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不良番長 口から出まかせ

  • posted at:2019-08-20
  • written by:砂月(すなつき)
ふりょうばんちょうくちからでまかせ
東映(東京撮影所)
配給:東映
製作年:1970年
公開日:1970年12月30日 併映「新網走番外地 吹雪のはぐれ狼」
監督:野田幸男
企画:吉田達
脚本:山本英明 松本功
撮影:稲田喜一
録音:井上賢三
照明:大野忠三郎
美術:江野慎一
編集:田中修
助監督:三堀篤
擬斗:日尾孝司
進行主任:坂本年文
装置:吉田喜義
装飾:田島俊英
記録:勝原繁子
現像:東映化学
音楽:八木正生
主題歌:「番長シャロック」梅宮辰夫
挿入歌:「ダイナマイト・ロック」梅宮辰夫
出演:梅宮辰夫 山城新伍 大信田礼子 安部徹 由利徹
アメリカンビスタ カラー 86分

日本を出航して2年と3ヶ月。一獲千金を夢見て筏で太平洋横断を試みたカポネ団(神坂弘、五郎、ジャブ、アパッチ)はついに陸地を発見した。アメリカに上陸して石油を掘りまくり億万長者となって日本に凱旋することが彼らの夢だったが、到着したのは八ッ浜村という大阪の漁村だった。ショックを受けた4人だったが、この村の男たちは遠洋漁業で出払っており、残っているのが海女だけだと知るとすぐに立ち直った。村長のお浜は歓迎の式典を開き熱烈な歓迎をしたが、そこに大阪の愚連隊・ジャンボ団が乗り込んできたことで話がややこしくなった。そこで神坂は、ここにいる女たちを掻っ攫ってヌーディストクラブを始めれば儲かること間違いなしと甘い言葉で誘って手を組むことに成功した。

ジャンボ団の拠点がある大阪・釜ヶ崎に移動した神坂たちは、映画スターになれると騙して連れてきた八ッ浜村の女たちを利用してヌーディストクラブとは名ばかりの会員制売春クラブを始めた。入会金5万円で遊び放題という噂が流れた(流した)ことで評判が評判を呼び大盛況となった。そんな中、ジャンボ団の番長・エースの鉄は神坂の鼻を明かすために仲間と空港で待ち伏せして令嬢を誘拐してきた。警察から睨まれるのを避けたい神坂と彼の態度が気に食わない鉄。言い争う二人の間に割って入ったのは、誘拐された張本人の立川マリ子だった。マリ子は江藤製薬社長の娘でパリの旅行から帰ってきたばかりだった。刺激的なことが大好きな彼女は、そのまま誘拐されたことにして身代金を要求して欲しいと神坂に頼んだのだった。金に目がない神坂は五郎を引き連れて社長室に乗り込み、知り合いの凶暴な連中に100万円を、そして悪の組織から助け出す自分たちに手数料として50万円を要求した。ところが社長の立川啓之助がいっそ君の嫁にもらってくれんかねと言い出したため神坂は面食らった。わがまま娘に手を焼いているため1千万円つけてもいいというのだ。いびつな家庭環境に呆れた神坂たちはクラブに戻ることにしたのだが、今度は鉄が真のリーダーを決めようと言い出したのだった。勝負は神坂が圧勝しジャンボ団が出て行ったことで一件落着したかに見えたが、今度はお浜が乗り込んできた。ホワイトカラーとつき合っているいう娘のワカメからの手紙をもらった彼女はこっそり様子を見にきたのだが、話が違うことで愕然としたのだった。お浜は慰謝料と称して神坂の財布から札束を抜き取り男衆が帰ってきていることを伝えると、女たちは皆クラブを後にしたのだった。おまけにジャンボ団から金庫を荒らされ全てを失ったカポネ団は失意のどん底に突き落とされた。そんな彼らを勇気づけるために、まだ金づるが残っているじゃないのとマリ子は言った。

