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がんばれいわろぼこんうららーこいするしるなしたんたんめんのまき
東映
配給:東映
製作年:2020年
公開日:2020年7月31日 併映「人体のサバイバル!」「スプリンパン まえへすすもう!」
監督:石田秀範
製作:村松秀信
プロデューサー:白倉伸一郎 武部直美 石川啓 小出大樹
原作:石ノ森章太郎
脚本:浦沢義雄
音楽:石塚徹×Teje
スーパーバイザー:小野寺章
撮影:上赤寿一
照明:奥村誠
美術:竹内公一
編集:大畑英亮 柳澤和子
スクリプター:高山秀子
助監督:DOKI Hiroshi
制作担当:吉川和也
ラインプロデューサー:道木広志
殺陣師:藤井祐伍
キャラクターデザイン:小林大祐 田嶋秀樹
資料担当:山辺浩一 金子しん一
ロビン衣裳デザイン:伊津野妙子
ロビン衣裳制作:大屋博美 木鋪ミヤコ
キャラクター造形:前澤範 前澤まさる 足立圭
音楽プロデューサー:本谷侑紀 田井モトヨシ
主題歌:「がんばれいわ!!ロボコン U-LA-LA」ロボコン(斎藤千和)
・・・:「チェスト!チェスト!イナズマン」水木一郎
制作プロダクション:東映テレビ・プロダクション
出演:土屋希乃 小浦一優 高橋ユウ 屋鋪琥三郎 清水ミチコ
アメリカンビスタ カラー 23分

元号が令和に変わっても変わらないのが町中華。下町にある中華料理屋「全中華」では厨房で迷彩服に身を包むママが中華鍋を振り、パパが注文と配膳を担当し、一人息子で小学生のヒロシが手伝いをしていた。ある日、豪邸に住むトルネード婆々からお昼時にタンタンメンの注文が入り、ヒロシが配達しようとしたのだがお前にはまだ無理だとパパが替わることにした。すると空から何かが降ってきて店の天井をぶち抜いた。落ちてきたのはロボットスクールから派遣されてきたお手伝いロボットのロボコンだった。早速手伝いをしようとするが、ママに塩コショウを振りかけて味付けをしようとしたり、パパを岡持ちに入れて配達しようとしたりと、間違えてお客さんのチャーハンを食べたりと失敗ばかり。ママが頭を抱える中、ヒロシはロボコンを連れてタンタンメンの配達をすることにした。初めて手伝いが出来ることにテンションが上がったロボコンはタンタンメンの入った岡持ちをグルグルと振り回したのだった。

広い庭に大きな屋敷。タンタンメンを持ってきましたと玄関で二人が大きな声で呼びかけると扉が開いた。そこで待っていたのは車椅子のトルネード婆々で、その迫力にロボコンは気を失ってしまった。だがそこに介護ロボットのロビンがいることがわかると急に彼氏ヅラした。ロボコンとロビンはロボットスクールのクラスメイトで、ロボコンは一方的に好意を抱いているのに対しロビンには全くその気がなかった。トルネード婆々が「タンタンメンは?」と尋ねると、ロボコンは岡持ちを開けドンブリを取り出した。ロボコンの手にあったのは岡持ちを振り回して汁がなくなったタンタンメンだった。ヒロシは怒られるのを覚悟したが、仕方なくそれを食べたトルネード婆々の感想は「うめえ!!」。彼女が気に入った汁なしタンタンメンを作ったのは自分だと上機嫌で帰るロボコンだったが、勝手にメニューを変えられたママは激怒した。ロボコンをロボットスクールに送り返そうとしていたところ、パパのスマホに続々と汁なしタンタンメンの注文が入った。トルネード婆々が町内会グループにお気に入りを薦めたのだ。そのおかげで大忙しの一日が終わった。翌日、夜が明けると店内が大変なことになっていた。ラーメンやチャーハンなどの全中華と新参者の汁なしタンタンメンが抗争を始めたのだ。ロビンに一目惚れした汁なしタンタンメンは、地球をプレゼントするには汁なしタンタンメンの専門店を作って地球を征服するしかないと考えたのだ。

