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学校の階段

  • posted at:2025-06-24
  • written by:砂月(すなつき)
がっこうのかいだん
「学校の階段」製作委員会(USEN=角川映画=ペイ・パー・ビュー・ジャパン=エンターブレイン=ジー・モード)
配給:アンブラグド
製作年:2007年
公開日:2007年4月28日
監督:佐々木浩久
製作:近藤和裕 井上文雄 新巻康彦 森ゆき 河上京子
企画:原田学 垣貫真和
プロデューサー:伊橋達彦 金子正男 徳永裕明
ラインプロデューサー:小沼雄一
原作:櫂末高彰
脚本:佐々木浩久
音楽:遠藤浩二
撮影監督:金谷宏二
照明:木村明生
美術:畠山和久
編集:大永昌弘
VFX:大木円盤
スクリプター:植草奈穂子
助監督:近藤孔明
制作担当:斉藤玉恵
衣裳:小菅大也
ヘアメイク:岩本みちる
録音:有馬美保 豊島晃子
音響効果:小山秀雄
主題歌:「スタートライン」黒川芽以
挿入歌:「コノサキノドコカ」黒川芽以
・・・:「こころ」黒川芽以
・・・:「KA・I・DAN」階段部員(松尾敏伸 通山愛里 甲斐麻美  秋山奈々 栩原楽人)
エンディングテーマ:「君は君だから」安次嶺奈菜子
製作プロダクション:角川映画 フェイスフル
セカンドユニット監督:安里麻里
出演:黒川芽以 松尾敏伸 小阪由佳 通山愛里 甲斐麻美
アメリカンビスタ カラー 75分

両親が海外赴任することになり神庭里美は伯母の家に預けられることになった。原田家には同級生の美冬がいるが、子供の頃から優柔不断な彼女に対していつもイライラしているため里美はうまく暮らして行けるか自信がなかった。翌日、天栗浜高校に初登校した彼女は放課後になるとバスケットボール部に入部届けを提出するために部室へ向かおうとしていたが途中で迷ってしまった。廊下をワックスがけをする生徒会に尋ねてみるが、突然皆で床に耳を押し当てると一人が何かを感じて「来た!」と叫んだ。すると彼らは蜘蛛の子を散らすように誰もいなくなったのだった。一人残された里美がポツンと立っていると二人の女子生徒が全力で駆けてきた。驚いた里美は逃げようとするがワックスに滑って転倒しそうになった。危険を避けようとした二人は彼女を飛び越えるが、九重ゆうこは窓枠につかまって難を逃れたものの天ヶ崎泉は着地に失敗して負傷したのだった。この学校には校内を全速力で駆け抜けタイムを競う非公認部活動の「階段部」というのがあるが、他の生徒たちに迷惑を掛けることから「学校の恥」とか「がん細胞」と揶揄されていた。顧問は養護教諭の間宮紀子が務め、部員は現在5人。部長の刈谷健吾の他にゆうこと泉、そして井筒奈美と三枝宗司が所属している。負傷した泉の後釜に里美を入部させてはどうかとゆうこが提案すると、宗司も表面張力90パーセントのワックス上で保ったバランス感覚は見逃せないかもと推した。それを聞いた健吾は興味あるかと誘うが、里美は勝手に決めないで下さいと断った。

彼女が階段部に入部しようとしているというデマが瞬く間に校内に広がり、生徒会執行部の顧問を務める担任の大津大からは転校早々こんな連中とつき合うとは最低だなと言われた。階段部の撲滅を掲げる生徒会長の中村ちづるはそのためには手段を選ばなかったが、その一つが廊下のワックスがけだった。そして次なる行動として各所に監視カメラを増設する要望書を校長の平山周吉に提出したのだ。ちづるの父親は理事長であり、要望が通ることが当然だと考えていたのだった。生徒会はこの監視カメラと防犯システムを活用して階段部の行動を逐一チェックした。放課後になり里美が学生会館に向かっていると目の前にゆうこが現れた。彼女は里美から入部届けを奪って逃げると生徒会はそれを捕捉したが、宗司もタブレット端末でハッキングして動きを追っていた。

