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男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日

  • posted at:2021-11-01
  • written by:砂月(すなつき)
おとこはつらいよとらじろうさらだきねんび
松竹
配給:松竹
製作年:1988年
公開日:1988年12月24日 併映「釣りバカ日誌」
監督:山田洋次
プロデューサー:島津清
企画:小林俊一
原作:山田洋次 俵万智
脚本:山田洋次 朝間義隆
撮影:高羽哲夫
美術:出川三男
音楽:山本直純
録音:鈴木功
調音:松本隆司
照明:青木好文
編集:石井巌
スチール:長谷川宗平
監督助手:五十嵐敬司
装置:森篤信
装飾:露木幸次
衣裳:松竹衣裳
美粧:宮沢兼子
現像:東京現像所
進行:副田稔
製作担当:峰順一
主題歌:「男はつらいよ」渥美清
撮影機材:パナビジョン
協力:早稲田大学 小諸市 柴又 神明会
出演:渥美清 倍賞千恵子 三田寛子 尾美としのり 下條正巳
シネマスコープ カラー 100分

柴又の商店街に幼稚園で行われている運動会の音楽が流れてくる秋の日、くるま菓子舗に車寅次郎からハガキが届いた。それを読んだ甥の諏訪満男は「いいなあ、おじさんは」とつぶやいた。大学受験を控える彼は将来について悩んでいるが、心配なのは本人だけでなく家族も同様だった。その頃、寅次郎は信州・小諸を旅しており、バス停で待つ老婆・中込キクエと親しくなった。茶の一杯のはずが居心地が良くなり一晩だけ世話になることにした。

翌朝、小諸病院の医師・原田真知子が迎えにきたが、キクエは家を離れたくないとわがままを言った。彼女は検査のための入院をすることになっているのだが、もう二度と家に帰ってこれないのではないかと考えていたのだ。頑固なキクエを納得させるために寅次郎は付き添うと約束し、了承させると真知子は彼に感謝した。病院につきキクエを無事に入院させたが、寅次郎はまだ朝から何も食べていなかった。そのことを知った真知子は仕事を終わらせ自宅に招いた。真知子は一人暮らしだが、早稲田大学で学ぶ姪の由紀が時折訪ねてきて身の回りの世話をした。国文学を専攻する由紀は今短歌を勉強しており、夕食後にその話題で盛り上がるが、あまり長居をしては申し訳ないと寅次郎は出て行った。

由紀が今回真知子を訪ねてきた理由、それは祖母から預かったお見合いの写真を見せることだった。相手は妻との死に別れで子供はなし、しかも東京の病院の経営者だった。真知子は写真を見るなり細面の人は好きじゃないと文句をつけ、むしろ顎が張っていてがっしりした逞しい人がいいと言った。それを聞いた由紀がじゃあさっきの寅さんみたいな顔がいいのと尋ねると、真知子は何だか懐かしい人にあったような気がしていたと顔をほころばせた。彼女は知らず知らずのうちに死んだ夫の面影を寅次郎に重ね合わせていたのだった。翌日、真知子がキクエの病室に行くと小さな花束が置いてあった。彼女の話で寅次郎が東京に帰ったことを知った真知子は、顔を出してくれればいいのにと独り言をつぶやいた。

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男はつらいよ 寅次郎物語

  • posted at:2021-10-23
  • written by:砂月(すなつき)
おとこはつらいよとらじろうものがたり
松竹映像
配給:松竹
製作年:1987年
公開日:1987年12月26日 併映「女咲かせます」
監督:山田洋次
プロデューサー:島津清
企画:小林俊一
原作:山田洋次
脚本:山田洋次 朝間義隆
撮影:高羽哲夫
美術:出川三男
音楽:山本直純
録音:鈴木功
調音:松本隆司
照明:青木好文
編集:石井巌
スチール:長谷川宗平
監督助手:五十嵐敬司
装置:横手輝雄
装飾:露木幸次
衣裳:松竹衣裳
美粧:宮沢兼子
現像:東京現像所
進行:副田稔
製作担当:峰順一
主題歌:「男はつらいよ」渥美清
撮影機材:パナビジョン
協力:吉野山観光協会 柴又 神明会
出演:渥美清 倍賞千恵子 秋吉久美子 五月みどり 下條正巳
シネマスコープ カラー 102分

