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逆境ナイン

  • posted at:2024-01-13
  • written by:砂月(すなつき)
ぎゃっきょうないん
「逆境ナイン」製作委員(日本テレビ=ROBOT=小学館=読売テレビ=バップ=アスミック・エース エンタテインメント)
配給:アスミック・エース
製作年:2005年
公開日:2005年7月2日
監督:羽住英一郎
製作:平井文宏 阿部秀司
企画:亀井修 西垣慎一郎 重松修 椎名保
プロデュース:奥田誠治 堀部徹
プロデューサー:門屋大輔 山際新平
アソシエイトプロデューサー:小出真佐樹 沢辺信政
原作:島本和彦
脚本:福田雄一
音楽:佐藤直紀
撮影:村埜茂樹
照明:澁谷亮
録音:益子宏明
美術:北谷岳之
装飾:佐々木敬
編集:松尾浩
スクリプター:荒澤志津子
チーフ助監督:刑部俊哉
制作担当:池原健
音響効果:柴崎憲治
VFXスーパーバイザー:貞原能文
ラインプロデューサー:武石宏登
テーマソング:「夢をあきらめないで」岡村孝子
企画・制作プロダクション:ROBOT
出演:玉山鉄二 堀北真希 青木崇高 堺沢隆史  坂本真
アメリカンビスタ カラー 115分

「全力でない者は死すべし」が校訓の全力学園高校。ある日、校長は野球部キャプテンの不屈闘志を呼び出し廃部を告げた。勝つことにしか興味のない校長にとって一度も試合に勝ったことがない弱小野球部は不要だと考えたのだ。逆境に追い込まれる度にそれをチャンスに変えようとする不屈は目標を甲子園出場とし、10日以内に春の優勝校である日の出商業高校に練習試合を申し込んで叩き潰すと宣言した。部室に戻りそのことを話すと部員たちは絶対無理だと嘆いた。すると不屈は万年予選1回戦敗退チームが甲子園に出るばかりでなく優勝することになればきっと歴史に名が残るだろうと説いた。それを真に受けた部員たちはいつもの3倍練習することに決めたのだが、全国大会出場の実力を持つサッカー部がグラウンドの占有を始め、彼らが弱いために町の野球少年はサッカー少年たちにバカにされた。さらに悪いことは続き、ファーストの後藤が英語の試験で赤点を取り試合当日に追試、セカンドの小林がアルバイトを引き受け出場不可能に、ショートの新屋敷が女に振られたショックでやる気ゼロ、サードの南はチワワに噛まれて右足を負傷、ライトの山下はラジオの修理中にはんだゴテを掴んで右手を火傷をした。戦えるのはピッチャーの不屈の他にキャッチャーの大石、レフトの古家、センターの横山の4人だけ。残りはマネージャーの月田明子がクラスの暇な奴らを見つけてくることになっていたから落ち込むことはないと不屈は自分に言い聞かせた。

試合まであと一日、不屈には自信がみなぎっていた。何故なら前日の豪雨の中でもレギュラーの4人はガッツで練習をこなしたからだ。これだけやって日の出商に負けるはずはないと部室で独り言をつぶやいていると明子が駆け込んできた。雨が祟り古家が風邪をひいて学校を休んだというのだ。これが逆境だと崩れ落ちる不屈。更に悪いことは続いた。机の上にひっそりと置いてあった横山の手紙にはキャプテンについて行けないと書いていた。これはもうダメかもしれんと肩を落として帰宅する不屈だったが、見上げるととっぷりと暮れた空に満天の星が輝いていた。この宇宙の何処かで行われている壮大な宇宙戦争のことに比べれば、野球なんでどうにでもなるさと考え直すことにした。

屋台的映画館
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金田一耕助の冒険

  • posted at:2023-11-21
  • written by:砂月(すなつき)
きんだいちこうすけのぼうけん
角川春樹事務所
配給:東映
製作年:1979年
公開日:1979年7月14日
監督:大林宣彦
製作:角川春樹
プロデューサー:元村武
原作:横溝正史
脚本:斎藤耕一 中野顕彰
ダイアローグライター:つかこうへい
撮影:木村大作
美術:薩谷和夫
照明:小島真二
録音:宮永晋
編集:井上親弥
記録:黒岩美穂子
助監督:猪崎宣昭
製作担当者:水野洋介
ファッションコーディネーター:吉田叡子
プロデューサー補:高橋速円
音楽:小林克己
ストリングスアレンジャー:小田健二郎
主題歌:「金田一耕助の冒険 青春編」センチメンタル・シティ・ロマンス&村岡雄治
・・・:「金田一耕助の冒険 サーカス編」センチメンタル・シティ・ロマンス&村岡雄治
製作協力:三船プロダクション 角川書店
出演:古谷一行 田中邦衛 熊谷美由紀 岡田茉莉子 夏木勲
アメリカンビスタ カラー 113分