屋台的映画館
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玄海つれづれ節

  • posted at:2025-06-21
  • written by:砂月(すなつき)
げんかいつれづれぶし
東映(東京撮影所)
配給:東映
製作年:1986年
公開日:1986年1月15日
監督:出目昌伸
企画:岡田裕介 坂上順 和田徹
原作:吉田兼好
脚本:笠原和夫 下飯坂菊馬 兵頭剛
撮影:飯村雅彦
美術:中村州志
照明:川崎保之丞
録音:林鑛一
助監督:吉崎元 長谷川計二
編集:西東清明
記録:久保田民子
音響効果:原尚
装置:開米慶四郎
装飾:若松孝市
背景:植田義明
演技事務:宮下博
メイク:井上守
美容:宮島孝子
衣裳:福崎精吾
音楽事務:新井明美
擬斗:清水照夫
方言指導:滝まさと
九州ロケコーディネーター:前田秀一郎
製作協力:柳弥寿子
衣裳協力:加藤悦子 宇野喜子
ヘアーデザイン:佐藤満
振付:一の宮はじめ
方言考証:喜連川脩 吉田正人
スチール:渋谷典子
宣伝:佐々木嗣郎 森澄桂子
製作デスク:山田光男
進行主任:高井義典
現像:東映化学
音楽:星勝
テーマ音楽:マーク・ゴールデンバーグ
劇中歌:「キャバレー・フラミンゴ」吉永小百合 八代亜紀 風間杜夫
出演:吉永小百合 八代亜紀 風間杜夫 伏見扇太郎 山谷初男
アメリカンビスタ カラー 135分

大きな会社とは言えないが地道に三代続いた横浜にある山岡商会が倒産し、社長の山岡駿介が蒸発した。妻のゆきは関係者を集めて会議を行うことにしたが、誰も彼女に救いの手を差し伸べようとしなかった。社長夫人の力量を問われカチンときたゆきは皆の力に頼れないのなら自分であの人を捜し出して山岡商会を立派に再建してみせますと啖呵を切ったのだった。執事たちに暇を出しひと息ついているとケースワーカーの女性が優という少年を連れて訪ねてきた。優の母親は赤坂の料理屋で仲居をしていたが急性の心臓病で亡くなり、親戚がいないということで調べたところ彼の父親が駿介であることがわかったのだ。突然のことでゆきは話が飲み込めなかったが、ケースワーカーが持ってきた戸籍抄本の写しには駿介と中西ふじえの子と記されていたのだ。ゆきは何かの間違いだと思ったが、父親が健在であれば養護施設に入れられないということで無理矢理おしつけられた形となった。事情がわからない優にゆきはパパの会社が倒産したこと、そのパパが家出していないこと、今いる家が他所の人の物になりこれから出て行かなければならないことを説明した。車に乗せて何処かで置いて逃げようかと考えたが、やはりそんな残酷なことは出来なかった。その夜、レストランで食事をしようとしたところ隣席の女性が声を掛けてきた。彼女は緑川月代という借金の取立人で、駿介がゆきと何処かで落ち合うのではないかと考え尾行していたのだ。月代と言い合いをするうちに駿介が福岡にいることを知ったゆきは彼女の車を奪うと北九州に向かった。そこはゆきの生まれ故郷だった。

泊まるところのないゆきはバタバタ横丁の玄海荘で世話になることになった。そこの女主人のハナエは育ての親のようなものだった。今でも彼女に思いを寄せるテキヤで幼馴染の竹田一平が加わり駿介捜しが始まるとゆきは目星をつけた小倉競馬場に向かった。駿介がつきあいのあった馬主を辿って行けば何か情報が掴めるのではないかと考えたのだ。だが問題はその馬主の名前がわからないのだ。そこで競馬場の事務所で名簿を見せてもらおうとしたのだが、そこにいたのは頭から湯気を立てた月代だった。

屋台的映画館

成熟

  • posted at:2025-06-17
  • written by:砂月(すなつき)
せいじゅく
大映(東京撮影所)
配給:大映
製作年:1971年
公開日:1971年10月16日 併映「穴場あらし」
監督:湯浅憲明
企画:斎藤米二郎
脚本:高橋二三
撮影:喜多崎晃
録音:奥山秀夫
照明:久保江平八
美術:矢野友久
音楽:菊池俊輔
編集:宮崎善行
助監督:小林正夫
製作主任:真鍋義彦
現像:東京現像所
出演:関根恵子 八並映子 篠田三郎 小野川公三郎 菅野直行
アメリカンビスタ カラー 86分

