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ゴルゴ13 九竜の首

  • posted at:2017-12-13
  • written by:砂月(すなつき)
ごるごさーてぃーんくーろんのくび
東映(京都撮影所)
配給:東映
製作年:1977年
公開日:1977年9月15日 併映「世界の戦略兵器」
監督:野田幸男
企画:俊藤浩滋 杉本直幸 佐藤雅夫
原作:さいとう・たかを さいとうプロダクション
脚本:中島信昭 松本功
撮影:赤塚滋 勝木勝夫
照明:金子凱美
録音:荒川輝彦
美術:井川徳道
音楽:伊部晴美
編集:市田勇
助監督:土橋亨
記録:森村幸子
装置:吉岡茂一
背景:西村和比古
装飾:白石義明
擬斗:斉藤一之
美粧結髪:東和美粧
衣裳:佐々木常久
演技事務:西秋節生
進行主任:伊藤彰将
協力:嘉倫電影有限公司 嘉倫 黄乗棋 何家駒
ファッショングラス提供:ルソチカ
出演:千葉真一 嘉倫 志穂美悦子 新藤恵美 ジェリー伊藤
アメリカンビスタ カラー 93分

香港のビクトリア湾に男の死体が上がった。捜査に当たった香港警察の主任刑事・スミニーは、これまでの2件と殺しの手口が同じだったことからいずれも同一犯による犯行と推測し署長に報告した。その頃、マイアミでは麻薬シンジケートの代表であるロッキー・ブラウンがクルーザーで男の到着を待っていた。彼が待ち続けていたのは超一流の腕前を持つスナイパーの「ゴルゴ13」だった。ところが時間が近づいても船影が見えないため気を揉んでいると、ゴルゴはアクアラングを背負って水中から現れたのだった。人目を避けるという条件であることからロッキーは海上を選んだのだが、用心深い彼はビルの高層に部下を配置し監視させた。そのことをゴルゴは見抜いており、持ってきた袋から愛用のライフル・アーマライトM16を取り出すと500メートルはあろうかという距離の二人を狙撃した。それを見て震え上がったロッキーは報酬に5万ドルを上乗せをすると言った。

ロッキーの依頼はシンジケートの香港支部長である周雷鋒を暗殺することだった。東南アジアの原産地から集めた麻薬を精製しそれを本部に送ることが周の役目だったが、ひと月前に彼が一部を横流ししているという情報が入った。本部は出頭命令を出したがそれに応じず、更に守りを固めて派遣した3人の殺し屋を返り討ちにしたことから強硬手段に出ることにしたのだ。本部が急いでいる理由は麻薬捜査担当のスミニーが積極的に動き出したからだった。組織は取り締まりに異常なファイトを燃やす彼によって何度も苦い思いをしていた。組織とスミニーの両側から責められれば周は組織を売ってスミニーに命乞いをするはず。そこで彼が意図的に捕まる前に消して欲しいというのだ。ゴルゴが了承したことを確認したロッキーは報酬の10万ドルに5万ドルを加算した金額をスイスの口座に振り込むと約束した。

スミニーは飲食店を中心に大々的な摘発を行い、どの麻薬密売ルートを辿っても同じ人物に行きつくことを突き止めた。その頂点に立つ人物が香港の名士である周雷鋒だった。ビクトリア湾で起きた殺人事件の被疑者である男はアメリカの麻薬組織に属しており、周とアメリカの組織との間で何かが起きていると考えたスミニーはこれが香港から麻薬を一掃するチャンスだと署長に訴えた。だが署長は逮捕に対して二の足を踏んだ。何故なら周は各種の観光事業を経営する実業家であり、確証なく逮捕すれば不起訴となった場合に痛い目に遭うからだ。そこで彼は慎重に捜査をするようにと言うに止めた。その夜、スミニーからの命令を受けた女性潜入捜査官の林玲が周の車を尾行するとサンダル工場に到着した。見張りを倒した林玲が建物に潜り込むと、そこでは麻薬の精製が行われていた。スミニーへの報告をするために車へ戻ろうとしたところ追手に撃たれて動けなくなった。そこで彼女は捕まる前に電波発信機を車の下に投げ入れた。

