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ゾンビアス

  • posted at:2020-04-28
  • written by:砂月(すなつき)
ぞんびあす
ギャンビット
配給:日活
製作年:2011年
公開日:2012年2月25日
監督:井口昇
エグゼクティブプロデューサー:久保忠佳
プロデューサー:宮田昌広 成田尚哉 平田樹彦
キャスティングプロデューサー:東快彦
ラインプロデューサー:池原健
原作:久保忠佳
脚本:村田青 継田淳 井口昇
音楽:福田裕彦
撮影:長野泰隆
照明:児玉淳
特殊造形・キャラクターデザイン:西村喜廣
VFXスーパーバイザー:鹿角剛司
録音:日高成幸
整音:岩丸恒
美術:福田宣
装飾:渡辺誉慶
アクション監督:鈴村正樹
編集:和田剛
助監督:井上雄介
制作担当:内山亮
制作プロダクション:アルチンボルド
出演:中村有沙 菅野麻由 護あさな 優希 ダニー
アメリカンビスタ カラー 85分

妹をイジメで亡くして1年。つらさに耐えられない女子高生の恵は短い時間でもそのことから逃れようと考え先輩の亜矢が誘うキャンプに参加することにした。キャンプには恵と亜矢の他に亜矢の彼氏でドラック中毒者のタケ、亜矢の友人で売れないモデルの真希と極度な車酔いの直井が参加するが、そもそもの目的は真希がダイエットに使う寄生虫を探すことだった。偶然獲れた鱒を直井が捌いていると中から巨大な寄生虫が出てきた。虫に詳しい直井は高熱を出したり中には脳にまで影響を与えるものまでいると説明するが、真希は聞く耳を持たず奪い取った。モデルを目指してエステに大金をつぎ込んでも成果が得られずオーディションでは連続で落選した。そんな自分を変えようと真希は寄生虫を丸呑みした。その様子を見た恵の頭の中に当時の妹のことが過ぎり気分が悪くなった。

森の中から男の叫び声が聞こえ、スーツを着た中年男がフラフラとやってきた。捌いたのが解禁前の鱒だったことに気づいた直井が通報されるとうろたえていると、タケが男の方へ行きカッとなったら何をするかわからないぞと凄んだ。すると男は彼の指に噛みつき食いちぎったのだ。なおもタケを襲い続けようとする男に対して恵は回し蹴りを見舞い首をへし折ったのだった。恵は妹を守れなかったことを悔い、学校では友達を作らずひたすら空手に打ちこんでいた。礼儀はわきまえており手加減をして蹴ったのだが、何故か簡単にKO出来たのだ。男は痙攣を起こした後に動かなくなり、怖くなった5人は乗ってきた車で逃げようとした。ところがその車は何者かに乗り逃げされ森の中に取り残されてしまったのだ。亜矢は救助を求めようと電話を掛けるがそこは圏外。恵は直井が持っていた地図から近くに村があることを突き止め、そこまで歩いて行くことにした。

森をひたすら歩き村まであと少しのところに差し掛かった頃、恵はセーラー服を着た少女がその先にいることに気づいた。逃げる少女を追い掛けて行ったところ、そこには古びた民家があった。それが目標にしていた村だとわかると恵たちは家を回って呼び掛けたが人がいる気配はなかった。すると真希が腹痛を訴え始め、我慢出来なくなった彼女は離れにあるボットン便所に飛び込んだのだった。ところが便秘と格闘しているうちに便槽からゾンビが現れ這い上がってきたのだ。恐怖のあまり真希が突き飛ばすとゾンビは動きを止めその隙に外へ逃げ出したのだが、追い掛けてきたのは一人だけではなかった。集団でノロノロと向かってくる汚物まみれのゾンビに驚く恵たちは高台まで逃げることにしたが、真希は再び腹痛を起こし逃げ遅れた。そしてケツの穴から出てきたのはアレではなく謎の生物だった。真希はゾンビ集団に捕まってしまい、恵たちは目の前にある古民家に逃げ込んだが、そこの住人である老人が奥から出てきて猟銃を構えた。ところが老人は突然苦しみだし、虫に食い殺されるのはごめんだと銃口を口に咥えて発砲した。するとそこから飛び出した生物は直井の方へ飛んで行き、驚いて開けていた大口へホールインワンした。

