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男はつらいよ 寅次郎の縁談

  • posted at:2021-12-24
  • written by:砂月(すなつき)
おとこはつらいよとらじろうのえんだん
松竹
配給:松竹
製作年:1993年
公開日:1993年12月25日 併映「釣りバカ日誌6」
監督:山田洋次
製作:櫻井洋三
プロデューサー:丸山富之 島津清
企画:小林俊一
原作:山田洋次
脚本:山田洋次 朝間義隆
音楽:山本直純
美術:出川三男 横山豊
撮影:池谷秀行
照明:野田正博
編集:石井巌
録音:鈴木功
調音:松本隆司
スチール:金田正
進行:副田稔
製作担当:峰順一
装置:森篤信
装飾:露木幸次
美粧:宮沢兼子
衣裳:松竹衣裳
振付:灰原明彦
現像:東京現像所
撮影機材:パナビジョン
監督助手:阿部勉
撮影助手:近森正史
録音助手:原田真一
照明助手:青本隆司
編集助手:石島一秀
美術助手:加藤史子
協力:香川県
撮影協力:栃木県烏山町 全日空 柴又 神明会
撮影監督:高羽哲夫
主題歌:「男はつらいよ」渥美清
出演:渥美清 倍賞千恵子 吉岡秀隆 下條正巳 三崎千恵子
シネマスコープ カラー 104分

大学生の諏訪満男は卒業を翌年に控えながらも不況のあおりを受けて未だに就職先が決まっていなかった。30を超える会社の面接を受けても中々良い返事を貰えず焦っていたが、心中穏やかでないのは母親のさくらも同じだった。父・博の兄から紹介してもらった広告代理店からもいい返事をもらえず落ち込んだ満男は自分自身に嫌気がさし家を飛び出した。行く当てのない彼は寝台列車に乗りとりあえず終点の高松まで行くことにした。

久しぶりに生まれ故郷の葛飾柴又に帰ってきた車寅次郎がくるま菓子舗を訪ねると、妹のさくらが浮かない顔をしているのが気になった。その理由を尋ねるとどうやら就職活動がうまくいかない満男が博とケンカをして家出をしたらしい。子供じゃないんだからたかだか1週間程度で騒ぐんじゃないと寅次郎が言うと、叔母のつねが首を突っ込みお前が帰らない20年の間どれだけ心配したことかと説教した。寅次郎は面白くねえなとぼやきながら手元の荷物をいじっていたが、それが先程配達員から受け取った満男からの小包だと気づくと早速開けた。中にはままかりの酢漬けと手紙が入っており、香川県の琴島で元気にしていることがわかると寅次郎はほら見ろ何も心配することはないんだと誇らしげに言った。だがさくらと博は口論を始めたため、その場を収めるために満男を連れ戻す約束した。

満男は人口の少ない高齢者ばかりの琴島で貴重な労働力となっていた。最初は一日、二日ばかり泊まって帰る気晴らし旅行のつもりだったが、地元の人たちが親切にしてくれたお礼のつもりで花畑に肥やしを担ぐ仕事を手伝ったことを喜ばれそのまま居ついてしまったのだ。満男は初めて頼られることに喜びを感じていたが、帰らない本当の理由は看護師の上田亜矢に恋をしたからだった。二人が楽しそうに話しながら歩いていると、小さな島だけにすぐに寅次郎に見つかった。説得に応じないことがわかると寅次郎は満男が住み込む家に泊まることにしたが、病気で療養している葉子に一目惚れした。

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男はつらいよ 寅次郎の青春

  • posted at:2021-12-16
  • written by:砂月(すなつき)
おとこはつらいよとらじろうのせいしゅん
松竹
配給:松竹
製作年:1992年
公開日:1992年12月26日 併映「釣りバカ日誌5」
監督:山田洋次
製作:中川滋弘
プロデューサー:島津清 深澤宏
企画:小林俊一
原作:山田洋次
脚本:山田洋次 朝間義隆
撮影:高羽哲夫 花田三史
音楽:山本直純
美術:出川三男
照明:青木好文
編集:石井巌
録音:鈴木功
調音:松本隆司
スチール:金田正
進行:副田稔
製作担当:峰順一
装置:森篤信
装飾:露木幸次
美粧:宮沢兼子
衣裳:松竹衣裳
現像:東京現像所
監督助手:阿部勉
撮影助手:池谷秀行
録音助手:原田真一
照明助手:藤田繁夫
編集助手:渡辺松男
美術助手:菅沼史子
語り:神田山裕
ステディカムオペレーター:佐光朗
理髪指導:小泉信二
擬斗:インフィニティプロモーション
撮影機材:パナビジョン
協力:宮崎県 日南市
撮影協力:柴又 神明会 全日空
主題歌:「男はつらいよ」渥美清
出演:渥美清 倍賞千恵子 風吹ジュン 下條正巳 三崎千恵子
シネマスコープ カラー 107分

