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怪猫岡崎騒動

  • posted at:2021-04-29
  • written by:砂月(すなつき)
かいびょうおかざきそうどう
大映(京都撮影所)
配給:大映
製作年:1954年
公開日:1954年7月21日
監督:加戸敏
企画:高桑義生
脚本:木下藤吉 吉田哲郎
撮影:武田千吉郎
録音:大角正夫
照明:島崎一二
美術:太田誠一
音楽:山田栄一
編集:西田重雄
特殊撮影:佐野義雄
製作主任:竹内次郎
装置:林米松
装飾:松本末吉
背景:滝野好男
美粧:日樫義男
結髪:石井エミ
衣裳:伊藤ナツ
記録:牛田二三子
スチール:杉山卯三郎
助監督:小木谷好彦
撮影助手:青柳壽博
録音助手:鈴木幸三郎
照明助手:多田義孝
美術助手:神田孝一郎
移動効果:山根正一
擬斗:宮内昌平
演技事務:久松健二
進行:田辺満
出演:入江たか子 霧立のぼる 阿井美千子 坂東好太郎 杉山昌三九
スタンダード モノクロ 86分

三州岡崎城城主水野伊勢守は水野家例年の行事である川開きの宴を心待ちにしていた。宴の日の朝、水野家に代々伝わる世継ぎ以外は手にすることが出来ない守り本尊の観音像を弟の刑部に見せた。それは古い仏像を収集している刑部にとって喉から手が出る程欲しい代物だったが、伊勢守は他の物ならともかくそれだけは諦めろと言った。それを聞いてへそを曲げた刑部は宴に出ないと駄々をこねたのだった。弟とはいうものの同じ水野家に生まれながら刑部は妾腹の子。亡父の跡目を継ぐことは出来なかった。羨む刑部は兄の側室となった萩の方に自分の方が先に好意を抱いていたと言い寄って騒動を起こし、激怒した伊勢守は人の上に立つ者としてまず己を改めよと城内で謝罪を命じたのだった。その様子を見ていた刑部付の三人の家臣は先君の霊前で割腹することを覚悟の上である提案をした。それは辱めた萩の方を殺し、伊勢守の命まで奪うというものだった。殿さえいなければ岡崎五万石を手にするのは自分だ。家臣たちの入れ知恵に乗った刑部は、彼に惚れ込む奥女中八重の方を説得し手に入れた南蛮渡来の毒薬を茶に混ぜるように言った。果たしてその計略は成功し、刑部は疑わしき者を片っ端から斬り捨てよと命じた。

伊勢守の死により刑部が岡崎城城主となった。その間、城代家老水野縫殿之助や家臣たちが咎人の探索を行っていたがことごとく横槍が入った。一方、部屋住となった萩の方が懐妊し雪太郎という名の子が生まれると、側室となった八重の方は祝いの品の産着に針を仕込んで嫌がらせをした。更には駕篭での移動の際に黒装束の一味に襲わせ侍女の直竹から雪太郎を奪うが、機転を利かせた縫殿之助が取り戻し親友である江川源之進とその妻に預けたのだった。そうとは知らぬ直竹は責任を感じ自害した。

家臣からの報告を聞いた刑部は心底喜んだ。岡崎藩の正当な後継者である雪太郎の死で今ある地位が揺るがぬものとなったからだ。我が子だけでなく直竹まで失った萩の方の悲しみは深く、気が触れんばかりに泣き叫んだ。そんな彼女を手に入れようと刑部は試み言葉巧みに近づくが、廊下の梁から睨みつける猫に飛び掛かられ傷を負った。

屋台的映画館
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皮ジャン反抗族

  • posted at:2021-04-26
  • written by:砂月(すなつき)
かわじゃんはんこうぞく
東映セントラルフィルム
配給:東映
製作年:1978年
公開日:1978年12月2日 併映「殺人遊戯」
監督:長谷部安春
企画:黒澤満 伊藤亮爾
脚本:白坂依志夫
撮影:山崎敏郎
録音:林鉱一
照明:渡辺三雄
美術:佐谷晃能
編集:祖田冨美夫
音楽:長戸大幸
挿入歌:「ファンキー・ディスコ・プリンセス」スピニッヂ・パワー
・・・:「ポパイ・ザ・セイラーマン」スピニッヂ・パワー
助監督:崔洋一
色彩計測:村田米造
記録:高橋たつ子
擬斗:日尾孝司
振付:灰原明彦
製作主任:青木勝彦
衣裳:第一衣裳
美粧:入江美粧
現像:東映化学
製作協力:カンタベリーハウス(ビバ館 ギリシャ館) スーパーマーケット紀伊国屋 国立店 横浜 ドリームランド 榊原レーシング
カースタント:三石千尋&マイク スタントマンチーム
協力:東映俳優センター
出演:舘ひろし 夏樹陽子 八城夏子 林ゆたか 山科ゆり
シネマスコープ カラー 82分