屋台的映画館
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真田幸村の謀略

  • posted at:2020-04-25
  • written by:砂月(すなつき)
さなだゆきむらのぼうりゃく
東映=東映太秦映画村
配給:東映
製作年:1979年
公開日:1979年9月1日
監督:中島貞夫
企画:高岩淡 日下部五朗 松平乗道 三村敬三
脚本:笠原和夫 松本功 田中陽造 中島貞夫
撮影:赤塚滋
イラストレーション:横尾忠則
音楽:佐藤勝
監督補:清水彰
照明:増田悦章
録音:荒川輝彦
美術:井川徳道
編集:市田勇
助監督:藤原敏之
記録:田中美佐江
装置:稲田源兵衛
装飾:山田久司
背景:平松敬一郎
スチール:中山健司
宣伝担当:佐々木嗣郎 丸国艦
美粧結髪:東和美粧
衣裳:豊中健
振付:藤間紋蔵
演技事務:藤原勝
擬斗:菅原俊夫
和楽:中本敏生
進行主任:野口忠志
協力:東映俳優センター
特殊撮影・撮影:北坂清
特殊撮影・照明:金子凱美
特殊撮影・助監督:鈴木秀雄
特殊撮影・美術:株式会社特撮研究所 大沢哲三
特殊撮影・操演:株式会社特撮研究所 鈴木昶 小笠原亀
特殊撮影・進行主任:株式会社特撮研究所 中村義幸
特殊撮影・視覚効果:デン・フィルムエフェクト
特撮監督:矢島信男 佐川和夫
出演:松方弘樹 あおい輝彦 森田健作 秋野暢子 岡本富士太
アメリカンビスタ カラー 148分

慶長十五年、名古屋城を造営した徳川家康は大坂城に蟠踞する豊臣秀頼の一党を討つ準備を進めるために自ら視察に赴いていた。その夜、上空に巨大な隕石が飛来し場内が混乱する中、その騒ぎに乗じて侵入した真田家家臣の霧隠才蔵は寝所にいた家康の首を取った。それは大流星が空をよぎると予言した真田幸村による計略だった。ところが翌日、名古屋城を出立した行列は東へ向かっていた。才蔵が取った首は家康の影武者であり、その罠に掛けたのは服部半蔵だったのだ。半蔵一派に取り囲まれる才蔵だったが、それを妖術を使って助け出したのは通りすがりの猿飛佐助だった。佐助は加勢をするために彼を救ったわけではなく、大頭領戸沢白雲斎の弱きを助けよという教えに従っただけなのだ。丹波八ヶ峰へ一人で帰ると聞き才蔵が身を案じると、佐助は妖術で作り出した幻影を見せて心配ないと安心させた。

この年、家康は諸国の落人狩りを強行した。石田三成の軍奉行をしていた男とその家族が連行されるのを見兼ねた浪人の海野六郎は助け出そうと刀を抜こうとするが望月六郎はそれを思いとどまらせようとした。その様子に気づいた役人が向かってこようとしたそのとき、狂人が間に割って入ったことで事なきを得た。同じ年、家康は諸国の傾奇物を取り締まり処刑した。連行される者たちの中にいた筧十蔵は隠し持っていた爆薬を破裂させるとその隙に姿を眩ました。同じ年、家康は諸国の切支丹を逮捕し処刑した。ジュリアおたあを捜して処刑場にやってきた朝鮮王城守備軍の尹三英は一刻も早く救い出そうと大暴れした。その頃、紀州九度山では穴山小助が真田幸村の命で信州上田から焼酎の入った甕を運んでいた。小川でひと息ついていると釣り人から話し掛けられ、父親が真田家譜代の家臣だったばかりにこんな目に遭っていると愚痴をこぼした。だがその釣り人が幸村だとわかると肝を潰した。

徳川の間者が送り込んだ猫の爪の毒で幸村の父昌幸は他界した。これにより腹を決めた幸村は家臣たちを兄信幸がいる上田城へ返すことにした。そして妻綾にも同様に上田城へ行くように命じたが、昌幸を関ヶ原の役に巻き込んだ父大谷刑部の責任と、それが後の死へ繋がったと悔いる綾は翌朝自刃を遂げた。昌幸や綾の死を無駄にしないと心に決めた幸村は家臣を上田城に向かわせた。そして父の遺志を継ぎ家康の首を取ることを誓った。

