松竹
配給:松竹
製作年:1983年
公開日:1983年12月28日 併映「喜劇 家族同盟」
監督:山田洋次
製作:島津清 中川滋弘
企画:小林俊一
原作:山田洋次
脚本:山田洋次 朝間義隆
撮影:高羽哲夫
美術:出川三男
音楽:山本直純
録音:鈴木功
調音:松本隆司
照明:青木好文
編集:石井巌
スチール:長谷川宗平
監督助手:五十嵐敬司
装置:小島勝男
装飾:町田武
衣裳:松竹衣裳
美粧:宮沢兼子
現像:東京現像所
進行:玉生久宗
製作主任:峰順一
主題歌:「男はつらいよ」渥美清
撮影機材:パナビジョン
協力:柴又 神明会 高梁市
出演:渥美清 倍賞千恵子 中井貴一 杉田かおる 下條正巳
シネマスコープ カラー 95分
紅葉にはまだ早い秋のある日、さくらがいつものようにとらやへやってくると店の様子がいつもと違っていた。叔母のつねによると、どうやら博と梅太郎が大ゲンカをしたらしい。その日の仕事の段取りが決まってるにも拘らず、梅太郎は手間ばかり掛かる二束三文にしかならない古い得意先の印刷の仕事を優先するように命じたのだという。いい機会なのだから根本的なことを話し合ってみたらいいとさくらがアドバイスすると博は少し冷静になったが、社長の顔を見た途端に腹の中に溜まっていた言葉が口をついて出てしまった。傷ついた梅太郎はいじけてしまい、一文無しになって寅さんのようにフーテンとして生きてやると泣きながら工場に戻って行った。するとそこにタイミングよく寅次郎から電話が掛かってきた。彼は今、備中高梁を旅している途中で、ついでに博の父・飈一郎の墓参りをしたいから寺の名前を教えて欲しいというのだ。寅次郎が父親のことを覚えていたことに感心した博は心を入れ替え、言われていた仕事を先にこなすことにした。
蓮台寺を訪れた寅次郎が墓参りを済ませて帰ろうとすると、酔っ払った和尚が階段をフラフラしながら上がってきた。すると心配した和尚の娘の朋子が慌てて駆け寄り体を支えたのだった。彼女に一目惚れした寅次郎は茶を一杯だけご馳走になりすぐにお暇しようと考えていたが、和尚と意気投合したことで一晩だけ厄介になることにした。翌朝、家を出ようとしたところ、朝ご飯を食べて行ってくださいと朋子に止められた。話の流れで彼女が訳あって今は独り身なのだということを知った寅次郎だったが、もうこれ以上長居は出来ないと丁寧に断った。するとそこに運転手がやってきた。法事の約束の時間が迫り和尚を迎えにきたのだ。だが肝心の和尚は二日酔いで寝込んでおり、慌てふためく朋子に私が替わって参りましょうと寅次郎が声を掛けた。法事の真似事なら出来ると豪語し先方に出向いたところ、名調子の法話が大受けしお布施を弾んでもらった。気を良くした寅次郎はそのまま寺に居ついたのだった。
屋台的映画館
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