1号たちだったが高くジャンプしてかわした。着地して振り返ると何者かが車から降りてきたが、その男は1号と2号を倒すために生まれた仮面ライダー3号だった。ショッカーはその時既に最強の戦士を開発していたのだ。裏切り者には死を。1号たちは圧倒的なパワーを持つ3号の前に敗れ去った。

2015年。久瑠間運転免許試験場内にある警視庁特殊状況下事件捜査課(特状課)は仮面ライダー逮捕に尽力していた。その日はユーゲント選抜ショッカーグランプリというカートレースの大会が開かれており、巡査の泊進ノ介と詩島霧子は会場の警備に当たっていた。表彰台に上ることが出来る少年たちはショッカーユーゲントとして迎え入れられ優秀な改造人間になることが出来るのだ。ブラック将軍が戴冠式を行っていると彼の前に一人の男が現れた。彼はショッカーに反旗を翻す南光太郎だった。光太郎は仮面ライダーBLACKに変身するとショッカーの怪人に立ち向かうが、そこに進ノ介が割って入った。ショッカーライダードライブに変身した彼はBLACKと組み合うが、陰で見ていた霧子はその様子に驚いた。BLACKが「ショッカーがやろうとしているのは心の自由を奪うことであり、人間を管理する新世界を造ろうとしている」とドライブに語り掛けたからだ。歴史改変に気づいているのが自分だけだと思っていた霧子は彼ならこの世界を変えることが出来るのではないかと考えた。だがBLACKは戦いに巻き込まれた少年たちの盾となり、正面からの攻撃を受け止めた。ブラック将軍はドライブに弱ったBLACKの止めを刺せと命じるが、進ノ介はどうすべきか迷っていた。勝ちを優先したブラック将軍が子供たちを利用したからだ。するとそこに3号が現れ、全ての仮面ライダーを倒すと言うのならば俺を倒して見ろと挑発した。

屋台的映画館

七人の挑戦者

  • posted at:2025-01-16
  • written by:砂月(すなつき)
しちにんのちょうせんしゃ
日活
配給:日活
製作年:1961年
公開日:1961年7月9日 併映「青い狩人」
監督:松尾昭典
企画:水の江滝子
脚本:熊井啓
撮影:萩原泉
照明:吉田協佐
録音:高橋三郎
美術:佐谷晃能
編集:井上親弥
音楽:伊部晴美
助監督:前田満州夫
色彩計測:滝田巌
現像:東洋現像所
製作担当者:園山蕃里
技斗:高瀬将敏
出演:二谷英明 葉山良二 小高雄二 吉行和子 沢本忠雄
シネマスコープ カラー 84分

秋葉プロを預かる秋葉昭造は流行りのジャズ・ブームに目をつけ、暴力で弱小の事務所から有望なタレントを引き抜いていた。ある日、ジャズ楽団の事務所に乗り込んだ彼らは社長の桐沢新助を脅して楽団だけでなく建物まで乗っ取ろうと企んだが、ふらりとやってきた男に叩きのめされた。その男は三年前までこの事務所にいたテナーサックス奏者の福田宏次だった。箸を持つことも出来ない程の傷を負った右手がリハビリによって回復したため、新たなバンドを作るために帰って来たのだ。命を救われた桐沢は福田をバーへ連れて行き感謝の言葉を並べもう故郷へ帰ろうかと考えているとこぼした。すると福田は君と二人でバンドを作りたいと言った。テナーサックス、アルトサックス、ドラム、トランペット、ベース、ギター、ピアノ。優秀で根性の座った連中を集めれば必ず秋葉プロに挑戦出来るはずだと彼は考えていたのだ。

翌日、福田はキャバレー・ニュータウンの支配人である坂本に会いに行った。彼には坂本の妹で歌手の梨絵という恋人がいたが、嫉妬した秋葉によって殺されたのだ。梨絵の墓参りに行った福田はそこで坂本から店の屋上を稽古場として使っていいと許可をもらった。早速、桐沢の事務所の表に「セブン・ガイズ」のバンドマン募集の看板を出すと二人の男がやってきた。一人は作曲志望で神戸のシックス・ジョーカーズに所属していたピアノ奏者の長嶺芳郎、そしてもう一人はトランペット奏者の村上久夫だった。その後ギター奏者で大学生の杉本進が訪ねてきたが、福田は彼の演奏を聴きながら梨絵と過ごした日々を思い出していた。