数々の難事件を解決しその活躍が小説や映画、テレビなどで報じられたことで一躍時の人となった探偵の金田一耕助。引っ張りだこの彼はポスター撮影など毎日忙しい生活を送っている。そんな彼につき合わされているのは盟友の等々力警部だった。現代社会では謎が謎を呼ぶような怪事件がめっきりと減り、退屈に感じていた金田一が昔いたアメリカへでもまた行ってみようかと考えながら病院坂を下っていたところローラースケートの集団に囲まれアジトに連れて行かれた。そこは泥棒集団「ポパイ」の隠れ家で所狭しと盗品が並べられていた。リーダーのマリアは金田一の大ファンで彼が活躍した小説を全て読んでいた。マリアはどうしても気になることがあると言って一冊の文庫本を渡した。「金田一耕助の冒険」は推理小説の短編集だが、その中に一つだけ事件が解決していない「瞳の中の女」を示し、「ひとつくらいこんな話もいいではありませんか」と最後に言ったことに不満を漏らした。そしてこれをどう思うかとメンバーが盗んできた曰くありげな物を見せると金田一の目の色が変わった。それは未解決事件の鍵を握る不二子像の首だった。驚く金田一にマリアはもう一つ見せたいものがあると言った。それはあるおっちょこちょいの監督が20年前に内容を知らずに撮った未完成の映画だった。マリアが事件の解決を依頼すると金田一は渋々了承した。するとサイレン音が聞え警察が踏み込んできたためマリアはたちはそそくさと逃げ出したが、一人残された金田一は等々力と鉢合わせした。こんなところで一体何をしているのかと問われた金田一は全く偶然にとしか答えられなかった。

それから数日後、石膏像が何者かに盗まれた。犯人がローラースケートの靴を履いていたことからポパイがからかったに違いないと金田一は考えたが、マリアは身に覚えがないと言った。不二子像の首を欲しがっているのがもう一人いることがわかると、金田一は現在の不二子像の持ち主である美術評論家の古垣和哉を訪ねることにした。古垣は不二子像の作者である灰田太三の遺志をそのまま受け継いで昔通りに保管しているといわれていたからだ。金田一は等々力を引き連れて古垣邸に向かうが古垣は関西に出張していなかった。そこで庭の手入れをしていた召使いのたねに最近盗難に遭ったようなことはなかったかと尋ねると、何故か彼女は急いで邸に戻ろうとした。

屋台的映画館

喜劇 初詣列車

  • posted at:2023-07-15
  • written by:砂月(すなつき)
きげきはつもうでれっしゃ
東映(東京撮影所)
配給:東映
製作年:1968年
公開日:1968年1月3日 併映「人間魚雷 あゝ回天特別攻撃隊」
監督:瀬川昌治
製作:大川博
企画:秋田亨 加茂秀男
脚本:舟橋和郎
撮影:西川庄衛
録音:井上賢三
照明:元持秀雄
美術:北川弘
編集:祖田冨美夫
助監督:高桑信
進行主任:伊藤源郎
現像:東映化学工業株式会社
音楽:木下忠司
挿入歌:「新潟ブルース」トシ伊藤とザ・プレイズメン
出演:渥美清 佐久間良子 中村玉緒 川崎敬三 城野ゆき
シネマスコープ カラー 91分

スキー客で混み合う上野発新潟行の国鉄急行越路。その車両の中で孤軍奮闘するのは車掌の上田新作だった。今年から上越線に勤務することになったことを機会に、週に2回ほど故郷の新潟に帰ることにしている。越後湯沢駅で大人数のスキー客を降ろすと車内は一転物静かになる。新作が検札に回っていると小学校時代に一緒に過ごした幼馴染の坂本美和子と再会した。窓の外は雪景色から街中の風景へと変わりやがて新潟駅に到着した。

