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嵐電

  • posted at:2025-10-19
  • written by:砂月(すなつき)
らんでん
ミグラントバーズ=オムロ=京都造形芸術大学
配給:ミグラントバーズ マジック・アワー
製作年:2019年
公開日:2019年5月24日
監督:鈴木卓爾
企画・プロデュース:西田宣善
プロデューサー:鈴木卓爾 田村由美
協力プロデューサー:山本起也
ラインプロデューサー:小川勝広
脚本:浅利宏 鈴木卓爾
撮影:鈴木一博
照明:浅川周
録音:中山隆匡
美術:嵩村裕司
編集:鈴木歓
監督補:浅利宏
音楽:あがた森魚
VFX:西尾健太郎
衣裳・メイク:こやまあやこ
衣裳:杉浦さつき
スチール:制野善彦
製作デスク:菊川礼奈 川添彩
アドバイザー:福岡芳穂 水上竜士
主題歌:「島がある星がある」あがた森魚
挿入歌:「カタビラ辻に異星人を待つ」あがた森魚
制作協力:北白川派
出演:井浦新 安部聡子 大西礼芳 金井浩人 窪瀬環
アメリカンビスタ カラー 114分

太秦撮影所近くのカフェで働く小倉嘉子は出勤する嵐電の車内で何かブツブツ呟く青年と出会った。嵐電とは京都市内を走る京福電気鉄道嵐山線のことで、そう呼ばれて皆から親しまれていた。何かのセリフのような気もするし単なる独り言のようにも聞こえる。目を合わせてはいけないと感じた嘉子はさりげなく窓の外を眺めた。カフェでは従業員総出で撮影所から受けた注文数の弁当を作り上げ、予定の時間内に届けることが出来た。するとそこであの青年と再会したのだ。彼は吉田譜雨という俳優だったが、駆け出しということもあって世間にはまだあまり知られていなかった。スタッフに呼び止められた彼女は東京出身の譜雨がしゃべる京都訛りのチェックを頼まれ渋々ながら引き受けることになった。だが台詞の読み合わせをするうちに熱が入ってしまい、嘉子は譜雨の演じるキャラクターに少しだけ感情移入した。そのタイミングで時間があれば嵐山を案内して欲しいと頼まれ驚きと恥ずかしさで動揺した。

鎌倉からやってきたノンフィクション作家の平岡衛星は嵐電にまつわる不思議な話を探すために沿線の部屋を借りた。ある日、駅のホームのベンチで構想を練っていると、北門南天が有村子午線に「おい、8ミリ」と声を掛けた。南天は修学旅行で青森からやってきた女子高生で、前の日に見る物全てが珍しくてカメラのシャッターを切り続けた。その際に通り過ぎる電車の写真を撮ったが、後にクラスメイトからそれが「夕子さん電車」だと聞いた。その電車は夕子さんという京菓子のマスコットキャラクターをラッピングした電車であり、それを見たカップルは幸せになれるという都市伝説があるというのだ。彼氏のいない彼女は気にも留めていなかったが、8ミリカメラで電車の走り去る様子を撮っている男子高校生を見掛けて運命を感じた。南天はフィルムカメラを愛用しているのだ。彼女は駅のホームで質問攻めにするが子午線は名前すら答えず学校へ向かった。衛星はその様子を近くで黙って見ていた。

屋台的映画館
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愛情物語

  • posted at:2025-10-15
  • written by:砂月(すなつき)
あいじょうものがたり
角川春樹事務所
配給:東映
製作年:1984年
公開日:1984年7月14日 併映「メイン・テーマ」
監督:角川春樹
プロデューサー:菅原比呂志 久里耕介
原作:赤川次郎
脚本:剣持亘
撮影:仙元誠三
美術:今村力
照明:渡辺三雄
録音:瀬川徹夫
助監督:松永好訓
編集:鈴木晄
音楽監督:甲斐正人
音楽プロデューサー:高桑忠男 石川光
主題歌:「愛情物語」原田知世
ダンス・コーディネーター:小林英六郎
出演:原田知世 倍賞美津子 ジョニー大倉 山口敦子 梅野泰靖
アメリカンビスタ カラー 100分