屋台的映画館
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サラリーマン忠臣蔵

  • posted at:2019-08-16
  • written by:砂月(すなつき)
さらりーまんちゅうしんぐら
東宝
配給:東宝
製作年:1960年
公開日:1960年12月25日 併映「サザエさんとエプロンおばさん」
監督:杉江敏男
製作:藤本真澄
原案:井原康男
脚本:笠原良三
撮影:完倉泰一
美術:村木与四郎
録音:三上長七郎 下永尚
照明:金子光男
音楽:神津善行
監督助手:児玉進
編集:小畑長蔵
特殊撮影:東宝特殊技術部
現像:東洋現像所
製作担当者:森本朴
出演:森繁久弥 小林桂樹 加東大介 司葉子 宝田明
シネマスコープ カラー 100分

赤穂産業の専務・大石良雄は明後日の飛行機でヨーロッパに向かうことになっていた。2週間の日程で、西ドイツでは国際見本市に出席し、フランスではパリのアマン商会と特約の交渉を行うのだ。そんな彼のために会社の幹部だけで行う壮行会が急遽決定し、それに迷惑していたのは社長秘書の早野寛平だった。何故ならその日の夜、同じ会社で働く恋人の寺岡軽子と約束していた映画を諦めなければならないからだ。二人がもめているところに大石が現れたため、ばつの悪い早野は浅野卓也社長と大野久兵衛常務が待ち兼ねていると話をはぐらかした。社長室を訪ねると、大野は留守中の事務手続きを早くしてもらわないと不安で困ると言った。すると大石は専務なんて飾りのようなものだし、営業に関しては小野寺部長や吉田課長に任せておけば間違いないと謙遜した。浅野は本人がそう言っているのだから大丈夫だと大野をなだめ、近いうちに来日することになっているアメリカ経済使節団の話をした。丸菱系コンツェルンの18社が協力して接待に当たることになっており、その打合会が午後3時に丸菱の総本社で行われることになっていた。その会が終わってから君の壮行会へ行くよと浅野が言うと大石は恐縮した。

丸菱総本社の会議室では明後日に迫った使節団到着の準備に追われていた。接待委員長となった丸菱銀行頭取の吉良剛之介は進行状況の説明を行った。スケジュールの報告とともに贈呈する記念品を公開すると、コンツェルンの足利直義会長は身を乗り出した。記念品は出入りの骨董屋から80万円で買い取った鎌倉時代から伝わる兜で、一説には新田義貞が戦死した際に身につけていたとされる国宝級の逸品だった。ところが若狭金属の社長で委員の桃井和雄から真っ赤な偽物と言われ憤慨した。彼は骨董マニアだった祖父の影響で小さい頃から兜を数知れず見ており、第一鎌倉末期の兜であれば侍が野球のヘルメットのように柔らかい物を被るはずがないからだ。嘲笑の的にされ怒り心頭の吉良は、君らごとき若輩の三等社長に後ろ指を差される謂れはないと厳しく言った。すると桃井の親友である浅野が割って入り、最近は外国人の中にも骨董品に詳しい人が多いらしいので、そういった物をプレゼントするのはどうかと思うと言った。その意見に会長が同調したため、吉良は従わざるを得なくなった。

兜の件がきっかけとなり徹底的にこき下ろされた桃井は会社に戻ってからも怒りが収まらなかった。社長の地位を棒に振っても狸じじいと対決するつもりだと言うと、角川本蔵専務は会社の金融を差し止められたら大変なことになると諭した。だが桃井の決意は固かった。恨んでいる社長連を代表して公式の席上で吉良の面目を失墜させれば辞任に追い込むことが出来るのだ。それを聞いた角川は事を穏便に済ませるために吉良と会い、お詫びの印として本物の十両大判を手渡したのだった。レセプション当日、控室にいる吉良のもとへ向かった桃井だったが、平身低頭な彼の態度に拍子抜けした。するとそこに遅刻してきた浅野が現れ、吉良はここぞとばかりに嫌味を並べた。最初は我慢して聞いていた浅野だったが、先代社長まで侮辱されたことで怒りが爆発した。

