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異常性愛記録 ハレンチ

  • posted at:2025-05-21
  • written by:砂月(すなつき)
いじょうせいあいきろくはれんち
東映(京都撮影所)
配給:東映
製作年:1969年
公開日:1969年2月21日 併映「前科者 縄張荒し」
監督:石井輝男
企画:岡田茂 天尾完次
脚本:石井輝男
撮影:わし尾元也
照明:和多田弘
録音:荒川輝彦
美術:鈴木孝俊
音楽:八木正生
編集:神田忠男
助監督:荒井美三雄
記録:石田照
装置:谷内嘉造
装飾:宮川俊夫
美粧:佐々木義一
結髪:横田三佳代
衣裳:豊中健
舞踊振付:花柳幻舟
進行主任:俵坂孝宏
協力:ユタニ家具センター
出演:橘ますみ 賀川雪絵 三笠れい子 葵三津子 尾花ミキ
アメリカンビスタ カラー 89分

京都の木屋町でバー「ノン」のママをする典子は染物会社社長の深畑と縁を切りたくてたまらななかった。深畑は酔った典子を介抱するふりをして愛していると近づき体を奪った。それは彼女にとって初めての男だったが、それから地獄のような日々が続いた。ある夜、仕事仲間の寺内たちと店に飲みにきた深畑だったが、帰り際になり皆から離れてタバコを吸っていた。典子が心配になり声を掛けに行ったところ、深畑は彼女を突き飛ばしてタクシーに乗ったのだ。自分に落ち度があるのではないかと考えた典子は窓にすがりつくが深畑は再び突き離したのだった。考え事をしながらマンションに帰ると、そこには深畑がいた。彼は典子を抱え高笑いしながら風呂場へ連れて行くと湯船に頭から浸けたのだった。苦しくてお湯から頭を出そうとすると掌で押し戻し、深畑は愉快にそれを何度も繰り返した。すると玄関のチャイムが鳴り入ってきたのは隣に住む友人のニャン子だった。風呂場から出てきた深畑がにらみつけるとニャン子は怖くなり部屋を出て行った。典子を束縛したい深畑は彼女が自分の言いつけを守ることが当然だと考えていた。へそを曲げたのは男に絶対に送ってもらうなと言ったにも拘わらず典子が寺内のタクシーに乗ったからだった。そんな彼が突然甘えた声を出しトイレに連れて行って欲しいと言い出した。典子は酔っているからだと思い便器に座らせると、彼女の手を放さない深畑はしているところを見て欲しいと懇願した。

仕事の世界でも家庭でも全てで失格したような深畑を見放すようなことがあればどうなってしまうのだろう。そんな浅はかな母性本能が甘やかして彼をダメにしたのかもしれない。責任を痛感する典子だったが、自分の都合で度々やってくる彼を次第に疎ましく思うようになった。そんなある日、典子は建築家の吉岡と出会った。誠実な吉岡に惹かれた典子は小旅行を決行するが、帰ると怒り心頭の深畑が待っていた。彼はこれが家を留守にした証拠だと郵便受けに溜まった新聞を床に叩きつけ典子を平手打ちした。そして仰向けになった彼女にのしかかると両手で首を絞めたのだった。

屋台的映画館
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いんこう

  • posted at:2025-02-27
  • written by:砂月(すなつき)
いんこう
にっかつ
配給:にっかつ
製作年:1986年
公開日:1986年7月26日 併映「瓶詰め地獄」
監督:小沼勝
プロデューサー:鶴英次
企画:沖野晴久 作田貴志
脚本:佐伯俊道
撮影:水野尾信正
照明:川島晴雄
録音:福島信雅
美術:金田克美
編集:川島章正
選曲:山川繁
色彩計測:高橋聡
助監督:萩庭貞明
製作担当:高橋伸行
現像:イマジカ
宣伝:東康彦
出演:麻生かおり 渡辺久美子 坂元貞美 戸上正彦 名古屋美樹
アメリカンビスタ カラー 72分

