松竹
配給:松竹
製作年:1980年
公開日:1980年11月22日
監督:野村芳太郎
製作:野村芳太郎 織田明
企画監修:深作欣二
原作:三木卓
脚本:井手雅人
撮影:川又昻
美術:森田郷平
音楽:芥川也寸志
録音:山本忠彦
調音:松本隆司
照明:小林松太郎
編集:太田和夫
スチール:長谷川宗平
監督助手:大嶺俊順
装置:川添善治
装飾:磯崎昇
衣裳:松竹衣裳
現像:東洋現像所
ロボット製作:水野俊一
進行:小松護
製作主任:福山正幸
協力:聖路加国際病院
出演:渡瀬恒彦 十朱幸代 若命真裕子 日色ともゑ 中原早苗
アメリカンビスタ カラー 114分
作家の三好昭は郊外の団地で妻の邦江、娘の昌子と暮らしている。ある日、昼になり外での遊びから帰ってきた昌子と一緒に食事を取ろうとしたところ、何故か彼女はフォークを取り落とし食べ物を口にしようとしなかった。それが甘えだと思った昭は無理に食べさせようとするが、それでも口を開けようとしないため邦江を非難した。翌々日の夕方、邦江が買い物から帰ってくると昭は昌子の様子がおかしいと言った。彼女の歩く姿がいつもと違うのだ。それはまるでアヒルのようだった。心配になった邦江が何処か怪我をしたのかと尋ねるが何ともないという。昭は試しに歩かせようとするが、昌子は歩けるが歩きたくないと言った。邦江は小児麻痺を疑ったが、前日に医師からは風邪だと診断されていた。その夜、昌子が突然絶叫し、驚いた二人が寝床へ急ぐと痙攣を起こして舌を噛んでいた。昭が口をこじ開けて箸を銜えさせている間に邦江が救急車を呼んだ。
昌子は掛かりつけの病院に運ばれたが正確な診断が出来ず、応急処置だけで帰されることになった。万が一のことを考えて一晩預かって欲しいと邦江が懇願しても当直の医師に何かあったらまた来てくださいと冷たくあしらわれた。仕方なく自宅に戻ると昭は知人と連絡を取りその伝で大学病院の小児科医の診察を急遽受けるが、昌子の爪に噛み癖があったことから昭の厳しい躾によるストレスが原因ではないかと言われた。脳の障害ではないことがわかりホッと胸を撫で下ろす二人に医師は、明日は教授の診察日だからもう一度診てもらってくださいと言った。
翌日、再び大学病院を訪ねると小児科医の教授は腹部の触診を行ったが、昌子の体調は問題ないように思えた。膝蓋腱反射も問題なし。ところがしゃべりたくても口が開かない様子で、それを見た教授は心因性のものではないと言った。そしてスタッフに検査入院の準備を指示すると昭にこりゃあ大変だよと言った。様々な検査を行った結果、教授は病名を破傷風と結論づけた。担当医となった能勢は、絶対安静にして痙攣が起こらないように全ての刺激を避け、抗毒素血清療法を行うと説明した。邦江が昌子を連れて病室に向かうと、教授は昭を呼び寄せ破傷風について話した。破傷風は脳の疾患と違って一見何ともないように見えるが死亡率が非常に高く、患者の数が少ないため学術的にまだはっきりと解明されているとは言えなかった。小さな傷から入り込んだ菌が発育して毒素を出すのだが、血清は病原菌には効果があるものの毒素と神経が結合した後ではほとんど効果はなかった。昌子は痙攣を起こしているため安心は出来ないと教授は言ったが、昭には他に気になることがあった。昌子の口を開ける際に生爪が剥がれる程強く指を噛まれていたからだ。
屋台的映画館
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