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ピストルオペラ

  • posted at:2019-02-28
  • written by:砂月(すなつき)
ぴすとるおぺら
日本ビクター=松竹=衛星劇場=テレビ東京=電通=スパイク=小椋事務所
配給:松竹
製作年:2001年
公開日:2001年10月27日
監督:鈴木清順
製作代表:岸田卓朗 迫本淳一 石川富康 宮川鑛一 小岐須直俊
アソシエイト・プロデューサー:関根康 深田誠剛 菅沢正浩 神田裕司
キャスティング・プロデューサー:久保忠佳
エグゼクティブ・プロデューサー:小澤俊晴 宮島秀司 石川博 菅原章
プロデューサー:小椋悟 片嶋一貴
脚本:伊藤和典
美術監督:木村威夫
撮影:前田米造
照明:矢部一男
特撮:樋口真嗣
編集:鈴木晄
スクリプター:内田絢子
音楽:こだま和文
音響:岩浪美和
キャスティング:茂木香
助監督:井原眞治
製作担当:宮川健治
企画・制作:小椋事務所
出演:江角マキコ 山口小夜子 韓英恵 永瀬正敏 樹木希林
スタンダード カラー 112分

謎の殺し屋組織「ギルド」の東の番付No.3・通称「野良猫」。気乗りがしなければ仕事をしないという彼女の前に現れたのは代理人の上京小夜子だった。訳あって仕事の依頼を受けると、翌日には宅配便の小箱が届いた。その中には野良猫が「あたしの男」と呼ぶピストルが入っていた。標的は小倉興産社長の愛人。水泳の高飛び込みが趣味であることを知った野良猫は屋内プールに先回りし水中に潜伏した。そして彼女が台から飛んだと同時に狙撃し、水中に没すると野良猫はプールを出てボディーガードの前を何食わぬ顔で通り過ぎた。彼女は愛人と同じ水着を着ていたため、男たちが事態を把握したときには後の祭りだった。そんな彼女の動きを監視していたのは車椅子の男だった。男はギルドに所属する生活指導の先生で逃げる野良猫を追い回したが、港に追い込んだところを返り討ちに遭い命を落としたのだった。野良猫はこれまでの経緯を問い詰めるが小夜子は知らぬ存ぜぬ一点張り。そこで元No.1の花田五郎に会いに行くと、彼は野良猫もしくは先生のいずれか、または両方を消すための口実ではないかと言った。東京駅でNo.2・昼行燈の萬を殺したのがNo.1の百目という噂も飛び交っておりギルドが揺れていることは容易に見て取れた。再編が終わるまで生き残り勝ち残ればNo.1になれると花田は助言するが、その代償として彼のように松葉杖生活を送ることになるのは御免だと野良猫は言った。

ある日、小夜子から宅配便が届いた。中には前回の報酬の札束とともに手紙が入っており、そこには次の仕事のために会いたいと書かれていた。小夜子が持ってきた仕事の依頼主はギルド自身であり標的は百目だったが、誰もNo.1の正体を知る者はいなかった。例えタイトルを獲得することが出来ても野良猫はその話に乗るつもりはなかったが、女剣劇の客席で起きた殺人がいずれも番付のランカーだったことから身の危険を感じた彼女は情報を仕入れるためにギルドへ向かった。ところがそこで待ち受けていたのは無痛の外科医ことNo.5の男で、彼は百目のパートナーとなりギルドの情報システムを潰す依頼を受けていたのだ。私と組めば例え百目でも怖くないと野良猫は色目を使い、No.1はあなたのものになると誘惑した。そして痛みを感じない凄さを見せて欲しいと胸にナイフを突き立てさせ、もっともっととエスカレートさせた。自分が置かれている立場に気付くのが遅すぎたNo.5に、野良猫は素敵よと言った。ギルドの建物から何とか這い出たものの、No.5から刺された傷のせいで彼女は瀕死の状態に陥っていた。そんな野良猫を少女はリヤカーを準備して待っていた。リヤカーの行く先は三途の川の渡し場だった。