屋台的映画館

殺しの烙印

  • posted at:2019-08-13
  • written by:砂月(すなつき)
ころしのらくいん
日活
配給:日活
製作年:1967年
公開日:1967年6月15日 併映「花を喰う蟲」
監督:鈴木清順
企画:岩井金男
脚本:具流八郎
撮影:永塚一栄
美術:川原資三
録音:秋野能伸
照明:三尾三郎
編集:鈴木晄
助監督:葛生雅美
特殊撮影:日活特殊撮影部
製作担当者:山下昭
音楽:山本直純
主題歌:「殺しのブルース」大和屋竺
技斗:渡井嘉久雄
出演:宍戸錠 南原宏治 玉川伊佐男 真理アンヌ 小川万里子
シネマスコープ モノクロ 91分

プロの殺し屋としてナンバー3にランクされている花田五郎は、ある夜タクシー運転手をしている春日義平から頼みごとをされた。春日も殺し屋だったが、ドジを踏んでランクから外されたのだ。手柄を立ててもう一度戻りたい彼だったが、依頼主に話しても信用されなかったため花田に泣きついたのだ。一方、花田もバカンスで金を使い果たしたところだったこともあり手を貸すことにした。内容はある組織の幹部を護衛して長野の山まで送り届けるだけで500万円を貰えるという割のいい仕事で、依頼主の藪原道彦は花田が了承すると前金として250万円を渡し、契約を履行した後で残りを渡すと約束した。用意された車の後部座席にはそれを運転してきたと思われる男の死体があったが、春日はとりあえずアクセルを踏んだ。心臓を一発撃ち抜かれていたことから彼はナンバー2の佐倉かナンバー4の高に違いないと予想した。幻のナンバー1の可能性もあったが、その人物を誰も見たことがなかった。殺し屋は誰もがその椅子に座りたがったが叶わぬ夢だった。死体を始末し港へ向かって幹部を乗せると彼らを追跡する車が現れた。そこでカーブを曲がったと同時に臨戦態勢に入ったが、その車はただの通りすがりだった。緊張感から解放されると花田は春日がランクから外された理由を理解した。手の震えを止める手段として飲酒していたからだ。翌朝、花田は指示通りに電話で藪原に無事を報告すると目的地に向かった。するとその途中で道路が封鎖されいたため近くの洋館に逃げ込むと銃撃戦になった。花田は幹部を守るために応戦し高を倒したが、春日は道連れにされた。再び目的地へ向かうことにしたが、それには佐倉が待つ砦を横切らなければならなかった。そこで奇襲を仕掛けてガソリンの入ったポリタンクを建物に放り込み焼き殺したのだった。幹部を何とか無事に目的地に送り届け重圧から解放された花田は自宅に戻ると妻の真美を思い切り抱いた。

ある日、花田を訪ねてきた女は彼に仕事の依頼をした。標的は外国人で既に仕事を行う場所も手配してあった。男は女の腕を取る癖があり同伴する彼女が一瞬体をずらすことで一瞬の隙が生まれる。見える時間はたった3秒。そのうち5分の1秒で2インチの隙間に相手の心臓が入るのだ。報酬は150万円だったが、神業でなければ成功はありえなかった。危険な仕事であることから花田はより安全な方法はないかと提案したが、このやり方しかないと言われ渋々引き受けることにした。綿密に練ったプランは完璧だった。ところが銃弾は直前に横切った通行人に当たり失敗した。婦人は即死、女に撃たれた外国人は重傷を負った。二人は警察の目を掻い潜り何とか郊外まで逃げ切ったが、誤殺であなたはランクを滑り落ちただけでなく誰かが殺しにくるだろうと女は告げて去った。

