忍者ブログ

不良番長 突撃一番

  • posted at:2019-11-10
  • written by:砂月(すなつき)
ふりょうばんちょうとつげきいちばん
東映(東京撮影所)
配給:東映
製作年:1971年
公開日:1971年12月29日 併映「新網走番外地 吹雪の大脱走」
監督:野田幸男
企画:吉田達
脚本:山本英明 松本功
撮影:稲田喜一
録音:内田陽造
照明:大野忠三郎
美術:藤田博
編集:田中修
助監督:三堀篤
擬斗:日尾孝司
スチール:加藤光男
民話考証:草薙敬造
進行主任:東一盛
装置:吉田喜義
装飾:佐藤善昭
記録:宮本衣子
美粧:須々木善三郎
美容:花沢久子
衣裳:福崎精吾
演技事務:佐々木一朗
現像:東映化学
音楽:八木正生
主題歌:「番長シャロック」梅宮辰夫
挿入歌:「ダイナマイト・ロック」梅宮辰夫
・・・:「ウッシシ節」梅宮辰夫
協力:高松グランドホテル 高松マリンパーク 宇高国道フェリー サウナ フェニックス 高松ボウリングセンター 高松ニューライオンビル クラブ レインボー
出演:梅宮辰夫 夏純子 小林千枝 鈴木やすし 安岡力也
アメリカンビスタ カラー 88分

新宿を拠点に活動するカポネ団だが毎度毎度の金欠。手っ取り早く稼ぐ方法として谷村器材の社長を痴漢の冤罪で強請ったが、このところの不況で会社は倒産し団長の神坂弘が手に入れたのは売れ残った大量の便器だった。次の商売として考え出したのはホテルのカップルの行為を隣のビルから一人3千円で覗かせるというものだったが、関東挺身会傘下の笠岡組に見つかり新宿を追放された。アパッチの提案でブルーフィルムの本場と云われる四国・高松へ向かうことになり、神坂はそこで一旗揚げる決心をした。

マユミを引き連れて一足先に高松へ乗り込んだ林五郎石松は賭場で一獲千金を狙ったが、50万円の借金を作って地元ヤクザの都田組に拘束された。一方、親分の小川徳之助を捜していた神坂たちは偶然その娘・花子と出会い店へ招かれた。彼女は「名代灸まん本舗石段や」の看板娘、徳之助は一線から退き饅頭屋の主人として第二の人生を歩んでいた。神坂が石松の行方を尋ねると、昨日までは見掛けたがその後は知らないと言った。徳之助と石松の父親は同じ一家にいたことがあり、もしかすると都田のところへ行ったのではないかというのだ。都田も同じ一家にいた男だがずる賢いという評判だった。そういった人物の方がブルーフィルムに詳しいのではないかと思い出掛けようとする神坂だったが、従業員が駆け込んできて事情が変わった。彼の手には一足の靴と遺書が握られており、警察の話ではそれらが港の岸壁に置かれていたというのだ。石松が身投げするようなタマではないことを良く知っていた神坂だったが、もしものことを考えて岸壁を調べることにした。

翌日、港で調査を行っていると都田組組長・都田久造が部下を引き連れてやってきた。借用書には50万円の金額が書いていることから、神坂は石松が借金の返済に困って自殺したのだと考えた。面倒なことに巻き込まれるのは御免だとカポネ団は逃げようとするが、そうはさせまいと都田組は立ちはだかった。だが偶然そこに居合わせた白ジャケットの男が加勢したことで難を逃れたのだった。彼はネリカン仲間の柏木勝で、今は桃太郎という小料理屋で板前として働いていた。

小料理屋の主人・桜井桃太郎は手に入れたブルーフィルムの上映会を急遽開くことにしたが、そこに映っている男優は石松だった。フィルムを持ってきた駕籠舁を問い詰めその出処が都田組であることを知った神坂は、全てのフィルムを強奪する計画を立てた。

屋台的映画館
PR

おこげ

  • posted at:2019-11-07
  • written by:砂月(すなつき)
おこげ
イントグループ映画製作委員会
配給:東京テアトル
製作年:1992年
公開日:1992年10月10日
監督:中島丈博
製作:中島丈博
企画協力:山下健一郎
プロデューサー:高澤吉紀 諸美里雅史
製作管理:沼尾鈞
原作:中島丈博
脚本:中島丈博
音楽プロデューサー:有吉博
音楽:EDISON
主題歌:「黄昏を越えて」白井貴子
挿入歌:「アムール命の炎よ」ドーリー
撮影:羽方義昌
照明:渡辺康
録音:井家眞紀夫
調音:松本隆司
美術:猪俣邦弘
助監督:高坂勉
編集:後藤彦治
製作担当:大堀誠
キャスティング:木村智生
記録:君塚みね子
製作協力:株式会社大船撮影所 株式会社フリーマン
出演:清水美砂 村田雄浩 中原丈雄 深沢敦 竹田高利
アメリカンビスタ カラー 120分