屋台的映画館
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点と線

  • posted at:2019-02-25
  • written by:砂月(すなつき)
てんとせん
東映(東京撮影所)
配給:東映
製作年:1958年
公開日:1958年11月11日 併映「修羅八荒」
監督:小林恒夫
企画:根津昇
原作:松本清張
脚本:井手雅人
撮影:藤井静
録音:大谷政信
照明:川崎保之丞
美術:田辺達
音楽:木下忠司
編集:祖田冨美夫
助監督:飯塚増一
メーキャップ:井上守
美容:中井マサ
衣裳:八木一郎
色彩計測:林七郎
記録:大内小枝子
スチール:藤井善男
進行主任:内田秀雄
撮影助手:田中丈之助
録音助手:矢島一隆
照明助手:桑名史郎
美術助手:下沢敬悟
装置:中村唯行
装飾:北原義雄
背景:服部与一
電飾:木村孝
音響効果:岩藤龍三
現像:日本色彩映画株式会社
出演:南廣 高峰三枝子 山形勲 堀雄二 加藤嘉
シネマスコープ カラー 85分

10月21日、福岡香椎の海岸で男女の遺体が見つかった。着衣の乱れがない二人は規則正しく並び、履物もきちんと揃えてあった。傍にはジュースの空き瓶が落ちており、男女ともに顔の血色が良かったことから検視官は死因を青酸カリによる中毒死とした。東福岡署は死亡推定時間10時間前後、夜の10時から11時の間に合意の上で心中を図ったと断定した。だが古参刑事の鳥飼重太郎は違和感を覚えていた。どうして心中するのに寒々しい場所を選んだのだろう、と。だが石井刑事は考え過ぎだと一笑に付した。場所を署内に移し遺留品の確認が行われた。男の身元は持っていた名刺で産工省企業局業務部調査課課長補佐の佐山憲一であることがわかった。一方、女も東京赤坂にある割烹料理屋小雪の女中・お時であることが持ち物から判明した。佐山の遺留品の中から10月14日の日付けが入った列車食堂の受取証を見つけた鳥飼は一人分となっていることに疑問を感じ、東京発博多行きの7号列車の特急あさかぜには佐山一人で乗っていたのではないかと考えた。田坂刑事の捜査によって佐山が東中須の旅館に泊まっていたわかっており、20日の午後8時頃に女の声で掛かってきた電話をきっかけに出掛けたことも証言があった。これで翌朝の遺体発見と繋がった。

鳥飼は石井刑事とともに警察病院へ向かった。遺体を引き取りにきた佐山の兄は、女遊びを知らない堅物の弟が悪賢い女中の手管に掛かったのだとこぼした。それを聞いた鳥飼は二人の関係を彼が知らなかったことを確認した。一方、お時のことを良く知る女中の八重子も佐山が店にきたことはないと証言した。彼女に恋人がいることは察していたが、それが佐山だったことを今回初めて知ったのだ。それは一緒にきた女将も同じだった。だが八重子は、14日の夕方に友達のとみ子と東京駅にいたときに佐山がお時といるところを見ていた。そのことを何気なく話すと鳥飼の顔色が変わった。お時は佐山を見送りにきていたのではなく、一緒に車両に乗っていたのだった。

ひと月後、警視庁刑事部捜査第二課の三原紀一が東福岡署にやってきた。産工省汚職事件を追っていた彼は佐山の死に疑問を抱き、鳥飼から話を聞くことにしたのだ。鳥飼は彼を心中現場へ案内する間に複数の目撃者がいることを話した。一人は国鉄香椎駅向かいにある八百屋の主人で、買い物する客がいないかと店先にいたところ、オーバーを着た男と防寒コートを着た女が西鉄香椎駅の方へ歩いて行ったのを覚えていた。そしてもう一人は21時35分着の列車から降りた利用客で、酔ってゆっくりと歩いていた彼を追い抜いて行った二人組のうち女の方が澄んだ声で東京の言葉をしゃべっていたのを覚えていた。それらの証言を得ても鳥飼には腑に落ちない点があった。それは心中する場所を温泉地や観光地ではなくうら寂しい海岸を選んだのかだった。

