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フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ

  • posted at:2018-09-09
  • written by:砂月(すなつき)
ふらんけんしゅたいんのかいじゅうさんだたいがいら
東宝=ベネディクト・プロ
配給:東宝
製作年:1966年
公開日:1966年7月31日 併映「ジャングル大帝」「つるのおんがえし」
監督:本多猪四郎
製作:田中友幸 角田健一郎
脚本:馬渕薫 本多猪四郎
撮影:小泉一
美術:北猛夫
録音:刀根紀雄
照明:高島利雄
音楽:伊福部昭
整音:下永尚
監督助手:梶田興治
編集:藤井良平
音響効果:西本定正
現像:東京現像所
製作担当者:古賀祥一
特殊技術・撮影:有川貞昌 富岡素敬
特殊技術・光学撮影:徳政義行
特殊技術・美術:井上泰幸
特殊技術・照明:岸田九一郎
特殊技術・合成:向山宏
特殊撮影・操演:中代文雄
特殊技術・監督助手:中野昭慶
特殊技術・制作担当者:坂本泰明
特技監督:円谷英二
出演:佐原健二 水野久美 ラス・タンブリン 田崎潤 キップ・ハミルトン
シネマスコープ カラー 88分

三浦半島沖を航行する漁船・第三海神丸はその夜、嵐に襲われた。操舵手の亀田三郎が荒れる海を乗り切ろうと舵を握っていたところ大ダコが船体を覆った。そして伸ばしてきた長い足が彼に絡みつくとそのまま海に引きずり込もうとしたのだが、何故か途中で動きを止めた。不思議に思った三郎が恐るおそる窓の外を覗くと、そこには大ダコと格闘する巨大な怪物の姿があった。やがて大ダコが逃げ出すと目標を失った怪物は漁船を沈めに掛かったため、三郎は慌てて舵を切ったが抵抗も虚しく海中へ沈んで行った。第三海神丸の乗員5人のうち4人は行方不明、生存者は三郎ひとりだった。病院の運ばれた彼は意識が混濁しており担当の医師は面会謝絶を看護師に命じていたが、一刻も早く真相が知りたい海上保安部の平井はそれを無視して聞き取りを行おうとした。すると三郎が突然目をカッと見開き「フランケンシュタイン!」と叫んだのだった。その様子を泉田課長に報告すると、沈没を事故と事件の両面で調査することになった。ダイバーからの報告では船内に4人の遺体はなく、その代わりに引きちぎられたような衣服が手すりから見つかったことから、平井と泉田は意識が回復した三郎から再び聴取を行うことにした。全員が同時に海へ飛び込み彼だけが陸地にたどり着いたが他の者たちはフランケンシュタインのような怪物に襲われたと三郎が証言するが、平井は端からその話を信じようとはしなかった。だがこのままでは埒が明かないので保安部へ戻ることにした。すると海岸付近で見つかった衣服などの遺留品に噛み砕いて吐き出したような跡が多数見受けられることから、泉田は京都にあるスチュワート研究所に電話を掛けた。

清水寺から程近い場所にあるスチュワート研究所はフランケンシュタインの研究で有名だった。だがこの研究所で育てられたフランケンシュタインは1年前に富士山で死んだため、それが海にいて人間を食べることなど考えられなかった。だが怪物の件はマスコミが既に嗅ぎ付けており大挙して研究所に押しかけてきたため、代表のポール・スチュワート博士は見解を述べることにした。フランケンシュタインが生き返る可能性はあるが、今回の事件は無関係だと考えていた。何故なら実の子のように世話をした所員の戸川アケミを心から信頼していたからだ。富士山麓で死んだときも人間に危害を加えたことは一度もなく、むしろ事件の非は人間側にあると考えていたのだ。だが翌日も浦賀水道で漁船が遭難し、その後も地引網を行う浜辺で怪物が目撃されたことから間宮雄三博士は調査を行い「彼」ではないことを証明するべきだとスチュワートに進言した。一方、スチュワートには海の怪物が「彼」ではないという自信があった。何故なら性格上、人里離れた山の中に住むだろうし、現に足跡が発見されていたからだった。それを証明するためにスチュワートは谷川岳へ、間宮は横須賀へ向かうことになった。

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野獣の青春

  • posted at:2018-09-05
  • written by:砂月(すなつき)
やじゅうのせいしゅん
日活
配給:日活
製作年:1963年
公開日:1963年4月21日
監督:鈴木清順
企画:久保圭之介
原作:大藪春彦
脚本:池田一朗 山崎忠昭
撮影:永塚一栄
照明:大西美津男
録音:中村俊夫
美術:横尾嘉良
編集:鈴木晄
助監督:渡辺昇
音楽:奥村一
特殊技術:金田啓治
色彩計測:上田利男
現像:東洋現像所
製作主任:武藤良夫
技斗:高瀬将敏
出演:宍戸錠 渡辺美佐子 川地民夫 香月美奈子 平田大三郎
シネマスコープ カラー 86分