コンピューターシステム会社「テスキー」でフリーのプログラマーとして働く田所真理子は、その会社の経営者で青年実業家の宮永歩と同棲していた。三年前に離婚して今は独身の歩は真理子と一緒にいる時だけ多忙な時間から解放された。ある日、真理子は歩とともに高校生の柴崎講平の家を訪ねた。真理子と講平は通信回線料金見積りプログラムの開発チームを組んでおり、歩はその出来栄えに感心した。そこで新たな仕事として食品工場の管理システムの設計を任せることにした。一流のセンスをを持つ講平を手放したくないと考えていた歩は近々彼の家にモデムを設置したいと考えていた。会社とネットワークで繋げばディスプレイで会話をすることが容易に出来るからだ。そのことを伝えると講平はとても喜んだ。

講平は母の雪乃と二人で暮していた。夏休みに入ると彼は部屋に籠ってパソコンと向き合っていた。勉強が疎かになっているのではないかと心配する雪乃は昼食時にそのことを切り出すが、今度のプログラムの開発は勝負だからそれどころではないと言った。そして食事を早々に終えると離れにあるプレハブの自分の部屋に戻って行った。雪乃は呆れて何も言えなかった。

ある日、真理子が出社すると同僚の杉野五月が村松という男から喫茶店でいつまでも待っているという電話があったと伝えた。だが五月は真理子の態度からマズいことをしたと後悔した。仕方なく村松と会うことにした真理子は何を言われてもしばらく黙っていたが、あの男とつき合っているんだろうと尋ねられると、歩がちょっとしたことにこだわったりつまらないことで泣いたりしていた自分を変えてくれたと言った。彼女が他の男と寝ていることが耐えられない村松は何とか関係を修復したいと願い出るが、みっともないあなたの方だと言われ反論できなかった。

講平の部屋で作業を終えた真理子は帰ろうとするが玄関で脱いだ靴が見当たらなかった。最初はいたずらで隠したのだと思っていたが、講平が真剣な目をしていたことから身の危険を感じ怒って裸足で逃げ出した。夜道を歩いているとその先に自分の靴が置いてあり、暗闇に隠れていた講平に押し倒された。歩との約束に送れるから止めて欲しいと真理子が言うと、我に返った彼は慌てて逃げて行った。その後、バーで歩と会っても仕事の話ばかりで自分の話を聞いてもらえず、真理子の興味は講平の方へ移って行った。

屋台的映画館

一度も撃ってません

  • posted at:2024-11-25
  • written by:砂月(すなつき)
いちどもうってません
木下グループ
配給:キノフィルムズ
製作年:2020年
公開日:2020年7月3日
監督:阪本順治
製作総指揮:木下直哉
プロデューサー:榎望 菅野和佳奈
ラインプロデューサー:芳川透
企画:阪本順治
脚本:丸山昇一
音楽:安川午朗
音楽プロデューサー:津島玄一
撮影:儀間眞悟
照明:宗賢次郎
美術:原田満生
録音:照井康政
編集:普嶋信一
スクリプター:今村治子
衣裳:岩崎文男
メイク:豊川京子
音響効果:佐々木英世
装飾:石上淳一
助監督:井川浩哉
製作担当:小川勝美
製作プロダクション:プロダクション・キノ
出演:石橋蓮司 大楠道代 岸部一徳 桃井かおり 佐藤浩市
シネマスコープ カラー 100分

大手出版社で編集者として働く児玉道夫は頭を痛めていた。彼が入社した26歳の時に初めて担当したのが市川進という作家だった。純文学でデビューした彼は二冊本を出したが、その後は鳴かず飛ばずでそのうちハードボイルド風のノベルにシフトした。御前零児と名乗ったはいいが某有名作家の二番煎じで、出版の話を持ち掛けても営業は誰も取り合ってもくれなかった。その作家には都市伝説があった。ここ数年の間に未解決事件がいくつかあるのだが、それに共通するのが伝説の殺し屋だった。それら事件を基にした原稿をメールで度々送ってくるのが御前零児なのだ。実際に起きた事件をベースにして書いているのだろうが、殺害前後の一部始終を克明に記しているのが不気味で堪らなかった。そこで定年を間近に控えた児玉はそれを口実に担当を部下の五木要に引き継がせようと考えていたのだ。バー「Y」で飲んでいた児玉がそのことを伝えると、五木はそれを逃げだと言った。

