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鴛鴦歌合戦

  • posted at:2023-10-08
  • written by:砂月(すなつき)
おしどりうたがっせん
日活(京都撮影所)
配給:日活
製作年:1939年
公開日:1939年12月14日 併映「若き感情」
監督:マキノ正博
脚本:江戸川浩二
撮影:宮川一夫
照明:松木源蔵
録音:石原貞光
編集:宮本信夫
設計:角井嘉一郎
装置:長谷川繁吉
剣導:足立伶二郎
助監督:羽田守久
助撮影:牧浦地志
オペレッタ構成・作詞:島田磬也
音楽指導・作編曲:大久保徳二郎
出演:片岡千恵蔵 香川良介 志村喬 遠山満 尾上華丈
スタンダード モノクロ 69分

商人香川屋惣七の娘おとみは町の若旦那衆からよく恋文をもらうが、いつもつれない態度を取って彼らをやきもきさせている。そんなおとみに大の骨董好きの若い殿様峯澤丹波守が一目惚れした。丹波守は暇さえあれば城下町の古物商を訪れ、香炉や水差、刀剣類から書画骨董と気に入った物を次々と購入した。ある日、いつものように家来を従えて古物商巡りをしているときに遣いから帰るおとみを見掛けたのだ。好色な丹波守は家来に札を入れよと命じた。

浪人の志村狂斉も大の骨董好きで、日傘張りの内職で稼いだ金を骨董品につぎ込んでいる。怪しげな骨董ばかり買い込んでいると娘のお春から馬鹿にされるとお前の嫁入りの費用を貯めるためだと言い訳した。お春は嫁入りの費用よりもたまには米の飯が食べたいと愚痴ってみるが、狂斉は麦焦がしを食べるのが粋だと譲らなかった。それを聞いたお春は麦焦がしという言葉を聞いただけでも胸がむかつく嫌な物だと機嫌を損ねて庭に出た。彼女が日傘を干していると隣の長屋に住む浪人の浅井禮三郎がやってきてご機嫌だねと言った。お春は自分が今怒っていること、そしてその理由が稼いだ金を父親が怪しげな骨董品に全てつぎ込んでいることを説明すると、禮三郎は誰にだって一つは道楽があるものだしそのうちに掘り出し物に当たるかもしれないよと言った。お春は今の暮らしが嫌でたまらなかった。世の中には自分が作った傘を差して遊び暮らしている人もいるからだ。兎角世の中はそうした物らしいと禮三郎が言うと、お春はそんな了見だからお金にもならない木刀削りなんてしてられるんでしょと悪戯っぽく言い返した。そこに現れたのは丁稚の三吉を連れてやってきたおとみだった。禮三郎に気があるおとみは度々用事を作っては彼の前に現れ親し気に話をした。一方、お春に恋する禮三郎は「兎角浮世はままならぬ、日傘を差す人も作る人」とわざと聞こえるように言った。おとみは干してある日傘の中から気に入った物を見つけ三吉に代金を払うように言うが、やきもちを焼くお春は小売りはしていないと突っぱねた。何であろうと私が気に入ったのだから十両でも二十両でも欲しいだけ出してあげなさいとおとみは三吉に言うが、お春は意地を張って例え十両であっても二十両であってもお売りすることは出来ませんと言った。意地を張り合う二人を見て禮三郎は春の日は長いから大いに論じてくださいと笑った。するとそこに遠山満右ェ門の娘で禮三郎の許婚の藤尾が通り掛かり更に話がややこしくなった。

屋台的映画館
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王手

  • posted at:2023-08-09
  • written by:砂月(すなつき)
おうて
荒戸源次郎=アポロン=毎日放送
配給:ムービーギャング
製作年:1991年
公開日:1991年11月25日
監督:阪本順治
企画:孫家邦
プロデューサー:椎井友紀子
アソシエイトプロデューサー:新船洋子
原作:豊田利晃
脚本:阪本順治 豊田利晃
撮影:伊藤昭裕
照明:安河内央之
録音:橋本文雄
美術:小池直実
編集:高島健一
音楽:梅林茂
ミュージシャンマネジメント:内田音楽事務所
記録:今村治子
助監督:片島章三
製作担当:鈴木嘉弘
出演:赤井英和 加藤雅也 広田玲央名 仁藤優子 梅津栄
アメリカンビスタ カラー 102分