連れ込みホテルで男女の死体が発見された。女の遺書が見つかったことから二人が心中によって命を絶ったと見られた。また男の持ち物の中から警察手帳が発見され、彼が竹下公一という現職警官であることがわかった。時を同じくして盛り場に風来坊が現れ、進路を妨害する若いチンピラを徹底的に叩きのめした。その夜、キャバレーに現れた男はボーイにナンバーワンのホステスを呼ぶように命じると羽振り良く振る舞った。その様子を完全防音の部屋から監視していた野本興業の小沢惣一がうまい遊び方をするじゃねえかと上機嫌でいると、袋叩きに遭った男が部屋に入ってきて客を見るなり指差したのだった。客の男は精算カウンターへ連れて行かれると空っ穴だから警察に突き出して欲しいと言った。すると今度は社長の野本達夫のもとへ連れて行かれたのだがそれが狙いだった。取り巻きから銃を奪った男は契約金100万円と20万円の月給を手に入れることになった。

野本興業の一員となった水野錠次(ジョー)は社長・野本幸夫の邸に挨拶に向かい、翌日は日比谷ホテルからトモエマンションに移った。ジョーの監視役を任された三波五郎は彼の行動を逐一チェックしていたが、最も気になっていたのが大きなトランクだった。その中には毎日手入れを欠かさないという商売道具のライフル銃などが入っており、シマ荒らしを行うことがわかるとジョーはその内の一丁を渡した。彼らは三光組の縄張りにある藤田不動産に乗り込むと証文と引き換えに300万円の小切手を渡すよう社長に要求したが従わないことから強請った。そこへ三光組のヤクザが乗り込んできたためジョーは慌てて戸に鍵を掛けたが、テラスの窓から現れた武智茂から銃口を向けられると観念した。だが形勢が逆転するとジョーは再び社長を強請った。300万円を持ち帰り野本から正式な社員と認められたジョーは、その中から契約金を貰うと法事に出掛けた。その故人とは竹下であり、ジョーはかつての部下だった。その夜、停めてある車のワイパーに挟まったカードを手掛かりにして彼は竹下と心中した女のことを調べることにした。コールガールとともにタクシーでホテルに戻ると人目を忍んで新聞記事を差し出しそこに載った写真の女・松本タミ子が彼女のデートクラブにいないかと確かめた。だが空振りだったことがわかると札を握らせて裏口から帰らせ部屋に戻ったのだが、女が拳銃を構えて待っていた。その女はジョーに野本の「6番目の女」の殺害を依頼した。彼女は心中したタミ子と同じコールガールの組織に所属しているが、その元締が「6番目の女」だというのだ。だがその姿を見た者は誰もいなかった。

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大殺陣

  • posted at:2018-09-01
  • written by:砂月(すなつき)
だいさつじん
東映(京都撮影所)
配給:東映
製作年:1964年
公開日:1964年6月3日 併映「続図々しい奴 」
監督:工藤栄一
企画:松平乗道
脚本:池上金男
撮影:古谷伸
照明:安田興一
録音:小金丸輝貴
美術:富田治郎
音楽:鈴木静一
編集:堀池幸三
助監督:本田達男
記録:塚越恵江
装置:近藤幸一
装飾:川本宗春
美粧:林政信
結髪:妹尾茂子
衣裳:豊中健
擬斗:谷俊夫
進行主任:藤井又衛
語り手:芥川隆行
出演:里見浩太朗 河原崎長一郎 平幹二朗 宗方奈美 大木実
シネマスコープ モノクロ 119分

四代将軍徳川家綱公の治世。検地帳によって年貢の取り立てが厳しくなる中、農民たちは飢饉や天災を訴えて各地で騒動を起こし、千三百余の者たちが仕置きされた。その延宝六年四月六日、若年寄堀田備中守正俊はある疑いにより江戸城和田倉門外辰ノ口評定所に喚問された。その疑いとは四月八日に行われる灌仏会の行事を利用して江戸城内外に事を起こし、大老酒井雅楽頭忠清を押し込めて政道の変革を図ろうとしたというものだった。大目付北条安房守氏長はこの件に拘る徒党を容赦なく召し捕り、抵抗すれば斬り捨てても差し支えないと配下の者に命じた。

書院番神保平四郎の邸に怯えた様子の友人中島外記が匿って欲しいと突然訪ねてきた。理由を知らずに従ったことで同類と見做された平四郎は徒党の一人として捕縛された。だが忠清に反感を持つ者たちによって助け出され雨でずぶ濡れになっているところを旗本浅利又之進に拾われた。命が惜しかったら泊まって行けと又之進が言うと平四郎は素直に従った。そしてこれまでに起きたことを話そうとすると、又之進は次が聞きたくなるからと口止めし先に布団に入った。そして何事かを仕出かすのも結構だが考えてするべきだと釘を刺した。その頃、江戸城では氏長が手腕を振るい敵対する一党を一ヶ所に集めて粛正、五十人組頭の小出治兵衛に尋問を行っていた。