屋台的映画館
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かめんらいだーすーぱーせんたいうちゅうけいじすーぱーひーろーたいせんぜっと
「スーパーヒーロー大戦Z」製作委員会(東映=テレビ朝日=東映ビデオ=アサツー ディ・ケイ=東映エージエンシー=バンダイ=木下グループ)
配給:東映
製作年:2013年
公開日:2013年4月27日
監督:金田治
製作:鈴木武幸 平城隆司 日達長夫 和田修治 松田英史 古澤圭亮 木下直哉
企画:村松秀信 桑田潔 加藤和夫 波多野淳一 小川政則 小野口征 中野和俊
エグゼクティブプロデューサー:杉山登 疋田和樹
原作:石ノ森章太郎 八手三郎
脚本:米村正二
音楽:中川幸太郎 山下康介
撮影:小林元
照明:斗沢秀
美術:大嶋修一
録音:畑幸太郎
編集:須永弘志
整音:曽我薫
スクリプター:國米美子
助監督:山口恭平
制作担当:喜多智彦
ラインプロデューサー:平原大志
装置:坂巻直人
装飾:小宮孝司
小道具:大橋雄己 淀名和祐介
キャラクター管理:中村豊 八巻亜由子
衣裳:杉山敦子 滝口晶子 山田真優子
メイク:和田しづか 佐藤友勝
造型:蟻川昌宏 浅野桂 前澤範 前澤まさる 吉川学
絵コンテ:なかの★陽
プロデュース補:石川啓 望月卓
製作デスク:武中康裕
クリーチャーデザイン:麻宮騎亜 丸山浩 篠原保  K-SuKe
キャラクターデザイン:田嶋秀樹 小林大祐 阿部統 田中宗二郎
幻夢界イメージボード:A.YAMASHITA
劇中イラスト:薄永俊之
資料担当:山辺浩一 松井大 原昂生
デザイン協力:田川大志 大矢陽久 村山隆運 西澤清人
選曲:金成謙一
音響効果:大野義彦 小川広美
協力プロデュース:宇都宮孝明 大森敬仁
主題歌:「蒸着~We are Brothers~」HERO MUSIC ALLSTARS Z
音楽プロデューサー:津島玄一 河野裕介
レコーディングエンジニア:伊世照明
音楽制作協力:egg
音楽制作:東映音楽出版 avex entertainment
スーパーバイザー:小野寺章
プロデュース:白倉伸一郎 武部直美 佐々木基 本井健吾 佐藤現 矢田晃一 深田明宏
製作プロダクション:東映テレビ・プロダクション
特撮監督:佛田洋
アクション監督:おぐらとしひろ
出演:石垣佑磨 池田純矢 小宮有紗 白石隼也 奥仲麻琴
アメリカンビスタ カラー 92分

日本各地に魔法陣が現れ、吸い込まれた人々が別の場所へ飛ばされるという事件が発生した。道路のど真ん中に遊園地のコーヒーカップの遊具が現れたのを目撃した操真晴人とコヨミはこれもファントムの仕業なのだろうかと話した。何か途轍もないことが起ころうとしているのではないかと考えていると、一人の男が現れ操真晴人という魔法使いはお前かと問うた。その高圧的な態度にイラついて「俺が操真晴人だとしたら?」と答えると、男はコンバットスーツを蒸着した。彼は銀河連邦警察に所属する宇宙刑事ギャバン=十文字撃だった。「宇宙の平和を守るためにお前を倒す」。そう言ってレーザーブレードを抜いたことから操真晴人は仮面ライダーウィザードに変身した。ギャバンがウィザードを倒そうとする理由。それはウィザードが持つ魔法が暴走し宇宙全体の平和を脅かしているとみなしたからだった。一方、晴人も引けなかった。魔法の力が消えてしまえばコヨミもこの世から消えてしまうからだ。そのことを知った撃は一旦勝負を預けることにした。

悪意を持ったコンピューターの組織・ヴァグラスとの戦いを終え特命戦隊ゴーバスターズを卒業した宇佐見ヨーコは高校生活を送っていた。かつてのメンバーの桜田ヒロムや岩崎リュウジと休みを使って山の中でキャンプをする計画を立てていたのだがドタキャンされた。そのショックはとても大きくバディロイドのウサダ・レタスも心配になる程だった。寂しさを紛らわすためにオレンジジュースを飲んでいると、空に魔法陣が現れそこから放たれた火球が落ちてきたのだった。ヨーコたちは落下地点に向かい、焼け焦げた森の中から微かに反応する球体のロボットを発見した。それをエネルギー管理局特命部に持ち込んだが、オペレーターの仲村ミホと森下トオルから整備士が出払っていて対処出来ないと言われた。魔法の暴走は日本だけでなく世界中で起こっていたが、その現象はこの基地でも発生していた。そのことを説明していると、隣にいた司令官の黒木タケシがヒロムとリュウジもそれに参加していると口を滑らせそうになった。心配させまいと誤魔化したが、そのことに気づかないヨーコはロボットを自分で直してみると言った。

