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男はつらいよ 柴又より愛をこめて

  • posted at:2021-09-23
  • written by:砂月(すなつき)
おとこはつらいよしばまたよりあいをこめて
松竹
配給:松竹
製作年:1985年
公開日:1985年12月28日 併映「祝辞」
監督:山田洋次
製作:島津清 中川滋弘
企画:小林俊一
原作:山田洋次
脚本:山田洋次 朝間義隆
撮影:高羽哲夫
美術:出川三男
音楽:山本直純
録音:鈴木功
調音:松本隆司
照明:青木好文
編集:石井巌
スチール:長谷川宗平
監督助手:五十嵐敬司
装置:小島勝男
装飾:町田武
衣裳:松竹衣裳
美粧:宮沢兼子
現像:東京現像所
進行:玉生久宗
製作主任:峰順一
主題歌:「男はつらいよ」渥美清
撮影機材:パナビジョン
協力:柴又 神明会 式根島観光協会 東海汽船
出演:渥美清 倍賞千恵子 下條正巳 三崎千恵子 前田吟
シネマスコープ カラー 106分

以前から結婚生活に不満を抱いていた桂あけみがひと月程前に家出した。父親の梅太郎は思い悩んだ末に朝のテレビ番組の尋ね人のコーナーに出演し、涙ながらに帰ってこいと訴えた。梅太郎が生放送の番組に出ることは柴又中に知れ渡っていたが、泣き崩れるその大袈裟な様子に皆あきれ返った。だが只一人あけみだけは心打たれたのだった。伊豆・下田の旅館に泊まる彼女はとらやに電話を掛けてさくらに無事であることを伝えたが、寅次郎がまだ帰ってきていないこと知ると残念がった。彼女にとって寅次郎だけが理解者なのだ。あけみはそれ以上話さずに電話を切った。

あけみが下田にいることを知って梅太郎はカンカンだった。どうやって連れ戻そうかととらやで思案していると、そこに寅次郎が現れた。するとさくらは興奮する梅太郎を無視してこれまでに起きたことを丁寧に説明した。あけみが自分を必要としていることを知った寅次郎はわかったと答え、返す刀で下田に向かった。家出した女が金を稼ぐには水商売が手っ取り早い。そこで昔世話をした渡世人の長八を頼ると、あけみはあっさりと見つかった。港でボンヤリしている姿を見つけた寅次郎が声を掛けると、あけみはうれしさのあまり飛びついたのだった。その夜、博たちが家に帰ろうとしていたところに寅次郎から電話が掛かってきた。連れ戻しにきたことがわかるとあけみは頑なに拒否した。何か深い事情があるのではないかと考えた彼は同じ旅館に泊まって話を聞くことにしたのだが、疲れが出たのかあけみは夕食時に眠ってしまったのだ。博からそのことを聞いたさくらは早速、梅太郎に報告した。

翌朝、寅次郎とあけみは海岸にいた。彼女は聞いてもらいたいことが山ほどあったのだが眠ってしまい、目覚めたときには寅次郎は長八のところへ出掛けた後だった。改めて聞いてもらおうと話し掛けると、寅次郎は夫婦ゲンカの愚痴なんていくら聞いても面白くないと茶化した。あけみは夫・慎吾との愛について思い悩んでいたが、どうしても答えを導き出すことが出来なかった。時が解決すると考えた寅次郎は、お前次第で帰りたいならそれも良し、旅を続けるならずっと一緒に行くと言った。するとあけみは目の前に見える島に行きたいと指差した。そこは伊豆諸島の一つの式根島だった。寅次郎は行ってやろうじゃないのと梅太郎から預かった財布を見せた。

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男はつらいよ 寅次郎恋愛塾

  • posted at:2021-09-14
  • written by:砂月(すなつき)
おとこはつらいよとらじろうれんあいじゅく
松竹
配給:松竹
製作年:1985年
公開日:1985年8月3日 併映「俺ら東京さ行ぐだ」
監督:山田洋次
製作:島津清 中川滋弘
企画:小林俊一
原作:山田洋次
脚本:山田洋次 朝間義隆
撮影:高羽哲夫
美術:出川三男
音楽:山本直純
録音:鈴木功
調音:松本隆司
照明:青木好文
編集:石井巌
スチール:長谷川宗平
監督助手:五十嵐敬司
装置:小島勝男
装飾:町田武
衣裳:松竹衣裳
美粧:宮沢兼子
現像:東京現像所
進行:玉生久宗
製作主任:峰順一
主題歌:「男はつらいよ」渥美清
撮影機材:パナビジョン
協力:秋田鹿角市 柴又 神明会
出演:渥美清 倍賞千恵子 平田満 下條正巳 三崎千恵子
シネマスコープ カラー 108分

