忍者ブログ

激突!殺人拳

  • posted at:2021-01-28
  • written by:砂月(すなつき)
げきとつさつじんけん
東映(京都撮影所)
配給:東映
製作年:1974年
公開日:1974年2月2日 併映「忘八武士道 さ無頼」
監督:小沢茂弘
企画:松平乗道
脚本:高田宏治 鳥居元宏
撮影:塚越堅二
照明:金子凱美
録音:格畑学
美術:鈴木孝俊
編集:堀池幸三
音楽:津島利章
進行主任:俵坂孝宏
助監督:皆川隆之
記録:梅津泰子
装置:稲田源兵衛
装飾:山田久司
美粧結髪:東和美粧
スチール:木村武司
演技事務:饗庭益雄
衣裳:岩逧保
擬斗:上野隆三
特技:宍戸大全
出演:千葉真一 中島ゆたか 風間千代子 志穂美悦子 山田吾一
アメリカンビスタ カラー 91分

空手の達人で非合法の依頼を請け負う剣琢磨は福岡刑務所に仏法連盟の教誨師として入り込み、死刑を待つ殺人空手の達人・志堅原楯城の脱走を手助けした。琢磨が拳法の使い手であることを見抜いた楯城は二人きりになった際に懇情の名残りとして勝負を挑むが、経穴を突かれて気を失った。無理矢理目覚めさせられた楯城は迎えにきた刑務官に連れられて絞首台に向かうが、突然意識を失い倒れ込んだのだった。監獄法四十三条により彼の身柄は病院へ移送されることになったが、琢磨の相棒・ラクダの張の妨害によって脱走計画は成功したのだった。翌日、琢磨が東京のマンションに戻ると、楯城の弟・義順と妹の奈智が訪ねてきた。兄の姿が見当たらないことを疑問に思った二人はすぐにでも会わせて欲しいと願い出るが、琢磨は密航船で香港に向かったと説明し残りの三百万円を要求した。その言葉を訝しむ義順は力で真実を吐かせようとするが、誤って窓から転落し即死した。奈智を引き渡せば三百万円が手に入ると考えた琢磨は牟田口興産社長・牟田口連蔵と会った。すると牟田口は小切手を渡すと同時に大金の掛かった仕事を依頼した。それは先日死去した石油王・ハメットの娘であるサライ・チュアユットを誘拐することだった。サライのボディーガードは正武館の政岡憲道が務めているが、琢磨なら勝てると履んだのだ。香港からきた依頼人・楊紀春が五千万円の報酬を提示したが、彼女のバックに極東マフィアの五竜会が控えていることを知った琢磨は身の危険を感じ逃げた。

紀春は梁東一を始めとする刺客を放ち、命を狙われた琢磨は復讐を誓った。彼はサライが身を寄せる正武館に乗り込むと道場空手が如何に頼りないかを説き館長である政岡と対決した。死闘の末に敗れたが、琢磨は自分の腕を買って欲しいと願い出たのだった。彼は五竜会がサライを利用して引き継いだベルネラ石油の乗っ取りを企んでいることを話し、対抗出来るのは自分しかいないと売り込んだ。すると政岡は、君の拳法には火のように激しい怒りが籠っているが人として信頼をすると言った。その頃、五竜会のボス・キングストンは九龍城を牛耳るディンサウに殺し屋を集める依頼をした。酒場で見知らぬ強者を見つけたディンサウはすぐさまスカウトし、日本から運ばれてきたばかりの女たちを宛がうことにしたが、強者はその中に奈智がいることに驚き涙の再会を果たした。彼は琢磨が香港へ逃がした楯城だった。楯城が妹の身請けを申し出るとディンサウは琢磨を倒すことが出来ればくれてやると言った。

屋台的映画館
PR

黒薔薇昇天

  • posted at:2021-01-25
  • written by:砂月(すなつき)
くろばらしょうてん
日活
配給:日活
製作年:1975年
公開日:1975年8月9日 併映「わななき」
監督:神代辰巳
プロデューサー:三浦朗
原作:藤本義一
脚本:神代辰巳
撮影:姫田真左久
照明:直井勝正
録音:古川恒夫
美術:横尾嘉良
編集:鈴木晄
助監督:鴨田好史
色彩計測:田中正博
現像:東洋現像所
製作担当者:服部紹男
協力:レストラン シバタ
出演:谷ナオミ 岸田森 芹明香 山谷初男 高橋明
アメリカンビスタ カラー 72分