声優の諸橋小夜子は声優仲間の家族たちとともに今まで行ったことがない海岸へ海水浴に出掛けた。レジャーシートを広げてくつろごうとしたのだが、何だか様子が違うことに気づいた。きわどいビキニパンツやふんどし姿、中にはオールヌードの男たちがいちゃついているのだ。そこはゲイたちの間で人気のあるハッテン場で、そうとは知らずに踏み込んだのだ。同僚たちは彼らを毛嫌いしたが、小夜子はそういった気持ちになれずその中の一組のカップルに美しさを感じたのだった。

小夜子が気になっていたカップルは、サラリーマンで妻帯者の寺崎栃彦と自営業で独身の吉野剛だった。ある夜、栃彦は剛のアパートで一夜を過ごすことになったが、突然玄関のチャイムが鳴った。誰かと思い剛がドアを開けると、そこに立っていたのは母親の季野枝だった。彼女は剛の兄・搭一の家に同居しているが、嫁と姑の関係がこじれてたまらずに飛び出してきたのだった。止まらない愚痴に戸惑う剛だったが、冷静になって季野枝がこれからずっと居座ることを考えると血の気が引いた。まず奥の部屋にいる栃彦のことをどう説明しようかと。自分がゲイであることは関係者以外に公言しておらず、ましてや母親に知られるなんて以ての外だ。そんなことを考えている間に季野枝が襖を開けてしまい、終電に乗り遅れた年上の友人を泊めたことにして何とかその場を取り繕った。
 
搭一から押しつけられる形で季野枝と同居することになった剛は栃彦と外でしか会うことが出来なくなった。ある夜、ゲイ仲間の露木がバーテンダーを務めるゲイバーで二人が飲んでいると、一人の女性が声を掛けてきた。それは海水浴の海岸で剛たちのキスシーンを目撃した小夜子だった。友達にこの店へ連れてきてもらった彼女は偶然二人を見掛けたのだ。剛たちの馴れ初めを聞いた小夜子はその内容に興味を持ち、友達を放置するほど興奮した。ゲイに対する偏見を持たない彼女を興味深げに観察していた露木は「あなたってやっぱりおこげなんだ」と言った。「おこげ」とは「おかま」と仲良しの女、つまりと「お釜」の底にくっつく「お焦げ」の洒落だった。今夜泊まるホテルを二人が探していることを知った小夜子はうちにいらっしゃいよと楽し気に言った。

屋台的映画館

イヌゴエ

  • posted at:2019-11-03
  • written by:砂月(すなつき)
いぬごえ
「イヌゴエ」製作委員会(フルメディア=バイオタイド)
配給:バイオタイド
製作年:2005年
公開日:2006年2月18日
監督:横井健司
製作:永森裕二 野口周三 松井建始
プロデューサー:太田裕輝
原作:永森裕二
脚本:永森裕二
音楽:遠藤浩二
撮影:下元哲
照明:高田宝重
録音:塩原政勝
美術:西村徹
助監督:村田啓一郎
キャスティング:小川真司
制作デスク:中田真也子
制作担当:高橋浩一郎
効果:丹雄二
整音:田中俊
編集:元木隆史
出演:山本浩司 村上淳 馬渕英里何 宮下ともみ 大森博史
アメリカンビスタ カラー 100分

人並み外れた嗅覚を持つ芹澤直喜はその特殊能力を活かし、悪臭公害対策係で臭気判定士として働いている。その仕事内容は、依頼された住居等で原因となる臭いの発生箇所と原因を特定しアドバイスを行うというものだが、それは26歳の青年にとっていいことばかりではなかった。まずちょっとした生活臭でも気になり、特にごみ置き場の悪臭は耐えられない程であることから日常生活では常にマスクを着用しなければならなかった。更に長時間つけ続けることで鼻詰まりを起こすため、鼻をかむためのティッシュペーパーが大量に必要になるのだ。ある夜、近々旅行に出かけるという父親から犬を預かって欲しいという電話が掛かったが、アパートがペット禁止だと言って断った。遊びにきていた恋人の道場はるかは短期間なら大丈夫でしょと言ったが、直喜が屁理屈を次々と並べることで気分を害して帰って行った。