屋台的映画館

色情海女 ふんどし祭り

  • posted at:2019-02-22
  • written by:砂月(すなつき)
しきじょうあまふんどしまつり
にっかつ
配給:にっかつ
製作年:1981年
公開日:1981年6月26日 併映「未亡人の寝室」
監督:藤浦敦
プロデューサー:村井良雄
企画:進藤貴美男
脚本:伴一彦 藤浦敦
撮影:水野尾信正
照明:野口素胖
録音:福島信雅
美術:中澤克巳
編集:山田真司
音楽:甲斐八郎
助監督:上垣保朗
色彩計測:森島章雄
現像:東洋現像所
製作進行:桜井潤一
出演:安西エリ 江崎和代 青野梨魔 マリア茉莉 沢木美伊子
アメリカンビスタ カラー 69分

過疎化の波は房総の漁村にも押し寄せていた。若者のほとんどは都会へ行き、残っているのは年寄と数少ない青年だけだった。そんな時に限って豊漁が続いたが、肝心の海女が不足しているため指をくわえて見送るしかなかった。頭を悩ました村長の井本信吉は、息子の信夫に東京へ行った若い娘たちを連れ戻すよう命じた。そしてその条件として予算に糸目をつけないことと、それでもダメなら色仕掛けを使ってもいいことを提示すると、当初嫌がっていた信夫は態度を急変させた。

信夫が苦労して集めたのは、女子大生の根上雅代、元陸上自衛官の西本知子、カメラマンの中西三紀、元風俗嬢の大沢明美、元客室乗務員の村田翠の5人だった。村の海女は漁業組合の森田組合長の妻・玉枝しかいないことから、彼女は早速5人を浜に集めると特訓を行った。そして夜は村長が小料理屋で歓迎会を開いて労をねぎらった。信夫は東京で連れ戻しの活動をしているときに翠と恋仲になり結婚の約束までしていたが、それまで村では小料理屋いそぎんちゃくの女将・北野多恵の娘の尚とつき合っていた。二人がいちゃつく姿を目の前で見せられて嫉妬した尚だったが、小屋に呼び出した信夫からこれにはいろいろと訳があると言って体を摺り寄せられると抵抗出来なかった。

翌朝、雅代は住職の一休のもとへ向かい、卒論のテーマとして選んだ村の歴史について教えて欲しいと言った。それを聞いた一休は快く引き受けたが、古文書は門外不出であるため書庫で調べ物をしなさいと念を押した。雅代は古文書をめくるうちに女性がふんどしをする風習があり、大漁を祝うために海女たちがふんどし一丁で寺に参る祭りがあることを知った。そのことを村長に伝えると、彼は復活させれば何か御利益があるかもしれないと考えた。森田も海女のふんどし姿を一目見ようと釣り客や観光客が増えると言い出したことで話はトントン拍子に決まり、村長は信夫に祭りの責任者をやるよう命じた。だが彼はそれどころではなかった。信夫と尚が長い間、夫婦同然でいたことを翠に知られてしまったからだ。三角関係となった信夫は今後どちらと添い遂げるか決められずにいたが、結婚の約束が連れ戻しの口実として使われたと誤解されたことで頭を悩ませていたのだ。考え抜いた結果、信夫は翠を説得しに行くが、彼を手放したくない尚は海女になることに決めた。一方、多恵は尚が信夫にふさわしくないと考えていた。何故ならいつも信吉の言いなりで自分の信念を持たないからだ。