74歳の市川は妻の年金をあてにして暮らす売れない小説家だ。物語のリアリティにこだわり過ぎる彼の作風はハードボイルド作家にシフトした後も同じだった。そんな彼が「Y」の暗い店内に入るとテーブル席の児玉が立って会釈した。カウンターでウイスキーのグラスを受け取った市川は五木の隣の空いた席に座った。児玉が長い間玉稿をいただきながら今一歩のところで出版出来なくてすみませんと謝罪すると、今日のは読んだのかと市川が言った。苦しそうな顔で児玉がやはり今一歩だったと言い、後のことは彼に託すと五木にパスを出した。市川から感想を聞かれた五木は、あれはノベルでも何でもないでしょと素っ気なく言った。そしてハードボイルドですら時代遅れなのにもっと陳腐で、もう一度売れたいのなら作者の感情を込めた物語を作ってくださいと思いの丈をぶちまけた。すると市川は作り物の物語はもうやり尽くしたしデッチあげた話を全て削ぎ落して残ったリアルが俺のノベルだと言った。それを聞いた五木が一歩間違うと病気扱いされますよと忠告すると、市川は病気にならないように夜が来るんだと気取って言った。

屋台的映画館

イン・ザ・ヒーロー

  • posted at:2023-12-19
  • written by:砂月(すなつき)
いんざひーろー
Team REAL HERO(RESPECT=東映=木下グループ=読売テレビ=中央映画貿易=文響社)
配給:東映
製作年:2014年
公開日:2014年9月6日
監督:武正晴
製作:密山根成 遠藤茂行 木下直哉 藤門浩之 星野晃志 山本周嗣
企画・エグゼクティブプロデューサー:李鳳宇
プロデューサー:中林千賀子 三宅はるえ
脚本:水野敬也 李鳳宇
音楽:李東峻
撮影:木村信也
照明:尾下栄治
美術:中澤克巳
録音:松本昇和
音響効果:西村祥一
編集:細野優理子
助監督:井上雄介
アクション監督:柴原孝典
アクションコーディネーター:竹田道弘
VFXスーパーバイザー:美濃一彦
マスクスーツ製作総括:江川悦子
マスクデザイン&造形チーフ:神田文裕
装飾:平井浩一
衣裳:浜井貴子
ヘアメイク:内城千栄子
スクリプター:山内薫
音響効果:西村洋一
制作担当:細谷力
主題歌:「Dream On」吉川晃司
「神竜戦隊ドラゴンフォー」テーマソング:「誰も知らないヒーロー」串田アキラ
挿入歌:「1500円のオトコ」永原真夏
企画制作:ガーデングループ RESPECT
制作プロダクション:ブースタープロジェクト
出演:唐沢寿明 福士蒼汰 黒谷友香 寺島進 和久井映見
アメリカンビスタ カラー 124分

着ぐるみ等を着用して時にはヒーローに、時には怪獣になって肉体を酷使しながら擬斗を行うスーツアクター。下落合ヒーローアクションクラブ(HAC)代表の本城渉はその道25年のベテランだ。ブルース・リーに憧れる彼はいつ訪れるかわからない顔出しの仕事を夢見ながら毎日を過ごしている。本城はHACのメンバーとともに人気テレビ番組「神龍戦士ドラゴンフォー」でドラゴンレッドのスーツアクターを務めているが、それだけでなく遊園地でのヒーローショーにも出演していた。ある日、東洋テレビの内山プロデューサーから事務所に連絡があったが、それは彼にとって最大級のプレゼントだった。ドラゴンフォーの劇場版の製作が決まり、それに登場する新キャラクター・ドラゴンブラック役を俳優として演じて欲しいと頼まれたのだ。彼はうれしさのあまり愛想を尽かして出て行った元妻の元村凛子にまで電話を掛けて報告した。ところが顔合わせではドラゴンブラックを人気新人俳優の一ノ瀬リョウが演じると発表され、本城はドラゴンレッドとドラゴンブラックのスーツアクターを担当すると紹介された。納得が行かない彼は本読みに立ち会った内山が出てくると理由を尋ねた。すると恐縮しきりで局のお偉いさんに頼まれたから仕方がなかったと平謝りした。