今夜は中秋の名月。諏訪家の一人息子の満男は両親にあることを打ち明けようと朝からソワソワしていた。彼が恋心を抱く及川泉は4月から都内のレコード店で働くようになり、以前よりも会う機会が多くなったが家に連れてくることはあまりなかった。そこで翌日が店休日ということに託けて彼女を呼ぼうと考えたのだが恥ずかしくて中々言い出せずにいたのだ。感づいた母親のさくらが促すと、満男は家に呼んでもいいでしょうかとしおらしげに言った。父親の博はそれを見て静かに笑った。その夜、諏訪家の食卓は久しぶりににぎやかになった。話題は泉の仕事の話になり、彼女は突然思い出し笑いをすると店内で起きた出来事を話し始めた。中年男がやってきて歌手もタイトルもわからない歌を探して欲しいと言ったが、困った泉はそれでは探しようがないと断った。するとその男は大声で歌い始め、調子に乗って2番まで歌ったのだという。曲名がわかり品物を渡すと男は5千円札を出して「釣りはいらねえよ」と言ったというのだ。それを聞いた満男は、世の中には伯父さんみたいな人がいるんだねと言った。その頃、車寅次郎は宮崎県の油津にいた。ちょっとしたきっかけで知り合った理髪店の女店主・蝶子に散髪をしてもらった寅次郎は再び旅に出ようとするが、突然の大雨に見舞われ雨宿りをすることにした。軒先を借りるつもりが夕食をご馳走になり、いつの間にか一晩泊まることになった。寅次郎は彼女の15歳年下の弟・竜介を含めた3人で飲み明かした。

泉は友人の結婚式に出席するために有給休暇を取り飛行機で宮崎に向かった。式が終わると飫肥城を観光することにしたのだが、そこで寅次郎とバッタリ出会った。久々の再会に二人は喜んだが、泉は寅次郎が蝶子とデート中だとわかると気を遣って立ち去ろうとした。すると慌てた寅次郎は階段で足を挫き動けなくなった。寅次郎は救急車で病院に運ばれ、泉はそのことを報告するためにくるま菓子舗に電話を掛けた。受話器を取った満男は寅次郎が危篤だと大騒ぎし、噂は忽ち柴又中に広がった。諏訪家を代表して満男が宮崎に向かうことになったが、冷静になった博は満男の目的が寅次郎ではなく泉の方だったのではないかと思い直した。だが引き留めようにも満男はもう飛行機に乗った後だった。

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男はつらいよ 寅次郎の告白

  • posted at:2021-12-08
  • written by:砂月(すなつき)
おとこはつらいよとらじろうのこくはく
松竹
配給:松竹
製作年:1991年
公開日:1991年12月23日 併映「釣りバカ日誌4」
監督:山田洋次
総指揮:奥山和由
製作:島津清
プロデューサー:深澤宏
企画:小林俊一
原作:山田洋次
脚本:山田洋次 朝間義隆
撮影:高羽哲夫 花田三史
音楽:山本直純
美術:出川三男
照明:青木好文
編集:石井巌
録音:鈴木功
調音:松本隆司
スチール:金田正
進行:副田稔
製作担当:峰順一
装置:森篤信
装飾:露木幸次
美粧:宮沢兼子
衣裳:松竹衣裳
現像:東京現像所
撮影機材:パナビジョン
監督助手:阿部勉
撮影助手:池谷秀行
録音助手:原田真一
照明助手:藤田繁夫
編集助手:渡辺松男
美術助手:菅沼史子
ステディカムオペレーター:佐光朗
協力:鳥取県 鳥取市
製作協力:柴又 神明会 岐阜県蛭川村 大船撮影所
主題歌:「男はつらいよ」渥美清
出演:渥美清 倍賞千恵子 吉田日出子 夏木マリ 下條正巳
シネマスコープ カラー 112分