誕生日のプレゼントとして継母の治子とミュージカル「カーテン・コール」を観劇した16歳の仲道美帆は舞台の迫力や躍動感あふれるダンスに感銘を受けある決断をした。彼女は幼い頃からクラシックバレエを習い続けていたが、ミュージカルダンサーを目指すためにそれを止めることにしたのだ。そのきっかけとなったのは劇場のロビーの窓に貼ってあった日本人キャストオーディションのポスターだった。家に帰り治子と夕食の準備をする美帆は毎年送ってくるあしながおじさんからの花束を今か今かと待っていた。そしてスープが出来上がった頃にチャイムが鳴り花屋が16本のバラの花束を配達してきたのだった。美帆には気掛かりなことがあった。それはあしながおじさんがクラシックバレエを勝手に止めたことを知って怒らないかと。美帆は3歳の時に治子に拾われたが、その傍に真っ新な赤いトウシューズが置かれていたのだ。自分を捨てた人がバレエを習わせたかったのではないかと言うと、治子はその二人が別の人かもしれないと否定した。だが美帆はそれが同一人物だと信じて疑わなかった。

美帆はオーディションに向けて激しいダンスの練習に励むが、ある日その途中でトウシューズが破れた。彼女は自転車を飛ばして家に帰ると赤いトウシューズに足を通してみた。とうとう履けたわ。美帆は治子とある約束をしていた。それは赤いトウシューズが足にフィットしたら本当のお父さんかもしれないあしながおじさんを捜しに行っていいというものだった。その夜、治子が帰宅すると美帆はそのことを話したが、治子は狼狽しながら世の中には知らない方がいいこともあるのよと言った。だが決意の固い美帆は自分の考えを押し通すことにした。翌日、花屋を訪れた彼女は誕生日の花が送られて来ていないと嘘をついて店主から送り状を見せてもらうことに成功した。送り主は石川県金沢市の篠崎拓次だが花は長崎から発送されていた。御礼状を書かなければならないと言って住所と名前をメモした美帆はそれを手掛かりにして旅に出た。オーディションまであと1週間ほどしかないため、まず金沢へ行くことにした。

屋台的映画館

OL日記 牝猫の情事

  • posted at:2025-10-12
  • written by:砂月(すなつき)
おーえるにっきめすねこのじょうじ
日活
配給:日活
製作年:1972年
公開日:1972年12月16日 併映「(秘)弁天御開帳」
監督:加藤彰
企画:伊地知啓
脚本:加藤彰
撮影:姫田真佐久
美術:渡辺平八郎
録音:福島信雅
照明:川島晴雄
編集:鈴木晄
音楽:月見里太一
助監督:高橋芳郎
色彩計測:田村輝行
現像:東洋現像所
製作進行:青木勝彦
技斗:田畑善彦
出演:中川梨絵 宮下順子 山田克朗 絵沢萠子 葵三津子
アメリカンビスタ カラー 70分

商事会社の営業部で次長を務める織部史郎は渋谷駅前で若い女性と待ち合わせをしていた。彼女は織部の部下の桐野しのぶで、二人はある場所へ向かった。そこはビル上階のレストランで、織部としのぶがコーヒーを飲んでいると男女が時間通りに現れた。女性は織部の妻の妙子で、男性は楠見というインテリアデザイナーだった。これは織部夫妻が楠見のためにセッティングした見合いの席だったのだ。食事の後に楠見はタクシーでしのぶをマンションまで送って行くが、そのマンションで投身自殺があり目撃者となった二人は警察から証言を求められて足止めを食った。彼女を心配した楠見は部屋まで付き添おうとするが、しのぶはどうも失礼しましたと丁重に断った。部屋に入ると彼女はバッグをソファーに放り投げ、電話を苦々しく睨みつけた。そして電話を早く取り払って欲しいと管理人室にクレームの連絡すると、花瓶に差してある花を全て引き抜き窓から投げ捨てた。花束が落ちた場所はチョーク・アウトラインのすぐ傍だった。一方、しのぶと別れた楠見は情婦の英子が住むアパートに向かった。

