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男はつらいよ

  • posted at:2020-02-05
  • written by:砂月(すなつき)
おとこはつらいよ
松竹(大船撮影所)
配給:松竹
製作年:1969年
公開日:1969年8月27日 併映「喜劇 深夜族」
監督:山田洋次
制作:上村力
企画:高島幸夫 小林俊一
原作:山田洋次
脚本:山田洋次 森崎東
美術:梅田千代夫
撮影:高羽哲夫
照明:内田喜夫
編集:石井厳
録音:小尾幸魚
調音:松本隆司
音楽:山本直純
監督助手:大嶺俊順
装置:小野里良
進行:池田義徳
制作主任:峰順一
現像:東京現像所
協力:柴又 帝釈天読踊会 川甚 東京きものセンター
出演:渥美清 倍賞千恵子 光本幸子 笠智衆 志村喬
シネマスコープ カラー 91分

全国を渡り歩く香具師の「フーテンの寅」こと車寅次郎。20年前に父親とつまらないことでケンカをし、血が出る程ぶん殴られたことがきっかけで二度と戻るものかと家を出た。とはいうものの花の咲く頃になるといつも故郷のことを思い出すのだ。風の便りで両親や兄が死に、たった一人残された妹だけが達者に生きていることを知っていた。生まれ故郷まできたもののどうしても帰る気になれず江戸川の土手に佇む寅次郎だったが、それでも子供の時分を思い出し柴又帝釈天の参道の方へ歩いて向かうと何やら賑やかな音が聞こえてきた。その日が庚申の祭りであることがとわかると寅次郎は居ても立っても居られなくなり、ねじり鉢巻きを締めると纏を若い衆から受け取り思い切り振り回すのだった。やがて住職の御前様と再会して涙。そして境内で叔母のつねとも再会したことで実家の敷居を跨ぐ決心をした。彼の実家は帝釈天の門前にある団子屋「本家とらや老舗」で、改めてつねや彼女の夫でとらやの6代目の主人である叔父の竜造と挨拶を交わした。だが寅次郎の本当の目的は妹のさくらを一目見ることだった。ところがその日はオリエンタル電器の電子計算機係でキーパンチャーとして働く彼女が残業で遅くなると聞き、それではと土産話に花を咲かせた。するとそこにさくらが帰ってきた。馴れ馴れしく近づいてくる見知らぬ中年男を気味悪がるさくらだったが、やがてそれが長年離れていた兄だとわかると笑顔に変わった。

明くる日、寅次郎が庭を散歩しているとつねの大声が響いた。その日はオリエンタル電器の下請け会社社長子息とさくらの見合いの日だったが、付き添いで行くはずだった竜造が寅次郎の帰宅に浮かれ過ぎて泥酔してしまい二日酔いで動けなくなったのだ。彼女がこの話に乗り気でないことを知った寅次郎は安請け合いしたのだが、場所は高級ホテル。不作法な寅次郎は調子に乗ってしゃべり続けるうちに酔いが回り、自分とさくらが腹違いの兄妹であること、酔っ払って芸者に産ませた子だからお前はバカだと事あるごとに女道楽の父親から言われていたことなどを話したことで場はしらけた。さくらの助けがなければ歩けないほど泥酔して帰宅した寅次郎は、自分の手柄で縁談は成功したと確信していた。ところが翌日、破談になったことを竜造とつねから聞かされその原因がお前だと言われた寅次郎は自棄になり暴れた。すると竜造は、このザマなら死んでいた方がマシだったとお前の親父は草葉の陰できっと泣いているだろうと言った。その言葉が堪えた寅次郎は夜が明けると置手紙をして出て行った。

屋台的映画館
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おいら女蛮

  • posted at:2020-01-16
  • written by:砂月(すなつき)
おいらすけばん
キングレコード
配給:キングレコード
製作年:2006年
公開日:2006年2月4日
監督:井口昇
プロデューサー:山口幸彦 竹村正明 山田宏幸
原作:永井豪
脚本:井口昇
撮影監督:長野泰隆
照明担当:大久保礼司
録音:山田宏幸
音楽:石井雅子
特殊美術:西村喜廣
美術:井上心平
ヘアメイク:鷲野早苗
助監督:井上雄介
制作:ジャンクフィルム
制作協力:サムシングクリエイション
出演:亜紗美 桃瀬えみる 松中沙織 伊東静香 美羽
アメリカンビスタ カラー 61分