屋台的映画館
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あしたのジョー2

  • posted at:2017-12-10
  • written by:砂月(すなつき)
あしたのじょーつー
三協映画=ヘラルドエンタープライズ=富士映画=ちば企画
配給:ヘラルドエンタープライズ=富士映画
製作年:1981年
公開日:1981年7月18日
監督:出崎統
制作総指揮:梶原一騎
制作:川野泰彦
プロデューサー:島田十九八
原作:高森朝雄 ちばてつや
脚本:出崎統
作画監督:杉野昭夫
音楽監督:荒木一郎
主題歌:「あしたのジョー2のテーマ 明日への叫び」ジョー山中
・・・:「青春の終章(ピリオド) JOE・・・FOREVER」ジョー山中
美術:小林七郎
撮影:高橋宏固
録音:瀬川徹夫
編集:鶴渕允寿
選曲:太田正一
効果:帆苅幸雄
助監督:竹内啓雄
監修:ちばてつや
制作協力:東京ムービー新社
声の出演:あおい輝彦 藤岡重慶 檀ふみ 岡田真澄 細川俊之
アメリカンビスタ カラー 110分

日本中に衝撃が走ったバンタム級ボクサー・力石徹の死から一年。あの壮絶な試合を行った同じ会場に追悼の10カウントゴングが鳴り響いた。白木財閥の創始者で白木ボクシングジムの名誉会長・白木幹之介は、力石の対戦相手だった矢吹丈(ジョー)が会場にきているのではないかとその姿を目で捜したが、孫娘の葉子はいるはずがないと思っていた。何故ならジョーは力石が死んだ一因が自分にあると思い詰めて消息不明になっていたからだ。だがその数日後、泪橋の下にある丹下拳闘クラブではコーチの丹下段平と門下生のマンモス西が驚きの声を挙げていた。早朝の薄暗いジムに明るい笑顔のジョーがいたからだ。その情報は瞬く間にドヤ街に広がり大騒ぎになった。ジョーが次に向かった先は力石が眠る墓だった。もう減量をする必要はないのだからたっぷり飲めよとミネラルウォーターを墓石にかけると、彼は気持ちを吹っ切ると報告をした。そしてじゃあなと踵を返すとその先には葉子がいた。

復帰後のジョーは破竹の勢いを見せ、5戦5勝をいずれもボディー攻めでKOを奪った。その全ての試合をリングサイドで観戦した葉子は、言葉では言い表せないもののジョーのファイトスタイルに違和感を覚えていた。そこで彼女は会長職を退く幹之介に白木ジムを任せて欲しいと願い出たのだった。その違和感は西も気づいていた。新戦法としてボディー攻めを行うジョーが未だに相手への顔へクリーンヒットさせたことがなかったからだ。そのことを段平に話すと、今はうまく行っているのだからそれ以上口にするなと釘を刺した。

ノンタイトル戦だがバンタム級チャンピオンのタイガー尾崎と戦うことになったことでジョーの気持ちは高揚していた。この試合に勝てば次はタイトル戦に臨むことが出来るからだ。前回同様、簡単に試合が進むと思われたが、尾崎がボディーを徹底的にブロックすることで攻めあぐんだ。痺れを切らした段平の指示で相手のテンプルを狙ったが、力石の姿が脳裏に過り動きが止まった。そこを尾崎に突かれてパンチを食らうと形勢は一気に逆転した。アッパーカットでダウンしたジョーはまさか自分が倒れると思っておらず、立ち上がると反撃を試みたがレフェリーから試合終了のストップが掛かった。それは段平がリングにタオルを投げ込んだからだった。「もうこれ以上やっても無駄だよ」。ジムへ帰るタクシーの中で段平は納得の行かないジョーに現状を説明した。力石のテンプルへのパンチが死へと追いやったという罪の意識が働き、彼は無意識にそこを避けて攻撃を行っていたのだ。力石の存在を吹っ切って戻ってきたつもりだったが、思わぬ弱点が露見したことでジョーはひどくショック受けた。