学校の授業が終わり満男がとらやにやってきた。いつもと様子が違うことに母・さくらは気づいたが、それは仕事の休憩をしていた父・博も同じだった。学校で何かあったのかと博が尋ねると、満男はホームルームの時間に担任の先生から将来何になりたいのかと聞かれたことを話した。ブラスバンド部でフルートを担当していることから音楽家になりたいと答えると、先生は嘲笑しながらそんな夢みたいなこと考えずに足元を見ろと言ったのだという。それを聞いた博は、夢を持つことは結構だが、それが嫌なことから逃げるための口実ではないのかと言った。個性的に育てりゃいいんだよとつねが横から口を出すと、好きに育てても個性的になるわけではないんですと博は反論した。そこにさくらが自分の個性は自分で作り出すものだと言ったため、つねは不満げに寅ちゃんもかいと言った。するとタイミング良くその寅次郎から電話が掛かってきた。彼は今、長崎を旅していた。個性的でいいなあと満男が悪気なく言うと、あれはデタラメだと竜造は嘆いた。

五島列島の北部に位置する上五島に寅次郎はテキヤ仲間のポンシュウと連絡船で渡った。転倒した老婆・江上ハマを助けたことをきっかけに二人はもてなしを受けるが、その夜彼女の容態が急変した。ポンシュウが医者と神父を呼びに行く間、寅次郎はつきっきりで看病をするが、ハマは会えて楽しかったと言い残して息を引き取った。翌日、教会で葬儀が執り行われる中、東京から孫娘の若菜が帰ってきた。役目を終えた寅次郎たちは次の目的地へ向かおうとするが、若菜は二人を呼び止めて礼を言った。

繁華街の旅館に泊まった寅次郎は女中から江上家にまつわる話を聞いた。ハマには一人娘がいるが、東京からきた男に騙されて子供を産んだ。ところが男は逃げてしまい、残されたその娘は島民から叩かれた陰口が原因で海に身投げした。残された孫娘をハマは大切に育てたのだが、それが若菜だった。カトリックでは自殺は罪であることからハマはそのことを苦にして生きてきたのだ。若菜を不憫に思った寅次郎はポンシュウとの旅を止めて彼女に尽くすことに決めた。

屋台的映画館

男はつらいよ 寅次郎真実一路

  • posted at:2021-09-05
  • written by:砂月(すなつき)
おとこはつらいよとらじろうしんじついちろ
松竹
配給:松竹
製作年:1984年
公開日:1984年12月28日 併映「ねずみ小僧怪盗伝」
監督:山田洋次
製作:島津清 中川滋弘
企画:小林俊一
原作:山田洋次
脚本:山田洋次 朝間義隆
撮影:高羽哲夫
美術:出川三男
音楽:山本直純
録音:鈴木功
調音:松本隆司
照明:青木好文
編集:石井巌
スチール:長谷川宗平
監督助手:五十嵐敬司
装置:小島勝男
装飾:町田武
衣裳:松竹衣裳
美粧:宮沢兼子
現像:東京現像所
進行:玉生久宗
製作主任:峰順一
主題歌:「男はつらいよ」渥美清
撮影機材:パナビジョン
協力:東亜国内航空 柴又 神明会
出演:渥美清 倍賞千恵子 下條正巳 三崎千恵子 前田吟
シネマスコープ カラー 107分

