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オペレッタ狸御殿

  • posted at:2025-08-09
  • written by:砂月(すなつき)
おぺれったたぬきごてん
ジェネオン エンタテインメント=電通=日本ヘラルド映画=松竹=衛星劇場
配給:日本ヘラルド映画=松竹
製作年:2004年
公開日:2005年5月28日
監督:鈴木清順
企画:遠谷信幸
プロデューサー:小椋悟 片嶋一貴
製作:森隆一 荒井善清 坂上直行 久松猛朗 中川滋弘
原案:木村恵吾
脚本:浦沢義雄
撮影:前田米造
照明:矢部一男
視覚効果:石井教雄
録音:山方浩
美術:安宅紀史
助監督:末永賢
制作担当:木村和弘
スクリプター:内田絢子
編集:伊藤伸行
キャスティング:おおずさわこ
衣裳デザイン:伊藤佐智子
ビューティーディレクター:柘植伊佐夫
振付:滝沢充子
音楽プロデューサー:北原京子
音楽:大島ミチル 白井良明
プロダクションデザイナー:木村威夫
特別協力:荒戸源次郎
企画・製作プロダクション:小椋事務所
出演:チャン・ツィイー オダギリ ジョー 薬師丸ひろ子 高橋元太郎  山本太郎
アメリカンビスタ カラー 109分

人は狸に恋をしてはなりませぬ。まして狸が人に恋するなぞ以ての外の皮算用。なれど今宵は十三夜。実る術なき恋の罠をば、一つ仕掛けてみることにいたしましょう。怖いもの知らずの百姓の弥助は提灯を持って暗闇の狸ヶ森に入り込み、背負っていた籠を降ろした。その中には黒光りする鉄の罠が入っており、それを大きな木の根元に二つ仕掛けた。その時、夜空を覆っていた暗黒雲が流れ、十三夜月が顔を出した。月光に照らされて姿を現したのは、和洋混沌とした「がらさ城」だった。

がらさ城の城主は己に酔い痴れる絢爛たる伴天連装束の男、安土桃山だった。生きとし生けるもので一番美しいのは誰じゃと問いかけると、盲目のびるぜん婆々は貴方様でございますと答えた。だが祭壇の前で煮えたぎる大ギヤマン鍋のスープを攪拌しようとした時、びるぜん婆々は異変に気付いた。表面に映る顔が安土桃山から彼の子息の雨千代の変わったからだ。そのことを知った安土桃山は激怒し、叫んだ声はやがて暁となる空に響いた。するとびるぜん婆々は奥様と同じ御処置が宜しかろうと、と助言した。安土桃山は自分に従わない雨千代の母を迷い込んだら最後、誰一人として帰れぬ快羅須山に放逐したのだ。「あの親不孝者め。死ぬより恐ろしい目に遭わせてくれよう」。びるぜん婆々は一番弟子で南蛮忍者の駝鳥道士を差し向けた、菜の花畑で棒術の修業にいそしんでいた雨千代は背後から突進してきた駝鳥道士に眠り薬をかがされ失神した。駝鳥道士は雨千代を担ぐと霊峰、快羅須山へ向かった。

駝鳥道士が目指す快羅須山の麓には狸ヶ森が広がっていた。そこへ足を踏み込むと何処からともなく蹴鞠が飛んできて駝鳥道士の頭に当たった。蹴鞠は蝙蝠に姿を変えたが、その正体は駝鳥道士の慌てふためく様子を見て喜ぶ狸だった。どうやら自分のような未熟者には手に負えないようだ。そう言って引き返そうとした駝鳥道士だったが、右足が弥助の仕掛けた罠を踏んでしまい失神したまま木の枝に逆さ吊りになった。すると狸ヶ森の滝の中から娘が現れ、片言の和言葉で歌い始めた。やがて大木の根元で気絶している雨千代に気づいた彼女は清流を流れる雪解け水に自分の衣の袖口を裂いた布を浸し彼のもとへ駆け寄ろうとした。その時娘は弥助の仕掛けたもう一つの罠を踏んでしまったのだ。彼女の叫び声は狸ヶ森に木霊し、その木霊で雨千代は目を覚ました。雨千代は清流を流れる花筏を手で掬い、娘の傷口に清水と桜の花びらをかけた。すると花びらが傷口を包み、彼女の表情から痛みは和らいだようだった。