一ノ瀬はスタンリー・チャンが監督を務めるハリウッド映画「ラストブレイド」のオーディションを受けている途中だったことから、マネージャの門脇利雄は撮影の合間に殺陣の指導をして欲しいと本城に頼んだ。ショックが癒えない本城は渋々了承し撮影現場を見てもらうついでに裏方のメンバーを紹介することにしたのだが、一ノ瀬が彼らを軽視する発言を繰り返したことで現場の空気は悪くなる一方だった。子供向け映画に出ることがキャリアに傷をつけると考えていた一ノ瀬は嫌々ながら演じていたため、決めポーズがイマイチだと本城に指摘された。ある夜、HACのメンバーでボーナック星人・チャーピーを演じる真鍋満を通じて本城と食事をすることになったが一ノ瀬はそこでも壁を作っていた。だが酒が入ったことで気が緩み自分の夢がアカデミー賞を取りスピーチすることだと話すと、本城は最高の夢を持っているじゃないかと応援した。数日後、本城が衣裳部屋で関係のないシーンの台本を読んでいることに一ノ瀬は疑問に感じた。そのことを口にすると、本城は彼がドラゴンブラックに変身するドラゴンジャックを演じようとしながらもまだ役になり切れていないと感じた。そこで一ノ瀬にドラゴンブラックのスーツを着せ、そこからどのような景色が見えるか体験させることにした。

屋台的映画館

犬死にせしもの

  • posted at:2023-10-29
  • written by:砂月(すなつき)
いぬじにせしもの
大映=ディレクターズ・カンパニー
配給:松竹
製作年:1986年
公開日:1986年4月19日 併映「ジャズ大名」
監督:井筒和幸
製作:山本洋 溝口勝美 宮坂進
企画:細越省吾
プロデューサー:山本勉
原作:西村望
脚本:西岡琢也 井筒和幸
撮影:藤井秀男
照明:山下礼二郎
美術:下石坂成典 若瀬豊
録音:神戸孝憲
整音:福島信雅
編集:谷口登司夫
記録:清水町子
宣伝:梶原時雄 照本良
スチール:小山田幸生
助監督:大谷康之
製作主任:足立源一郎
音楽プロデューサー:三浦光紀
音楽:武川雅寛
主題歌:「愛の輝き」桑名晴子 加川良
製作協力:大映映像
出演:真田広之 佐藤浩市 安田成美 平田満 蟹江敬三
アメリカンビスタ カラー 103分

昭和二十三年、ビルマでともに戦った重左こと宗重左衛門と鬼圧こと鬼松庄一が復員後に再会したのは丸亀の新堀遊郭の中だった。今やっている事業を手伝ってもらえないかと言われた重左だったが、その内容を聞いてどうするか決めかねていた。翌朝、覚悟を決めて鬼圧が待つ船に向かうとそこには他に伝次郎という操縦士がいた。その船は梵天丸という小型漁船だったが、目的は漁をするためではなかった。船が瀬戸内の沖に出るとやがて辺りが暗くなった。すると早い潮に乗って大型の漁船が滑るように近づいてきた。梵天丸に気づいた栄昌丸が慌てて停まると、鬼圧は切れた網を見せて弁償しろと叫んだ。実際には網など曳いておらず狙った船が近づくと欺罔の網を入れて騒ぎ立てるのだ。積荷を略奪して逃げ果せたが、重左には初めての海賊行為だっただけに後味の悪さを感じていた。鬼圧は運が悪い者が盗られ運がいい者が盗るというただそれだけだと言い、伝次郎は戦争で生き残った運のいい者ばかりが集まったのだから何とかなるさと笑った。

ある夜、岩テコの情報を頼りに船を襲撃したが、乗っていた積荷は生きている牛だった。だが奥に進んで行くとそこには若い女がいた。鬼庄は色街に叩き売って金にしようと企むが、勝気な女は梵天丸で手籠めにしようとした伝次郎の懐から手榴弾を奪うと自害しようとした。重左はそんな彼女を尻目に係留した綱を外した。そして梵天丸が動き始めると女に悪いようにはしないと話し掛けた。いい雰囲気になりかけた二人に嫉妬した鬼圧は伝次郎に合図してわざと船を揺らした。重左たちがバランスを崩してひっくり返ると鬼圧は様を見ろばかりに高笑いするが、女は弾みで手榴弾の信管を床に打ちつけてしまいそれが船尾の方へ転がってきた。鬼庄が驚いて投げると手榴弾は重左の手の中へ。重左は慌てて海に放り投げ間一髪で難を逃れた。

洋子はある男のもとへ後妻として嫁ぐことになっており、実家のある大分・竹田津から進駐軍の牛を運ぶ船で大阪に向けて出港した。ところがその途中で騒動に巻き込まれて姿を消した。事態を重く見た嫁ぎ先の男は瀬戸内海を牛耳る新興やくざの花万に捜査を依頼したのだった。

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