産まれたときから女のような顔と声だったことから、学校の奴らからは舐められ馬鹿にされる毎日だった女蛮子(すけ・ばんじ)。男らしくなるように努力し、嫌いな顔をそれらしくなるように自らボコボコになるまで殴り続けたが、何故かいつまでもきれいなままだった。何としてでも自分を変えたい蛮子は行く先々の高校で暴力事件を起こして退学を繰り返し、ついには通える学校がなくなってしまった。彼は元暴走族の父・蛮角との二人暮らしだったが、見かけに寄らず息子思いの蛮角はある計画を思いついた。それは蛮子にセーラー服を着せて女子高に通わせることだった。

無事に儀亜留(ぎゃる)学園に入学することが出来た蛮子だったが、肌に合わない世界にとても苦労した。そんな中、彼に親しく話し掛けてきたのは同じクラスの美人お嬢様・市持子だった。彼女にとって蛮子のようなごっつくて乱暴だが優しい女の子と友達になるのが夢で、ついにそれが実現したのだ。持子はある忠告をした。平和のように見える学園だが裏で牛耳る大番長がいることを。蛮子はそれを笑い飛ばしたが、持子は彼が目をつけられないよう女の子らしくなるレッスンを受けさせることにした。女の子に一番大事な物、それは恥じらいだった。持子が新しく入った部活は「恥じらい部」で、そこでは女の子らしさの作法を身につけることが出来るのだ。学年ごとにレベルが上がり、2年生では人に見られることで羞恥心を高めるトレーニングを、そして3年生では上級者でないと恥ずかし過ぎて気を失ってしまう程の地獄のトレーニングが行われるのだ。だがその様子を見てくだらないと帰ろうとする蛮子を引き留めたのは部長の礼奈宇カン子だった。恥じらい部部長とは仮の姿。真の姿はパンストで学園を支配するスケバングループ・パンス党の番長なのだ。持子が言っていた大番長がカン子のことであることがわかると蛮子は勝負を挑むが、カン子の必殺技・恐怖のカンカン踊り(フレンチカンカンをベースにした連続ハイキック)に手を焼いた。ところが蹴りを受け続けるうちに相手の間合いが読めるようになり、容易に避けることが出来るようになった。そしてカン子が止めの必殺パンスト落としを繰り出したとき、蛮子は相手の蹴りを受け止めると無防備になった急所に一撃を食らわせたのだった。この勝利以後、蛮子にモテ期が到来した。カン子とその手下が彼の強さにゾッコンになる一方で、持子は蛮子の心が自分から離れて行ってしまうのではないかと気が気ではなかった。

屋台的映画館

おこげ

  • posted at:2019-11-07
  • written by:砂月(すなつき)
おこげ
イントグループ映画製作委員会
配給:東京テアトル
製作年:1992年
公開日:1992年10月10日
監督:中島丈博
制作:中島丈博
企画協力:山下健一郎
プロデューサー:高澤吉紀 諸美里雅史
制作管理:沼尾鈞
原作:中島丈博
脚本:中島丈博
音楽プロデューサー:有吉博
音楽:EDISON
主題歌:「黄昏を越えて」白井貴子
挿入歌:「アムール命の炎よ」ドーリー
撮影:羽方義昌
照明:渡辺康
録音:井家眞紀夫
調音:松本隆司
美術:猪俣邦弘
助監督:高坂勉
編集:後藤彦治
制作担当:大堀誠
キャスティング:木村智生
記録:君塚みね子
制作協力:株式会社大船撮影所 株式会社フリーマン
出演:清水美砂 村田雄浩 中原丈雄 深沢敦 竹田高利
アメリカンビスタ カラー 120分

声優の諸橋小夜子は声優仲間の家族たちとともに今まで行ったことがない海岸へ海水浴に出掛けた。レジャーシートを広げてくつろごうとしたのだが、何だか様子が違うことに気づいた。きわどいビキニパンツやふんどし姿、中にはオールヌードの男たちがいちゃついているのだ。そこはゲイたちの間で人気のあるハッテン場で、そうとは知らずに踏み込んだのだ。同僚たちは彼らを毛嫌いしたが、小夜子はそういった気持ちになれずその中の一組のカップルに美しさを感じたのだった。

小夜子が気になっていたカップルは、サラリーマンで妻帯者の寺崎栃彦と自営業で独身の吉野剛だった。ある夜、栃彦は剛のアパートで一夜を過ごすことになったが、突然玄関のチャイムが鳴った。誰かと思い剛がドアを開けると、そこに立っていたのは母親の季野枝だった。彼女は剛の兄・搭一の家に同居しているが、嫁と姑の関係がこじれてたまらずに飛び出してきたのだった。止まらない愚痴に戸惑う剛だったが、冷静になって季野枝がこれからずっと居座ることを考えると血の気が引いた。まず奥の部屋にいる栃彦のことをどう説明しようかと。自分がゲイであることは関係者以外に公言しておらず、ましてや母親に知られるなんて以ての外だ。そんなことを考えている間に季野枝が襖を開けてしまい、終電に乗り遅れた年上の友人を泊めたことにして何とかその場を取り繕った。
 
