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赤胴鈴之助 飛鳥流真空斬り

  • posted at:2022-12-12
  • written by:砂月(すなつき)
あかどうすずのすけあすかりゅうしんくうぎり
大映(京都撮影所)
配給:大映
製作年:1957年
公開日:1957年8月25日 併映「頭突きと空手チョップ」「透明人間と蝿男」
監督:安田公義
製作:酒井箴
企画:土田正義
原作:武内つなよし
潤色:穂積純太郎
脚本:岡本繁男 松村正温 吉田哲郎
撮影:相坂操一
録音:海原幸夫
音楽:渡辺浦人
美術:内藤昭
照明:島崎一二
編集:西田重雄
製作主任:村上忠男
作詞:藤島信人
作曲:金子三雄
主題歌:コロムビアレコード ビクターレコード
装置:本島陽三
装飾:海老瀬弥一
背景:北条三郎
美粧:小林昌典
結髪:布谷美代子
衣裳:黒澤好子
擬斗:宮内昌平
記録:梶谷美子
普通写真:藤岡輝夫
助監督:多田英憲
撮影助手:森田富士郎
録音助手:近藤正一
照明助手:斎藤良章
移動効果:宇野薫
音響効果:倉島暢
美術助手:上里忠男
演技事務:沢三郎
進行:西郷悦久
出演:梅若正二 中村玉緒 三田登喜子 荒木忍 尾上栄五郎
スタンダード モノクロ 50分

真空斬りの使い手である大鳥赤心斎に弟子入りするため赤胴鈴之助は富士山の麓にあるという庵に向かっていた。その頃、山賊で鎖鎌の名人の大木蛮洋軒を火京物太夫と岳林坊が訪ねた。わざわざこの山奥にくるからには何かあるなと蛮洋軒が言うと、物太夫は久しぶりにお前の鎖鎌の腕が見たいと頼んだ。何かあると考えた蛮洋軒がその理由を尋ねると、物太夫は赤胴鈴之助という奴を討ち取ってもらいたいと打ち明けた。そいつのせいで俺たちは枕を高くして寝られないのだと岳林坊が嘆くと、続けて物太夫が間もなくこの辺りを通って赤心斎のところへ行くことになっていると言った。いつも赤心斎に仕事の邪魔をされることに苛立っていた蛮洋軒は仕返しをしてやろうと話に乗った。

その夜、鈴之助が道に迷い困っているとその先で女の歌声が聞こえた。そこでこの辺りで一夜の宿を貸してくれるところはないかと尋ねるが、女は彼が鈴之助だとわかると身を隠した。置いて行かれてはまずいとその後を追うが女の足は速く、鈴之助は諦めて野宿をすることにした。しばらくすると女が岩陰から顔を覗かせ、困っているんだったら泊めてやるが見つかると殺されるかもしれないよと忠告した。鈴之助はその言葉の意味がわからなかったが一晩世話になることに決めた。女は蛮洋軒の娘の美代だった。

美代は炊事場から握り飯を持ち出すと物置小屋に泊まる鈴之助に差し入れるが、その様子を見ていたのは蛮洋軒の子分の穴熊だった。驚いた穴熊が報告すると蛮洋軒は鎖鎌を手に小屋へ向かった。そのことにいち早く気づいた美代は鈴之助を裏口から逃がそうとするが、あなたはこのような場所にいるべきではないと鈴之助は一緒に逃げようとした。すると美代は立場を明かし、例え悪い父親であっても見捨てることは出来ないと言った。鈴之助は美代の指示に従って小屋から逃げ出した。美代は赤心斎の家までの道筋を教えると、こんなことなら野宿をした方がよかったねと冗談っぽく言った。そして急ごしらえの弁当を渡すと先を急がせた。

屋台的映画館
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日本女侠伝 侠客芸者

  • posted at:2022-12-09
  • written by:砂月(すなつき)
にほんじょきょうでんきょうきゃくげいしゃ
東映(京都撮影所)
配給:東映
製作年:1969年
公開日:1969年7月31日 併映「不良番長 送り狼」
監督:山下耕作
企画:俊藤浩滋 日下部五朗
脚本:野上龍雄
撮影:鈴木重平
照明:井上孝二
録音:渡部芳丈
美術:雨森義允
音楽:木下忠司
編集:宮本信太郎
助監督:篠塚正秀
記録:矢部はつ子
装置:梶谷信男
装飾:松原邦四郎
美粧:久斗敏厚
結髪:妹尾茂子
衣裳:松田孝
擬斗:谷明憲
進行主任:上田正直
振付:藤間勘五郎
民謡指導:別府金蝶 別府富子
和楽:中本敏生
協力:北九州市 第一港運株式会社
出演:藤純子 若山富三郎 三島ゆり子 土田早苗 桜町弘子
シネマスコープ カラー 99分