今回の見合いは織部が常務の知り合いに頼まれて渋々引き受けたものだった。楠見の両親は乗り気らしいがしのぶは欠勤が続いていた。織部は肌が白いのは病弱だからなのではないかと考えていたが、妙子は女の勘でそうではないことを見抜いていた。彼女はしのぶがお嬢さんの気まぐれで会社務めをしているのではないかと考えており、もしそうであればこの話を早くまとめて楽になろうとしていたのだ。妙子に急がされてしのぶの返事を聞くことになった織部は彼女のマンションを訪ねることにした。この間の見合いの件について聞きたくて様子を見に来たと告げるとしのぶは恐縮して頭を下げた。部屋に通された織部が楠見について尋ねると、しのぶはいい方だが女性と遊んでいるように感じたと答えた。そして自分が生まれつき心臓が弱くて小学生の頃にこのままでは二十歳まで生きられないと医師に言われたことを告白した。母親は結婚しろと口では言うものの結婚生活が無理であることは承知で、だからこそ独りでマンション暮らしをさせてくれていると泣き崩れた。余命よりも二年長く生きている今、短い一生を楽しく遊んで暮らして行くなんていう気持ちにはなれないと声を絞り出すと、織部はそれ程のことだとは知らなかったと絶句した。しのぶは諦めて帰ろうとする織部を引き留め紅茶を飲んで行ってくださいと言った。彼は出されたカップを口元に近づけるが、鼻をつく臭いでそれに毒が入っていることに気づいた。するとしのぶは入社した時から織部のことが好きでたまらず、それならば一緒に死にたいと言った。

屋台的映画館

新 高校生ブルース

  • posted at:2025-10-07
  • written by:砂月(すなつき)
しんこうこうせいぶるーす
大映(東京撮影所)
配給:ダイニチ映配
製作年:1970年
公開日:1970年12月25日 併映「可愛い悪魔 いいものあげる」
監督:帯盛迪彦
企画:神吉虎吉
原作:柴田成人
脚本:今子正義
撮影:喜多崎晃
録音:高橋温生
照明:渡辺長治
美術:山口熙
音楽:伊部晴美
編集:中静達治
助監督:程原武
製作主任:薮本和男
現像:東京現像所
出演:関根恵子 内田喜郎 菅野直行 水谷豊 三笠すみれ
アメリカンビスタ カラー 83分

陽明高校の学園祭が迫る中、文芸部では校内の話題を搔っ攫うようなテーマはないものかと討議を重ねられていた。古今東西の名作といわれる文学作品の中で青春における性の問題が如何に描かれているかということにテーマを絞って研究発表すればいいと田村京子が提案した。するとそれに関連させた自分自身の悩み多きセックスに触れてみてはどうかという意見が出た。小説やシナリオを制作する上でも高校生の実態を知る必要がある。文芸部のアイデアを分析し心理学や生化学の文献を参考にしてアンケートに落とし込めば有意義な回答が得られるのではないかと部長は言った。

この世の中には掃いて捨てるほど女がいるというのに京子のクラスメイトの椎名健次、岡田正樹、和島亘の童貞三人組は全くもって女にモテない。椎名の好みは断然スマートで少し華奢な感じがする清純派。岡田はフェイ・ダナウェイのような何処となく白痴めいた美人。和島に至ってはソフィア・ローレンのように肉感的で情熱的な女がいいという始末。彼らはいずれも理想が高すぎるのだ。ある日、理由をつけて早引けした三人は何か面白いことをして時間を潰そうと考えていた。気分がスカッとするヤクザ映画。いや、同じ映画ならアート系のエロか芸術かってヤツ。でも大事なところは全てカットされているからつまらない。関西ストリップならバッチリ見せるし学割もある。だがそれだと刺激が強過ぎるので後処理が困る。パチンコかボウリングか。それならいっそナンパしに行こうということで話がまとまった。私服に着替えた三人は街に繰り出しきれいな女性に声を掛けるが誰も相手にしてくれなかった。こうなったら破れかぶれだ。おかちめんこでもお多福でも構わない。三人は理想像をかなぐり捨てて手当たり次第に声を掛けた。そんな椎名たちの必死な姿を帰宅中に偶然目撃した京子は思わず笑った。