屋台的映画館

不良番長 暴走バギー団

  • posted at:2019-08-09
  • written by:砂月(すなつき)
ふりょうばんちょうぼうそうばぎーだん
東映(東京撮影所)
配給:東映
製作年:1970年
公開日:1970年10月29日 併映「最後の特攻隊」
監督:内藤誠
企画:矢部恒 吉田達
脚本:松本功 山本英明
撮影:山沢義一
録音:内田陽造
照明:川崎保之丞
美術:北川弘
編集:田中修
助監督:岡本明久
擬斗:日尾孝司
進行主任:松本可則
装置:吉田喜義
装飾:佐藤善昭
記録:勝原繁子
現像:東映化学
音楽:河辺公一
主題歌:「ダイナマイト・ロック」梅宮辰夫
挿入歌:「ウッシッシッ節」梅宮辰夫
協力:福島県 磐梯熱海温泉
出演:梅宮辰夫 谷隼人 山城新伍 鈴木やすし カルーセル麻紀
アメリカンビスタ カラー 84分

デパート集団万引き事件の犯人と間違えられて逮捕されたカポネ団の面々。ホンボシが捕まったことで無罪放免となった彼らはアパッチやニューハーフのマキを巻き込んで新しい商売を始めた。歩行者天国に店を広げた番長の神坂弘が売り出したのはカメマーラというインチキ精力剤だった。ところが一帯を仕切る挺心会に早々に目をつけられたため大事になる前に逃げ出した。逃走中にアパッチがダンプに撥ねられて失神。神坂たちは川島陸運に乗り込んで示談金をせびり取ろうとしたが、社長の方が一枚上手だった。迷惑しているのはこっちの方だと逆ギレし、警察に突き出すなりして好きなようにしろと運転手を突き出したのだ。そんな彼(サミー)を可哀想に思った神坂は仲間に入れた。

神坂がサミーをヒントにして思いついた次の商売は「当てられ屋」だった。後続車が接近してきたと見るや急ブレーキを踏み、追突事故を起こさせて補償金をせしめようという魂胆だ。ところが、警視総監がパリ留学時代の御学友だと相手のオヤジが言い始めたためヤバいと思い神坂たちは引き下がることにした。ところがそのオヤジが女子高校の教師であり、しかも助手席に乗せていたのが若い愛人であることがわかるとカポネ団は大日本むち打ち協会と称して学校に乗り込んだ。そして妾とのアベック衝突は言い記事になると毎朝タイムスの記者と偽ったタニーが追い打ちを掛けると教師は観念して示談に応じた。半年分の給料をもらう約束をした神崎たちだったが、勝手に住み込んでいたモデルハウスがいつの間にか移転していたため根城を失った。そうなると答えは一つだ。むち打ちと偽って高級病院に入院すれば敷金なしで三食つき。そして積もり積もればホテルだって手に入るのだ。タニーはマキ、オシャカの五郎と組んでひと山当てようと企み後続のベンツを狙った。ところがタニーと五郎は本当に首を痛めて入院することになったのだ。補償金をガッポリとせしめる気でいた神坂はジャブを引き連れて金融業を営む二階堂修造の自宅に乗り込んだが、部屋の奥から出てきたのは挺心会の会長で修造の弟の泰造だった。雲行きが怪しくなり身の危険を感じた神崎たちは咄嗟に退散した。

タニーたちの看病と称して居座ろうとした病院を追い出され行くところのない神崎たちはサミーのおばさんの家で世話になることになった。そこにはサミーの妹・京子も住んでいたが、彼女は一年前に遭った交通事故の影響で両目の視力が低下していた。方々の病院を回ったが効果は見られなかった。自分たちのせいでサミーの退職金が値切られたことを申し訳なく感じていた神崎たちは、きれいな金で彼女の目を治してやろうと団結した。