大島渚や今村昌平を尊敬し芸術性の高い作品を生み出そうとするブルーフィルム専門の映画監督・十三。女優のメイ子、男優の一(はじめ)、カメラマンの安さん、照明の石やんと行動をともにする十三は、これだと思うロケーションを見つけては製作に取り掛かった。ある日、海が見える旅館で撮影を行っているとメイ子が突然ストップを掛けた。どうやらお腹に子供を宿しているらしい。このまま仕事を続けると胎教に悪いので、子供を産むまで休ませて欲しいというのだが、十三にとって女優を失うことは死活問題に拘るのだ。何とか引き留めようと彼は屁理屈を並べるが、メイ子の気持ちは変わりそうもなかった。一方、一は子供の父親としての責任を取り彼女と結婚することに決めていたのだった。十三は撮影を諦めて大阪に戻ることにしたがメイ子のことは諦めていなかった。

十三たちは副業としてわいせつな音声を記録したカセットテープを製作、販売しているが、そのための素材を様々な場所で録音していた。猫がミルクを舐める音、動物園の動物たちの声、大相撲の勝利者インタビューの息遣い、そして一番のお気に入りは十三自身が通う歯医者で苦労して録音した十七、八の娘の治療を嫌がる声だった。これらを編集してマザーテープを作り販売すれば一本当たり七千円から一万円で売れる。これが映画製作の資金源となっているのだ。そのことをメイ子に説明した十三は、自分が持つ芸術的センスと知恵を信用してつまらないことを気にせず身を任せてくればそれでいいんだと説得した。ところが歯医者で録音した音声の中にこれだと思うような傑作を見つけると、彼女そっちのけで聞き入った。

歯科医と艶めかしい会話をする患者の女性の見当をつけた十三は、歯医者の待合室に行って直接会話をすることにした。彼は探偵を名乗りある人物から依頼を受けたと偽ると、幾代はそれがパトロンの大垣彦市だと疑った。彼女は年寄り相手に嫌気が差し不満解消に歯科医と浮気をしていたのだった。本職が映画監督だがそれでは生活が出来ないため副業として探偵をしていると十三が話すと、幾代は興味を持った。そこで安さんが待つ舟屋に彼女を連れて行くと、落ちぶれた活動屋の芸術的良心として映画を撮らせて欲しいと頭を下げた。

屋台的映画館

男はつらいよ 私の寅さん

  • posted at:2021-01-22
  • written by:砂月(すなつき)
おとこはつらいよわたしのとらさん
松竹(大船撮影所)
配給:松竹
製作年:1973年
公開日:1973年12月26日 併映「大事件だよ全員集合!!」
監督:山田洋次
製作:島津清
企画:高島幸夫 小林俊一
原作:山田洋次
脚本:山田洋次 朝間義隆
撮影:高羽哲夫
美術:佐藤公信
音楽:山本直純
録音:中村寛
調音:松本隆司
照明:青木好文
編集:石井巌
監督助手:五十嵐敬司
装置:小野里良
装飾:町田武
進行:福山正幸
衣裳:松竹衣裳
現像:東京現像所
製作主任:池田義徳
主題歌:「男はつらいよ」渥美清
協力:柴又 神明会
出演:渥美清 倍賞千恵子 岸恵子 前田吟 三崎千恵子
シネマスコープ カラー 107分

連絡船の中で妹・さくらの夢を見た車寅次郎は急に懐かしくなり葛飾柴又に帰ることにした。とらやに着くと昼寝をするために機嫌良く二階の自分の部屋に向かう寅次郎だったが、正反対に顔を曇らせたのはさくら、叔父の竜造、そして叔母のつねだった。さくらの夫・諏訪博は工場の仕事が一段落したことを機会に皆で九州へ三泊四日の旅行に出掛ける計画を立てた。翌日が出発日だったが、間が悪いことに寅次郎が帰ってきたのだ。夕食の時間になり、いつその話題を切り出そうかと悩んでいたところ、柴又題経寺の御前様が餞別を持って現れたためその手間が省けたのだった。仲間外れにされたような気になった寅次郎は拗ねると、今回の旅行は竜造たちが自分を本当の子供のように育ててくれたことへの恩返しで、それを博が許してくれたからだとさくらは説明した。それは本来、自分たち兄妹がしなければならなかったことだと言うと、時間は掛かったが寅次郎は理解を示した。