勤務を終え旅館に泊まった新作はその夜、先輩車掌の野々宮太平と古町通りの繁華街に繰り出した。新作から新潟美人がより取り見取りと聞き野々宮は心をときめかすが、入ったクラブ・カトレヤは話とまるで違った。もてないし、やってきたホステスの春子は美人と言うには程遠かった。気分を害した野々宮が早く出ようと急かしていると、店の奥で何やらトラブルが起きていた。酔った高齢の客が着物姿のホステスにしつこく絡んでいるのだ。新作はそのホステスが美和子だとわかると車掌の経験を活かして収めようと試み、野々宮は自分が時間を稼いでいる間に二人を外へ逃がそうとした。ところが偶然そこでぽん太という芸者と再会した。騒動が収まると彼女は野々宮を料亭へ連れて行き昔話に花を咲かせた。二人が知り合ったのは野々宮が2年前に東北線で車掌をしていた時で、酔ったぽん太を介抱したことがきっかけだった。その後、忘年会のお座敷でバッタリ会ったことを野々宮は単なる偶然だと思っていたが、ぽん太は運命だと一方的に考えていたのだ。今回の再会もその運命のうちの一つだと考えており、野々宮はつきまとわれてはたまらないと懸命にはぐらかそうとした。一方、新作は悪酔いした美和子を連れて彼女のアパートへ向かった。介抱し布団に寝かせると、新作はその寝顔を見て子供の頃を思い出した。やがて美和子が目を覚ますと気を利かせて電気ストーブをつけようとするが、電気コードのプラグがショートし停電になった。棚の上にあるろうそくに火を点けて部屋が明るくなると美和子はお礼を言い、学校時代の友達に知られるのが一番つらいから私が芸者であることは誰にも言わないでくださいねと言った。そして震災の時に両親と兄を亡くしたこと、ともに生き抜いてきた弟の研吉が半年ほど前から行方不明になっていることを話すと、新作は僕が捜し出します安請け合いした。

屋台的映画館

喜劇 団体列車

  • posted at:2023-06-17
  • written by:砂月(すなつき)
きげきだんたいれっしゃ
東映(東京撮影所)
配給:東映
製作年:1967年
公開日:1967年11月12日 併映「旅路」
監督:瀬川昌治
製作:大川博
企画:秋田亨 加茂秀男
脚本:舟橋和郎
撮影:坪井誠
録音:小松忠之
照明:元持秀雄
美術:北川弘
編集:祖田冨美夫
助監督:三堀篤
進行主任:武田英治
現像:東映化学工業株式会社
音楽:木下忠司
挿入歌:「駅弁小唄」東ひかり
協力:奥道後国際観光 日本国有鉄道 四国支社
出演:渥美清 佐久間良子 小沢昭一 笠智衆 城野ゆき
シネマスコープ カラー 91分

愛媛県の奥道後温泉に行くには国鉄伊予和田駅からバスに乗り換えるのがとても便利だ。その伊予和田駅に勤務する山川彦一は30歳で未だ独身。母・お杉が営む実家の山川雑貨店から毎日自転車で通っている。国鉄のローカル線は何処も赤字を抱えており、先日行われた現場長会議ではそれを克服するための増資運動の徹底が強調された。それは伊予和田駅も同じで、駅長の倉持は大型連休の期間に当たるこの4、5月の多客期が大事だと訓示した。ある日、改札業務を行っていた彦一は到着した列車の車掌から迷子を引き渡されたが、手掛かりはその子が志村敬一という名前であることと住んでいるのが城のある所とだけしかわからなかった。彦一は彼を連れて松山駅へ行くが同期の太宰淳一によると捜索願は出ていないという。とりあえず腹ごしらえをするためにうどん屋に入ったが、その時の会話で敬一が母子家庭であることとその母親が学校の先生をしていること、そして住んでいる場所が宇和島であることが新たにわかった。宇和島駅の駅長たちの尽力により敬一の母親と連絡を取ることが出来た。彦一は倉持に電話を掛け折り返しの列車で帰ることを伝えると敬一に別れを告げたが、彼を迎えにきた美しい母・小百合を見て気が変わった。お礼を言いたいいう小百合の厚意に甘えて自宅を訪ねると、彼女の母・すみ江が昼食を用意してくれていた。食事をしながら会話をするうちに彦一は小百合が心の優しい人だと思った。

