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濡れた荒野を走れ

  • posted at:2017-07-24
  • written by:砂月(すなつき)
ぬれたこうやをはしれ
日活
配給:日活
製作年:1973年
公開日:1973年6月23日 併映「外人妻」「怨歌情死考 傷だらけの花弁」
監督:澤田幸弘
プロデューサー:伊地知啓
脚本:長谷川和彦
撮影:山崎善弘
美術:菊川芳江
録音:木村鍈二
照明:新川真
編集:井上親弥
音楽:多摩零
助監督:八巻晶彦
色彩計測:鈴木耕一
現像:東洋現像所
制作担当者:服部紹男
出演:地井武男 井上博一 高橋明 大山節子 しまさより
アメリカンビスタ カラー 73分

ベトナム戦争によって傷ついた人々を救うべく救済募金が街頭で行われていたが、鋭い目つきでその様子を窺う男たちがいた。その夜、募金活動を中心となって行っていた教会に4人の覆面の男たちが押し入った。リーダー格の男はテーブルに置いてあった帳簿に「金」とペンで書いて220万程集まったと見られる募金を要求したが、太田黒牧師はその在り処を口にはしなかった。覆面の1人が牧師の娘を押し倒し強姦をし始めても、割った灰皿の破片を喉元に突きつけられても牧師はひと言もしゃべろうとしなかったが、彼のズボンのポケットに金庫の鍵があることをついに突き止めたのだった。やめろと懇願する牧師の頭を花瓶で殴って黙らせると男たちは開いた金庫から札束を掴み出し、逃げた。牧師の通報で事件現場に現れたのは、先程までこの部屋にいた4人だった。彼らは募金を奪ったあと路上に停めていたパトカーに戻り制服に着替えた。男たちは警察官なのだ。刑事の原田五郎が牧師から事情を聞いている間に二人の警官が証拠となりそうな物を全て片付けて隠蔽工作を行った。

署に戻った原田に面倒なことが起こったと署長が声を掛けた。郊外にある相模精神病院で原因不明の火事が起こり、8人の入院患者が焼死体で見つかった。その中に撲殺されたと思われる変死体がひとつ紛れていたが、その死亡推定時刻は失火の5時間前だった。8体のいずれも署長が問題視している中村という人物ではないことが確認されており、彼が騒動に乗じて脱走したのではないかと考えていたのだ。中村は原田の元上司に当たる警官だったが、車に撥ねられて頭を打ち記憶喪失と色情狂の症状が出た。だが今回の脱走で組織から抜け出すための芝居を打っていたのではないかと考え直した署長は原田と彼の同僚の加藤に正当防衛での射殺を命じた。中村の足取りを追うために原田たちが最初に向かったのは彼のアパートだった。妻の恭子に原田は事の一部始終を話したが連絡はまだなく、部屋の中に中村の姿はなかった。その頃、相模駅の公衆便所で若い娘が殺された。現場へ急行した原田たちが死体を検分したところまだ殺されて間もないことがわかった。その時、大原駅へ向かう列車が間もなく発車するという駅のアナウンスが流れ、犯人がその列車に乗って逃げるに違いないと考えるとホームへ向かった。予想は的中し中村の姿が車内にあることを確認したが、列車はベルとともに発車した。原田たちは落胆する間もなく車に戻ると列車を追い掛けた。

屋台的映画館
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濡れ髪牡丹

  • posted at:2015-11-24
  • written by:砂月(すなつき)

ぬれがみぼたん
大映(京都撮影所)
配給:大映
製作年:1961年
公開日:1961年2月8日 併映「唄は峠を越えて」
監督:田中徳三
企画:八尋大和
制作:武田一義
脚本:八尋不二
撮影:相坂操一
録音:海原幸夫
照明:加藤博也
美術:内藤昭
音楽:塚原晢夫
色彩技術:森田富士郎
編集:菅沼完二
装置:林米松
音響効果:倉島暢
助監督:土井茂
制作主任:橋本正嗣
擬斗:宮内昌平
現像:東洋現像所
出演:市川雷蔵 京マチ子 小林勝彦 小桜純子 井上明子
シネマスコープ カラー 89分