父の轍を踏まないためには家康を上回る謀が必要であり、そのためには姿を見せずに敵に近づくことが出来る草の者の力を借りなければ成り立たなかった。幸村の命を受けた才蔵は心当たりのある丹波八ヶ峰に向かうが白雲斎は殺された後だった。家康との戦に備えて白雲斎は諸国に散った同志たちの名を書状にしたためていたが、佐助が見つけた燃え残りには六人の名しか読み取れなかった。その書状を俺にくれぬかと才蔵が言うと、佐助は仲間に入れてくれるならやると言った。

屋台的映画館

犬猿

  • posted at:2020-04-21
  • written by:砂月(すなつき)
けんえん
「犬猿」製作委員会(東映ビデオ=博報堂DYミュージック&ピクチャーズ=東京テアトル=TBSラジオ=スタジオブルー)
配給:東京テアトル
製作年:2018年
公開日:2018年2月10日
監督:吉田恵輔
製作:間宮登良松 村田嘉邦 太田和宏 入江清彦 平体雄二
エグゼクティブプロデューサー:加藤和夫 村上比呂夫
プロデューサー:佐藤現 近藤あゆみ
脚本:吉田恵輔
撮影:志田貴之
照明:疋田淳
録音:田中博信
美術:寺尾淳
ヘアメイク:五十嵐良恵
衣裳:松川好伸
スタイリスト:袴田知世枝
編集:川村紫織
音響効果:松浦大樹
視覚効果:豊直康
持道具:出井奈保
助監督:松倉大夏
製作担当:森太郎 本田幸宏
音楽:めいなCo.
音楽プロデューサー:津島玄一
キャスティングディレクター:杉野剛
主題歌「空白の鳥」ACIDMAN
脚本協力:仁志原了
製作プロダクション:スタジオブルー
出演:窪田正孝 新井浩文 江上敬子 筧美和子 阿部亮平
アメリカンビスタ カラー 106分

地方都市の印刷会社で営業マンとして働く金山和成は真面目で堅実な生き方をしていた。父親が友人の連帯保証人になっことで借金を背負ったことから、肩代わりして少しづつ返済しながら老後のための貯金をするという地味な毎日を送るようになった。ある日、彼のアパートに兄の卓司が転がり込んできた。卓司は和成とは対照的で、金遣いが荒くすぐに頭に血が上りやすい粗暴な性格だった。強盗事件を起こし服役していた卓司は刑期を終えて出所したのだが、行くところがなく和成を頼ったのだ。兄の姿を見て当惑したのは和成だった。今の住所を卓司が知っているはずがないのに。だが母がしゃべったことがわかると納得した。それと同時にまた窮屈な生活が始まることを覚悟した。気性の激しい卓司と一緒に生活を送るには逆らわないことが一番なのだ。

和成の会社が頻繁に仕事を依頼しているのは小さな印刷所だった。幾野由利亜は寝たきりとなった父親からその会社を引き継ぎ、その父親の介護をしながら持ち前の器用さと勤勉さで会社を切り盛りしていた。そんな彼女は和成に対しほのかな恋心を抱いていたが、唯一の天敵は妹の真子だった。太っていて見た目が良くない由利亜と違い、真子は仕事が出来ないにも拘らず顔やスタイルの良さから得意先に評判が良かった。しかも印刷所を手伝う傍らグラビア撮影などの芸能活動を行っていたことからチヤホヤされがちなのだ。先を越されたくない由利亜は仕事を口実に和成を食事に誘おうとしたのだが、恋愛経験の乏しい彼女にとって非常に難しいミッションとなった。だが割り込んできた真子のおかげで変則ではあるが食事会に漕ぎつけたのだった。ところがたまたま店の前を通り掛かった卓司が和成を見つけて入ってきたことで話がややこしくなった。