屋台的映画館

ゴジラ対メガロ

  • posted at:2017-12-07
  • written by:砂月(すなつき)
ごじらたいめがろ
東宝映像
配給:東宝
製作年:1973年
公開日:1973年3月17日 併映「パンダコパンダ 雨ふりサーカス」「飛び出せ! 青春」「ジャングル黒べえ」
監督:福田純
制作:田中友幸
原作:関沢新一
脚本:福田純
撮影:逢沢譲
美術:本多好文
録音:林頴四郎
照明:森本正邦
効果:東宝効果集団
整音:東宝録音センター
音楽:真鍋理一郎
主題歌:「ゴジラとジェットジャガーでパンチ・パンチ・パンチ!」子門真人
演出助手:西川常三郎
編集:池田美千子
現像:東京現像所
制作担当者:篠田啓助
協力:本田技研工業株式会社
特殊技術:中野昭慶
特殊技術・撮影:富岡素敬
特殊技術・美術:青木利郎
特殊技術・光学撮影:宮西武史
特殊技術・操演:小川昭二
特殊技術・合成:三瓶一信
出演:佐々木勝彦 林ゆたか 川瀬裕之 森幹太 富田浩太郎
シネマスコープ カラー 82分

197X年、アリューシャン列島の外れにあるアスカ島で第二回地下核爆発実験が行われたが、その凄まじい破壊力の連鎖は島の崩壊に止まらず太平洋一帯にまで及び、遥か南の怪獣島にまで影響を与えた。その頃、湖に遊びにきていた青年科学者の伊吹吾郎と小学生の弟の六郎、そして吾郎の後輩で駆け出しのレーサーの陣川博は巨大な地震に遭遇した。湖の底に亀裂が生じ六郎が乗るボートが引き込まれそうになったが、博の協力で吾郎は何とか弟を連れ戻すことが出来た。湖水が枯れるという稀な現象を目の当たりにした三人は日が暮れることもあって家路を急いだが、自宅に戻ると鍵が開いていることに六郎が気づいた。不審に思った吾郎が先に入ると部屋から二人の男が飛び出してきたのだった。様子がおかしいことに気づいた博が中を覗くと男の一人がいきなり鈍器で殴りかかり、それをまともに受けた彼は転倒した。その隙に男たちは逃げ出したが、博は瞬間的に何かを掴んでいた。それは背広の赤いボタンだった。気絶している吾郎たちが心配ないことがわかると博は車で追跡した。

吾郎は電子工学の第一人者で奥の部屋では人型ロボットの研究を行っていたが、男たちが部屋を滅茶苦茶に荒らしていたものの、不思議なことに何も盗られていなかったのだ。一方、六郎の部屋は指一本触れていなかった。研究室を片付けていると六郎はファイルの下から奇妙な物を発見した。それは砂のようにサラサラしていた。一方、男たちに巻かれ追跡を止めて帰ってきた博が吾郎にボタンを見せるとその色があの砂の色と酷似していたことがわかった。博は早速、地質研究所に依頼して物質の特定を急いだ。数日後、博が分析結果を持って伊吹邸を訪れると吾郎が制作していたロボットが完成していた。試運転に成功したそのロボットには「ジェットジャガー」という名が与えられた。赤い砂の正体は海底3千キロの地層の物で、同じ砂はタヒチ島から東へ約3千キロのところにあるイースター島で採取することが出来るのだという。だがそのことと部屋が荒らされたことを吾郎は関連付けようとしたが、ますますわからなくなった。

六郎を誘拐した男たちは彼を使って新たに付けられた家のロックを解除させ、再び部屋に押し入った。テーブルの下にはジェットジャガーの製作状況を知るための盗聴器がついており、そのカモフラージュのために部屋を荒らしたのだった。催眠弾で3人を眠らせると、男の一人は無線機で研究室を占領し研究者を捕虜にしたことをシートピアへ報告した。シートピアとは300万年前に海底へ没したレムリア大陸人が築いた帝国のことで、地上人のよる核実験によって一部の国土を失ったことから司令官のアントニオは工作員を地上へ送り込みジェットジャガーの強奪を命じた。そしてそれを帝国の守護神である「メガロ」の攻撃目標への誘導装置として利用しようとしていた。