通天閣の真剣師こと飛田歩は大阪・新世界で賭け将棋をして金を稼いでいる。負けると見せかけて賭け金を上乗せさせるのは常套手段で、そうやって対戦相手から金を巻き上げるのだ。彼の父親は死ぬまで賭け将棋で飯を食っており、小さい頃にその父親から将棋を教わった歩は自分にも勝負師の血が流れていると信じていた。その片棒を担がされるのは歩が将棋を教えた影響でプロ棋士を目指すことになった将棋協会奨励会三段の香山龍三だった。そのせいで借金取りに追われるときは彼も巻き添えになるのだ。香山は薬屋の看板娘の嶋田加奈子に惚れているがなかなか自分の気持ちを伝えられずにいた。そのことを加奈子も薄々感づいていたが、香山がじれったいためどうしていいかわからなかった。同じ頃、新世界将棋道場に顔を出した飛田はプロアマ勝ち抜き戦で藤田七段を倒した記事が雑誌に載ったことを褒められ、更には現代の阪田三吉とまで言われたため気を良くしていた。だがそこに冷や水を浴びせたのは先に来ていた真剣師の鬼詰だった。お前のガキの将棋なんかで桂八段に勝てるわけがないと鬼詰が言うと、頭に血が上った飛田は殴り掛かろうとしたため責任者の駒田成次は必死に止めた。

座敷での勝負で50万円をせしめた飛田はタクシーで阿倍野のスキャンティーという風俗店に行こうとしたが、ツケが溜まっていることを思い出し天満のハメハメ大王に変更した。だがそこでのツケも思い出し、運転手が暮らしていた日本海の小さな温泉街に行くことにした。ストリップ劇場で魅力的な踊り子に一目惚れした飛田は口説き落として一夜をともにした。その踊り子は照美といい、また来ると約束して飛田はタクシーに乗った。

大阪に戻るとプロアマ勝ち抜き戦が始まった。対局は桂八段の優勢となっており、流れを変えたい飛田はトイレに立ち個室で作戦を練り直すが良い手が見えてこなかった。そこで戻った彼はやけくそで6四桂を打つが、それが桂の混乱を招いたのだった。飛田が勝ったことで、桂はプロの権威を丸潰れにした責任を取ると言って引退した。

屋台的映画館

お前の母ちゃんBitch!

  • posted at:2022-11-10
  • written by:砂月(すなつき)
おまえのかあちゃんびっち
レジェンド・ピクチャーズ
配給:アルゴ・ピクチャーズ
製作年:2010年
公開日:2010年9月25日
監督:内田春菊
企画:利倉亮
プロデューサー:江尻健司
アシスタントプロデューサー:酒井識人
原作:内田春菊
脚本:内田春菊
音楽:佐東賢一
漫画・アニメーション:青木俊道
漫画:内田春菊
撮影:林健作
録音:山口勉
助監督:江利川深夜
制作:多賀典彬
編集:桐畑寛
効果:藤本淳
MA:中村哲
主題歌:「Bitchは貴女よ」内田春菊
・・・:「さらわれすぎのピーチ モモのテーマ」内田春菊
プロデューサー協力:松本琴
出演:鈴木砂羽 小林優斗 亜紗美 在波 丹野諒祐
アメリカンビスタ カラー 73分

専門学校生の五月雨ユウは駅前の繁華街でイチャつくカップルに遭遇し羨ましく思った。恋人は欲しかったが合コンのような場は苦手なため、それとは別な男女の出会い方に憧れていたのだ。ある日、アルバイトをしているカラオケボックスで注文の焼そばを持って行くと、そこにはあのカップルの女の方が子供や夫らしき人物と楽しく騒いでいたのだ。夫が明らかにあの時の男とは別人であることから彼女は浮気をしているに違いないと考えた。人妻との不倫に興味を持ったユウは厨房を担当する先輩の奥野に浮気現場を目撃したらどうしますかと尋ねてみると、俺ならそれを利用して近づくと答えた。それを真に受けたユウは一人で興奮した。