大分空港に到着したとらや一行は猿で有名な高崎山の自然動物園に向かった。案内人の解説で猿の社会にも除け者がいることを知り、皆同じ人物の顔を思い浮かべた。別府の旅館に泊まりくつろいでいると、さくらは寅次郎に電話を掛けることを思い出した。その頃、寅次郎はというと寂しさを紛らすために博の会社の桂梅太郎社長や題経寺の寺男の源公を呼んでヤケ酒を呷っていたのだった。翌日は熊本阿蘇の杖立温泉で命の洗濯。一方、寅次郎はさくらから電話が掛かるのを今か今かと待ち構えていた。事故に遭っているんじゃないかと心配でたまらない彼は電話のベルが鳴る度に居ても立っても居られなくなるのだ。三日目は熊本城巡りをした後、長崎の雲仙にある温泉でゆっくりすることになっていたが、旅行中でも寅次郎のことが頭から離れない竜造とつねはもうここまでで十分だと博に言った。旅館に泊まれば寅次郎に電話を掛けなければならず、そこでまた言い合いになることにうんざりしていたのだ。さくらは博と相談し、旅行を切り上げて柴又へ帰ることに決めた。一行がとらやに戻ると寅次郎は昼食や風呂の用意をして待っていた。そんな気遣いが出来ることに感心し、さくらたちは新たな一面を見たような気がしたのだった。

屋台的映画館

仁義なき戦い 広島死闘篇

  • posted at:2021-01-19
  • written by:砂月(すなつき)
じんぎなきたたかいひろしましとうへん
東映(京都撮影所)
配給:東映
製作年:1973年
公開日:1973年4月28日 併映「狂走セックス族」
監督:深作欣二
企画:日下部五朗
原作:飯干晃一
脚本:笠原和夫
撮影:吉田貞次
照明:中山治雄
録音:溝口正義
美術:吉村晟
音楽:津島利章
編集:宮本信太郎
助監督:清水彰
記録:田中美佐江
装置:近藤幸一
装飾:松原邦四郎
美粧結髪:東和美粧
スチール:中山健司
演技事務:伊駒実麿
衣裳:松田孝
擬斗:上野隆三
進行主任:渡辺操
出演:菅原文太 千葉真一 梶芽衣子 北大路欣也 山城新伍
シネマスコープ カラー 100分

昭和25年、広島。賭場での傷害事件で懲役2年を食らった復員兵の山中正治は、仮出所となった27年3月に大衆食堂で無銭飲食をした。店主の上原靖子にここで働かせて欲しいと山中は願い出るが、面倒なことになるのを恐れた靖子は早く店から出るようにと促した。すると村岡組のシマ荒らしにきていた大友勝利率いる大友連合会によって袋叩きにされたのだった。そこに息子の悪行に手を焼いていた連合会会長で勝利の父親である長次が駆けつけ山中を介抱した。長次からの連絡を受け山中を預かることにした村岡組組長・村岡常夫は、本人の意思を確認した上で組員として迎え入れたのだが、姪に当たる靖子と男女の仲になっていたことを知り激怒した。舎弟・高梨国松と若衆頭の松永弘は村岡の怒りが収まるまで山中を九州・飯塚の竹原一家に預けることにした。

1年程経ったある日、竹原にそそのかされた山中は九州和田組の組長を射殺した。この事件は公には迷宮入りとして葬られたが、彼の名は暴力団関係者の間で密かな評判となりやがて広島に帰還を許された。そして改めて正式な若衆として村岡の盃を受けたのだった。後見人には高梨が、媒酌人は広島の大親分・景浦辰次郎、そして見届人には景浦の舎弟・時森勘市が務めた。だがその日から間もなく、広島全市を震駭させる抗争事件の火蓋が切って落とされた。その発火点となったのは広島競輪場の警備を村岡組が請け負ったことからだった。これが気に食わない勝利は競輪場のトイレをダイナマイトで爆破するなど騒動を起こした。義兄弟である村岡との関係が壊れるのを恐れた長次は勝利を破門にした上で自ら会長の座を辞し、2代目に倉光俊男を据えた。