リストラされた前田の仕事を引き継いだ和成だったが、仕事の依頼先からのクレームでポスターを刷り直すことになった。困った和成は由利亜に相談を持ち掛けたが、短期間に仕上げるとなると機械が熱を持つのでインクの色合いに変化が起こると言われた。しかも予算内で刷り直しを行うと赤字になるというのだ。この企画が失敗すると今度は自分がリストラされるのではないかと考えていた和成は何でもしますからと頭を下げた。するとその言葉に反応した由利亜はある提案をした。この仕事が終わったら息抜きに何処かへ遊びに行きましょう、と。そんなことでよければと和成が了承すると、由利亜は平静を装いながらも心の中では絶叫していた。

新年を迎えた頃、由利亜と真子の中は険悪になっていた。一方、輸入商材でひと山当てようと起業し、本当に当てた兄を和成は少し見直していた。

屋台的映画館

仮面ライダー対ショッカー

  • posted at:2020-04-17
  • written by:砂月(すなつき)
かめんらいだーたいしょっかー
東映
配給:東映
製作年:1972年
公開日:1972年3月18日 併映「ながぐつ三銃士」「ムーミン」「さるとびエッちゃん」「スペクトルマン」
監督:山田稔
企画:平山亨 阿部征司
原作:石森章太郎
脚本:伊上勝
撮影:川崎龍治
照明:太田耕治
美術:高橋章
仕上制作:映広音響
録音:太田克己
編集:菅野順吉
選曲:武田正彦
記録:紀志一子
助監督:前川洋之
技斗:高橋一俊
進行主任:西川忠邦
制作担当:河野正俊
衣裳:東京衣裳
現像:東映化学
スタントマン:ジャパンアクションクラブ
オートバイ協力:日本安全運転専門学校
音楽:菊池俊輔
主題歌:「仮面ライダー」藤浩一
・・・:「ライダーアクション」子門真人
出演:藤岡弘 小林昭二 佐々木剛 千葉治郎 天本英世
アメリカンビスタ カラー 32分

大道寺地球物理学研究所の大道寺博士が人工重力装置GXを開発した。実験データをコンピューターに掛けようとしたところ、そこに現れたのは歓声を今か今かと待っていたショッカー日本支部の指揮官・死神博士だった。GXを大きくすれば地球の地軸をも変えられることから、悪用を恐れた大道寺は関係書類を助手の阿野に託して逃げさせようとした。ところがドアの隙間から流れ込んできた泡によって阿野は見る間に溶けて行ったのだった。すると死神博士は不気味な笑い声を残して姿を消し、それと同時に研究所は大爆発を起こした。

GXの設計データを手に入れた死神博士は研究室に戻ると科学班の戦闘員に装置の組み立てを指示するが、データの中に最も重要な方程式が載っていなかったのだった。悔しがる死神博士は次なる手段を考えた。一方、爆発から抜け出した大道寺は車を飛ばして娘のもとに向かっていた。その途中でショッカーのアジトから逃げてきたと見られる阿野を発見し急いで救助した。行き先を病院に変更し先を急ぐ大道寺に対し、阿野は奪ったデータにGXの方程式がないことを知ったショッカーが混乱している隙に逃げ出したと説明した。そして方程式の隠し場所を尋ねると、大道寺は万が一を考えて一人娘の珠美に預けてあると言った。それを知った阿野の姿はハエ男へと変貌し大道寺を襲ったのだった。車を路肩に停めた彼は何とか逃げ出したが、立ち塞がる戦闘員に身柄を拘束された。そこに現れたのは、ショッカーの極秘暗号通信を解読したFBI特命捜査官の滝和也と、ショッカーと戦う一文字隼人だった。一文字は滝が大道寺を助け出す間にハエ男の後を追ったが、それは罠だった。ハエ男だけでなくモグラングやサボテグロンまでも相手にしなくてはならなくなった一文字は仮面ライダーに変身すると必殺技のライダーキックで倒した。戦闘後、もう大丈夫ですと一文字は大道寺のもとに駆け寄ったが、もう遅いかもしれないと大道寺は言った。

大道寺邸では珠美の誕生日パーティーが行われ同級生たちがそれを祝っていた。照明を暗くして彼女がケーキのロウソクを吹き消すと突然ケーキが燃え上がった。珠美たちは部屋を出ようとするがドアが開かず、慌てているところに現れたのはドクガンダーとアリガバリだった。連れ出しに成功したドクガンダーたちは待っていた車に彼女を乗せようとするが、そこに立ちはだかったのは本郷猛だった。