数日後、夕飯を買って帰宅していたユウは路上であの女とバッタリ会った。彼女はカラオケで働いていることや名前まで憶えていた。何故なら部屋が混んでいた時の連絡を店の電話ではなく自分の電話で行っていたことで印象に残っていたのだ。メールアドレスを教えて欲しいと言われたユウはうれしくなり、はいと即答した。

ある日、友人の柴田から人数合わせで合コンに誘われたが、金の興味もないと言って断ろうとした。熟女たちのヤリコンだと聞き興味が湧いたユウだったが中々決断だ出来ないでいた。学校が終わるといつものようにバイトに出掛けたが、以前の予約表を見て名字が山田だったこととメールアドレスが「natsumi」となっていたことから、彼女の名前が山田ナツミであることがわかった。その夜、柴田が金を出すことを条件に合コンに参加することにしたユウだったが、驚くことにそこにはナツミがいた。ユウは積極的に彼女の隣に座りあっという間に外へ連れ出したのだった。何も事情を知らない彼女はユウがホテルへ行きたいことを察すると率先して向かった。部屋に入ったユウはそこで初めて彼女の名がナツミではないことを知った。それは娘の名前で、カラオケの予約をした際に娘の携帯電話を使ったからだった。ユウは芙美恵という本当の名に妙にそそられた。

屋台的映画館

お色気戦隊 熟レンジャー

  • posted at:2022-10-12
  • written by:砂月(すなつき)
おいろけせんたいじゅくれんじゃー
応援団
配給:応援団
製作年:2012年
公開日:2012年3月15日
監督:中西りょうた
エグゼクティブ・プロデューサー:高橋正
プロデューサー:鈴木宏美 角田俊久 木村昭宏 笹本照美
アソシエイト・プロデューサー:森川洋一
キャスティング・プロデューサー:上谷忠
ライン・プロデューサー:金子尚樹
原案:中島淳彦 中西良太
脚本:中島淳彦 中西良太
音楽:碇英記
撮影監督:小山田勝治
録音:沼田和夫
美術:大島政幸
編集:目見田健
助監督:足立内仁章
アクション監督:竹田直樹
制作担当:森満康巳
衣裳:村島恵子
音響効果:松浦大樹
メイク:岩浅美都子
スチール:大崎正浩
MAエンジニア:若林大記
制作協力:有限会社フィルム・クラフト
制作:株式会社RIKU
企画:株式会社応援団
出演:麻丘めぐみ 月船さらら なかじままり 藤川千景 岡田ひかり
アメリカンビスタ カラー 102分

月の地下都市に住む第二十一代かぐや姫は、かぐや一族が自分の代で滅亡することを危惧しタネヂカラのある男を望んでいた。長老の月形半平と相談し、一族の中からムーンパワーの強い5人の女を選抜し2011年に地球に派遣したのだが未だ良い知らせは届いていなかった。半平は1969年にアポロという宇宙船が月へやってきた際にC.J.アームストロングという名の船長から名刺をもらったのだが、彼はNASAの裏組織であるDASAに所属していた。その組織は表沙汰に出来ない地球外生命体などを調査、研究を行っており、その日本支部が宇宙船で有力な男を運んできたはずだったが、その後どうなったかコロッと忘れていたのだ。半平は名刺に書かれた番号に確認の電話をしてみることにした。

姫の相手を探すべく地球に送り込まれたのは赤松竹子、青木信子、緑川幸子、黄内さなえ、桃井早紀の熟レンジャー5人組だった。DASA日本支部局長・黒木要之助は熟レンジャーを呼び出すとミッションについて説明した。民民党は国の予算削減のための事業仕分けを行っているが、それを仕切る国会議員の方丈連子がDASAの予算を槍玉に挙げたのだ。連子の暴挙を阻止するために要之助は5人に彼女の男関係などのスキャンダルを見つけるように命じたのだった。DASAの予算が削られればかぐや一族への支援もなくなる。竹子たちは気が乗らなかったがミッションをやり遂げることに決めた。