翌日、マーブル製薬が発売する新しい芳香剤のテストを直喜が行うことになった。それは世界のリゾート名所をイメージしたシリーズで、過当競争のこの業界に新風を巻き起こすべく研究部の上司が現地を訪れて開発したものだった。その中にはエーゲ海やカリブ海などに混じって何故か日本海というのもあった。担当者が「あり寄り」と評価したそのうちの一つを嗅ぐと直喜は突然意識を失った。

直喜が目覚めた場所は自宅のベッドの上だった。左手は何故かリードを握り締めており、その先にはフレンチブルドッグがいた。慌てた彼は父親に電話を掛けたが繋がらず、仕方なく諦めて換気扇のスイッチを入れた。一刻も早く犬の臭いから離れたかったのだ。すると何処からか「寒いな」という関西訛りのおっさんの声が聞こえた。部屋の中を見回したがそれらしい人物は見当たらず、きっと換気扇の音と聞き間違えたのだろうと思いスイッチを切った。すると今度は「ああ、助かったわ」という声が聞こえた。ついに幻聴を感じるようになったのかとパニックに陥った直喜が歩き回っているとリードが足に引っ掛かり、外そうともがくと今度は「苦しい。息がでけへん」という声が聞こえた。その声の出処が下の方であることに気づき見下ろすと、フレンチブルドッグと目があった。「うそだろ・・・?」。何故しゃべるのか。何故おっさん声なのか。そもそも何故聞こえているのか。それも関西弁で。いくつもの疑問が頭の中を渦巻いたが、とりあえずドッグフードを皿に入れて出すとフレンチブルドッグは静かに食べ始めた。

屋台的映画館

海底大戦争

  • posted at:2019-10-31
  • written by:砂月(すなつき)
かいていだいせんそう
東映(東京撮影所)=ラム・フィルム
配給:東映
製作年:1966年
公開日:1966年7月1日 併映「男の勝負」
監督:佐藤肇
企画:亀井耕司 吉野誠一
原案:福島正実
脚本:大津皓一
撮影:下村和夫
録音:岩田広一
照明:森澤淑明
美術:江野慎一
特殊撮影:東映東京製作所特殊技術部 矢島信男 山田孝 武庫透
水中撮影:水中造形センター 館石昭
編集:祖田冨美夫
助監督:館野彰
進行主任:河野正俊
現像:東映化学工業株式会社
音楽:菊池俊輔
出演:千葉真一 ペギー・ニール フランツ・グルーバー アンドル・ヒューズ エリック・ニールセン
スタンダード カラー 84分

アメリカ海軍が開発した新型高性能魚雷の攻撃状況がマスコミ向けに公開された。その追跡魚雷には特殊な記憶装置が搭載されており、攻撃目標を素早く探知すると分析データに従って目標を完全に誘導、捕捉、破壊するのだ。実験は東日新聞の科学担当記者の安部やカメラマンのジェニー・グリアゾンなどが乗る攻撃潜水艦から北西3千ヤードに位置する目標潜水艦に対して行われ、その様子はモニターに映し出された。攻撃潜水艦から発射された2発の追跡魚雷は目標潜水艦から放たれた超音波ゾンデを掻い潜って進行を続けたが、何故か命中しなかった。その後、追跡魚雷は進路を変え攻撃潜水艦に向かってきたことで、ブラウン中佐は急遽破壊命令を出した。その際カメラの前を人影のようなものが横切りモニターでその様子を目撃した新聞記者たちは説明出来ないブラウンを問い詰めた。困ったブラウンは水死体に違いないと説明して納得させようと試みたが、破壊に失敗した追跡魚雷が被弾したことで実験を中止せざるを得なかった。幸い攻撃潜水艦は軽微な損傷で済んだ。

攻撃潜水艦の中に原子バイシャルセンターのハワード教授が乗っていたことが気になっていた安部は、後日ジェニーを引き連れて海に潜ることにした。孤島に聳え立つ原子バイシャルセンターには世界中の原子炉の灰が集められるが、灰は実験場近くの海底2万フィート地点に捨てられていることを突き止めていた。実験地点にボートを泊めると二人は海深く潜って行ったが、崖の上からその様子を監視していたのはハワードとブラウンだった。モニターに映った人影に関する調査は軍の首脳会議で極秘事項とされ、島の警戒も厳重にするよう命じられていたのだ。ハワードはこの島で起きている奇妙な出来事を口にした。夜中に何者かが上陸している形跡があるのだ。ダイビング禁止である島の規則に反して若者が行うことが稀にあるが、潜水用の水掻きにしては形状がおかしいのだ。ブラウンは悩んだ末に上層部への報告を保留した。その頃、安部は海中でシートのような漂流物を発見し、ジェニーはシャッターを切った。ところが不注意でカメラを落としてしまい二人はそれを追い掛けた。安部は一旦ボートに戻ったが、ジェニーは諦めずに捜索を続けついにカメラを発見した。急いで安部のもとにたどり着こうとするジェニーだったが、気配を感じて振り向くとそこには奇妙な生物が立っていた。彼女は慌ててシャッターを切ったが襲い掛かる生物を振り切って逃げるのが精一杯で再びカメラを落としたのだった。海中での異常を感じた安部がすぐさま飛び込んだことでジェニーは事なきを得たのだった。