車寅次郎の甥・諏訪満男は学校での三者面談でまだ大学を受験するか決めていないと言った。その言葉に一番驚いたのは母親のさくらだった。息子が何を考えているのかわからない彼女は校門を出ると恥ずかしかったと小言を言うが、罰の悪い満男は母親と一緒なんて格好悪いから先に帰ってくれと突き放した。さくらは仕方なく一人で電車に乗るが、とらやでそのことを叔母のつねに話すとあの子は気が優しいから受験戦争には向いていないんだよと庇った。やがて満男が帰ってくると、その隣には見知らぬ少年が立っていた。佐藤秀吉というその少年は郡山から寅次郎からきた年賀状を頼りに訪ねてきたというのだ。秀吉の父・政吉は寅次郎のテキヤ仲間で、何かあったら寅次郎を訪ねよと病気で死ぬ前に言い聞かせていた。その夜、とらやでは家族会議を開かれ、秀吉をどのように扱うかが話し合われた。警察に届け出ることが筋道だが寅次郎をはるばる訪ねてきたあの子の気持ちを考えれば簡単に引き渡せないとさくらの夫の博が言うと、そんな惨いことはさせないとつねも同調し二、三日様子を見ることになった。

秀吉の今後のことを考えたさくらは小学校のことなどの相談しに福祉事務所へ相談に行った。その頃、とらやには何も知らない寅次郎が帰ってきていた。店を手伝いにきていた印刷工場社長の娘のあけみから秀吉の父親が死んだこと、母親は息子を置いて蒸発したことを説明された寅次郎は、留守中に迷惑を掛けて申し訳なかったと叔父の竜造に詫びた。

背中に般若の彫り物が入っていることで般若の政と呼ばれた政吉は飲む打つ買うの三道楽で挙句の果てに借金地獄に陥った。借金取りから逃げ回っているという噂は聞いていたが、その後どうなったかは知らなかった。秀吉の名付け親であることもあって責任を感じていた寅次郎は、彼の母親であるふでを捜すことにした。蛇の道は蛇。小岩にいるポンシュウなどを訪ねると和歌山の旅館で女中として働いていることがわかった。翌日、秀吉を連れた寅次郎は柴又の人たちに見送られて旅に出た。

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男はつらいよ 知床慕情

  • posted at:2021-10-14
  • written by:砂月(すなつき)
おとこはつらいよしれとこぼじょう
松竹
配給:松竹
製作年:1987年
公開日:1987年8月15日 併映「塀の中の懲りない面々」
監督:山田洋次
プロデューサー:島津清
企画:小林俊一
原作:山田洋次
脚本:山田洋次 朝間義隆
撮影:高羽哲夫
美術:出川三男
音楽:山本直純
録音:鈴木功
調音:松本隆司
照明:青木好文
編集:石井巌
スチール:長谷川宗平
監督助手:五十嵐敬司
装置:小島勝男
装飾:町田武
衣裳:松竹衣裳
美粧:宮沢兼子
現像:東京現像所
進行:副田稔
製作担当:峰順一
主題歌:「男はつらいよ」渥美清
・・・:「知床旅情」森繁久彌
撮影機材:パナビジョン
協力:北海道 斜里町 羅臼町 中標津町 柴又 神明会
出演:渥美清 倍賞千恵子 竹下景子 下條正巳 三崎千恵子
シネマスコープ カラー 107分

桜の季節が終わりツバメが辺りを飛び始めた頃、葛飾柴又の団子屋・くるまやに車寅次郎が帰ってきた。表に当分休業の張り紙があったことから叔父夫婦が温泉旅行にでも行ったのかと思っていたが、妹のさくらから竜造が風邪をこじらせて肺炎を起こして入院していることを聞き顔色が変わった。だがあと数日で退院出来ることがわかると安心したが、居ても立っても居られず病院に行った。元気そうな顔を見た寅次郎が大事にならなくてよかったと声を掛けると、竜造は感謝の言葉を返した。