屋台的映画館

風の武士

  • posted at:2017-12-03
  • written by:砂月(すなつき)
かぜのぶし
東映(京都撮影所)
配給:東映
製作年:1964年
公開日:1964年1月15日 併映「図々しい奴」 
監督:加藤泰
企画:中村有隣 松平乗道
原作:司馬遼太郎
脚本:野上龍雄
撮影:松井鴻
照明:田中憲次
録音:東城絹児郎
美術:川島泰三
音楽:木下忠司
編集:河合勝己
助監督:本田達男
記録:佐久間淑子
装置:温井弘司
装飾:星益雄
美粧:林政信
結髪:妹尾茂子
衣裳:岩逧保
擬斗:谷俊夫
進行主任:青山湯蔵
出演:大川橋蔵 桜町弘子 久保菜穂子 野際陽子 中原早苗
シネマスコープ モノクロ 95分

錬心館の代稽古を務める名張信蔵は兄夫婦の居候。日が高く上るとようやく一日が始まる。その日は一の酉だったことからお参りに料理屋露月のお勢以を誘うか道場主の娘のちのにするか迷っていたが、道場破りの知らせを受けてすぐに支度をした。ところが信蔵と同じく代稽古を務める高力伝次郎が受けて立ち圧倒的な強さで勝負をつけたのだった。たかが小遣い銭稼ぎの浪人の肩を打ち砕くこともないだろうと信蔵が忠告すると、伝次郎は女目当てに道場へ出入りするのは目障りだと言った。険悪な雰囲気に気づいた道場主の平間退耕斎は二人の間に割って入り何とかその場を治めたのだった。

賑わう神社の境内にやってきた信蔵は、退耕斎から助けられたことをきっかけにしてちのを口説き落とそうとしたのだが、もうひとりの方をどうするつもりかと聞かれると二の句が継げなかった。更にそこに現れたお勢以と鉢合わせしたことで言い訳が出来なくなり、ちのは怒って帰ってしまった。お勢以と一緒の時間を過ごすことになったものの空気は気まずく、ご機嫌を伺うために熊手の簪を買ってあげたが小さいと言われる始末。義姉の律から小遣いを貰いそびれたこともあって手持ちが少なかったのだ。それを髪に挿してこっちの方がよく似合うと褒めちぎるとお参りしようと言って誤魔化した。すると旅人がお勢以にぶつかり、落とした簪に血がついていたことから信蔵は追い掛けた。山伏の一行は男を斬りつけると信蔵の姿を見て逃げ出した。その後を追ったが見失い、元の場所に戻ると旅人も姿を消していた。だが大量の血痕が地面に点々と落ちていたため信蔵は跡を辿ることにした。するとその先には退耕斉の屋敷があり、ちのが箒で掃いて血の痕を消そうとしていたのだった。信蔵がいることに気づいたちのは屋敷に入ろうとする彼を必死に止めたが、いくら次男坊と言ってもうちは伊賀者だから門前の小僧よりは鼻が利くんだよと言って戸を開けた。部屋の奥では先程の男が横たわっており、その横には退耕斎がいた。この男を斬ったのは熊野山伏だったと説明すると、見た以上わしの味方になってもらわなきゃならんと退耕斎は言った。そして手付金の一両を渡すと今日見たことを他言せずに立ち去れと命じた。信蔵がいなくなるのを確認すると、退耕斎は男の懐にある包みを取り出し開いた。そこには丹生津姫縁起と書かれた巻物があった。

お勢以は大きな熊手を抱えて露月にやってきた信蔵を見て驚いた。ちょっとした金蔓が見つかったから三の酉のときにはもっと大きいのを買ってやると彼は軽口を叩くと二階へ上がって行った。しばらく煙草を吹かしながらくつろいでいるとお勢以がきたので退耕斎のことをさりげなく尋ねてみた。するとお勢以は退耕斎が町内の犬にまでお辞儀をするほど愛想がいいことと、ちのが養女だと言った。彼女がこの町へきたのは五年前ほどだったとお勢以が言い掛けたとき部屋の外で物音がした。刀の柄に手を掛けて音の方へ向かうと黒装束に身を包んだ退耕斎がいた。