小学校の萩の花が真っ白に咲いた秋のある日、諏訪家の一人息子の満男は朝からソワソワしていた。高校時代の後輩の及川泉が名古屋からやってくるのだ。泉は大学進学を考えていたが、母子家庭で家計が苦しいこともあり就職することに決めた。そしてブラスバンド部に所属している関係で音楽の大間先生から銀座の楽器店を紹介され、その店を訪問することが今回の目的なのだ。彼女のことで頭がいっぱいの満男は授業もうわの空。友人からのコンパも断って時間が過ぎるのをひたすら待った。同じ頃、くるま菓子舗には印刷工場の社長・桂梅太郎が小休止にきた。昔と違って仕事がくるようになったが、肝心の人出が足らずに困っていた。大企業が定年延長を打ち出したことでそのしわ寄せは中小企業にまで及び、経験者を雇い入れることは難しくなった。愚痴を並べる梅太郎に竜造は死ぬまで大企業をのろい続けるがいいと嫌味を言い、つねはだったら思い切って寅ちゃんを雇ったらいいと言った。悪い冗談にも程があると腹を立てて出て行こうとした梅太郎だったが、向かいの女性店員と寅次郎が話し込んでいる姿を見て思わず息が止まった。市川に行く途中で立ち寄った寅次郎も人手不足で悩んでいた。彼が必要としているのは妹のさくらではなく商売の偽客(サクラ)だった。それを知った竜造たちは呆れ、梅太郎はため息をついた。午前の授業を終えると満男は真っ先に東京駅へ向かい新幹線できた泉を迎えた。ぶらぶらと街を歩き、団子屋に着いたときはもう陽が傾いていた。車家で囲む夕食は泉にとってこの上ない幸せだった。

翌日、泉は東京の街に不慣れなこともあり会社まで満男についてきてもらうことにした。担当の吉村と喫茶店で話すことになったが高卒の場合は学校推薦でしか受け付けていないと言われ、ショックを受けた泉は沈んだ心のまま名古屋へ帰って行った。どうすることも出来ずにただ見送るしかなかった満男はその日の出来事を両親に打ち明け、自分の無力さを悔いた。その夜、自分の態度が満男を傷つけたのではないかと心配した泉は電話を掛けたが、その時に母・礼子がクラブの客である北野という男を連れて帰ってきたため急いで部屋に籠ったのだった。泉が一刻も早く名古屋から離れたい理由はそこにあった。

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男はつらいよ 寅次郎の休日

  • posted at:2021-11-30
  • written by:砂月(すなつき)
おとこはつらいよとらじろうのきゅうじつ
松竹
配給:松竹
製作年:1990年
公開日:1990年12月22日 併映「釣りバカ日誌3」
監督:山田洋次
製作:内藤誠
プロデューサー:島津清
企画:小林俊一
原作:山田洋次
脚本:山田洋次 朝間義隆
撮影:高羽哲夫
美術:出川三男
編集:石井巌
音楽:山本直純
録音:鈴木功
調音:松本隆司
照明:青木好文
スチール:金田正
進行:副田稔
プロデューサー補:深澤宏
装置:森篤信
装飾:露木幸次
美粧:宮沢兼子
衣裳:松竹衣裳
現像:東京現像所
撮影機材:パナビジョン
製作担当:峰順一
協力:大分県日田市
宣伝協力:郵政省貯金局
撮影協力:柴又 神明会
主題歌:「男はつらいよ」渥美清
出演:渥美清 倍賞千恵子 夏木マリ 吉岡秀隆 下條正巳
シネマスコープ カラー 116分

大学生となって半年が過ぎた頃、諏訪満男は母・さくらにアパート暮らしがしたいと言った。頑固な父・博は電車で通学しろと言うが、2時間も満員電車の中にいると八王子に着いたときにはもうへとへとになっているのだ。バイクなら1時間で済むが、危険だからと博はそれを許さなかった。自分の家から通えることが地方からきた人より幸せだと考えなさいとさくらが言うと、満男は東京に家がある人だって大学の近くにアパートを借りて住んでいると口答えした。くるま菓子舗でさくらがそのことを叔母のつねと話していると、独り立ちしたい年頃なんだろうと叔父の竜造が口を出した。そして甥の寅次郎は数えで15歳のときだからおかしくないと言うと、あれは独り立ちしたんじゃなくて家を追い出されただけじゃないかとつねは反論した。するとそこに問題児だった男から電話が掛かってきた。寅次郎は、今は秋祭りの季節だから稼いだ後に気が向いたら寄るよと言った。