屋台的映画館

必殺!III 裏か表か

  • posted at:2019-08-06
  • written by:砂月(すなつき)
ひっさつすりーうらかおもてか
松竹=朝日放送=京都映画
配給:松竹
製作年:1986年
公開日:1986年5月24日
監督:工藤栄一
製作:山内久司 櫻井洋三
脚本:野上龍雄 保利吉紀 中村勝行
音楽:平尾昌晃
撮影:石原興
照明:中島利男
美術:太田誠一
宣伝プロデューサー:松本行央 長崎直定
プロデューサー補:高橋信仁
監督補:津島勝
録音:広瀬浩一
調音:鈴木信一
撮影:藤原三郎
編集:園井弘一
記録:野崎八重子
装飾:玉井憲一
スチール:牧野譲
進行:西村維樹
演技事務:木辻竜三
演出助手:原田真治
照明助手:中山利夫
撮影助手:秋田秀継
美術助手:家木一実
編集助手:関谷憲治
録音助手:河合博幸
効果:竹本洋二
殺陣:楠本栄一
特技:宍戸大全
・・:エクラン演技集団
現像:東洋現像所
装置:新映美術工芸
かつら:八木かつら
衣裳:松竹衣裳
小道具:高津商会
現像:IMAGICA
製作主任:黒田満重
鼓指導:田中佐太郎
刺青:小林昌典
題字:糸見溪南
衣裳協力:鈴乃屋
ロケ協力:彦根城 国宝 姫路城
出演:藤田まこと 鮎川いずみ 菅井きん 白木万理 京本政樹
アメリカンビスタ カラー 126分

南町奉行所では大掛かりな手入れの準備が進められていた。昼行燈と蔑まれる中村主水は筆頭同心の田中とともに抜け荷改めで岡場所へ、そして主水の同僚で隣家に住む清原英三郎は検挙するために鳥越の賭場へ向かった。捕物の翌日、仕事を終えた主水は軽く一杯やりませんかと清原を誘ったが、彼は用事があるからと断った。清原は両替商枡屋の枡屋仙右衛門と料亭で会う約束をしていたのだ。だが現れたのは仙右衛門ではなく枡屋の肝煎役を務める真砂屋徳次だった。御定法に外れた商いを行う枡屋に目をつけた清原が目溢料を更に要求してきたことで動向を探るために徳次を寄越したのだ。返事を長く待てないという清原に対し、徳次は翌朝日本橋近くにある佃煮屋で会う手筈を整えた。

翌日、清原は佃煮屋で事故死した。吊り上げた釜の綱が切れて彼の頭に直撃したのだが、職人に成りすました刺客がひと月程休業中だったその店を利用したのだった。その夜、通夜が行われることになっていたが、清原の妻おこうは姿をくらまし枡屋で徳次の行方を尋ねた。夫殺しは徳次の仕業だとわかっていたからだ。翌朝、徳次に会うことが出来ると白状させ、可哀想にと悲しんだ。すると徳次は先代がきっと望んでいるからこっちの世界に戻ってきてくれませんかと言った。おこうは真砂屋の娘だったが、金にまつわる出来事を嫌という程見てきたことで嫌気が差し六年前に家を飛び出したのだった。

主水は知り合いのおしのから相談事を持ち掛けられた。枡屋に二十両を預けることで半月毎に利息がもらえることになっていたが未だに連絡がないというのだ。嫌々ながらも引き受けることにした主水が枡屋に出向くと、仙右衛門は小遣い稼ぎで因縁をつけにきたと思い金を渡して返そうとした。その横柄な態度にカッとなった主水は改めれば番所にくることになるぞと脅した。すると仙右衛門は、今は金の世の中であり金を牛耳れる者が天下人であるからあまり逆らうと隣家の清原様のようになりますよと小声で言った。主水はおしのの利息を受け取ると仙右衛門を睨みつけながら店を出た。

後日、勘定人の彦松が六万両の間違いを出したことで枡屋の信用は失墜した。影響は米相場にまで及び公儀の損失は七十六万石にまで達していた。勘定奉行所与力は怒り心頭で、それを治めるために仙右衛門は彦松に全責任を負わせたのだ。枡屋から暇を出された彦松は一家心中を図り、その原因が枡屋にあると考えた主水は仙右衛門から話を聞くことにした。その夜、主水は刺客に襲われた。

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