ジェニーはシーサイドクラブにいるブラウンに海底で体験したことを報告したが、長時間潜水したことで起きる減圧症を疑い信用しなかった。更には精神分析検査の話を持ち出したため安部の怒りは頂点に達した。ブラウンが何かを隠しているに違いないと考えた彼は証拠が記録されたカメラを探しに行くことに決めた。

屋台的映画館

くそガキの告白

  • posted at:2019-10-27
  • written by:砂月(すなつき)
くそがきのこくはく
SUMIDA制作所
配給:SUMIDA制作所
製作年:2011年
公開日:2012年6月30日
監督:鈴木太一
プロデューサー:小林憲史
ラインプロデューサー:和田紳助
脚本:鈴木太一
撮影:福田陽平
照明:上村奈帆
録音:成ヶ澤玲
美術・装飾:寺尾淳
衣裳:袴田知世枝
ヘアメイク:前田美沙子
助監督:荒井純恵
スタントコーディネーター:南辻史人 柴田愛之助
編集:小林憲史 福田陽平 鈴木太一
音楽:佐藤和郎 八澤勉
ギター:酒井泰三
主題歌:「YOU」太陽族
挿入歌:「PHOENIX」LOOSELY
出演:今野浩喜 田代さやか 辻岡正人 今井りか 北山ひろし
アメリカンビスタ カラー 107分

ブサイクな顔のせいで損ばかりしていると思い込む馬場大輔(32歳)。大学卒業後、映画監督を夢見て業界に飛び込んだものの、現在は幼なじみの花岡哲哉が監督するホラー映画のメイキング映像を担当している。「俺の世界観」とは違う撮影をすることで日に日にストレスが溜まり爆発寸前だったが、その感情を押し止めたのは一人の少女が現れたおかげだった。彼女はセーラー服姿の幽霊Fを演じる木下桃子で、25歳にしては幼く見えた。馴れ馴れしく話し掛けてくる桃子に対し女の子と対面で接したことがない大輔は薄ら笑いを浮かべた。演技指導をしてくださいと言われそれっぽい幽霊の演技をしてみたが、それが奏功したのか撮影は一発OKだった。彼女の演技はスタッフだけでなく主演の美沙都にも好評で、桃子がお礼の挨拶にくると大輔は照れまくった。

翌日、大輔は美沙都のインタビューを撮らなければならなかったが、物怖じしてタイミングが掴めないでいた。そこに桃子が現れたことから大輔は頼み込んで代わりに撮ってもらうことにした。桃子は役目をそつなくこなし、ふざけながらも美沙都からコメントを引き出した。調子に乗った彼女は昼食休憩に入ってからもカメラを手放すことなく、今度はスタッフに矛先を向けた。やがて輪から離れた場所でひとり弁当を食べる大輔に気づき近づいた。彼の夢が映画監督だと知り理由を尋ねると映画が好きだからと大輔は答えた。彼はいい恰好をしようと奮闘していたが、桃子の心はその奥で台本片手に悩む花岡の姿に向いていた。

不気味な納屋でのシーンを夕刻に撮影し、翌日喫茶店でチェックを行った。ノートパソコンの画面を食い入るように見ていたプロデューサーの城島正志は興奮しながら花岡にどう思うと声を掛けた。美沙都が大量の幽霊から襲われるシーンで奇妙な笑い声が響き突然のノイズとともに映像が途切れたのだ。花岡はそれを単なるエラーだとして別カットで対処しようと考えていたが、城島はこのハプニングを映画の売りにしようとしたのだ。そして関係者やロケ地周辺の調査をカメラを回しながら行うことになり、その役を任されたのは大輔だった。城島の思いつきは毎度のことで、ギャラは出ないしホラードキュメンタリーなんてまっぴら御免だ。おまけにこんな作品でデビューなんかしたら「俺の世界観」が世間から誤解されてしまうのだ。大輔の腹の虫は治まらなかった。

屋台的映画館

プロフィール

HN:
砂月(すなつき)
性別:
非公開
自己紹介:
ブログ主はインドア派大分トリニータサポーター

 

最新記事

 

P R

 

フリーエリア