荒戸源次郎=アポロン=毎日放送
配給:ムービーギャング
製作年:1991年
公開日:1991年11月25日
監督:阪本順治
企画:孫家邦
プロデューサー:椎井友紀子
アソシエイトプロデューサー:新船洋子
原作:豊田利晃
脚本:阪本順治 豊田利晃
撮影:伊藤昭裕
照明:安河内央之
録音:橋本文雄
美術:小池直実
編集:高島健一
音楽:梅林茂
ミュージシャンマネジメント:内田音楽事務所
記録:今村治子
助監督:片島章三
製作担当:鈴木嘉弘
出演:赤井英和 加藤雅也 広田玲央名 仁藤優子 梅津栄
アメリカンビスタ カラー 102分
通天閣の真剣師こと飛田歩は大阪・新世界で賭け将棋をして金を稼いでいる。負けると見せかけて賭け金を上乗せさせるのは常套手段で、そうやって対戦相手から金を巻き上げるのだ。彼の父親は死ぬまで賭け将棋で飯を食っており、小さい頃にその父親から将棋を教わった歩は自分にも勝負師の血が流れていると信じていた。その片棒を担がされるのは歩が将棋を教えた影響でプロ棋士を目指すことになった将棋協会奨励会三段の香山龍三だった。そのせいで借金取りに追われるときは彼も巻き添えになるのだ。香山は薬屋の看板娘の嶋田加奈子に惚れているがなかなか自分の気持ちを伝えられずにいた。そのことを加奈子も薄々感づいていたが、香山がじれったいためどうしていいかわからなかった。同じ頃、新世界将棋道場に顔を出した飛田はプロアマ勝ち抜き戦で藤田七段を倒した記事が雑誌に載ったことを褒められ、更には現代の阪田三吉とまで言われたため気を良くしていた。だがそこに冷や水を浴びせたのは先に来ていた真剣師の鬼詰だった。お前のガキの将棋なんかで桂八段に勝てるわけがないと鬼詰が言うと、頭に血が上った飛田は殴り掛かろうとしたため責任者の駒田成次は必死に止めた。
座敷での勝負で50万円をせしめた飛田はタクシーで阿倍野のスキャンティーという風俗店に行こうとしたが、ツケが溜まっていることを思い出し天満のハメハメ大王に変更した。だがそこでのツケも思い出し、運転手が暮らしていた日本海の小さな温泉街に行くことにした。ストリップ劇場で魅力的な踊り子に一目惚れした飛田は口説き落として一夜をともにした。その踊り子は照美といい、また来ると約束して飛田はタクシーに乗った。
大阪に戻るとプロアマ勝ち抜き戦が始まった。対局は桂八段の優勢となっており、流れを変えたい飛田はトイレに立ち個室で作戦を練り直すが良い手が見えてこなかった。そこで戻った彼はやけくそで6四桂を打つが、それが桂の混乱を招いたのだった。飛田が勝ったことで、桂はプロの権威を丸潰れにした責任を取ると言って引退した。
屋台的映画館
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