その夜、疲れた顔をして帰ってきたつねは病院で起きたことをさくらや博に話した。病院の医師に手土産を渡せばそれなりに応えてくれると考える寅次郎は見舞いのついでにウイスキーを渡そうとしたのだが、病院の方針として受け取れないと担当医は突き返した。押し問答が続く中、寅次郎は無理矢理押しつけて帰ってきたのだが、担当医は二度と彼を病院に連れてくるなと激怒しつねにウイスキーを押しつけたのだった。何も知らない寅次郎が二階から下りてくるとあけみが夕食の手伝いにきていた。翌日から店を開けることになり、あけみや印刷工場のゆかりなども総動員で切り盛りすることになっているのだ。自分が除け者にされていると感じた寅次郎は何でもやると言い張るが、団子をこねると体中がかゆくなるだの、串さしは自分の目ん玉を刺すようで嫌だの、餡子を練るのは匂いを嗅いだだけで飽きっぽくなるだのと文句ばかり言ってつねを呆れさせた。それならばとさくらは帳場に座って金庫番でもしていればいいと提案した。するとあけみもその方が絵になるからと煽て、それを聞いた寅次郎は俄然やる気を出した。

翌日、言われた通りに帳場に座るが、注文の電話で相手の名前を聞きそびれ、することがないのでマンガを読み、退屈凌ぎに何度もトイレに立ち、仕舞いには居眠りを始めた。つねがこぼした小言をたまたま聞いた寅次郎は腹を立てて酒を飲みに出掛けたが、反省して帰ってくると閉店後の店の中には暗い空気が漂っていた。肝心な跡取りがあのザマだとつねは嘆き、さくらや様子を見にきた梅太郎は言葉を選んで必死になだめようとしていた。その様子を見た寅次郎は静かに扉を閉めると再び旅に出た。

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男はつらいよ 幸福の青い鳥

  • posted at:2021-10-05
  • written by:砂月(すなつき)
おとこはつらいよしあわせのあおいとり
松竹
配給:松竹
製作年:1986年
公開日:1986年12月20日 併映「愛しのチィパッパ」
監督:山田洋次
製作:島津清 中川滋弘
企画:小林俊一
原作:山田洋次
脚本:山田洋次 朝間義隆
撮影:高羽哲夫
美術:出川三男
音楽:山本直純
録音:鈴木功
調音:松本隆司
照明:青木好文
編集:石井巌
スチール:長谷川宗平
監督助手:五十嵐敬司
装置:小島勝男
装飾:町田武
衣裳:松竹衣裳
美粧:宮沢兼子
現像:東京現像所
進行:副田稔 玉生久宗
製作主任:峰順一
主題歌:「男はつらいよ」渥美清
撮影機材:パナビジョン
協力:柴又 神明会
出演:渥美清 倍賞千恵子 志穂美悦子 下條正巳 三崎千恵子
シネマスコープ カラー 102分

吹く風が少し肌寒くなった秋の彼岸のある日、いつものようにさくらがとらやへやってくると印刷工場の裏で夫の博が工員のトシオと深刻な顔をして何やら話していた。後で聞いて見るとどうやら実家でクリーニング店を営む父親が故郷に帰ってこいと言っているらしい。朝日印刷所では一昨年にオフセット印刷の機械を導入したことで一人が余剰人員となっていた。人員の削減が懸案となっていたが、気の弱い社長の梅太郎は解決出来ずに今に至ったのだ。博が工場の現状について竜造たちに説明をしていると、ご機嫌な梅太郎の娘のあけみがやってきた。暗い話が苦手な彼女はそんなのやめて寅さんの話でもしようよと言うと、抜群のタイミングで寅次郎から電話が掛かってきた。彼は今、下関を旅しているが、ここ一年とらやには帰ってきていなかったのだ。あけみから受話器を受け取ったさくらは理由を尋ねるが、寅次郎は帰りたいのは山々だがここから江戸は遠すぎるとだけ答えた。これから何処へ行くか考えあぐねた彼はテキヤ仲間のポンシュウが開く出店のコンピューター占いで決めることにした。出てきた紙には南の方角に素晴らしい出会いが待っていると書いてあったことから九州の筑豊へ向かうことに決めた。