屋台的映画館

徳川女系図

  • posted at:2019-02-19
  • written by:砂月(すなつき)
とくがわおんなけいず
東映(京都撮影所)
配給:東映
製作年:1968年
公開日:1968年5月1日 併映「前科者」
監督:石井輝男
企画:岡田茂 天尾完次
原作:岩崎栄
脚本:石井輝男 内田弘三
撮影:吉田貞次
照明:長谷川武夫
録音:野津裕男
美術:矢田精治
音楽:八木正生
編集:神田忠男
助監督:荒井美三雄
記録:石田照
装置:吉岡茂一
装飾:柴田澄臣
美粧:佐藤宇之助
結髪:西野艶子
衣裳:豊中健
舞踊振付:藤間勘眞次
進行主任:俵坂孝宏
出演:吉田輝雄 三浦布美子 御影京子 三島ゆり子 有沢正子
シネマスコープ カラー 89分

五代将軍綱吉の頃の江戸城。場内には御鈴廊下という通路があり、将軍の生活の場である中奥のその先に御錠口の御杉戸を境として男子禁制の大奥があった。将軍の出入りの際に鈴が鳴らされるが、奥女中たちの関心は今宵誰が指名されるかだけであり、寵愛に漏れた女たちの鬱積は日に日に大きくなって行った。例年正月十六日の夜、奥御膳所で行われる女たちだけの無礼講、新参舞で彼女たちはその鬱積を爆発させた。その様子を遠眼鏡で覗き見た綱吉は、内股に黒子がある女中を気に入り指名した。それが万里小路の御末おみつだとわかると中年寄の雪岡は悔しがった。ところがおみつは誤って御鈴を鳴らしてしまい、雪岡たちから責められた。すると騒ぎを聞きつけてやってきた万里小路は、京では大きな失態でも不問に付すのかと問われたことで火がつき、納得行く成敗として女の命である黒髪を切ることで罪を償うと啖呵を切った。だがその時に御鈴が鳴り、事情を知った綱吉は不憫であるからこの者を咎めるでないと釘を刺したのだった。その優しさにおみつは身分の差を承知しながらも密かに心を燃やしていたが、ある日ついに声が掛かったのだ。万里小路は身支度を整えたおみつに心してお仕えしなさいと説いたが、面白くなかったのは綱吉の愛妾常盤井だった。彼女は水無瀬中納言の娘であり、公方が教養のない半端者に取られたことが悔しくてならなかった。そんな常盤井の気持ちを察した奥女中たちは、気を静めるために庭へ出たおみつを拉致すると小部屋へ連れて行った。そしてお勤めが出来ぬよう秘部に蝋燭を押しつけたのだった。そうとは知らない綱吉は万里小路のもとからきたおちかを蔦の間に招いた。翌日、城内を散歩していた綱吉は寵愛しているのが内股に偽黒子をつけたおちかであり、おみつには暇が出されたことを偶然耳にした噂話で知った。自分が騙されていることはわかったが、万里小路の指図にしろおちかを強く咎めれば一存として自害することは目に見えていた。この出来事から綱吉は自分が政治の飾り物なのではないかと考えるようになった。

ある日、お伝の方は綱吉を喜ばせようと女相撲大会を催した。当初綱吉は興味本位で見ていたが、呆れた御台所信子が席を外したため、彼女の気持ちを察して自分も抜けようとした。するとお伝の方が呼び物の女中が出てくると言ったため、もうしばらくつき合うことにした。土俵に見立てた布団に上がったのはお伝の方部屋付きのおきぬで、あっという間の五人抜きで優勝した。だがその様子に黙っていられなかったのは雪岡の部屋付きのおさよで、その豪快な投げっぷりに魅了された綱吉はその夜、蔦の間に招いた。そして彼女を近くへ呼び寄せると相撲を取り始めたのだった。そのうちに自分を本気で投げようとするおさよこそ将軍という権威を越えて心のふれあいをしてくれる女かもしれないと思った。