明治末期の北九州は石炭ブームに湧いていた。博多には成金から金を搾り取る馬賊芸者というのがいたが、中でも信次は男勝りの気風と度胸が評判を呼んだ。人情の厚い彼女は一生の思い出に遊んでみたいという薄汚れた花田炭坑の鉱夫だろうと選り好みせず丁寧に持て成した。それが例え先約として大実業家で鉱業会社社長の大須賀喜造のお座敷が入っていてもだ。何故ならお金持ちは何時でも遊べるし、大須賀はいけ好かない男だからだ。大須賀は地元やくざの親分である万場安次郎と手を組み九州一の炭坑主にのし上がろうと考えていた。一方、万場も彼がお気に入りの信次との縁談を成功させて深い関係を築こうとしていた。信次は断ったものの一度顔を見せるが、惚れた腫れたなどとんだお門違いですよと言って部屋を出た。同じ頃、料亭を訪ねてきたのは納屋頭の島田清吉という若い男だった。三人の鉱夫たちは翌日山に入ることになっていたが、何時まで経っても帰ってこないため捜しにきたのだ。帰るから勘定をしてくれと清吉が言うと、信次はもう十分にいただきましたと答えた。その金額が十円だと聞き驚いた清吉が残りを全て言うと、遊びは心意気だから私が済んだと言ったらそれでいいじゃないかと信次は怒ったように言った。清吉が意地になって払うと言うと、信次も強情にいらないと言い返した。二人は睨み合うが、やがて信次は笑い出し馬鹿馬鹿しいからもうやめましょうと別れの杯を差し出した。清吉はそれを断ったが、義理とかではなく奈良漬けを見ただけでひっくり返る程の下戸だったのだ。

清吉が帰ろうとすると大須賀が声を掛けてきた。何としてでも花田炭坑を手に入れたい彼は提示した金額に色をつけてもいいと迫って口説き落とそうとした。だが先代が亡くなった時に枕元で日本一の山にすると約束をした清吉は、どんな条件を突きつけられても手放す気は毛頭ないと断った。すると大須賀は、君の強気は関東電力第一種指定業者の金看板があってのことだが、あまり強がると元も子もないぞと脅した。

屋台的映画館

軽井沢夫人

  • posted at:2022-12-06
  • written by:砂月(すなつき)
かるいざわふじん
にっかつ
配給:にっかつ
製作年:1982年
公開日:1982年8月6日 併映「ジェラシー・ゲーム」
監督:小沼勝
プロデューサー:岡田裕 八巻晶彦
企画:大畑信政
原作:嵯峨島昭
脚本:いどあきお
撮影:前田米造
照明:木村誠作
録音:伊藤晴康
美術:渡辺平八郎
編集:井上治
選曲:林大輔
助監督:加藤文彦
色彩計測:福沢正典
現像:東洋現像所
製作担当者:香西靖仁
企画協力:(株)さち子プロ あづまゆたか
出演:高田美和 五代高之 土屋嘉男 北見敏之 吉川由美
アメリカンビスタ カラー 93分

大学生の紫藤純一は夏休みの間、先輩の紹介で軽井沢にあるレストラン・チェザーレでアルバイトをすることになった。それから数日後、中川総業社長・中川玄一郎の別荘でパーティーが行われることになり、純一はウェイターとしてキャプテンやコックとともに派遣された。中川総業は資本金80億円、関連会社28社の大企業だった。経済界に繋がりを持ち戦後急成長を遂げ姻戚関係に岡崎財閥の会長がいた。パーティーの用意が進む中、純一は話し掛けてきた玄一郎の妻・佳子の美しさに心惹かれた。それ以来彼女のことが気になって仕方がなかった。パーティーが始まり政財界の大物や夫人、令嬢など様々な人物がやってきたが、純一の目には別格のように映っていた。料理はいよいよメインディッシュの登場となり彼は豚の丸焼きをワゴンで運んでいたが、テーブルに移そうとした時にゲストの肘が当たり床にぶちまけてしまった。更に飛び散ったソースが他のゲストの服などに掛かったため、玄一郎が激怒した。純一が茫然としながら厨房に戻るとキャプテンは怒りのあまり殴り掛かった。すると佳子が駆け寄りお願いですからこの方を責めないでくださいとすがった。そこにやってきた玄一郎はそんな奴のことは放っとけと言うが佳子には可哀想でそんなことは出来なかった。