屋台的映画館
かめんらいだーすーぱーせんたいすーぱーひーろーたいせん
「スーパーヒーロー大戦」製作委員会(東映=テレビ朝日=東映ビデオ=アサツー ディ・ケイ =東映エージエンシー=バンダイ=木下工務店)
配給:東映
製作年:2012年
公開日:2012年4月21日
監督:金田治
製作:鈴木武幸 平城隆司 日達長夫 篠田芳彦 松田英史 垰義孝 木下直哉
企画:香月純一 桑田潔 加藤和夫 松下洋子 小川政則 小野口征 中村和俊
エグゼクティブプロデューサー:杉山登 疋田和樹
原作:石ノ森章太郎 八手三郎
脚本:米村正二
音楽:中川幸太郎 山下康介
撮影:いのくままさお
照明:斗沢秀
美術:大嶋修一
録音:遠藤和生
編集:須永弘志
整音:曽我薫
監督補:加藤弘之
助監督:塩川純平
スクリプター:國米美子
制作担当:喜多智彦
AP:望月卓 中世古裕美
ラインプロデューサー:谷口正洋 平原大志
装置:坂巻直人
装飾:小宮孝司
小道具:富田元 守塚美穂 淀名和祐介
衣裳:山田真優子 滝口晶子
メイク:佐藤泰子 田中真維
絵コンテ:前澤大樹
製作デスク:青柳夕子
キャラクターデザイン:早瀬マサト 小林大祐 田中宗二郎 阿部統
クリーチャーデザイン:篠原保
資料担当:山辺浩一 葛西おと 松井大
選曲:金成謙二
音響効果:大野義彦 小川広美
造型:蟻川昌宏 浅野桂 前澤範 前澤まさる 吉川学 小野島泰宏
主題歌:「情熱 We are Brothers」Hero Music All Stars
音楽プロデュース:津島玄一 河野祐介
レコーディングエンジニア:伊世照明
音楽製作:東映音楽出版 エイベックス・エンタテインメント
音楽製作協力:egg
特撮監督:佛田洋
アクション監督:竹田道弘
スーパーバイザー:小野寺章
プロデュース:白倉伸一郎 高橋一浩 佐々木基 本井健吾 佐藤現 矢田晃一 深田明宏
製作プロダクション:東映東京撮影所 東映テレビ・プロダクション
出演:井上正大 戸谷公人 小澤亮太 山田裕貴 清水一希
アメリカンビスタ カラー 89分

仮面ライダー部の城島ユウキや風城美羽と天ノ川学園高校の廃部室から繋がる月面基地に来ていた仮面ライダーフォーゼこと如月弦太朗は流れ星を見つけ願い事をすることにした。ところがあまりにも数が多いため困っているとそのうちの一つがいきなり攻撃をしてきたのだった。二人を安全な場所へ誘導した弦太朗は流星群が地球に向かっていることを知ったが、その流星群の正体は彼が戦うゾディアーツではなくギガントホースを旗艦とする大ザンギャックの艦隊だった。弦太朗たちが急いで地球に戻ると大ザンギャックの大幹部や戦闘員が学園の生徒たちを襲っていたが、それを指揮していたのは海賊戦隊ゴーカイジャーのリーダーであるキャプテン・マーベラスだった。ライダー狩りを行うマーベラスはゴーカイレッドに変身しフォーゼと戦うが、それに待ったを掛けたのはゴーカイジャーの他の5人の戦士だった。ジョーが何故ライダーと戦うのかと疑問を投げかけると、マーベラスはライダーがスーパー戦隊の敵だからだと答えた。それを聞いた鎧がライダーも悪と戦うヒーローのはずなのにと呟くと、俺が全てのライダーを倒すだけだと宣言した。彼はライダー殲滅の悲願を達成するために大ザンギャックの大首領となったのだ。異変を感じた朔田流星は仮面ライダーメテオに変身して駆けつけるが、マーベラスが呼び出したライダーハンター・シルバの攻撃に屈した。もうやめてよと懇願するルカに、多くのスーパー戦隊が仮面ライダーディケイドに倒されたからやめるわけにはいかないとマーベラスは冷たく言った。