清見潟のおもんは三千人の子分を持つ名代の女親分で、おまけに美人で器量よし。そんな彼女が自分の目矩にかなった男がいたら、婿にしてそっくり縄張りを譲ろうと言い出した。その噂はあっという間に広がり、色と欲とのふた道をかけた志願者が殺到したが、厳重な跡目試験に合格した者は一人もなかった。そして脱落した者たちは皆、褌一つの無様な姿で鞭の罰を受けて通りに放り出されるのだ。おもんが婿取りを考え始めたのは、弟の岩吉のせいだった。やくざはクズだと考えているおもんは弟に跡目を絶対に譲りたくないと考えていたが、岩吉はそのクズになりたがっていたのだ。

ある日、ふらりと現れた口も八丁、手も八丁という八八の瓢太郎があの噂を聞きつけてやってきた。部屋に通された瓢太郎が何やら書き物をしていると、岩吉がやってきて何してるんだいと尋ねた。すると瓢太郎は日記に道中の入費、そのついでに俳諧を五つ六つ捻り出しているんだよと答えた。最初の試験として岩吉が後ろから飛び掛かると、瓢太郎はひょいと体を躱して彼を抑え込んだのだった。次に現れたのは力自慢の弁慶辰五郎で、体を入れ替えて急所に膝蹴りを一発見舞うとおとなしくなった。瓢太郎は部屋の隅で小さくなっている岩吉に、起倒流柔術は免許皆伝の腕前だと誇らしげに言った。そこに入ってきた番頭・曲平十郎が清見潟一家のひと月分の金の出し入れを入れてみよと算盤を差し出した。すると瓢太郎はもうひとつ算盤を要求した。なんと右手で入金を、左手で出費を計算するというのだ。十郎とおもんの子分のにょろ吉は顔を見合わせ、収入と支出の帳簿を同時に読み始めたのだった。計算を終えた瓢太郎は十三両と百十二文の赤字だと言い当て、算盤は直指流免許皆伝の腕前だと誇らしげに言った。剣術の試験では指南の清水一滴斎を打ち負かし、剣術は柳生新陰流免許皆伝の腕前だと誇らしげに言った。その夜、瓢太郎に酌をする岩吉は、四つの試験に合格したのはアニキが初めてだと言った。他に何の試験があるんだいと尋ねると、読み書きに行儀作法と岩吉は指折りながら数え始めた。そんなものがやくざに必要なのかと瓢太郎が疑問を口にすると、うちの姉ちゃんは理想が高いんだと言った。翌日、最後の試験としておもんと手合わせすることになった瓢太郎だったが、流石の柳生新陰流も彼女のお色気の前には歯が立たず、あっけなく敗れた。約束の鞭の罰を受けた瓢太郎だったが、口笛を吹きながら平然とした姿で現れた。心配する岩吉たちにこれも忍術修行の賜物だよと笑った。そして甲賀流忍術は免許皆伝の腕前だと誇らしげに言った。

瓢太郎の生き方に感銘を受けた岩吉は旅支度をする彼について行こうと考えていた。それを知った瓢太郎は三千人の子分を従えるおもんのそばにお前がいてやらなくてどうするんだと説得した。寂しい思いをすることになる恋人のおたきのことを話すと岩吉は一瞬迷い、その隙に瓢太郎はその場を離れた。そして甲州流早駈けは免許皆伝の足前だと誇らしげに言うと彼は街道を脇目もふらずに走って行った。

屋台的映画館

濡れ髪剣法

  • posted at:2015-06-09
  • written by:砂月(すなつき)
ぬれがみけんぽう
大映(京都撮影所)
配給:大映
製作年:1958年
公開日:1958年11月8日 併映「抜き足差し足忍び足」
監督:加戸敏
制作:酒井箴
企画:浅井昭三郎
脚本:松村正温
撮影:武田千吉郎
録音:大角正夫
照明:岡本健一
音楽:鈴木静一
美術:太田誠一
編集:菅沼完二
邦楽:中本利生
制作主任:橋本正嗣
装置:三輪良樹
装飾:松本末吉
背景:高橋作次
美粧:福山善也
結髪:石井エミ
衣裳:後藤定子
擬斗:宮内昌平
音響効果:倉島暢
普通写真:藤田輝夫
助監督:遠藤力雄
撮影助手:青柳寿博
録音助手:近藤正一
照明助手:美間博
美術助手:上里忠男
移動効果:柴田裕
記録:中井妙子
演技事務:松浪錦之助
進行:今村喬
出演:市川雷蔵 八千草薫 中村玉緒 大和七海路 阿井美千子
シネマスコープ モノクロ 59分