翌日、チェザーレ社長の鮎川蓉子に呼び出された純一は、あれだけの失態をしでかしたのだから辞めさせなければ申し訳が立たないと言われた。クビになり行く当てを失った彼が喫茶店のテラスでコーヒーを飲んでいると、一人息子の有一を連れた佳子を偶然見掛けた。慌てて駆け寄りパーティーでは大変ご迷惑をお掛けしましたと頭を下げると、彼女は蓉子から話は全て聞いたと言った。玄一郎の振る舞いによって純一の心を傷つけたことを詫びた佳子はその救済策として有一の家庭教師を願い出ると、純一は喜んで引き受けることにした。有一を通じて佳子との仲を深めた純一は、住居として亡くなった彼女の姉が住んでいた別荘を提供された。彼の行動をパーティーの頃から監視していた佳子の姪のは高倉亜矢は、おばさまをターゲットにして財産や人間関係を利用しようとしていると忠告した。だが純一に全幅の信頼を寄せる佳子は真っ向からそれを否定した。

屋台的映画館

エスパイ

  • posted at:2022-12-03
  • written by:砂月(すなつき)
えすぱい
東宝映像
配給:東宝
製作年:1974年
公開日:1974年12月28日 併映「伊豆の踊子」
監督:福田純
製作:田中友幸 田中文雄
原作:小松左京
脚本:小川英
撮影:上田正治 原一民
美術:村木忍
照明:森本正邦
録音:伴利也
スチール:中尾孝
音楽:平尾昌晃 京建輔
主題歌:「愛こそすべて」尾崎紀世彦
監督助手:西川常三郎
編集:池田美千子
効果:東宝効果集団
整音:東宝録音センター
製作担当者:篠田啓助
特殊技術・撮影:富岡素敬
特殊技術・照明:大口良雄
特殊技術・合成:三瓶一信
特殊技術・作画:塚田猛昭
特殊技術・光学撮影:宮西武史
特殊技術・操演:小川昭二
特殊技術・特殊効果:渡辺忠昭
特殊技術・監督助手:田淵吉男
特技監督:中野昭慶
協力監督:大森健次郎
出演:藤岡弘 由美かおる 草刈正雄 岡田英次 睦五郎
シネマスコープ カラー 94分

大手自動車メーカーのテストドライバー・三木次郎はある日の走行試験で路上の鳩に驚きハンドル操作を誤った。車はスピンしながらガードレールに迫り彼は死を覚悟した。ところが車は何故かガードレールから離れた場所に停まり、自身も傷一つ負わなかったことを三木は幸運が訪れたのだと思った。これも何かの運命の巡り合わせかもしれないと考え愛犬のシーザーと帰ろうとしたところ、彼の前に一台の車が停まった。乗っていたのは田村良夫とマリア原田の訳ありげな二人だった。三木が連れてこられたのは国際公害研究機構というビルだったが、公害とは無縁の自分が呼ばれた理由がわからなかった。すると支部長の法条は君の超能力を役立たせてもらいたいと隣の部屋へ案内した。法条は以前から三木に目をつけており、テストコースに田村とマリアを派遣していた。マリアが撮ったフィルム映像を上映するとガードレールに突進する車は何故か逆の方向へ押し戻されるという物理的に非常識な様子が映っていた。これは君の念動力によるものだと田村が言ったが、三木はそんな力がこの世にあることさえ信じられなかった。その巨大な力を制御出来るように三木はこの施設で訓練を行うことになった。