同じ頃、エネルギー管理局特命部では風見地区にメタロイドではない謎の生命体が出現したことを確認し、特命戦隊ゴーバスターズの3人は現場に急行した。街中で暴れていたのはライダー界の全ての悪が大同団結した秘密結社・大ショッカーの大幹部や戦闘員だった。リーダー格のドクトルGは異世界から現れたディケイドこと門矢士を大ショッカーの大首領だと紹介した。ゴーバスターズとディケイドが戦う中、そこに割って入ったのはゴーカイブルーたちだった。マーベラスが真実を語っていたことを知った鎧が何故スーパー戦隊を倒すんだと問うと、士はじゃあ何故スーパー戦隊はライダーを倒すのかと逆に問うた。そして俺に出来ることはこれ以上ライダーを倒されないように戦隊を潰して行くことだと言った。ドクトルGはゴーカイジャーに総攻撃を行いゴーカイイエロー、ゴーカイピンク、ゴーカイシルバーの3人を消した。

屋台的映画館

帰らざる日々

  • posted at:2023-07-18
  • written by:砂月(すなつき)
かえらざるひび
日活
配給:にっかつ
製作年:1978年
公開日:1978年8月19日 併映「高校大パニック」
監督:藤田敏八
プロデューサー:岡田裕
原作:中岡京平
脚本:藤田敏八 中岡京平
撮影:前田米造
美術:渡辺平八郎
録音:橋本文雄
照明:新川真
編集:井上治
助監督:上垣保朗 根岸吉太郎
色彩計測:鈴木耕一
現像:東洋現像所
製作担当者:岩見良二
音楽:石川鷹彦
選曲・音楽構成:アリス
協力:飯田観光協会
後援:飯田市 飯田市商工会議所
出演:江藤潤 永島敏行 浅野真弓 竹田かほり 根岸とし江
アメリカンビスタ カラー 99分

1978年、夏。東京のキャバレーでボーイとして働く野崎辰雄は実家からの電報を受け取り6年ぶりに帰郷することになった。同棲をしているホステスの西螢子はついて行こうとするが、彼が帰る理由を言わず自分を同行させようとしないことで何かあるのではないかと勘繰った。辰雄は二人で店を休めば同棲していることがばれてしまうし、そうなれば社則で二人ともクビになると説明した。それを聞いて螢子はますます疑った。翌朝、電車に乗る辰雄が出発するのを待っていると螢子がやってきた。口ゲンカをしたがやはり辰雄のことが心配でたまらなかったのだ。売店で買ったジュースと雑誌を窓から渡すと、じゃあねと明るく手を振った。

辰雄が気持ちよく眠っていると電車は甲府駅で停車した。その時の揺れで目を覚ました彼に声を掛けてきたのは高校時代の同級生の田岡だった。防衛庁に勤務する田岡は航空幕僚監部の直属の上司の娘・村瀬喜代美と結婚することになり、両親と顔合わせをするために飯田へ向かっていた。辰雄は田岡と話をするうちに6年前のことを思い出した。辰雄は友人たちと喫茶・ボンにたむろしていたが、その目的は店員の竹村真紀子に会うことだった。1972年7月8日、明後日行われる校内マラソンについて話し合っていると、同じくらいの年齢の男が彼女に親し気に話し掛け金を無心したのを目撃した。同じ学校の黒岩隆三だとわかると辰雄は勝手にライバル心を燃やしマラソン大会で見返してやれと思った。当日、レースの終盤に差し掛かると転倒した隆三を尻目に飛ばして行くが、その先には近道した彼がいた。必死に追い掛ける辰雄だったが、もう体力は残っておらず隆三の背中をただ見送るしかなかった。落ち込みながら帰宅すると、母・加代が誰かと電話でケンカしていた。それが誰か聞かなくても辰雄には若い女のもとへ走った父・文雄であることがわかった。今は母一人子一人の生活を送っており、加代はバー・ロレアルのママをして家計を支えていた。11日、放課後に校舎の裏の森で一人考え事をしていると自転車に乗った隆三が声を掛けてきた。隆三は真紀子の写真を見せ俺が取り持ってやると馴れ馴れしく肩に手を掛けたため、怒った辰雄は体当たりした。二人は取っ組み合いになり突き飛ばされた辰雄が何かに掴まると、それは公金横領した男の首吊り死体だった。