福田は昔の仲間だったベース奏者の神山隆一と演奏繋がりでアルトサックス奏者の清水寛をスカウトするが、秋葉の仕返しが怖いと言って断られた。だがその後、木内組の乾分・松の紹介で木内政雄と会うことになった。木内組は魚河岸の魚政一家として知られているが、二代目の木内は跡目を継ぐのを嫌がり大学へ進学するとドラムと出会ってのめりこむようになった。演奏への熱意は卒業してからも変わらず、彼は福田のスカウトを渡りに船と考えたのだ。後に残った組の人たちはどうするのかと福田が尋ねると、木内は親の代から店を預かる代貸の大場がいるから大丈夫だと言った。するとそれを聞いた大場はぷいと他所を向いた。

屋台的映画館

家族ゲーム

  • posted at:2025-01-12
  • written by:砂月(すなつき)
かぞくげーむ
にっかつ撮影所=ニュー・センチュリー・プロデューサーズ=日本アート・シアター・ギルド
配給:日本アート・シアター・ギルド
製作年:1983年
公開日:1983年6月4日
監督:森田芳光
製作:佐々木志郎 岡田裕 佐々木史朗
製作補:桜井潤一
企画:多賀祥介 山田耕大
原作:本間洋平
脚本:森田芳光
撮影:前田米造
照明:矢部一男
録音:小野寺修
美術:中澤克巳
編集:川島章正
助監督:金子修介
記録:森永恭子
装飾:山崎輝 八木雅彦 小林聖樹 歌田昌昭
衣裳:越智雅之
結髪:榊原あけみ
特機:城田幸夫
スチール:竹内健二
現像:東洋現像所
製作進行:宮内真吾
製作担当:藤田義則
出演:松田優作 伊丹十三 由紀さおり 宮川一朗太 辻田順一
スタンダード カラー 106分

高校受験を控える中学三年生の沼田茂之が家庭内にいることで、父親の孝助や母親の千賀子、そして兄で高校生の慎一までもがピリピリしていた。成績優秀な兄と違い勉強が苦手な茂之にはサボリ癖があり、テストの時期になると腹が痛いと言って学校を休んだ。その割にはプライドが高く、進路指導の教師から神宮高校を薦められても偏差値の高い西武高校にこだわった。それはその学校に通う慎一への対抗心だった。これまでに何人かの家庭教師がつけたが一向に成績が上がらないため、孝助は新たな家庭教師に望みを託すことにしたのだった。沼田家にやってきたのは大学に7年も通っている吉本勝という男で、夕食を終えると孝助は家族に聞かれたくない話をするために彼を車へ連れて行った。その話とは報酬についてだった。孝助には茂之の成績が上がらない理由が何処にあるのかわからなかった。そこで基本給の他に成績が上がる毎に歩合給を出すと提案したがその基準を決めていなかった。話し合いの結果、クラスの順位がひとつ上がる度に一万円ということで落ち着いたが、孝助の声は震えていた。

国語の答案用紙が返ってきたが、点数は26点だった。順位はビリから9番目。ふざけた答えばかりの用紙を見た吉本が抑えた怒りで何考えてんだと凄み、次のテストが来週あることがわかると授業は何処まで進んでいるんだと言った。茂之が黙って開いたページには松尾芭蕉の奥の細道が載っていたが、落書きがその上を支配していた。それを見てあきれた吉本は奥の細道を読んでわからない漢字や言葉をノートに書き出せと命じた。すると茂之は彼が目を離している間に「夕暮れ」という言葉を2ページに亘って書き続けたのだった。こんなことをして何になるのかと吉本が尋ねると、茂之はつまらない時間を楽に過ごせるからだと答えた。吉本は舐めるんじゃねえぞとつぶやき呼吸を整えると一発殴った。鼻血を出した茂之はショックを受けたが、この出来事をきっかけにして二人の間に主従関係が完成した。さっき言ったことをやってみなと吉本が言うと茂之は素直にノートに書き始めた。

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