愛車である1200ccのハーレーダビッドソンを乗り回す新治はスーパーで働くマヨに恋しているが、中々そのことを打ち明けられずレモン一個を買う度にレジにいる彼女に白いバラを渡すという気障な態度を取るのがやっとだった。そんな彼が週末になると顔を出すディスコである夜、騒動が起きた。スケバングループのボス・ペギイが常連客の男をいきなり指に挟んだカミソリの刃で斬りつけたのだ。ペギイは仲間のキーコが車に連れ込まれて乱暴されたと因縁をつけるが、男は同意の上だったと主張した。一触即発のムードの中、仲裁に入ったのは新治だった。何事もなかったように地下の駐車場へ向かった彼を待ち伏せていたのはペギイとその仲間だった。恥をかかされた仕返しをしようと彼女は親交のあるヤクザ一味を呼び寄せていたのだ。ボスの命令の下、手下たちは新治に襲い掛かりその中のリーダー格の内田がナイフを抜いた。そこに実業家でディスコのオーナーである正一とその情婦のメグが下りてきたことで命拾いをしたのだった。新治は何もなかったと言い訳をしてバイクのエンジンを掛けると走り去った。

新治は平日の日中は伊沢自動車修理工場で働いていた。この工場の主任である神崎は社長の未亡人である文代に急接近し、次期社長のつもりで社員たちを顎で使った。仕事のことが何もわからない文代は神崎に頼り切り、彼女の一人息子で高校受験を控えた修はそれが面白くなかった。修は新治のこと兄の様に慕っていた。

新治が久しぶりにディスコに顔を出すと正一が歓迎した。騒動の一部始終を見ていたメグが彼に気があることを直感的に見抜いた彼は新治にチキンレースを挑んだのだった。真っ直ぐ走るメグの車に向かってバイクを走らせ、先に避けた方が負けという単純なルールだが、先にハンドルを切ったのは正一の方だった。メグを勝ち取った新治は彼女のマンションに直行した。それ以来、度々逢うことになりメグは夢中になって行くが、新治にはその気はなかった。ある日、彼がバイクを走らせているとマヨが歩道でうずくまっているのが見えた。彼女は身篭っており、交際相手がそれを知って姿を消したことがわかると産婦人科の病院に仮の父親として付き添うことにした。

屋台的映画館

男はつらいよ 寅次郎わが道をゆく

  • posted at:2021-04-23
  • written by:砂月(すなつき)
おとこはつらいよとらじろうわがみちをゆく
松竹(大船撮影所)
配給:松竹
製作年:1978年
公開日:1978年8月5日 併映「俺は田舎のプレスリー」 監督:山田洋次
製作:島津清
企画:高島幸夫 小林俊一
原作:山田洋次
脚本:山田洋次 朝間義隆
撮影:高羽哲夫
美術:出川三男
音楽:山本直純
録音:中村寛
調音:松本隆司
照明:青木好文
編集:石井巌
スチール:長谷川宗平
監督助手:五十嵐敬司
装置:小島勝男
装飾:町田武
進行:玉生久宗
衣裳:松竹衣裳
現像:東京現像所
製作主任:峰順一
SKD振付:新井重美 松見登 花柳瀧蔵 藤間貴与志 西崎真由美 篠井世津子
SKD装置:三林亮太郎 三輪祐輔
SKD衣裳:所治海 川路龍子
主題歌:「男はつらいよ」渥美清
協力:柴又 神明会
出演:渥美清 倍賞千恵子 木の実ナナ 下條正巳 三崎千恵子
アメリカンビスタ カラー 103分

暦は五月となり、柴又題経寺では松竹歌劇団を前に御前様や寺男の源公が忙しく動き回っていた。境内ではもうすぐ国際劇場で始まる毎年恒例の「東京踊り」の大入祈願が行われようとしていた。自転車で傍を通り掛かった諏訪さくらはその様子を見て幼い頃に憧れた記憶を懐かしんだ。団子屋・とらやに向かうと叔父の竜造は調子が良さそうで安心した。昨夜、突然具合が悪くなり叔母のつねから電話が掛かったときはどうなることかと心配した。だが一夜明けると何事もなかったようにピンピンしていたのだ。竜造によると、もうダメかと思った瞬間に四角い寅次郎の顔が目の前に浮かび、しっかりしないといけないと考えた途端に元へ戻ったのだという。そんな話をしていると祈願を終えたSKDの一団が通り過ぎた。そしてその後ろを金魚のフンのようについて行ったのは寅次郎だった。その情けない姿を見た竜造は頭を抱えた。

