日活
配給:日活
製作年:1975年
公開日:1975年7月23日 併映「主婦の体験レポート 続おんなの四畳半」
監督:林功
プロデューサー:伊藤亮爾
脚本:久保田圭司
撮影:山崎敏郎
照明:川島晴雄
録音:木村瑛二
美術:土屋伊豆夫
編集:井上治
助監督:山口友三
音楽:多摩零
色彩計測:村田米造
現像:東洋現像所
製作担当者:天野勝正
出演:東てるみ 中島葵 谷ナオミ 浜口竜哉 五條博
アメリカンビスタ カラー 63分
国際線のパイロットの相沢正三は恭子と再婚をした。長期勤務を終え自宅に戻った彼が妻の体を貪っていると突然電話のベルが鳴った。それは娘のユキが入院したという知らせだった。ユキは父が恭子と結婚することに反対であり家庭に入ってからも反発した。ある日、家庭教師の谷村和夫との交際を批判されたことから彼と二人で伊豆大島へ旅行に出かけたのだが、ユキはある決意を固めていた。観光で誰もいない平原にやってくるとユキは和夫に缶コーラを渡した。それには大量の睡眠薬が溶かされており、それを飲んで和夫を道連れにして自殺しようと考えていたのだ。だが目覚めると病院のベッドの上にいた。そこに和夫の姿はなく、いるのは看護師と知らせを聞いて駆け付けた正三と恭子、そして正三の妹の三上かおるだった。こんなことになる前にひと言相談して欲しかったと問い詰める正三に、看護師はこれから患者が眠るところだから静かにしてくださいと三人に部屋の外へ出るよう促した。かおるは原因について説明を求めるが恭子は黙ったままだった。例え血が繋がっていなくても立派に育て上げる責任があるはずだと言っても目を伏せたまま。その曖昧な態度にユキを邪魔者だと考えているのではないかと感づいたかおるは彼女を引き取ることに決めた。
それから三か月後、かおるのマンションで暮らすことになったユキはそこから新しい高校に通った。その高校では転校生がスケバンの菊池忍と浜中潤子に挨拶をすることがしきたりになっているが、そうとは知らないユキは放課後に絡まれた。殴っても財布の中身を巻き上げても動じないかったが、潤子が面白がって左腕に巻いていた包帯を取ろうとしたところユキは思わず突き飛ばした。その見られたくない手首の傷は入院しているときにガラスのコップの破片で自らつけたものだった。ユキはあんたたちとケンカする気はないと静かに言い何事もなかったように立ち去った。その毅然とした態度に忍たちは何とも言えぬ不気味さを感じていた。
屋台的映画館
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