その昔、源義経が日本海から上陸したと伝えられる山形県庄内平野の鼠ケ関。その地域の神輿流しには一つの言い伝えがあった。それは神輿を担いで海に入る男たちの濡れた体は将来を誓い合った娘以外拭いてはならないというものであった。万一、体を拭いた娘と拭かれた若者が結婚しないと竜神様の祟りで必ず不幸な目に遭うのだという。この伝説は老人たちの間で今でも固く信じられていた。日本海の荒波の上で一生を送る男たちにとって竜神様の祟りは生と死に密着していたのだ。春になり神輿流しが始まると山形農業高校写真部の加納ゆう子はシャッターチャンスを狙っていた。祭りのクライマックスは雪解け水が流れる鼠ケ関川に神輿を沈め漁の安全と豊漁を願うのだが、それが終わると女たちは一斉に男たちの方へ駆け寄り濡れた体を拭いてやった。ゆう子が気になったのはその中に一人で体を拭く青年がいたことだ。その様子を写真に収めているとそれに気づいた青年は止めろと制した。誰にも拭いてもらえない孤独な人を取りたいんだとゆう子が言うと、カチンときた青年はガールフレンドならさばき切れない程いるんだと強がった。するとゆう子は青年からタオルを取り上げそのガールフレンドたちに成り代わって拭いてあげると言った。背中の汗を拭う彼女に青年が神輿流しの伝説を知っているかと尋ねると、ゆう子はあんなの馬鹿馬鹿しくってと笑い飛ばした。

組合の人から帰ってもいいと言われた山形水産高校の笹尾隆二が自宅に戻ると父親の吾助が漁の準備をしていた。吾助が気になっていたのは彼の体を拭いていたあの娘のことだった。俺に隠してつき合っているなんて水臭いなと吾助はからかうが、それが全く知らない赤の他人だとわかると顔色が変わった。あんな迷信を信じるなんてと言う隆二に対し吾助は三年前にお前の兄貴が死んだのは神輿流しで知り合った娘との縁談を断ったからだと断言した。隆二はその理由を時化の海で船のエンジンが故障したことが原因の遭難だと説明するが、吾助はそれが竜神様の祟りだと信じて疑わなかった。吾助はお前が何と言おうが俺があの娘と一緒にさせてやると啖呵を切った。

屋台的映画館

落葉とくちづけ

  • posted at:2025-06-14
  • written by:砂月(すなつき)
おちばとくちづけ
松竹(大船撮影所)
配給:松竹
製作年:1969年
公開日:1969年3月29日 「結婚します」
監督:斎藤耕一
製作:升本喜年
脚本:広瀬襄 斎藤耕一
撮影:小辻昭三
美術:宇野耕司
音楽:北川祐
照明:中川孝一
編集:浦岡敬一
録音:平松時夫
調音:佐藤広文
監督助手:山田良美
装置:石渡敬之助
進行:宗本弘美
マンガ:仲倉眉子
現像:東洋現像所
製作主任:沼尾鈞
主題歌:「落葉とくちづけ」ヴィレッジ・シンガーズ
協力:横浜ドリームランド 麹町会館
衣裳協力:アトリエ・ノリオ
出演:尾崎奈々 藤岡弘 ヴィレッジ・シンガーズ 早瀬久美 山本リンダ
シネマスコープ カラー 87分

城南学園演劇部が卒業公演で選んだシェイクスピア劇は好評を博して幕を下ろした。この公演が成功したのはひとえに主演を任せた田代信子の演技力にあり、彼女を舞台裏から支えた水谷ら五人のグループはこの感激を忘れないようにして卒業した後も信子を守りながら芝居をやろうと誓った。その一年後、五人は舞台を踏んでいたが、何処をどう間違ったのかサイケな格好をしたベッガーズというGSバンドで楽器を演奏していた。一方、信子は女優としてCM撮影に携わる仕事をしていたが、着ぐるみなど裏方ばかりで顔が映ることはなかった。思い通りにならない人生でも六人の中で変わらないものはお互いの友情だった。ある日、信子は母・さよの勧めでお見合いをすることになったが、結婚のことなど端から頭にない信子は水谷グループに協力を頼んだ。会場でお見合いが始まり信子が合図を出すと五人はズカズカと入り込んでやりたい放題。お見合い相手が呆れて帰って行くと皆で満面の笑みを浮かべたのだった。