屋台的映画館

次郎長青春篇 つっぱり清水港

  • posted at:2020-04-14
  • written by:砂月(すなつき)
じろちょうせいしゅんへんつっぱりしみずみなと
松竹
配給:松竹
製作年:1982年
公開日:1982年12月28日 併映「男はつらいよ 花も嵐も寅次郎」
監督:前田陽一
製作:名島徹 佐藤正
脚本:前田陽一 南部英夫
撮影:長沼六男
美術:重田重盛
音楽:田辺信一
録音:小林英男
調音:小尾幸魚
照明:佐久間丈彦
編集:太田和夫
スチール:金田正
監督助手:梶浦政男
装置:川添善治
装飾:印南昇
美床:吉野桂子
殺陣:國井正廣
浪曲:三代目 廣澤虎造
進行:田沢連二
衣裳:松竹衣裳
かつら:八木かつら
現像:東京現像所
製作主任:池田義徳
出演:中村雅俊 佐藤浩市 田中好子 柄本明 明石家さんま
アメリカンビスタ カラー 91分

清水の米屋の一人息子次郎長は気は優しくて力持ち。だが困ったことに大変な博奕打ちで親の嘆きも馬の耳。商売そっちのけで毎日賭場に入り浸っていた。そんな次郎長にもおみつという許婚がおり愛想づかしもせずひたすら所帯を持つ夢を見ていたが、飢饉続きのせいであちらこちらで米騒動が起き次郎長の家も襲われる羽目になった。これが原因で父親が亡くなり、米屋は落ち目に。粗末な長屋住まいとなると今度は母親が不治の病に臥せた。ある日、富士の頂にある白いきれいな雪を口に入れたらどんなに気持ちがいいだろうとその母親が言ったことから、次郎長はその願いを叶えるために富士山に登った。そして幾多の苦難を乗り越えて拳ほどの雪を持って帰ったのだが間に合わなかった。

おみつは母親が今わの際に言った遺言を書き留めていた。米屋の次郎八を元のように再興すること。許婚のおみつとは所帯を持つこと。博奕、賭け事には絶対に手を出さないこと。次郎長は墓前で誓ったが、日が暮れると血が騒ぎ出し懲りずに賭場へ行った。そして負け続けた彼は母親の香典だけでなく、仕舞いにはおみつまで形に差し出したのだ。翌日、おみつはやくざ者たちに連れて行かれ、次郎長は駕籠舁をして取り戻すための資金を貯めることにした。ある日、仕事を終えた次郎長に声を掛けてきたのは幼なじみの小政だった。食うや食わずの百姓よりも任侠の道に進んだ小政は銀蔵親分の身内になった。近々ある出入りには助っ人が必要で、いい銭になるがどうかと誘うが、汚い銭を稼いでいてはお天道様に顔向け出来ないと次郎長は断った。だがどうしてもお前の力が必要だと口説かれ心が動いた。

富士川を挟んで清水の銀蔵と吉原の久兵衛が睨み合っていたが、果たし状の交換ばかりで一向に喧嘩が始まる気配がなかった。そのうちに痺れを切らした久兵衛側から桶屋の鬼吉が飛び出してきて、やる気があるなら掛かってきやがれと煽った。すると挑発に乗った次郎長が向かって行き川の中で大乱闘を演じた。するとそこへ駆けつけた役人たちに捕らえられ牢屋にぶち込まれたのだった。何故こんな目に遭うんだと次郎長たちが叫んでいると、先に入っていた法印の大五郎がこう言った。出入は八百長で、近頃のやくざ程喧嘩をしない人種はいないのだ、と。わが身可愛さに自分の縄張りを後生大事に守るのが今の親分や貸元で、世間の手前時には出入りの真似事をするがまともにやり合うことは滅多にないというのだ。代官所も一枚噛んでおり、頃合いを見計らって駆けつけるとそれを潮時に解散するのが筋書きとなっていた。それを知って馬鹿らしくなった大五郎は出家したのだった。その話に腹の虫が治まらない次郎長たちは牢屋を出たら必ず
仕返しをしてやろうと企んだ。

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