栗実る秋のある日、とらやでは騒動が起きていた。桂梅太郎の娘・あけみが夫婦ゲンカをしてアパートを飛び出し実家に帰った。ところが父親に起こられたため行く当てのない彼女はとらやを頼ったのだ。ケンカの原因はロールキャベツだった。料理の本を見て丁寧に作ったのだが、爪楊枝がなかったためにマッチの軸を代用したことが事の発端だった。話を聞き終えたさくらたちはひと言謝ればいいとアドバイスをし、梅太郎も一緒に頭を下げてやると言った。だがそこに寅次郎が帰ってきたことで話がややこしくなった。あけみは彼に助けを求め、事情を知らない寅次郎も一方的にいじめられているものだと勘違いした。そのうちに寅次郎と梅太郎の間でケンカが始まり柴又中を巻き込む騒動に発展したのだ。騒ぎを聞きつけてやってきた柴又題経寺住職の御前様は拘った者たちを寺に連れ帰り片っ端から説教した。その夜、ばつの悪い寅次郎はとらやへ戻れず上野の焼き鳥屋でヤケ酒を呷ったが、金を持ち合わせていなかったため電話でさくらに頼った。ところがいつもなら助けてくれるはずの彼女が今回は冷たく突き放したことから、寅次郎は警察の厄介になることに決めた。そんな彼を隣の席から眺めていた富永健吉は、開き直って酒を飲み続ける寅次郎の度胸に感服し支払いを肩代わりしたのだった。

翌日、ご馳走になったお礼を言うために寅次郎は名刺を頼りに、日本橋にあるスタンダード証券を訪ねた。課長の富永は彼の相手をするほど暇ではなく、応接室に誘導すると自分の持ち場に戻った。富永ともう一度飲みたいと考えていた寅次郎は例え仕事で遅くなろうとも待ち続けることにした。一方、長引いた会議が終わった富永はソファーで寝ている寅次郎に、さあ飲みに行きましょうと声を掛けた。時計の針は午後9時を差していた。富永にとって寅次郎は自分の思い出を語れる恰好の相手で、酔いに任せて故郷の枕崎から上京してきた話を繰り返した。

翌朝、寅次郎が目覚めるとそこは牛久沼にある富永の自宅だった。泥酔した彼を連れ帰ると妻のふじ子に丁重にもてなすように言ったのだ。富永は既に出勤しているため部屋には二人きり。気まずさを感じた寅次郎は手早く着替えを済ますと家を飛び出した。

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男はつらいよ 夜霧にむせぶ寅次郎

  • posted at:2021-08-27
  • written by:砂月(すなつき)
おとこはつらいよよぎりにむせぶとらじろう
松竹
配給:松竹
製作年:1984年
公開日:1984年8月4日 併映「ときめき海岸物語」
監督:山田洋次
製作:島津清 中川滋弘
企画:小林俊一
原作:山田洋次
脚本:山田洋次 朝間義隆
撮影:高羽哲夫
美術:出川三男
音楽:山本直純
録音:鈴木功
調音:松本隆司
照明:青木好文
編集:石井巌
スチール:長谷川宗平
監督助手:五十嵐敬司
装置:小島勝男
装飾:町田武
衣裳:松竹衣裳
美粧:宮沢兼子
現像:東京現像所
進行:玉生久宗
製作主任:峰順一
主題歌:「男はつらいよ」渥美清
挿入歌:「千年接吻」中原理恵
撮影機材:パナビジョン
協力:北海道観光誘致宣伝協議会 釧路市 根室市 中標津町 北上市 花巻温泉 柴又 神明会 東亜国内航空
出演:渥美清 倍賞千恵子 中原理恵 下條正巳 三崎千恵子
シネマスコープ カラー 102分

春たけなわの葛飾柴又。さくらの一人息子である満男が中学生となりブラスバンド部に入った。柴又題経寺の御前様に入学祝いのお礼を言いに行った彼女はその足でとらやに向かったが、そこには満男がいた。彼が手にしていたのはフルートで、友達の兄のお下がりを1万円で譲ってもらう約束をしたのだという。さくらは反対だったが、小遣いで払うからと真っ直ぐな目で見られたら何も言えなくなった。満男が店を出て行ったのと入れ替わりにやってきたのはさくらの夫の博と彼が勤める印刷工場の社長・梅太郎だった。その日は梅太郎の娘・あけみの結納の日で、ハプニングがありながらも何とか縁談がまとまったのだ。肩の荷が下りた梅太郎はふとこの界隈の独り者は大概片づいたなと漏らしたが、問題を抱えているのがもう一人いた。その寅次郎から小包が届き開けてみると小さな地球儀が入っていた。それはきっと世界的な視野を持った人間になれという満男へのメッセージなのだろうと博は解釈した。

盛岡城跡公園で地球儀の啖呵売をしていた寅次郎はかつての舎弟だった川又登と再会した。彼は堅気になり所帯を持って食堂を経営していた。義理を果たすために店を休みにして精一杯のおもてなしをしようと登は考えたが、堅気として生きて行くのであれば渡世人とは距離を置くべきだと説教した。