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悲愁物語

  • posted at:2019-02-15
  • written by:砂月(すなつき)
ひしゅうものがたり
松竹=三協映画
配給:松竹
製作年:1977年
公開日:1977年5月21日 併映「雨のめぐり逢い」
監督:鈴木清順
製作:梶原一騎 藤岡豊 川野泰彦
プロデューサー:川野泰彦 野村芳樹 浅田健三
原案:梶原一騎
脚本:大和屋竺
撮影:森勝
照明:小林秀之
録音:大橋鉄矢
美術:菊川芳江
編集:鈴木晄
記録:津田のり子
助監督:斉藤信幸
色彩計測:田村輝行
製作担当:秋田一郎
音楽:三保敬太郎 とみたいちろう
主題歌:「戻っておくれ」とみたいちろう
製作宣伝:東京プランニング
協力:第五回ワールド・レディース ゴルフトーナメント 川越初雁カントリー・クラブ
現像所:東映化学工業
録音スタジオ:アオイ・スタジオ
製作補:島田十九八
キャスティング:西岡昭
協力:デサント カントーグループ
美容家:山野凱章
出演:白木葉子 原田芳雄 岡田真澄 和田浩治 佐野周二
シネマスコープ カラー 93分

東欧の花と称された女子体操のエースのイレーナ・チブルスキーは引退後、繊維メーカー極東レーヨンの専属モデルとなった。スカウト競争に敗れたライバル会社の日栄レーヨン社長・井上はIOCやソ連に働き掛けて彼女の訪日を妨害する作戦に打って出た。それと同時に企画室長の森を呼び出すとチブルスキー以上のタレントを見つけ出すよう命じた。社長の命令は絶対であり、外国人タレントを対抗馬として立てても勝ち目がないことから森は今までの方針を転換し純日本人で行くことに決めた。森から待機を命じられたCMディレクターの古沢がファッションコーディネーターの田所圭介のところへ相談に行くと、ゴルフは出来るかと田所は言った。彼が目をつけていたのは桜庭れい子というプロゴルファーだった。芦屋カントリー・クラブでキャディーをしていたことから高木プロに才能を認められ、昭和51年の高木引退時に上京しプロ入りと同時に女子プロ新人王を獲得した。初雁カントリー・クラブに所属するれい子は抜群なプロポーションの持ち主だがパンチに欠けていた。より彼女のことを知るために田所は週刊ゴルフダイジェスト編集長の三宅精一と連絡を取りゴルフ場に出掛けた。三宅が書いたれい子の記事は個人的な感情がなければ表せないような内容だったため、恋人ではないかと当たりをつけたのだ。田所としてはれい子に日本選手権のタイトルが必要だった。だが実力はそのレベルに達しておらず、そんな彼女が奇跡の優勝を果たせば注目度が一気に上がるのだ。そこで田所はまず300万円の前金を渡し、優勝すれば3000万円の契約を結ぶ条件を三宅に提示した。

三宅はれい子のコーチに高木を指名した。高木は日本女子プロゴルフ選手権が行われるコースを体感で覚えさせると、翌日は悪天候でも対処出来るように巨大扇風機の前でボールを打たせた。その翌日は人工雨とハードなトレーニングは続き、昼夜問わず一日1600球を欠かさず打った。特訓の間に撮ったグラビアの効果もあって選手権は予想以上の注目度となり、会場には多くのギャラリーが詰め掛けた。序盤は5位と出遅れたが徐々に順位を上げ首位の所恵子に肉薄した。ところが最終ホールでバンカーに捉まり、更に体力も限界を超えて倒れたが、最後の気力を振り絞って立ち上がると渾身のショットを放った。ボールはカップに吸い込まれ、土壇場で逆転優勝を決めた。その結果、れい子の人気は爆発し日栄レーヨンの小売店からは本社へポスターの催促が相次いだ。この状況に上機嫌の井上は優勝パーティーに出席することに決めた。一方、田所は三宅に電話を掛けゲスト出演以外の番組を全て断るように言った。翌月からテレビの新番組がスタートするため、れい子の希少価値を高めるためにメディアへの露出を控えるようにしたのだ。そのような工作によって彼女は日栄レーヨンと専属契約を結び多額の契約金を手に入れた。中学生の弟と住むための大邸宅を郊外に構えたれい子だったが、周辺で暮らす主婦たちからは妬まれた。

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