四月七日、江戸城大手御門外にある忠清の上屋敷に岩井という政務の者が訪ねてきて報告を行った。ひっ捕らえた七十二名を吟味中で、残りの十名前後も程なく捕らえられるという。だが忠清が気になっていたのはそれよりも正俊のことだった。正俊は口を閉ざして語らず、また一味との繋がりも確認することが出来なかった。若年寄は老中に次ぐ重職で大老職の手足となる者に疑いがあって評定所に喚問されたとなれば世評に響く。そこで忠清は十一日までに決着をつけるよう命じた。

平四郎が物陰から追手の様子を探っていたところ一人の女が声を掛けてきた。それは外記の味方であり軍学者山鹿素行の姪のみやだった。だが外記のために命を狙われ、連行される際に斬られた容態のわからぬ妻加代のことが心配だった彼はもうこれ以上拘りたくなかった。ところが加代の屍が野晒しにされていることを知ると頭に血が上り今すぐにでも復讐しようと立ち上がるが、みやはその命を大きなことに活かすべきだと思い止まらせた。冷静を取り戻した平四郎をみやはある長屋に連れて行った。そこの主は星野友之丞という貧乏御家人で岡部源十郎を頭とする一党の一員だった。何故一党に加わったのかと平四郎が尋ねると、友之丞は食うにも食えぬやりきれない世の中を変えるために役に立ちたいと思っただけだと言った。

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綱引いちゃった!

  • posted at:2018-08-28
  • written by:砂月(すなつき)
つなひいちゃった
「綱引いちゃった!」製作委員会(日本テレビ放送網=東宝=バップ=D.N.ドリームパートナーズ=読売テレビ放送=ツインズジャパン)
配給:東宝
製作年:2012年
公開日:2012年11月23日
監督:水田伸生
製作指揮:城朋子
製作:藤本鈴子 市川南 平井文宏 阿佐美弘恭 弘中謙 下田淳行
エグゼクティブプロデューサー:奥田誠治
プロデューサー:飯沼伸之 下田淳行
ラインプロデューサー:及川義幸
脚本:羽原大介
撮影:中山光一
美術:清水剛
録音:鶴巻仁
照明:市川徳充
装飾:うてなまさたか 奥利暁
音楽:岩代太郎
VFXスーパーバイザー:オダイッセイ
編集:平澤政吾
スクリプター:廣瀬順子
監督補:相沢淳
助監督:稲葉博文
製作担当:斉藤大和
主題歌:「愛して笑ってうれしくて涙して」DREAMS COME TRUE
制作プロダクション:ツインズジャパン
企画・制作幹事:日本テレビ放送網
出演:井上真央 玉山鉄二 浅茅陽子 西田尚美 ソニン
アメリカンビスタ カラー 111分

九州地方の東部に位置するマイナーな大分県。中でも大分市は県庁所在地でありながら全国的に認知度が低かった。そこで大分市長の花宮賢一郎は市役所の広報課にイメージアップの戦略を命じた。担当することになったのは広報課の若手職員・西川千晶で、彼女はまず観光用PRビデオの作成に着手した。自ら体当たりでパラグライダーを飛ばしたが結果は散々。そのメイキングビデオを見た花宮は頭を抱えた。全国にアピールして観光客を呼び、空き地だらけの工業団地に企業を誘致して雇用を生み経済を活性化させなければ市民の生活レベルは上がらない。だが予算には限りがあるため大風呂敷を広げるわけには行かない。そう考えていた花宮は無駄な予算を使わずに市民の力で大分市を有名にする方法を思いついた。そのヒントは「大分コスモレディース」にあった。造園業の主婦を中心に結成したその女子綱引きチームは世界大会で3度の優勝を経験したが、数年後に解散した。そのチームを再び立ち上げて知名度アップに繋げようと考えたのだ。そして「女子綱引きプロジェクト」と銘打った企画は千晶に丸投げされた。資料を調べるうちに興味を持つようになった千晶だったが、「メンバー集め」という壁にぶつかった。チラシを作って配ったものの地味でマイナーなスポーツに市民は誰も見向きもしなかったのだ。