盛岡、八戸、釧路と旅する寅次郎。繁華街の理容室で散髪をしていると若い女性が訪ねてきた。どうやら訳ありらしく雇って欲しいと店主に願い出たがけんもほろろに断られた。幣舞橋で彼女の姿を見つけた寅次郎が声を掛けると女性は親し気に話してきた。竹を割ったような性格の木暮風子はそれが災いして仕事が長続きしなかったらしい。お互いが「フーテン」と呼ばれていることを知った二人は意気投合し、旅館で夜遅くまで杯を交わした。その際、寅次郎が根室に行くことがわかると、おばに会いたいから一緒に連れて行って欲しいと風子は言った。そこに女将が顔を出し、相部屋をお願い出来ないかと言ってきた。寅次郎が引き受けると、部屋に入ってきたのはサラリーマン風の陰気な男だった。逃げられた妻が霧多布にいるという情報を得た福田栄作というその男は引き戻しに行く途中だが、一人にしておいたら自殺し兼ねないため仕方なく面倒を見ることにした。

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男はつらいよ 口笛を吹く寅次郎

  • posted at:2021-08-15
  • written by:砂月(すなつき)
おとこはつらいよくちぶえをふくとらじろう
松竹
配給:松竹
製作年:1983年
公開日:1983年12月28日 併映「喜劇 家族同盟」
監督:山田洋次
製作:島津清 中川滋弘
企画:小林俊一
原作:山田洋次
脚本:山田洋次 朝間義隆
撮影:高羽哲夫
美術:出川三男
音楽:山本直純
録音:鈴木功
調音:松本隆司
照明:青木好文
編集:石井巌
スチール:長谷川宗平
監督助手:五十嵐敬司
装置:小島勝男
装飾:町田武
衣裳:松竹衣裳
美粧:宮沢兼子
現像:東京現像所
進行:玉生久宗
製作主任:峰順一
主題歌:「男はつらいよ」渥美清
撮影機材:パナビジョン
協力:柴又 神明会 高梁市
出演:渥美清 倍賞千恵子 中井貴一 杉田かおる 下條正巳
シネマスコープ カラー 95分

紅葉にはまだ早い秋のある日、さくらがいつものようにとらやへやってくると店の様子がいつもと違っていた。叔母のつねによると、どうやら博と梅太郎が大ゲンカをしたらしい。その日の仕事の段取りが決まってるにも拘らず、梅太郎は手間ばかり掛かる二束三文にしかならない古い得意先の印刷の仕事を優先するように命じたのだという。いい機会なのだから根本的なことを話し合ってみたらいいとさくらがアドバイスすると博は少し冷静になったが、社長の顔を見た途端に腹の中に溜まっていた言葉が口をついて出てしまった。傷ついた梅太郎はいじけてしまい、一文無しになって寅さんのようにフーテンとして生きてやると泣きながら工場に戻って行った。するとそこにタイミングよく寅次郎から電話が掛かってきた。彼は今、備中高梁を旅している途中で、ついでに博の父・飈一郎の墓参りをしたいから寺の名前を教えて欲しいというのだ。寅次郎が父親のことを覚えていたことに感心した博は心を入れ替え、言われていた仕事を先にこなすことにした。

蓮台寺を訪れた寅次郎が墓参りを済ませて帰ろうとすると、酔っ払った和尚が階段をフラフラしながら上がってきた。すると心配した和尚の娘の朋子が慌てて駆け寄り体を支えたのだった。彼女に一目惚れした寅次郎は茶を一杯だけご馳走になりすぐにお暇しようと考えていたが、和尚と意気投合したことで一晩だけ厄介になることにした。翌朝、家を出ようとしたところ、朝ご飯を食べて行ってくださいと朋子に止められた。話の流れで彼女が訳あって今は独り身なのだということを知った寅次郎だったが、もうこれ以上長居は出来ないと丁寧に断った。するとそこに運転手がやってきた。法事の約束の時間が迫り和尚を迎えにきたのだ。だが肝心の和尚は二日酔いで寝込んでおり、慌てふためく朋子に私が替わって参りましょうと寅次郎が声を掛けた。法事の真似事なら出来ると豪語し先方に出向いたところ、名調子の法話が大受けしお布施を弾んでもらった。気を良くした寅次郎はそのまま寺に居ついたのだった。

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