剣の腕は家中一だとうぬぼれる遠州佐伯藩の若殿・松平源之助は、許嫁である隣藩小田切家の息女・鶴姫の前でいいところを見せようとした。立ち合いで次々と相手の木刀を跳ね上げて行く源之助。それが芝居であることを見抜いていた鶴姫は、あれなら私でも勝てますわと皮肉を言った。そして、あなた様の周りには事勿れを願うご機嫌取りばかりで、本当の自分を知らずにお過ごしならねばならないとはお気の毒にでございますと言うと、それに腹を立てた源之助は鶴姫の近習・林主水に相手をしろと怒鳴った。不安げな主水に鶴姫は構わずお相手しなさいとけしかけた。力の差は歴然で、木刀を主水に払い落とされて勝負がついた。だが負けず嫌いな源之助は、今度は組み打ちで勝負だと言い出した。言われるがままに受けて立つ主水。すると源之助は一瞬の隙をつき主水を投げ飛ばしたのだった。へたり込む若殿に鶴姫は喝采を送った。その夜、鶴姫の言葉が心に引っかかっていた源之助は、操り人形の領主では領内の民百姓に申し訳ないと考え込んでいた。そこで竹馬の友である近習の芝田敬四郎を部屋へ呼ぶと、地位や権力のない素っ裸の自分が何を出来るかを試してみたいと話した。

翌朝、源之助は置手紙をして姿を消していた。それを知った敬四郎の父で次席家老の孫太夫は慌てふためき、息子に後を追わせた。その頃、ひとり江戸へ向かう源四郎は駿府はずれの茶屋で団子を頬張っていたが、やがて満腹になり立ち去ろうとすると女将からお代を請求された。だがその意味が呑み込めず、ようやくそれが金のことだとわかるとそれなら城に参って孫太夫に申せと言った。無銭飲食で逃げられてはたまらないと女将は源之助の頭を持っていた柄杓でひとつ叩き、わかったら着物を脱いで行けと言った。渋々言うとおりにする源之助。そこを通りかかったお伊勢参りの戻りの江戸柳橋芸者・蔦葉は物好きにもお代をかわりに支払い、彼をキ印だと決めつけて心づけを渡した。すると源之助は団子代として印籠を手渡しさっさと店を出て行った。古着屋で旅らしい衣裳を手に入れた源之助は、海道でやくざ者といざこざを起こしてしまった。拳では敵わないと考えた彼は懐から小判を取り出すとそれを渡し、御免と立ち去った。その様子を見ていた人入れ稼業の大和屋弥七は面白いと源之助を家に連れ帰ったのだった。その頃、松平の屋敷には鶴姫が訪ねてきていたが、源之助が不在だと言えない孫太夫は返事に窮していた。そこであの武芸以来、高熱を出して寝込んでいることにしたのだ。それを聞いた鶴姫は、女に言い込められ試合に負けたぐらいで熱を出すような女々しい殿御とはお目にかかりたくないと怒って帰ってしまった。うなだれる孫太夫のそばにやってきたのは、明朝早々に江戸へ出立するという結城甚兵衛だった。甚兵衛がその前に若君に一目会いたいと申し出ると、困った孫太夫は疱瘡でふた目とは見られぬご尊顔となり重篤に陥っているとさらに嘘をついた。それを真に受けた甚兵衛からの書状を受け取った江戸家老・安藤将監はとても喜んだ。江戸藩邸で病床にある主君信濃守とともに源之助が亡くなれば、息子の采女に跡目を継がせて鶴姫と祝言をあげさせ、行く末はお家を乗っ取ろうと企んでいたのだった。そんなことを露とも知らない源之助は、大和屋の仕事で江戸藩邸の奴を務めた折に、将監が乗った駕篭の行く手を妨害した旗本を追い払ったことを気にいられ、三両二人扶持の若党に召し抱えられた。

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