搭一から押しつけられる形で季野枝と同居することになった剛は栃彦と外でしか会うことが出来なくなった。ある夜、ゲイ仲間の露木がバーテンダーを務めるゲイバーで二人が飲んでいると、一人の女性が声を掛けてきた。それは海水浴の海岸で剛たちのキスシーンを目撃した小夜子だった。友達にこの店へ連れてきてもらった彼女は偶然二人を見掛けたのだ。剛たちの馴れ初めを聞いた小夜子はその内容に興味を持ち、友達を放置するほど興奮した。ゲイに対する偏見を持たない彼女を興味深げに観察していた露木は「あなたってやっぱりおこげなんだ」と言った。「おこげ」とは「おかま」と仲良しの女、つまりと「お釜」の底にくっつく「お焦げ」の洒落だった。今夜泊まるホテルを二人が探していることを知った小夜子はうちにいらっしゃいよと楽し気に言った。

屋台的映画館

お嬢さん乾杯

  • posted at:2018-08-19
  • written by:砂月(すなつき)
おじょうさんかんぱい
松竹(大船撮影所)
配給:松竹
製作年:1949年
公開日:1949年3月13日
監督:木下恵介
制作:小出孝
脚本:新藤兼人
撮影:楠田浩之
美術:小島基司
音楽:木下忠司
照明:豊島良三
録音:佐々木秀孝
調音:大野久男
編集:杉原よ志 大沢静子
現像:中原義雄
焼付:中村興一
装置:小林孝正
装飾:守谷節太郎
衣裳:鈴木文次郎
結髪:増淵いよの
床山:吉沢金五郎
スチール:小尾健彦
擬音:斎藤六三郎
撮影事務:山下義一郎
進行担当:渡辺大
賛助:八洲自動車株式会社
特別出演:大日本拳闘協会
特別出演:市村襄次夫妻(ガルデニアサークル)
主題歌:「お嬢さん乾杯」灰田勝彦
・・・:「バラを貴女に」灰田勝彦 若原弓子
出演:佐野周二 原節子 青山杉作 藤間房子 永田靖
スタンダード モノクロ 89分

ある日、自動車修理工の石津圭三のもとに得意先の佐藤専務が訪れた。その理由は車のタイヤがパンクしたときに彼のことを思い出したからだ。話の内容は工場を構えながらも独身生活を長らく送る圭三の縁談で、早速写真を見せると最初は拒みながらも幾分興味を持つようになった。見合いの相手は専務の恩人の令嬢・池田泰子で、家柄は立派だし学習院大卒と教養も申し分なかった。だがそれを聞いた途端、圭三は提灯に釣り鐘だと感じ拒んだ。そこで専務は会うだけでもどうかと薦めたが圭三にはその気がなかった。するとしつこくつきまとい身分違いなどこのご時世に流行らないと説得を続けると、絶対に断る気でいる圭三は条件として見合いの場所をいつも昼食で使うスパローというバーに指定した。嫌なら止めると言われた専務は渋々了承し、翌日の正午に行うことに決めた。

落ち着かない圭三はいつもの時間よりも早くスパローに向かい、マダムにこれからここで起こることを説明した。すると彼女は興味を抱いたが、組合の総会に出掛けなければならず成り行きを見届けることが出来ないことを残念がった。やがて時計の針が正午を差すと圭三は落ち着かなくなり、窓の下に車が停まるとグラスのビールをグイッと呷った。そして店に入ってきた専務に断りを言ったが後の祭り。仕方なく覚悟を決めた圭三だったが、泰子を見た途端、体が硬直した。「天上の美女」と逢い雷に打たれたような衝撃を受けた圭三は尚更自分とは住んでいる世界が違うと考えるようになった。部屋に戻ると五郎に心の内を打ち明けてたが気楽な弟は結婚しちゃえよと無責任なことを言った。やがて泰子を送り届けた専務が様子見にきて気持ちを聞いたが、煮え切らないため先方からの返事よりも自分から申し出るべきだとアドバイスした。だが圭三はダメに違いないと決めつけた。それからしばらくして専務からの電話で先方から承諾を得たことを知った圭三は天にも昇る気持ちになり、その喜びを分かち合うために同じ工場で働く五郎をバイクで迎えに行くと後ろに乗せて突っ走った。スパローに到着し五郎が承諾のことを報告するとマダムや客たちが圭三を祝福した。だが彼にはまだ解せないことがあった。何故自分なのかと。するとマダムがあんたは男の中でも上玉だとおだて五郎もそれに乗っかった。それを聞いた圭三はあっさりと心変わりした。