東欧の小国・バルトニアで紛争が勃発し、しばらく鳴りを潜めていた東西両勢力の対立が一気にエスカレートした。国連は東欧紛争調停委員を選出しジュネーブ平和会議に漕ぎつけたが、その矢先に4人の調停委員はヨーロッパ国際特急の車内で暗殺された。窓にはブラインドが掛かっており外からの射撃は不可能だった。だがそれを可能にするのは超能力者の犯行に違いなかった。世間にそれが公表されていないのは無用な恐怖と混乱を招く恐れがあるからだ。法条が支部長を務めるその組織の本当の名称は国際超能力機構だった。P・Bと呼ばれる先覚者が国連内の秘密組織として作ったが、世界の要人や彼らは超能力を持ったスパイを意味する「エスパイ」と呼ばれていた。超能力は諸刃の剣であり政治や軍事に悪用されることがあれば世界の脅威になる。殺人超能力集団は既に動き出しているが、未だ正体や真の目的は掴めていなかった。その矢先に半年前に行方不明になったボールという男が突然トルコ支部に助けを求めてきた。恐ろしくて逃げ出したという逆エスパイの手先だったその男の口を割れば敵の情報が掴めることから、法条は田村とマリアにイスタンブールへ向かうよう命じた。

屋台的映画館

東京流れ者

  • posted at:2022-11-30
  • written by:砂月(すなつき)
とうきょうながれもの
日活
配給:日活
製作年:1966年
公開日:1966年4月10日 併映「日本仁侠伝 血祭り喧嘩状」
監督:鈴木清順
企画:仲川哲朗
原作:川内康範
脚本:川内康範
撮影:峰重義
照明:熊谷秀夫
録音:秋野能伸
美術:木村威夫
編集:井上親彌
助監督:葛生雅美
色彩計測:森勝
現像:東洋現像所
製作担当者:岡田康房
漫画:清水崑
音楽:鏑木創
主題歌:「東京流れ者」渡哲也
挿入歌:「ブルーナイトインアカサカ」鹿乃侑子
・・・:「男のエレジー」二谷英明
技斗:高瀬将敏
出演:渡哲也 松原智恵子 川地民夫 二谷英明 郷鍈治
シネマスコープ カラー 110分

やくざ稼業から不動産業にくら替えした倉田組を苦々しく思う大塚組は元組長の倉田が持つ自社ビルを分捕る計画を立てたが、いつ暴発するかわからない本堂哲也の存在を脅威に感じていた。かつて不死身の哲と呼ばれた哲也だったが、倉田組が解散したことにより自らも足を洗った。組長の大塚は身内になるよう誘ったが断られたため、ちょっかいを出して昔のように暴れさせ倉田の責任問題に発展させようとした。だが倉田を慕う彼は言いつけを守り一切抵抗をしなかった。今までとは人が変わり倉田の片腕にはなりそうもないと考えた大塚はそれをチャンスと見て計画を推し進めることにした。

倉田はクラブ・アルルを買い入れるために金融業者の吉井から借金をしていた。800万円の手形の期限が3日後に迫っていたが、アルルの支配人をする部下の熊本によると300万円しか用意出来そうもないという。本来なら余裕で工面出来る金額だが、組を解散したことや大塚組に遠慮して誰も見向きもしなくなったのだ。倉田から話を聞いた哲也は吉井に会って直接掛け合うことにした。300万円を先に払い残金の500万円を毎月100万円ずつ返済し、出来なければ命を差し上げると言った。するとあんたはそんなに倉田さんのことが好きなのかいと吉井は笑い返済期限を延ばすことにした。やがて二人が酒を飲み始めると事務員の睦子はこっそりと抜け出しジャズ喫茶マンホールに出入りする恋人の田中に二人の会話を報告した。翌日の午後3時に手形の書き換えのために倉田が尋ねてくることを伝えると、田中はうまく行ったら結婚しようと言った。大塚の命令でアルル専属の歌手で哲也の恋人の千春を誘拐した田中は待っていた車に乗り込んだが、違う道を走っていることに気づき何処へ行くんだと運転手に尋ねた。振り向いたその顔は哲也だった。驚いた田中は殴り掛かるが、彼のハンドル捌きにより気絶した。千春を救い出した哲也はタクシーでマンションまで送るとおやすみとだけ言って別れた。

午後3時前に800万円を耳を揃えて返すという電話が哲也から掛かった。何かあったら困るから持ってきて欲しいと吉井が言うと、哲也は命を差し上げると言った話を信用出来ないのかと苛立たし気に言った。吉井は少し考えた末に抵当物件の一切を用意して伺うと約束すると、哲也は早速車を向かわせますと喜んで電話を切った。吉井が会話したのは哲也の声真似をした田中だった。

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