屋台的映画館
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思い出の指輪

  • posted at:2025-07-24
  • written by:砂月(すなつき)
おもいでのゆびわ
ホリ・プロダクション
配給:松竹
製作年:1968年
公開日:1968年4月27日 「夜明けの二人」
監督:斎藤耕一
製作:堀威夫
企画:升本喜年
脚本:桜井義久
撮影:斎藤耕一 南文憲
美術:平井逸郎
音楽:チャーリー脇野 北川裕
録音:杉崎喬
照明:海野義雄
編集:足立律
監督助手:小島義史
記録:木村富子
衣裳:東京衣裳
現像:東洋現像所
進行:小田信吾
製作主任:佐々木国雄 金沢博
主題歌:「思い出の指輪」ヴィレッジ・シンガーズ
・・・:「虹の中のレモン」ヴィレッジ・シンガーズ
協力:富士急ハイランド いすゞ自動車 エーザイ メンズウェア.Jazz
出演:清水道夫 林ゆたか 小池哲夫 笹井一臣 小松久
シネマスコープ カラー 84分

城南学園の卒業生の妹尾昌子は先輩の森ひろしのユニークな結婚式に出席した。それは神前結婚式ではなく人前結婚式。つまり出席者の前で未来永劫の契りを交わして婚姻届に署名を行いそれを皆でするというものだった。森は昌子の先輩同窓生というだけでなく「ナルシスの指輪」の初代受賞者でもあった。ナルシスの指輪とは城南学園の同窓生に伝わる伝統で、女子学生が勝手気ままに選んで男子学生に与える名誉の勲章だった。受賞者は一年間それを持って名誉を汚すことなく行動し翌年の受賞者に渡すのだ。指輪は各年代に引き継がれたが、昨年の受賞者である七代目の堺の場合は特殊だった。昌子の恋人でもある彼はあろうことか自ら指輪を要求したのだ。それが公私混同と非難されたことから今年の選考委員は審査を厳重に行うことに決めた。候補に残ったのは清水道夫、林ゆたか、小池啓夫、笹井一臣、小松久の五人だった。

昌子は週刊プレイメイツの編集部で記者として働いていたが、ある日彼女宛てにエアメールが届いた。それはタヒチにいる堺からで、グループサウンズバンド「ザ・スパイダース」の一員として活動している彼は誤ってコンテナに閉じ込められ輸送船で南太平洋の国へ運ばれたのたのだ。生きるか死ぬかの瀬戸際にいる堺には気掛かりなことがあった。それはナルシスの指輪のことだった。手紙でそのことを知った昌子は失踪をいつもの冗談だと思ったが、彼女にとって重要なのは管理人となっている指輪の方なのだ。ザ・スパイダースが失踪したことを世間に知られずに捜し出すには探偵の力を借りるしかないと考えた彼女は早速探偵事務所に駆け込んだ。

学園では第一回審査委員会が開かれ、指輪授与に関する五つの基準に則った審査が始まった。第一条は、学科の成績は各学科の十番以内であってはならない。第二条は、酒や煙草を全くたしまない人間であってはならない。第三条は、権力に左右される人であってはならない。第四条は、パッチ(ズボン下)をはいている人であってはならない。ここまでの審査では優劣がつけがたい結果となり、最終判断は臨時アシスタントとして招いた容姿端麗で歌もうまい広瀬マリに協力してもらって決めることにした。第五条は、特定の恋人があってはならない。かと云って女性に全く無関心であってもならない。マリ名義で五人にラブレターを送りその反応を試すことにしたのだ。

屋台的映画館

落葉とくちづけ

  • posted at:2025-06-14
  • written by:砂月(すなつき)
おちばとくちづけ
松竹(大船撮影所)
配給:松竹
製作年:1969年
公開日:1969年3月29日 「結婚します」
監督:斎藤耕一
製作:升本喜年
脚本:広瀬襄 斎藤耕一
撮影:小辻昭三
美術:宇野耕司
音楽:北川祐
照明:中川孝一
編集:浦岡敬一
録音:平松時夫
調音:佐藤広文
監督助手:山田良美
装置:石渡敬之助
進行:宗本弘美
マンガ:仲倉眉子
現像:東洋現像所
製作主任:沼尾鈞
主題歌:「落葉とくちづけ」ヴィレッジ・シンガーズ
協力:横浜ドリームランド 麹町会館
衣裳協力:アトリエ・ノリオ
出演:尾崎奈々 藤岡弘 ヴィレッジ・シンガーズ 早瀬久美 山本リンダ
シネマスコープ カラー 87分