翌日、正装に身を包んだ圭三は池田家を訪問した。泰子から家族を紹介され畏まる圭三だったが、二人きりになると彼女は家の事情について話し始めた。その詳細をスパローにいる専務に尋ねると、泰子の父親が終戦直後の詐欺事件に巻き込まれて服役していることを知った。邸は抵当に入っておりその期限は三か月後に迫っているのだ。今回の縁談が金絡みだとわかり、他にも隠し事があって圭三は失望したが、泰子が心から結婚してくれる気持ちがあるのなら援助してもいいと専務に言った。二人きりで話して以来、彼女へ思いが一層強くなったからだ。

屋台的映画館

俺の血が騒ぐ

  • posted at:2018-07-17
  • written by:砂月(すなつき)
おれのちがさわぐ
日活
配給:日活
製作年:1961年
公開日:1961年1月9日 併映「刑事物語 ジャズは狂っちゃいねえ」
監督:山崎徳次郎
企画:岩井金男
原案:山崎忠昭
脚本:池田一朗 長谷部安春 加藤新二
撮影:姫田真佐久
照明:岩木保夫
録音:橋本文雄
美術:木村威夫
編集:鈴木晄
助監督:鍛冶昇
特殊技術:天羽四郎
色彩計測:安藤庄平
現像:東洋現像所
製作主任:松吉信幸
音楽:山本直純
主題歌:「風は海から吹いて来る」赤木圭一郎
・・・:「俺の血が騒ぐ」赤木圭一郎
技斗:高瀬将敏
出演:赤木圭一郎 笹森礼子 沢本忠雄 阿部徹 小沢栄太郎
シネマスコープ カラー 86分

商船学校の練習船「海洋丸」が国籍不明の貨物船を発見した。漂流しているような進み方をしているため無電で呼びかけたが応答はなく、人影も見えないことから直接乗り込んで調査することになった。教官とともに行動する訓練生は船内を捜索したが乗組員は見つからず、ブリッジに上るとその船の船長と背広の男の死体が横たわっていた。背広の男の傍に拳銃が転がっていたことで只事ではないと考えた教官は練習船に発光信号で船内の様子を伝え、帰船命令が出ると引き揚げることにしたのだが、訓練生の笠原明の姿が見当たらず船内中を捜した。その際ブリッジにあったはずの二つの死体が消えており、明は機関室付近で発見された。教官が帰船し船長に報告を行っていると轟音が空気を震わせた。貨物船は突如爆発を起こし海へ沈んで行ったのだった。

長い航海を終えて日本に戻ってきた笠原邦夫を迎えたのは弟の明と邦夫の許婚の宮沢節子だった。邦夫の父親は麻薬密売事件に巻き込まれて殺された。警察は彼を容疑者の一人としてピックアップし麻薬密売人同士の仲間割れ事件として処理したが、真相がわからないまま既に2年が経過していた。だが邦夫は父を無実だと信じており、殺害に使われた拳銃と同じリボルバー38口径をシンガポールで手に入れたことでいつかそれで犯人に復讐しようと考えていたのだった。父親の死後、30年間勤め上げた会社からは退職金を支給しない程に冷遇され、邦夫たちは世間から冷たい目で見られる辛い日々を過ごしたのだ。そんな彼らを叔父に当たる船医の宮沢浩平が引き取り節子と差をつけないように暮らしたが、邦夫は自らの計画を実行するために商船学校を辞め明を残して船乗りになったのだった。

その夜、浩平の妻・光枝が作った手料理に舌鼓を打つ邦夫だったが、いくら待っても明が帰ってこないことを不審に思い節子から彼が一番親しくしている友人の名前を聞き出した。高校時代によく家に遊びにきていた布川という同級生の下宿を訪ね、バー・エルムに入り浸っているという情報を得た邦夫は早速そこへ向かった。明を無理に連れて帰ろうとする邦夫を止めたのは布川で、あなたは僕らの絶望感はわからないんだと言った。こいつまで巻き込まないでくれと邦夫が言い返すと面倒なことになりたくない明は店を出て行こうとした。するとトラブル好きな客がケンカを売ってきたことで店内は大騒動になった。そこに現れたのは健次という常連の客で、邦夫とともに悪漢たちを叩きのめしたのだった。この傷害事件は会社にも知られることになり、翌日呼び出しを受けた彼はひと月の間、船員手帳を没収された。

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