三人は粘りに粘るがそれでも成果はゼロだった。どうしても童貞を捨てたい彼らは小遣いを出し合いじゃんけんで勝った者が特殊浴場へ行くことになった。勝利を勝ち取った はなけなしの580円を握りしめてサービスタイムの店内に乗り込むが、従業員のエミは馬鹿にして体すら触らせてくれなかった。

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ラブ・ストーリーを君に

  • posted at:2025-10-03
  • written by:砂月(すなつき)
らぶすとーりーをきみに
東映=オスカープロモーション
配給:東映洋画
製作年:1988年
公開日:1988年3月5日
監督:澤井信一郎
企画:黒澤満 古賀誠一
プロデューサー:伊藤亮爾 小島吉弘
原作:ディディエ・ドゥコワン
脚本:丸山昇一
撮影:仙元誠三
美術:桑名忠之
照明:渡辺三雄
録音:橋本文雄
編集:西東清明
助監督:鹿島勤
キャスティング:飯塚滋
製作主任:大塚泰之
音楽:朝川朋之
指揮:熊谷弘
音楽プロデューサー:高桑忠男 石川光
主題歌:「ラブ・ストーリーを君に」財津和夫
挿入歌:「さくらんぼの実る頃」岸洋子
・・・:「愛の讃歌」岸洋子
・・・:「HEY!HEY!HEY!HEY!」リトル・リチャード
・・・:「BOO HOO HOO HOO」リトル・リチャード
記録:宮本衣子
撮影効果:長谷川忠治
音響効果:伊藤進一
衣裳:越智雅之
ヘア・メーク:長岡英子
演技事務:河合啓一
スチール:藤沢俊夫 小島由紀夫
製作協力:セントラル・アーツ
出演:後藤久美子 仲村トオル 佐藤友美 柳沢慎吾 なべおさみ
アメリカンビスタ カラー 104分

大学の山岳部に所属する上條明は夏合宿の下見を終えて荒木欽一と東京に帰ってきた。欽一はこれから先輩のコネで会社訪問をすることになっていたが、教員を目指す明は就職活動の心配がないため気が楽だった。気の小さい欽一は一人になるのが不安で喫茶店につき合えと言った。明は嫌だと断るが、落ち着かないからどうしてもと言われ渋々了承した。欽一が先輩に電話を掛けに行ったためカリヨン時計の下で待っていると誰かが声を掛けてきた。その声の主は高校進学時に家庭教師をしたことがある今は高校二年生の広瀬由美だった。母と待ち合わせをしているということですぐに別れたが、明は彼女が大人っぽくなっていることに驚いたのだった。由美の母・友子はおばの吉野琴が理事長を務める料理学校の講師をしており、その日は三人で食事をする約束をしていたのだ。由美は突然の発熱で大学病院に三日ほど検査のために入院し退院したばかりであり、食事会は退院祝いも兼ねていたのだ。それから数日後、由美は学校の帰りに山岳部を訪ねた。夏休みに友子とヨーロッパに行く約束をしたが、山のことを色々と聞くためにやってきたのだ。ユングフラウのようなところに行きたいと相談すると明はそれに関する書籍を貸した。

大学病院で由美を担当する医師の千葉茂樹は病名が急性骨髄性白血病であることを友子に告げた。余命が半年と知り友子は平静を装いながらお医者様ってずいぶん残酷なんですねと罵った。だがすぐに思い直しこれからどうしたらいいんでしょうと訴えると、千葉は入院させてベッドに縛り付けるのは簡単だがなるべくそれは避けたいと言った。死を免れない患者の生き方を最優先し、限られた日々を豊かに過ごさせてあげることが最も人間的な対処の仕方ではないか。千葉が患者に対する心構えを説明するが、それは死を受け入れたところから始まる考え方だった。彼は友子に二冊の本を渡した。そこには同じ病気の子供を持つ親がどう悩みどう接して行ったかが書かれていた。

由美が自宅に帰ると友子は無意識にいつもより明るく接していた。病院に行ったことを聞かれた彼女は由美の病気がリウマチ熱で治療は注射と投薬だけで済むと嘘をついた。明日、学校が終わったら千葉先生のところへ行ってねと言うと由美は素直に受け入れた。だが由美が今一番気になっていたのは自分の病気よりも夏休みの旅行先のことだった。

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