城南学園演劇部が卒業公演で選んだシェイクスピア劇は好評を博して幕を下ろした。この公演が成功したのはひとえに主演を任せた田代信子の演技力にあり、彼女を舞台裏から支えた水谷ら五人のグループはこの感激を忘れないようにして卒業した後も信子を守りながら芝居をやろうと誓った。その一年後、五人は舞台を踏んでいたが、何処をどう間違ったのかサイケな格好をしたベッガーズというGSバンドで楽器を演奏していた。一方、信子は女優としてCM撮影に携わる仕事をしていたが、着ぐるみなど裏方ばかりで顔が映ることはなかった。思い通りにならない人生でも六人の中で変わらないものはお互いの友情だった。ある日、信子は母・さよの勧めでお見合いをすることになったが、結婚のことなど端から頭にない信子は水谷グループに協力を頼んだ。会場でお見合いが始まり信子が合図を出すと五人はズカズカと入り込んでやりたい放題。お見合い相手が呆れて帰って行くと皆で満面の笑みを浮かべたのだった。

純という漫画家志望の青年はノッポのノンコを主人公にしたメルヘンチックな漫画を描いていた。田舎から上京した彼は出版社に原稿を持ち込むが、編集長にあっさりと突き返された。何故ならそこで出版されている雑誌は成人を対象にした週刊コミックパンチであり、編集長は世間があっと驚くような刺激を求めていたからだ。感情移入をするノンコにそんなことはさせられないと考えた純は会社を後にするが、編集員の亜紀は彼を引き留めると喫茶店に連れて行き綺麗事ばかり言っていても通用しないと意見した。そして私が提供する面白いストーリーに従ってあなたが絵を描けばきっと素晴らしい作品が出来るはずだとアドバイスするが、純は自分が体験したり目で見て感じたことでなければ描けないと頑なに拒んだ。余程このお嬢さんが素敵なのねと亜紀が呆れて言うと、純は目を輝かせてはいと返事した。彼は二年前に東京に出てきた恋人のノンコに会いたくて上京したのだが、三ヶ月経っても手掛かりは見つからなかった。風の便りではCMの仕事をしているらしいのだが。そこでこの漫画が世に出れば気がついてくれるのではないかと考えたのだ。

普段はペンキ屋で働く純が煙突で作業をしていると下にノンコに似た女性がいることに気づいた。慌てて降りるとその足で後を追い掛けるが、女性は似ても似つかぬの別人だった。落胆する純に悦子はうちのお姉さんと間違えたのかもしれないと言った。彼女の姉は信子という名らしいがノンコに妹はいないはずだった。

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おさな妻(1970年)

  • posted at:2025-04-16
  • written by:砂月(すなつき)
おさなづま
大映(東京撮影所)
配給:ダイニチ映配
製作年:1970年
公開日:1970年11月12日 併映「女子学園 悪い遊び」
監督:臼坂礼次郎
企画:藤井浩明 川崎治直
原作:富島健夫
脚本:白坂依志夫 安本莞二
撮影:上原明
録音:飛田喜美雄
照明:久保江平八
美術:間野重雄
音楽:八木正生
主題歌:「はじめての愛」関根恵子
編集:糸井敬男
助監督:山本洋
製作主任:川村清
現像:東京現像所
出演:関根恵子 新克利 渡辺美佐子 真山知子 坪内ミキ子
アメリカンビスタ カラー 86分

泉恵高校に通う黛玲子は母子家庭だったが、母・文子の急死により叔母・静江の家で生活することになった。静江は住宅地に自宅兼店舗のブティックを構えているが、評判がいいことから女手一つで息子の淳一を大学に通わせることが出来ていた。その彼女が玲子を引き取った理由は高校を卒業するまでの貯金を文子が残していたからだった。台所を任せられる家族が増えたことを静江は喜んだが、それ以上に喜んでいたのは女に飢えている淳一だった。ある日、アルバイトの明美が閉店作業中に吐き気を催した。玲子は病気を心配するが明美には思い当たる節があった。淳一の部屋に行った彼女は子供が出来たことを報告するが、当の淳一は何処吹く風。誰の子かわかりゃしないと突っぱねたのだった。責任を取って欲しいと明美が懇願すると、淳一はいい医者を紹介するから勝手に始末すればいいと言った。出掛けている静江が戻ってきたら洗いざらいぶちまけてやると言っても、ママは取り合わないと思うよと淳一はギターを弾き鳴らす。そのやり取りを陰で聞いていた玲子はこのままこの家にいてもいいのかと部屋で悩んでいた。彼女は淳一から度々性的な嫌がらせをされていたからだ。そこにやってきた淳一は力ずくで自由を奪おうとするが、玲子は何とか振り払って逃げ出したのだった。