飯塚にやってきた寅次郎は町に懐かしさを感じた。その一つが古くから名所となっている嘉穂劇場の存在だった。炭鉱が盛んだった頃に何度も足を運んだことがあり、雑用をする男に声を掛けると彼は芝居に関することを何でも知っていた。そこで寅次郎は以前世話になった中村菊之丞について尋ねるが、今年の夏に亡くなったことを知り落胆した。お悔やみを言うために彼は直方にある菊之丞に向かうが、そこでかつて大空小百合という芸名で舞台に立っていた島崎美保と再会した。一座を解散すると菊之丞は急に老け込み、往生するまで彼女はとても苦労したのだという。その夜、寅次郎が泊まったのは美保が酒宴のコンパニオンとして働く旅館だった。美保は寅次郎とゆっくり話したくてその旅館を斡旋したのだが、結局恥ずかしくてドアをノックすることが出来なかったのだ。翌朝、香典返しの品を持って現れた美保は、電車を待つ寅次郎がこれから東京へ向かうことがわかると一緒について行きたいと漏らした。彼女は今の生活にとても疲れていたのだ。力になりたいと考えた寅次郎が何か欲しいものはないかと尋ねると、美保は青い鳥が欲しいと答えた。

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男はつらいよ 柴又より愛をこめて

  • posted at:2021-09-23
  • written by:砂月(すなつき)
おとこはつらいよしばまたよりあいをこめて
松竹
配給:松竹
製作年:1985年
公開日:1985年12月28日 併映「祝辞」
監督:山田洋次
製作:島津清 中川滋弘
企画:小林俊一
原作:山田洋次
脚本:山田洋次 朝間義隆
撮影:高羽哲夫
美術:出川三男
音楽:山本直純
録音:鈴木功
調音:松本隆司
照明:青木好文
編集:石井巌
スチール:長谷川宗平
監督助手:五十嵐敬司
装置:小島勝男
装飾:町田武
衣裳:松竹衣裳
美粧:宮沢兼子
現像:東京現像所
進行:玉生久宗
製作主任:峰順一
主題歌:「男はつらいよ」渥美清
撮影機材:パナビジョン
協力:柴又 神明会 式根島観光協会 東海汽船
出演:渥美清 倍賞千恵子 下條正巳 三崎千恵子 前田吟
シネマスコープ カラー 106分

以前から結婚生活に不満を抱いていた桂あけみがひと月程前に家出した。父親の梅太郎は思い悩んだ末に朝のテレビ番組の尋ね人のコーナーに出演し、涙ながらに帰ってこいと訴えた。梅太郎が生放送の番組に出ることは柴又中に知れ渡っていたが、泣き崩れるその大袈裟な様子に皆あきれ返った。だが只一人あけみだけは心打たれたのだった。伊豆・下田の旅館に泊まる彼女はとらやに電話を掛けてさくらに無事であることを伝えたが、寅次郎がまだ帰ってきていないこと知ると残念がった。彼女にとって寅次郎だけが理解者なのだ。あけみはそれ以上話さずに電話を切った。

あけみが下田にいることを知って梅太郎はカンカンだった。どうやって連れ戻そうかととらやで思案していると、そこに寅次郎が現れた。するとさくらは興奮する梅太郎を無視してこれまでに起きたことを丁寧に説明した。あけみが自分を必要としていることを知った寅次郎はわかったと答え、返す刀で下田に向かった。家出した女が金を稼ぐには水商売が手っ取り早い。そこで昔世話をした渡世人の長八を頼ると、あけみはあっさりと見つかった。港でボンヤリしている姿を見つけた寅次郎が声を掛けると、あけみはうれしさのあまり飛びついたのだった。その夜、博たちが家に帰ろうとしていたところに寅次郎から電話が掛かってきた。連れ戻しにきたことがわかるとあけみは頑なに拒否した。何か深い事情があるのではないかと考えた彼は同じ旅館に泊まって話を聞くことにしたのだが、疲れが出たのかあけみは夕食時に眠ってしまったのだ。博からそのことを聞いたさくらは早速、梅太郎に報告した。

翌朝、寅次郎とあけみは海岸にいた。彼女は聞いてもらいたいことが山ほどあったのだが眠ってしまい、目覚めたときには寅次郎は長八のところへ出掛けた後だった。改めて聞いてもらおうと話し掛けると、寅次郎は夫婦ゲンカの愚痴なんていくら聞いても面白くないと茶化した。あけみは夫・慎吾との愛について思い悩んでいたが、どうしても答えを導き出すことが出来なかった。時が解決すると考えた寅次郎は、お前次第で帰りたいならそれも良し、旅を続けるならずっと一緒に行くと言った。するとあけみは目の前に見える島に行きたいと指差した。そこは伊豆諸島の一つの式根島だった。寅次郎は行ってやろうじゃないのと梅太郎から預かった財布を見せた。

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