姫の相手探しを手っ取り早く行う方法。それはスナックで働くことだった。そうすれば男たちは女を求めにやってくるし資金も稼げるのだ。一方、信子とさなえが国会議事堂近くで張り込んでいたところ連子を乗せた車が通り掛かった。すると彼女はどうして二番目じゃダメなのと激怒し第二秘書の樋口ひろゆきを引きずり下ろしたのだった。信子は車を追い掛け、さなえは落ち込む樋口に声を掛けてスナックに誘った。すると彼の愚痴は留まることを知らず、気が緩んで「二番目」が不倫相手の意味であることをしゃべってしまった。気づいたときは後の祭りで、竹子はすぐさま黒木に報告した。一方で連子を本気で愛する樋口のような情熱を持った男がかぐや一族に一人もいないことを彼女は残念に思っていた。

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大奥(秘)物語

  • posted at:2022-09-21
  • written by:砂月(すなつき)
おおおくまるひものがたり
東映(京都撮影所)
配給:東映
製作年:1967年
公開日:1967年7月30日 併映「渡世人」
監督:中島貞夫
企画:岡田茂 翁長孝雄 松平乗道
脚本:国弘威雄 佐治乾 金子武郎 掛札昌裕
撮影:吉田貞次
照明:和多田弘
録音:堀場一朗
美術:川島泰三
編集:神田忠男
助監督:牧口雄二
音楽:鏑木創
記録:塚越恵江
装置:矢守好弘
装飾:松原邦四郎
美粧:佐藤宇之助
結髪:妹尾茂子
衣裳:三上剛
擬斗:上野隆三
進行主任:俵坂孝宏
出演:佐久間良子 藤純子 岸田今日子 岩崎加根子 久保菜穂子
シネマスコープ カラー 95分

徳川六代将軍家宣の時世におみのは初めて江戸城の大奥に上がった。この大奥は将軍及び役人衆が政を司る表向や将軍が公に生活を送る中奥と違い、将軍の奥方や御台所、寵愛を受けた御部屋様、中臈を始めとする何千人もの奥女中が住んでいた。そしてそこに自由に出入りが出来るのは将軍一人であり、それ以外は男子禁制の場所だった。そのため御出入改はとても厳しく俗に不浄門と呼ばれる平川門、下梅林門、切手門、広敷門など数々の門で取り調べを受けた後ようやく大奥の玄関である広敷に辿りつくが出来る。おみのは旗本の息女おふさ付として大奥に上がったが、そこではドロドロとした争いが起きていた。御部屋様のおこんは病気を患い家宣の相手が出来なくなっていた。その座を二の部屋のおすめに渡したくないおこんは御客応答の松島の力を借りておふさを家宣の目に留まるように仕向けた。

毎朝四つ時になると鈴の音とともに大奥の一日が始まる。将軍が中奥から大奥へ向かい御錠口から御鈴廊下を渡ると御清間で出迎えにきた御台所とともに先祖の御霊を拝礼する。総触れの行事が終わるとおこんはおふさの御目見えを茶室にて行うことを松島に告げた。ところが家宣は庭先で見掛けたおみのが目に留まり御年寄の磯川に夜伽を申しつけよと命じたのだった。驚いたおみのは相手が例え上様でもおふさを差し置いてそんなことは出来ないと断ろうとするが、松島はここは大奥であり女一人のわがままなど許されるはずがないと叱責した。その夜、おみのは寝間に入った。翌朝、御添寝役の報告により家宣がおみのを認めたことを確信した松島は、女の武器を思う存分振るって早く将軍の若子を産めと彼女に命じた。家宣には未だ世継ぎがおらず、先に産むことが出来れば次期将軍の生母となって江戸城を手中に収めることが出来るからだ。松島は若子を産めずに飼い殺され無残な明け暮れの末に朽ち果てた中臈を数限りなく見ていた。そなたの生きる道はそれしかない。松島の重たい言葉を聞いたおみのは決意を固めた。松島から報告を受けたおこんはとても喜び夕涼みの着物を贈ろうとしたが、おすめに懐妊の兆しがあると知り愕然とした。乱心したおこんが池に突き飛ばしたことでおすめは流産した。御台所の名代としてやってきた中臈斎の局は部屋方のおみのに御褥辞退を伝えた。企ては水の泡と消えたが、おみのは松島と新たな人生に懸けてみることにした。

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