行くところのない玲子が夜の街をさまよっていると酔っぱらった女に話し掛けられた。女はジャンヌという売れない小劇場の舞台俳優で、飲むから男に逃げられるのか、逃げられるから飲むのかとニワトリとタマゴのような話を始めた。そして玲子の浮かない顔を見て私に話してみたらいい知恵が浮かぶかもよと提案すると、玲子は半信半疑で相談した。その後、帰宅すると静江が暗い部屋で待っていた。明美が突然店を辞めると言い出し、淳一は行き先を言わずに家を飛び出したのだ。何があったのかと尋ねると、玲子はお世話になったのに恩知らずかもしれないがこの家を出て一人で暮らしたいと言った。全ての原因が淳一であることを察した静江は改めて話すことにした。玲子はジャンヌから紹介された家賃の安いアパートで独り暮らしをすることになったが、文子の貯金だけでは心許なかった。そこで彼女は自分が育った保育園でアルバイトをすることにした。園児たちはすぐ玲子に懐き、特に母親のいないまゆみは彼女を本当の母にように慕った。数日後、玲子はまゆみを迎えに来た父親を見て驚いた。彼は酔っぱらったジャンヌを一緒に介抱した通りすがりのサラリーマンだったからだ。

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女の穴

  • posted at:2024-08-17
  • written by:砂月(すなつき)
おんなのあな
「女の穴」製作委員会(VAP=アイエス・フィールド=徳間書店=ダブ)
配給:アイエス・フィールド アルゴ・ピクチャーズ
製作年:2014年
公開日:2014年6月28日
監督:吉田浩太
製作:岡本東郎 嶋田豪 平野健一 宇田川寧
プロデューサー:行実良 若林雄介
アソシエイトプロデューサー:関顕嗣
原作:ふみふみこ
脚本:吉田浩太
撮影:山崎裕典
照明:岩切弘治
録音:小原善哉
美術:露木恵美子
装飾:斉藤暁生
衣裳:金田あずさ
ヘアメイク:ホリグチユキエ
キャスティング:田端利江
助監督:川松尚良
制作担当:村松大輔
編集:高良真秀
VFXスーパーバイザー:大萩真司
整音:九連石由文
音響効果:井上奈津子
ポストプロダクションプロデューサー:篠田学
音楽:松本章 一塚優絵
主題歌:「女の穴」MAMADRIVE
主題歌プロデュース:知念亮典
製作プロダクション:ダブ
出演:市橋直歩 石川優実 小林ユウキチ 布施紀行 青木佳音
アメリカンビスタ カラー 95分

ある秋の放課後、高校の音楽室に卒業アルバム製作のために各クラスから選ばれたメンバーが集まった。だがまだ委員長が決まっておらず、教師の福田祐一が挙手を促すが誰もやりたがらなかった。だがしばらくすると鈴木幸子が手を挙げた。全会一致で彼女が委員長を担当することが決まり、福田は各クラスのメンバーに10枚の写真提出するようにと指示すると幸子には打ち合わせのために残るように言った。幸子ははいとひとつ返事したが、福田は彼女が自分を見つめる目がぽっかり空いた穴のようで恐怖を感じた。

二人きりになり福田はアルバムのレイアウトなどについて説明をするが、幸子は何か別のことを考えているようだった。そこで何故委員長に立候補したのか尋ねると、彼女は誰も手を挙げないし時間の無駄だと思ったからだと答えた。それを聞いた福田が他の人から何を考えているのかわからないと言われないかと尋ねると、幸子は私のことをちゃんと見ているんですねと言った。そして唐突に私と子供を作ってくれませんかと言い出し、驚いた福田は言葉を失った。それは犯罪だからと言って断ろうとするが、幸子は理由をつけてセックスする気でいた。たまらずいい加減にしろと言うと、幸子は自分が異星人だと告白した。今は地球人の体を借りており、地球人の子供を作るように命令されているのだという。頭を抱える福田は、忙しいからそういうのは暇そうな先生を見つけた方がいいと思うとアドバイスして席を立とうとした。ところが幸子の目に魅入られ聞き入れることにした。

誰も来そうにない待ち合わせ場所のみかん畑に向かった福田が車の中で待っていると、やがて幸子がやってきた。車に乗り込んだ彼女は失礼しますと言ってシートを倒すと福田の上に馬乗りになった。すると福田は宇宙へ放り出され、その向こうにぽっかりと開いた穴から幸子が覗いていた。

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