日活
配給:日活
製作年:1963年
公開日:1963年8月25日 併映「霧子のタンゴ」
監督:牛原陽一
企画:柳川武夫
脚本:熊井啓
撮影:高村倉太郎
照明:河野愛三
録音:太田六敏
美術:木村威夫
編集:辻井正則
音楽:小杉太一郎
助監督:熊井啓
製作担当者:桜井宏信
技斗:渡井嘉久雄
協力:警視庁
出演:二谷英明 小高雄二 渡辺美佐子 宮口精二 郷鍈治
シネマスコープ モノクロ 92分
東京世田谷にある住宅街の一軒で射殺体が発見された。警察が現場に急行し警察医は死後約四時間、犯行時間は午前十一時前後と推定した。大きな音を聞いた住民はいたが誰も関心を示しておらず目撃者は皆無だった。その後、長時間の検証を行い遺留品として二つの薬莢を押収。犯人が接触したと思われる箇所からの二十八個もの指紋を採取したが逮捕に繋がる証拠は何一つ見つからなかった。特別捜査本部が武蔵野署に置かれ第一回捜査会議が行われた。遺体はアルファ電機に勤める経理士の中島芳夫で、二年前まで城東税務署の法人税課に勤めていたが経理士の資格を取ると退職して独立した。暮らし向きは最近になってようやく豊かになったのだという。本庁捜査一課の畑中英次部長刑事はこの事件が単なる強盗殺人事件にしては不審な点があると考えていた。指輪や首飾りなどの貴金属を発見しながらも目もくれず、それよりも価値の低いカメラや時計、そして足のつきやすい預金通帳などを奪っているからだ。強盗が偽装ではないかと発表すると、そこに鑑識から報告のメモが持ち込まれた。犯人が用いた凶器について被害者の体から摘出された銃弾を科研で調べたところ、アメリカ軍用口径45コルト自動拳銃M1911A1型であることがわかったのだ。保安課の調べでは同型の拳銃が五日前に立川のキャンプから八挺盗まれ、一挺は立川署が押収したが残りの行方はわからないままだった。凶器はそのうちの一挺だと考えられた、
担当の割り振りにより畑中は所轄の佐川刑事とともに拳銃の洗いを行うことになった。アメリカ軍の倉庫から拳銃を盗み出したのは元通訳の矢口で、七挺を大野という新米のブローカーに売り払ったと自供していた。立川には一帯を仕切る梶本というポン引の古株がおり、手下に拳銃の密売を手引きしては阿漕に金を吸い上げていた。その男を取り調べたところ大野に取り入ったのが夫を亡くして金に困っているマリという女であることがわかった。大野はマリの夫の友人で、拳銃が欲しいと泣きついてきたため梶本に相談すると矢口を紹介されたと証言した。良心の呵責に苛まれる彼女が四日前に七挺の拳銃を大野が渋谷興行へ持って行ったと畑中たちに話したことで事件は一気に前進した。大野の足取りを追って渋谷で三挺、新宿で二挺、そして上野で一挺を押収した。その夜、浅草の取り引き場所に現れるという情報を掴んだ畑中たちはそこに踏み込み格闘の末に大野を逮捕するが、彼は軍用拳銃を所持していなかった。
屋台的映画館
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