ある日曜日、彦一が朝食を取っていると了賢和尚が昨夜きたとお杉が言った。何事かと尋ねるとどうやら見合いの話らしい。その相手というのが駅長の娘とのことだが 過去に三度試験に落ちている彼は助役になるまで結婚しないと決めていた。お杉がその話をしつこくしてくるため食事を途中で切り上げると四国団体旅行募集のポスターを貼りに出掛けた。彦一が最初に向かったのは叔父の風間八五郎が営む理髪店だったが、お杉が見合い話を進めるように頼んだのが彼だった。八五郎は彦一を椅子に強引に座らせると髪型を整え、了賢が旅行のことで相談があるらしいと嘘をつき寺へ向かわせた。そこで待っていたのは日高友造とその娘の邦子だった。友造は42年間勤めていた国鉄を定年になり、今はロープウェイの駅長をしていた。これが見合いとは知らずにざっくばらんに父と話す彦一に邦子は好感を持った。

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喜劇 急行列車

  • posted at:2023-03-28
  • written by:砂月(すなつき)
きげききゅうこうれっしゃ
東映(東京撮影所)
配給:東映
製作年:1967年
公開日:1967年6月3日 併映「あゝ同期の桜」
監督:瀬川昌治
製作:大川博
企画:秋田亨 加茂秀男
脚本:舟橋和郎
撮影:飯村雅彦
録音:小松忠之
照明:元持秀雄
美術:北川弘
編集:祖田冨美夫
助監督:山口和彦
進行主任:武田英治
現像:東映化学工業株式会社
音楽:木下忠司
協力:日本国有鉄道
出演:渥美清 西村晃 小沢昭一 江原真二郎 大原麗子
シネマスコープ カラー 90分

国鉄東京車掌区で専務車掌を務める青木吾一は17時発佐世保・長崎行きの寝台特急さくら号に乗務した。横浜駅を過ぎ一段落したところで弁当箱を広げると、車掌室に一人の老人が訪ねてきた。その老人は東北・気仙沼で蒸気機関車の機関士をしていたのだという。それを聞いた吾一は気仙沼線の陸前階上駅で働いていた時のことを思い出した。17歳だった彼が駅員となって初めて着任したのが陸前階上駅であり、もしかして会っていたかもしれないと考えると感慨深いものがあった。久しぶりの東北訛りを聞いてうれしくなった吾一は、土産話として一等寝台車を見せて欲しいという願いを叶えることにした。

乗車券の確認をする時間になり吾一が車内を巡回していると、乗客の中に憧れの人がいることに驚いた。横須賀線で車掌をしていた際に塚田毬子に一目惚れし、学生として鎌倉ー東京間を往復する彼女と毎日会えることを楽しみにしていたのだった。ドキドキしながら乗務員室に戻った吾一はその時のことを思い出しながら独り言を呟いていたが、マイクのスイッチが入ったままになっていることに気づかずその声が車内に流れたのだった。慌てた同僚が指摘をすると吾一はどうしようと落ち込んだ。だがすぐに思い直し、自分が書いた小説の一節を朗読したことにしてその場を収めた。乗客が就寝の準備を始めた頃、毬子は吾一に電報を打って欲しいと頼んだ。電文の文字数を確認する際にそれが夫と離別する内容だと知った彼は考え直した方がいいと諭すが毬子の決意は固かった。

早朝、列車が徳山駅に着いた頃、乗客のホステス5人組が騒ぎだした。指輪などのアクセサリーが盗まれたというのだ。他にも盗られた者がいるのではないかと考えた吾一は聞き取りを行うと、その時間に眠れなかった毬子がスリの犯行を目撃したと証言した。岡山を発車したくらいに男が廊下をウロウロした後、隣の車両に行ったというのだ。顔は暗くて良く見えなかったが特徴は覚えていた。そこで吾一が男の向かった車両へ何事もなかったように彼女を歩かせると、毬子は一号車の中ほどまで行ったところで合図を送った。列車が門司駅に到着すると鉄道公安職員が乗り込み男の取り調べを行ったが盗品は出てこなかった。だが不審な動きをした女を調べたところ、犬のケージバッグからアクセサリーが見つかった。二人は示し合わせて悪事を働いていたのだ。

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