村岡組の力が膨れ上がりこのままでは太刀打ち出来なくなることを恐れていた勝利は時森を抱き込み、彼の跡目を継ぐ形で博徒大友組を結成した。ある夜、勝利は仲間を引き連れて村岡組に闇討ちを掛けたが村岡の命を奪うことは出来なかった。昭和30年3月16日、第1次抗争において2名が死亡し8名が重軽傷を負った。その頃、呉では山守組組長・山守義雄と絶縁した広能昌三が広能組組長として細やかな一家を構えていた。村岡組から命を狙われる時森は山守を頼ってきたが、面倒なことに巻き込まれたくない山守は広能に金を渡して彼を押しつけることにした。

屋台的映画館

人魚伝説

  • posted at:2021-01-16
  • written by:砂月(すなつき)
にんぎょでんせつ
ディレクターズ・カンパニー=日本アート・シアター・ギルド
配給:日本アート・シアター・ギルド
製作年:1984年
公開日:1984年4月14日
監督:池田敏春
製作:佐々木史朗 宮坂進
企画:多賀祥介
プロデューサー:根岸吉太郎 山本勉
原作:宮谷一彦
脚本:西岡琢也
撮影:前田米造
水中撮影:中村征夫
照明:井上幸男
録音:小野寺修
美術:小川富美夫
編集:川島章正
記録:白鳥あかね
助監督:白石宏一 渡辺容大 上山勝
企画協力:奥山和由
製作担当:長田忠彦
製作進行:上原英和 石川賢一
音楽:本多俊之
出演:白都真理 江藤潤 清水健太郎 青木義朗 宮下順子
スタンダード カラー 110分

とある漁師町で夫婦海女として漁を行う佐伯啓介とみぎわ。みがわが潜水をして貝などを獲り、命綱を担当する啓介が船から見守るのだ。この町の町長は利権に目がなく、儲かると聞けばすぐに飛びついた。ハマチの養殖場を作った際は漁師たちに保証金を支払って強引に推し進めたが、エサのやり過ぎで海の底まで腐らせ事業は失敗した。町長は責任を逃れ、海の後始末をさせられたのは漁師たちだった。ようやくそれが治まりかけた頃、新たにぶち上げたのがレジャーランドの建設だった。だがこの計画には裏があった。町側は漁師たちに土地を売り渡すよう交渉を持ち掛けたが、啓介は断固として反対した。ある夜、船で漁場の様子を見ていた彼は小船で釣り糸を垂れる人影を見た。釣れるわけがないと悪態をつきながらラジオのスイッチを入れると、沖からモーターボートが高速で近づいてきた。エンジン音に驚いた啓介は網を破られては堪らないと大声で注意を促すが、小船はモーターボートの人物によって爆破された。翌日、啓介は目の前で起きた出来事を漁協の組合長に報告するが、もしそれが本当なら死体が見つかるはずだと相手にされなかった。

その日は海が荒れて漁が休みになったが、みぎわは啓介を連れて沖に出ることに決めた。彼が何度も寝言で釣り船のことを繰り返すことから真偽を確かめるために海に潜ることに決めたのだ。ポイントに着くとみぎわは海深く潜るが死体らしきものは見つからなかった。息の限界を感じ綱を引っ張るが反応はなし。啓介に伝わっていないのかと考え更に強く引っ張ると、銛で胸を射抜かれた彼の体が水中に没した。沈み行く夫の道連れになるみぎわ。もがくうちに綱は岩に擦れて切れるが、今度は水面から発射された水中銃が彼女の左腕を貫いたのだった。痛みのあまり彼女は気を失った。

日の暮れた岩場に打ち上げられ命を取り留めたみぎわは歩いて家まで帰ろうとした。その際、自転車で巡回する警官を見つけ自分の身に起きたことを洗いざらい早口でまくし立てた。ところが彼女は夫殺しの犯人としてマークされていたのだ。みぎわは捕まえようとする警官を振り払うと、啓介の友人であるカメラマンの宮本祥平と連絡を取った。祥平は彼女を渡鹿野島へ連れて行くと、すなっく逢坂のママ・夏子に事情を話ししばらく匿ってもらうことにした。

屋台的映画館

プロフィール

HN:
砂月(すなつき)
性別:
非公開
自己紹介:
ブログ主はインドア派大分トリニータサポーター

 

P R

 

フリーエリア