純という漫画家志望の青年はノッポのノンコを主人公にしたメルヘンチックな漫画を描いていた。田舎から上京した彼は出版社に原稿を持ち込むが、編集長にあっさりと突き返された。何故ならそこで出版されている雑誌は成人を対象にした週刊コミックパンチであり、編集長は世間があっと驚くような刺激を求めていたからだ。感情移入をするノンコにそんなことはさせられないと考えた純は会社を後にするが、編集員の亜紀は彼を引き留めると喫茶店に連れて行き綺麗事ばかり言っていても通用しないと意見した。そして私が提供する面白いストーリーに従ってあなたが絵を描けばきっと素晴らしい作品が出来るはずだとアドバイスするが、純は自分が体験したり目で見て感じたことでなければ描けないと頑なに拒んだ。余程このお嬢さんが素敵なのねと亜紀が呆れて言うと、純は目を輝かせてはいと返事した。彼は二年前に東京に出てきた恋人のノンコに会いたくて上京したのだが、三ヶ月経っても手掛かりは見つからなかった。風の便りではCMの仕事をしているらしいのだが。そこでこの漫画が世に出れば気がついてくれるのではないかと考えたのだ。

普段はペンキ屋で働く純が煙突で作業をしていると下にノンコに似た女性がいることに気づいた。慌てて降りるとその足で後を追い掛けるが、女性は似ても似つかぬの別人だった。落胆する純に悦子はうちのお姉さんと間違えたのかもしれないと言った。彼女の姉は信子という名らしいがノンコに妹はいないはずだった。

屋台的映画館

誰よりも金を愛す

  • posted at:2025-06-10
  • written by:砂月(すなつき)
だれよりもかねをあいす
新東宝
配給:新東宝
製作年:1961年
公開日:1961年2月2日 併映「九千万の明るい瞳」
監督:斎藤寅次郎
企画:柴田万三
脚本:笠原良三
撮影:平野好美
照明:秋山清幸
録音:沢田一郎
美術:朝生治男
音楽:宅孝二
編集:神島帰美
助監督:大貫正義
製作主任:高橋松雄
出演:三木のり平 浜野桂子 トニー谷 市川寿美礼 並木一路
シネマスコープ モノクロ 85分

東京兜町の証券会社「億万証券」に勤める小原庄助は民謡「会津磐梯山」に登場する小原庄助の十八代目に当たる。彼は少年時代に小原家は由緒正しい家柄だったと先祖の墓の前で母から聞いた。それが落ち目になったのは代々の当主が遊び好きだったからだと愚痴っていると初代庄助の幽霊が現れたのだった。今は去ること千有余年の昔、初代が一代で莫大な財宝を築き上げたが、不精者の二代目から十七代目に至るまで揃いも揃って「朝寝、朝酒、朝湯が大好き」だったことで身上を潰したのだ。初代は十八代目にお前こそが小原家の汚名をそそぐような大人物になってくれと懇願した。そしてあの歌が聞こえるところには必ずワシが冥途から助けに行くと約束した。

庄助は働きに働いて一億円を貯めるまで故郷に帰らないと胸に誓った。中学を卒業すると上京するが特に何をするか決めていなかった。だが幸いにも野良証券で給仕として働くことになり、社員たちから用事を頼まれるとその度にチップ分を上乗せした。そんな庄助を気に掛けるのは蓬莱軒で働くミツ子だった。いつも腹を空かせている彼を不憫に思ったミツ子は出前の食器を回収に来た際に残り物を掻き集めて一品こさえるのだ。そしてそれを庄助が嬉しそうに食べるのを見るのが彼女の幸せだった。だがそれもすぐに終わりを告げた。ケチンボで貯金ばかりするという理由で庄助が会社をクビになったからだ。ミツ子はクヨクヨしないでと慰め、お金も車もいらないから結婚したいと言った。すると庄助は一億円を貯めるまで故郷に帰らないし恋愛もしないと心に誓っていると話したのだ。それを聞いたミツ子はショックを受け彼の前から姿を消したのだった。それから十年後、庄助は節約をしながらあの手この手を使って小銭を貯めていたものの目標の一億円には程遠かった。ある日、彼の前に初代がいいニュースを持ってやってきた。明日、会社へ行くと社長に呼ばれて営業部の外交員に任命されるのだという。初代が立てた株の予想に従えばいいだけだと聞き、翌日大手を振って出社した庄助は証券取引所の立ち会いが始まる前に株価を黒板に書き込んだ。すると株価はその通りに動いたのだ。あとは社長に呼ばれるのを待つだけだった。

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