翌日、名古屋に住む満男の初恋の相手の及川泉が突然訪ねてきた。離婚した父・一男に会いたくなり東京へきたのだが、会社が定休日だったため満男やさくらの顔を見たくなり団子屋を訪ねたのだ。さくらは昼ご飯を食べるために泉を連れて自宅に帰った。その頃、満男は大学で授業を受けていたが頭の中はアパート探しのことでいっぱいだった。口論の末に激怒した博から出て行けと言われたため、一刻も早く家を出たいと考えていたのだ。友人と不動産屋回りをして好条件の物件を見つけた満男は契約を済ますと引っ越し用の軽トラックを借りて自宅に戻った。泉がいることに驚いた満男は彼女が一晩泊まることを知り、急遽引っ越しを中止したのだった。

前年の5月に泉の両親が離婚し母・礼子とともに名古屋へ居を移したが、その原因は父親の不倫だった。泉はもう一度考え直して欲しいと願ったが、裏切った男なんて許せないと礼子が考えていたため、自分が何とかしなければならないと思い上京したのだ。久しぶりに皆でテーブルを囲む諏訪家の夕食はしんみりしたムードになり、どうアドバイスしていいかわからなかった。すると満男がこんな時に伯父さんがいればうまい答えを出してくれるのにとつぶやいた。

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男はつらいよ ぼくの伯父さん

  • posted at:2021-11-21
  • written by:砂月(すなつき)
おとこはつらいよぼくのおじさん
松竹
配給:松竹
製作年:1989年
公開日:1989年12月27日 併映「釣りバカ日誌2」
監督:山田洋次
製作:内藤誠
プロデューサー:島津清
企画:小林俊一
原作:山田洋次
脚本:山田洋次 朝間義隆
撮影:高羽哲夫
美術:出川三男
音楽:山本直純
録音:鈴木功
調音:松本隆司
照明:青木好文
編集:石井巌
スチール:金田正
進行:副田稔
監督助手:五十嵐敬司
装置:森篤信
装飾:露木幸次
美粧:宮沢兼子
衣裳:松竹衣裳
現像:東京現像所
撮影機材:パナビジョン
製作担当:峰順一
協力:佐賀県 佐賀県観光協会
撮影協力:シネマ倶楽部富士 柴又 神明会 本田技研工業(株)
主題歌:「男はつらいよ」渥美清
出演:渥美清 倍賞千恵子 檀ふみ 吉岡秀隆 下條正巳
シネマスコープ カラー 106分

浪人生活を送る諏訪満男は時折、伯父の車寅次郎のことを考える。生まれつき人に親切だが少々押しつけがましく、しかも気が短いからその親切が仇になって最後には大ゲンカになったりする。いつも人の世話ばかり焼いていて世間では変人扱いされているが、近頃そんな寅次郎に魅力を感じていた。

予備校通いが半年も過ぎると満男は家庭であまり話さなくなり、月日とともに言葉遣いが荒くなってきた。母・さくらはその変化に胸を痛めていたが、別のことで気になることがあった。それは満男が恋をしているのではないかと感じたからだ。及川泉という人物から度々手紙が届くことから卒業アルバムを調べてみると、どうやらブラスバンド部の後輩だったらしい。そのことを伝えると俺のプライバシーに干渉するなと満男は真っ赤な顔をして怒り出したのだった。困ったさくらは夫の博に相談するが、仕事で疲れているんだと言って関心を持たなかった。部屋に籠った満男は早速手紙の封を切った。母子家庭の泉は転校して名古屋に住んでいるが、母親がスナックに勤めるようになり夕食を一緒に取ることがなくなったことを寂しく思っていると書いてあった。満男は身近に両親がいて当たり前に食卓を囲めることを改めてありがたく思った。

茨城県を旅していた寅次郎は久しぶりに生まれ故郷である葛飾柴又に帰ってきた。団子屋にはおじちゃん、おばちゃん、そしてさくらの顔があり、いつ帰ってきても何も変わっていないことが彼の心に安らぎを与えた。そんな寅次郎の一番の関心事は満男だった。いつもイライラして気が晴れないようださくらがこぼすと、あいつだって悩んでいるのだから仕方がないと満男を庇った。そして何か人に言えない悩み事を抱えているのではないかと考えた寅次郎は相談に乗ることにした。夕方になり満男が予備校から帰ってくると馴染みのどじょう鍋屋に連れ出し、勉強が手につかない原因が恋愛の悩みであることがわかると指南した。二人は夜遅く帰ってきたが、未成年である満男に酒を飲ませたことを知った博は寅次郎と大ゲンカをした。翌朝、自分のやり方が間違っていたことを反省した寅次郎は静かに旅に出た。

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