その夜、寅次郎は竜造が病気をだったのを知らなかったことを反省し見舞金を手渡した。この予想外の出来事に驚いた竜造は涙ぐみ、全快祝いにきた博や印刷会社社長の梅太郎も感動した。不景気のあおりでとらやの経営が大変なことが竜造の病気の一因でもあることを知ると、自分も商売人の端くれだからそんなことはわかると寅次郎は言った。もしものときは頼むよとつねから言われた彼は、将来この店をどのようにして行くか語った。攻めの経営で新聞広告を入れ、月に一度の値引きセールでとらやの名を広める。そうやって客が増やせば当然店は手狭になる。そこで思い切って店を鉄筋コンクリートのビルを建設し、一階には店、二階には座敷、三階を老夫婦の隠居にする。その頃には裏に印刷工場が潰れているはずだから労働者ごと買い取り団子工場でオートメーション化する。浴衣を着た若い͡看板娘に接客させれば、全国にとらやチェーンがズラリと並ぶはずだ、と。その話を聞いた竜造は呆れ果て、つねはガックリと肩を落とした。博とさくらは聞かなかった聞かなかったことにし、その態度に怒った寅次郎は帰ろうとする梅太郎にてめえは食い逃げかと暴言を吐いた。それがきっかけとなって騒動が始まり、寅次郎は店を出て行った。

屋台的映画館

超人バロム・1

  • posted at:2021-04-20
  • written by:砂月(すなつき)
ちょうじんばろむわん
よみうりテレビ=東映
配給:東映
製作年:1972年
公開日:1972年7月16日 併映「魔犬ライナー0011変身せよ!」「変身忍者 嵐」「仮面ライダー対じごく天使」「魔法使いチャッピー」「国松さまのお通りだい」
監督:田口勝彦
企画:平山亨 佐野寿七
原作:さいとうたかを さいとう・プロ
脚本:伊上勝
撮影:原秀夫
照明:安藤真之助
美術:三上陸男
仕上制作:映広音響
録音:太田克己
編集:菅野順吉
効果:協立効果
記録:佐久間淑子
助監督:前川洋之
技斗:高橋一俊
スタントマン:三隅修
進行主任:大里俊博
衣裳:東京衣裳
美粧:藤曲悦子
現像:東映化学
協力:娯楽機KK
制作担当:池頭俊孝 七条敬三
音楽:菊池俊輔
主題歌:「ぼくらのバロム・1」水木一郎
・・・:「友情のバロム・クロス」水木一郎
出演:高野治幸 飯塚仁樹 砂川啓介 塩屋翼
アメリカンビスタ カラー 24分

大宇宙で二つの力が何千年にも及ぶ戦い続けていた。一つは平和と正義を代表するの力、コプー。そしてもう一つは悪と呪いの力であるドルゲだった。激しい戦いが続く中、ドルゲは地球の地底奥深くに住処を求め、人間が到達することが出来ないその地下に根城を作り上げた。そしてついに地上へ向けて行動を開始したのだった。

悪のエージェント・アリゲルゲを呼び出したドルゲは、宇宙を漂うドルゲ菌を積んだカプセルが間もなく地球に到着することを告げた。そしてカプセルを確保し、触れた者は狂い死にするというその菌を地上にばら撒けと命じたのだった。重要な役目を任されたアリゲルゲは喜びを隠し切れず、あと五分後に到着するというカプセルを今か今かと待ち侘びていた。

水泳のアルバイトで小学生を近くの海岸に連れて行った木戸松五郎は、準備運動が終わると泳ぎの手本としていいところを見せようとかっこ良く海に入った。ところが空から降ってきたカプセルが頭に当たって溺れたのだった。甥の猛と親友の白鳥健太郎がいち早く救助に向かったことで事なきを得たが、アルバイトをクビになることを恐れた松五郎は猛たちに不可抗力の事故だったことを強調しながら説明した。そんな中、カプセルが気になっていた徹夫は自分の物にしようと考え秘密の場所にこっそりと隠したのだった。自宅に帰る徹夫を追い掛けたアリゲルゲはカプセルの在り処を聞き出そうと迫るが、悲鳴を聞いた健太郎と猛が駆けつけ「バロムクロス!」と叫びながら腕をクロスした。