花宮は他にも頭の痛い問題を抱えていた。それは市の予算削減のために給食センターの民間委託を発表したところ、センターの職員がデモを起こしたのだ。その中には千晶の母・容子も参加しており、千晶も同様に頭を痛めていた。彼女は市民から応募がないため仕方なく職員に触れ回ったがここでも相手にされず、同僚からは誰もやりたい人がいないからこの企画は無理でしたと市長に正直に言うべきだと言われた。それを聞いて思い悩む千晶だったが、あるアイデアがひらめき市長室に向かった。そして花宮は提案をあっさりと受け入れた。その提案とは給食センターの職員の中からメンバーを選抜してチームを作り、県代表となって全国大会に出場すれば委託を撤回するというものだった。仮にそれが成功すれば支持率アップが狙えるため花宮としても願ったり叶ったりだ。千晶は早速職員を市役所の会議室に集めて説明会を行ったが、最後まで残ったのは7人だけだった。当然のことながら未経験者ばかりで本気度が高いとは言い辛く、競技は8人制であるためひとり足りなかった。だがまず競技に興味を持ってもらおうと考えた千晶はJAおおいた男子チームの練習を見学させることにした。ところが彼女らが興奮したのは男たちの肉体の方で、リーダー格の容子はその中でも一番若い熊田公雄をコーチに指名した。一方、千晶に一目惚れした公雄もいいところを見せようと積極的に役目を引き受けたのだった。

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略奪愛

  • posted at:2018-08-23
  • written by:砂月(すなつき)
りゃくだつあい
G・カンパニー=東亜興行
配給:東映
製作年:1991年
公開日:1991年10月10日
監督:梶間俊一
製作:元村武 大谷晴通
プロデューサー:見留多佳城 角田朝雄
原作:松田寛夫 梶間俊一
脚本:松田寛夫
撮影:木村大作
照明:増川弘邦
録音:林鑛一
美術:桑名忠之
編集:西東清明
助監督:大津是
製作担当:山田稔
音楽プロデューサー:石川光
音楽:佐久間正英
主題歌:「それでいいのね」黒木瞳 with 近藤房之助 & 堤・クンチョウ・和美
製作協力:東映東京撮影所
出演:黒木瞳 小川真由美 尾美としのり 長江英和 きゃんみゆき
アメリカンビスタ カラー 94分

新潟のデザインスクールを卒業後、2年間設計事務所で働いた落合妙子は実家のある越後寒川に戻り、母・君代と同じ職場の水産加工場で働いていた。ある日、君代が良かれと思って持ってきた網元の息子との縁談話に嫌悪感を抱いた妙子は故郷を離れる決心をし、高校時代の先輩の白石由美を頼って上京した。前もって連絡を取らずに設計事務所を訪ねると由美はクライアントからのクレーム処理で不在だった。時間を潰しながら彼女を待つことにしたのだが、そこで手際よく働くインテリアデザイナーの水上康夫の姿が妙子の目に止まった。長時間待ち続ける妙子を心配した康夫が要件を尋ねると、由美に見て欲しくてデザイン画を持ってきたと言うのだ。そこで康夫が周囲にいたスタッフに見せると皆その出来栄えに感心した。彼はそのデザイン画と履歴書を預かると、所長がいる3日後の月曜日の夕方にもう一度くるように言った。

翌日、妙子は由美のマンションを訪ねたのだが、部屋にいたのは康夫だった。彼は由美の婚約者で、景色が良いこの部屋は婚約祝いとして父親に買ってもらった物だった。妙子が由美と会うのは4年前に行われた美術部のコンパ以来で、学生時代からエリートで美術大学をストレートで合格した由美を後輩たちは憧れの的として見ていた。楽しい時間を過ごした妙子がマンションを後にすると、康夫は車で追い掛けアパートまで送ることにした。ところが地理に不慣れな彼女のおかげで道に迷ってしまい、何とか目的地までたどり着いたが大雨に祟られた。康夫は傘を差して妙子を玄関まで送り届けたが、妙子はびしょ濡れになった彼を不憫に思い部屋に上がるように言った。片付けが終わっていない部屋の中で話す康夫の言葉やしぐさに妙子は惹かれた。それ以来、仕事をしていても彼女の頭の中から康夫のことが離れることはなかった。やがてそれは独占欲に代わり、由美と結婚すると不幸になると思い込んだ妙子はボイスチェンジャーを使って康夫に忠告の電話を頻繁に掛けるようになった。困った彼は同僚の山口博にそのことを打ち明けたが、由美に別口の男がいるんじゃないかと笑われた。

康夫と由美が帰宅し山口がスタッフたちと飲みに行く中、妙子は一人残業を選んだ。そのことが気になった山口が二次会をキャンセルして事務所に戻るとまだ灯りが点いていた。デスクに彼女の姿はなく奥の部屋から女の呟くような声が聞こえたことから、山口はこっそりと様子を窺った。するとそこで妙子がボイスチェンジャーを使って電話を掛けていたのだ。彼女が電話魔であることを知った山口には妙子の気持ちが良くわかった。そこでこの場で起きたことを誰にも言わないと約束すると、妙子はそれ以来姿を消した。

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