屋台的映画館

科捜研の女 劇場版

  • posted at:2023-07-08
  • written by:砂月(すなつき)
かそうけんのおんなげきじょうばん
「科捜研の女 劇場版」製作委員会(テレビ朝日=東映=東映ビデオ=東宝芸能=朝日放送テレビ=メ~テレ=北海道テレビ=九州朝日放送)
配給:東映
製作年:2021年
公開日:2021年9月3日
監督:兼崎涼介
製作総指揮:早河洋
製作統括:亀山慶二 手塚治
製作:西新 村松秀信 與田尚志 池田篤郎 今村俊昭 多胡慎一 寺内達郎 森君夫
エグゼクティブプロデューサー:三輪祐見子 塚田英明
ゼネラルプロデューサー:関拓也
プロデューサー:藤崎絵三 村上弓 中尾亜由子 森田大児 谷中寿成
脚本:櫻井武晴
音楽:川井憲次
撮影:朝倉義人
照明:山中秋男
録音:近藤義兼
映像:今西貴充
美術:松崎宙人
装飾:極並浩史
編集:米田武朗
音響効果:荒木祥貴
記録:山本真央
衣裳:宿女正太 服部典子
メイク:ワシダトモキ
演技事務:須賀章
シリーズ助監督:玉木雄介
助監督:宗野賢一
進行主任:谷敷裕也
主題歌:「声」遥海
製作プロダクション:東映京都撮影所
出演:沢口靖子 佐々木蔵之介 若村麻由美 渡辺いっけい 小野武彦
アメリカンビスタ カラー 109分

ある晩秋の夜、京都・洛北医科大学臨床検査学科の石川礼子教授が校舎の屋上から転落死した。通報を受けた京都府警捜査一課は科学捜査研究所に事件現場の鑑定を依頼した。

現場を仕切る土門薫警部補は科捜研の榊マリコ法医研究員をリーダーとするチームが到着すると状況を簡単に説明した。殺人事件の可能性があるとして京都府警に通報したのは同大学医学部病理学科法医学教室の教授で科捜研のメンバーが絶大な信頼を寄せている風丘早月だった。残業で机に向かっていた彼女が「助けて、殺される」という声を聞き振り向くと、窓の外に落ちて行く礼子と目が合った。早月はその目が何かを訴えていたように感じたのだ。早月の研究室の助教が礼子の研究室に転籍となり、それがきっかけで二人は最近親しくなったばかりだった。マリコは遺体に手を合わせると検視に取り掛かった。志望推定時刻は早月が死亡確認を行ったため午後11時4分であることがわかっていた。頭に致命傷となる傷はなく死後硬直も始まっていなかったが、右脇の下に硬さがあったことからマリコは病気と薬毒物の可能性を調べることにした。遺体を科捜研に運ぶと彼女は早月が行う司法解剖に立ち会った。物理担当研究員の橋口呂太は専用ソフトで人体落下シミュレーションを行い、化学担当研究員の宇佐見裕也は検体から血中薬毒物鑑定を行った。映像データ担当研究員の涌田亜美は防犯カメラ映像の解析を行い、所長の日野和正は校舎屋上の下足痕の鑑定を行った。

翌日、科捜研を訪れた早月は、礼子の遺体を解剖し転落死の所見しかなかったこと、そしてマリコは死因が全身打撲による外傷性ショックだったことを報告した。薬毒物が出なかったと宇佐見は言ったが、早月が解剖した際に内臓に病的所見はなく、何故脇の下に硬さがあったのかは謎のままだった。転落から30分前の防犯カメラによる映像では礼子が教授室から出てエレベーターで屋上に向かうのだが、そこにきたのは頭痛なのか頭を押さえた彼女だけだった。だが下足痕の歩幅は走っているように途中から広くなっており、追い掛けられたり争ったような物は見つからなかった。第三者と揉めていなければ事故ということになるが、落下シミュレーションの分析では足を滑らせて落ちたとは角度的に考えにくかった。殺人でなく事故でなければ自殺ということになるが、そうなると早月が聞いた声とは矛盾する。だが藤倉甚一刑事部長に報告して事件性が認められないと判断されれば自殺として扱われる可能性が高かった。

屋台的映画館

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