屋台的映画館

高校教師 成熟

  • posted at:2017-11-30
  • written by:砂月(すなつき)
こうこうきょうしせいじゅく
日活
配給:日活
製作年:1985年
公開日:1985年1月15日 併映「団鬼六 緊縛卍責め」「巨大バスト99 Dカップの女」
監督:西村昭五郎
プロデューサー:川崎善広
企画:植木実
脚本:斎藤博
撮影:山崎善弘
美術:金田克美
録音:福島信雅
照明:内田勝成
編集:鈴木晄
選曲:山川繁
助監督:北村武司
色彩計測:佐藤徹
現像:東映化学
制作担当:秋田一郎
出演:赤坂麗 渡辺良子 久我冴子 北見敏之 中田譲治
アメリカンビスタ カラー 73分

東陽学園高校という私立の男子校の国語教師・石間佳代子は生徒たちから常に好奇の目で見られている。ギラギラする彼らの眼差しはまるで仔羊を囲む狼の群れのようだった。校内に染み込む男たちの臭いは反発する佳代子の意思に逆らって体を熱くしていたため、教員室に逃げ込むように入った。そのやり場のない気持ちを調べ物をしていた同僚の正岡悟にぶつけたが、彼は相手にしなかった。その態度に怒った佳代子が帰り支度をしていると悟はうちへ来いよと誘った。佳代子は悟に婚約者らしき人がいることを知っていたが、それを否定したため私と同じねと吐き捨てるように言った。校舎の玄関で靴を履こうとすると誰かの悪戯で中に精液が入れられていた。不快な気分に陥った彼女は真っ直ぐ家へ戻ると風呂場で足を洗ったが、今度は嫌がらせの電話が掛かってきた。いい加減にしなさいと怒鳴って電話を切ると、風呂場のストッキングと玄関の靴をゴミ袋に押し込んで処分することにした。すると再び電話が掛かってきたことでそれを無視した。電話の主は佳代子のことを心配した悟だった。だが何度掛けても繋がらなかったため諦めて麻倉由美の方に掛けた。ところが由美は悟が結婚の意思を明確にしないことで精神的に参っていた。来いよと言われてもどうしていいかわからなくなっていた。

その夜、悟のアパートを訪れた佳代子は抱いて欲しいと言った。悟は彼女がストッキングを穿いていないことを訝しみ強姦されたのかと尋ねた。佳代子は悪戯されたことを告白したがそれ以上のことを明かさずに体を預けた。すると玄関のチャイムが鳴り悟はドアの前に立っていた由美を中に入れた。由美はベッドに座っている佳代子を見てわなわなと震え、付き合っている人がいるならちゃんと言ってくれればよかったのにと声を絞り出すように言った。だが悟は我関せずといった態度で冷蔵庫から取り出した缶ビールをグイッと呷った。結婚願望の強い由美と束縛されたくない悟との会話は平行線をたどり、由美は泣きながら部屋を出て行った。あなたが追いかけてくるのを待っているのよと佳代子から言われ彼女が自殺をするかもしれないと悟は考えた。だが逆上して戻ってこられてはたまらないと玄関の鍵を掛けた。

悟や生徒たちの顔をしばらく見たくなくなった佳代子は休暇を取り、大学時代の同級生の米田しず子を訪ねた。彼女は佳代子の恋人だった邦雄と結婚しており、今は親譲りの旅館を切り盛りしている。隠居状態の邦雄はかつて中学の教師をしていたが、校内暴力に悩み生徒を刺した。事件が裁判にまで発展すると彼はそれを殺意だったことを証言したのだった。生徒を善導するのが教師の仕事だと思っているなら大間違いだと邦雄から言われた佳代子は少しばかり気が楽になった。

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