友情の強さを知った善の化身・コプーから力を与えられた健太郎と猛は、二人の友情のエネルギーから生まれる正義のエージェント・バロム・1の姿を得た。健太郎の頭脳が知性に、そして猛の体力が力となるのだ。バロム・1に変身すると、蟻酸攻撃を仕掛けるアリゲルゲから徹夫を守るために大ジャンプで避難した。そしてカプセルのせいで命が狙われたことを説明すると、徹夫は洞窟に案内した。その様子を背後から窺っていたのは地下を掘り進んできたアリゲルゲだった。

屋台的映画館

海底軍艦

  • posted at:2021-04-17
  • written by:砂月(すなつき)
かいていぐんかん
東宝
配給:東宝
製作年:1963年
公開日:1963年12月22日 併映「香港クレージー作戦」
監督:本多猪四郎
製作:田中友幸
原作:押川春浪
脚本:関沢新一
撮影:小泉一
美術:北猛夫
照明:小島正七
録音:上原正直
音楽:伊福部昭
整音:下永尚
監督助手:梶田興治
編集:藤井良平
音響効果:金山実
現像:東京現像所
製作担当者:中村茂
特殊技術・撮影:有川貞昌 富岡素敬
特殊技術・照明:岸田九一郎
特殊技術・合成:向山宏
特殊技術・光学撮影:真野田幸雄 徳政義行
特殊技術・美術:渡辺明
特殊技術・監督助手:中野昭慶
特殊技術・製作担当者:小池忠司
特技監督:円谷英二
出演:高島忠夫 藤山陽子 藤木悠 佐原健二 上原謙
シネマスコープ カラー 94分

写真家の旗中進と助手の西部善人は企業から依頼されたイメージ写真を撮るために港にいた。だが季節は冬、しかも夜。水着モデルのリマコはたまらずくしゃみをひとつした。そんな中、暗い海から人影が現れ岸壁をよじ登ろうとした。それを見たリマコが悲鳴を上げると、旗中は夢中になってシャッターを切り続けた。人影は西部が持ったストロボの閃光に目が眩み海に没したが、今度は暴走したタクシーが彼らの傍を横切った。タクシーはそのまま海へ突進し沈んで行った。

翌日、警察による現場検証が行われ、タクシーを奪われた運転手は東亜建設の進藤を待っている間にいきなり後ろから首を絞められたため犯人の様子はわからなかったと伊藤刑事課長に証言した。旗中と西部は午前0時20分過ぎに蒸気を発した人間が海中から現れたことを話すが、伊藤は人間が何故焼け火箸のように蒸気をあげるんだと彼らを疑いの目で見た。すると運転手は首を絞められたときの手が火のように熱かったと言った。漁師から死体らしきものは何も見つからなかったと報告を受けた伊藤は頭を捻ったが、旗中はそれどころではなかった。フェリーから降りてきた美人に目を奪われたのだ。モデルとしてスカウトしようと二人は急いで追い掛けるが、待っていた車に乗って去って行った。早速事務所に戻り現像をすると、車のナンバーが割れた。仕事柄、重要なことをカメラに収めることだけは抜かりがないのだ。彼女を手に入れることが出来れば仕事が増えることは間違いなしだが、事務所に訪ねてきたのはその美女ではなく伊藤だった。江ノ原ダムで技師が誘拐されたときに蒸気人間の姿が目撃されたのだが、二つの事件の共通点は進藤と今回の技師はともに土木工事での落盤対策のスペシャリストだった。

ある日、光國海運の楠見専務を訪ねたのは雑誌「実話之友」の記者・海野魚人だった。帝国海軍の謎について調べていた海野は彼が元日本海軍技術少将管制本部特別設計班班長だったことを突き止めた。海野が知りたかったのは、終戦時に廃船となるはずだった特型潜水艦伊号四〇三が神宮司八郎大佐とともに消えた真相だった。神宮司はサイパン沖で戦死したと楠見はそんなはずがないと否定したが、生きている情報があると聞いて顔色を変えた。楠見はくだらないと言って海野を追い返したが、その話で最も動揺したのは秘書の神宮司真琴だった。八郎は真琴の父親なのだ。そんな彼女を自宅まで送ろうと楠見は車に乗せたが、運転席には見知らぬ男が座っていた。男は仲間と落ち合う場所まで車を走らせていたが、それを追い掛けていたのは旗中たちだった。彼らがスカウトしようとしていたのは真琴だったのだ。

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