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ザ・タイガース 世界はボクらを待っている

  • posted at:2016-10-22
  • written by:砂月(すなつき)
ざたいがーすせかいはぼくらをまっている
東宝=渡辺プロダクション
配給:東宝
製作年:1968年
公開日:1968年4月10日 併映「ドリフターズですよ! 盗って盗って盗りまくれ」
監督:和田嘉訓
製作:渡辺晋 五明忠人
脚本:田波靖男
撮影:長谷川清
美術:育野重一
録音:吉岡昇
照明:山口虎男
整音:下永尚
音楽:森岡賢一郎 すぎやまこういち
主題歌:「銀河のロマンス」ザ・タイガース
・・・:「君だけに愛を」ザ・タイガース
・・・:「シーサイド・バウンド」ザ・タイガース
・・・:「モナリザの微笑」ザ・タイガース
・・・:「イエロー・キャッツ」ザ・タイガース
・・・:「僕のマリー」ザ・タイガース
・・・:「星のプリンス」ザ・タイガース
・・・:「真赤なジャケット」ザ・タイガース
・・・:「こっちを向いて」ザ・タイガース
・・・:「落葉の物語」ザ・タイガース
雑誌「明星」募集歌:「花の首飾り」ザ・タイガース
監督助手:石田勝心
編集:池田美千子
合成:三瓶一信
現像:東京現像所
製作担当者:坂井靖史
出演:沢田研二 瞳みのる 森本太郎 加橋かつみ 岸部おさみ
シネマスコープ カラー 87分

日本劇場で行われている「新春日劇ウエスタンカーニバル」は超満員に膨れ上がっていた。さらにザ・タイガースが登場すると興奮は最高潮に達した。その頃、地球の近辺で異常が起きていた。アンドロメダの星のシルビイ王女は「星の王子さま」気取りでキザな許婚のナルシス殿下のことが顔を見るのも嫌だった。そんな彼女が気晴らしに地球を一目見たいと言ったことで、侍女のベスはわがままを叶えてやろうと運転手のヘラクレスに命じてやってきたのだ。ところが地球からの強烈な音波が原因で宇宙船が不調になり、砂浜に不時着したのだった。意識を取り戻したベスは船内に王女がいないことに気付くとヘラクレスを起こして事情を説明した。ハッチが開いていたことからシルビイが外へ出たに違いないと確信したヘラクレスだったが、何故か砂浜についていた足跡が途中で消えていたのだ。宇宙船が不時着したことを秘密警察はすぐに嗅ぎつけ長官でもあるナルシスに伝えると、怒り心頭の彼はすぐに連れ帰るよう命じたのだった。そんなこととは露知らず、音楽が聞こえる方へやってきたシルビイは知らず知らずのうちに楽屋に入り込み、出待ちするファンたちの渦に巻き込まれて階段から落ちたのだった。ジュリーは気絶した彼女を抱きかかえるとメンバーとともにバスに乗り込んで病院へ急行したのだった。

探知機を使ってシルビイが入院している東京中央病院の場所を突き止めたベスたちはベッドに寝ている王女を見つけると早く退院するように言った。だが見舞いにやってきたメンバーから暗殺者と間違われて部屋を追い出されたのだった。シルビイは自分がアンドロメダの星からきた王女で、ベスとヘラクレスも仲間であることを話したが、トッポたちは信じようとしなかった。だがジュリーだけはデタラメを言っているとは思えなかった。何故なら彼女の目が真実を語っていると感じたからだった。ベスとヘラクレスが王女を連れ出すことに失敗して宇宙船に戻ると、秘密警察はナルシスの命令で二人を凍結した。

ファンに住所がばれたことで近隣への迷惑を考え引っ越しすることにしたタイガースのメンバー。その準備の最中にやってきたのは警視庁の刑事だった。早瀬はシルビイが負傷した件についてジュリーたちに事情を聞きにきたのだが、アパートの前で待つ大勢のファンの中にいた彼の娘・みどりからジュリーにプレゼントを渡すように言われたことで大騒ぎになり、管理人のおばさんに一喝された。早瀬はタイガースが二度と事件を起こさないように見張ることを課長から命令された。そのことでいらだっていた彼は、家に帰ってからも外から大音量の「僕のマリー」が聞こえてきたことで苦情を言いに行くことにした。ところがそのマンションはタイガースの新居で、一緒についてきたみどりは窓からジュリーの姿が見えるとあまりのうれしさに失神した。

屋台的映画館
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サイボーグ009 超銀河伝説

  • posted at:2016-10-17
  • written by:砂月(すなつき)
さいぼーぐぜろぜろないんちょうぎんがでんせつ
東映動画
配給:東映
製作年:1980年
公開日:1980年12月20日 併映「’80アニメーション ザ・ベストテン」
監督:明比正行
製作:渡辺亮徳 今田智憲
原作:石森章太郎
総指揮:石森章太郎
プロデューサー:飯島敬 小湊洋市
脚本:中西隆三
脚本協力:ジェフ・シーガル
作画監督:山口泰弘 
アニメ・キャラクターデザイン:山口泰弘
メカニック作画監督:角田紘一
メカニックデザイン:角田紘一
美術総設定:角田紘一
美術監督:伊藤岩光 海老沢一男
撮影監督:池田重好
編集:千蔵豊
録音:波多野勲
音楽:すぎやまこういち
主題歌:「10億光年の愛」町田義人
挿入歌:「さらばとは言わない」町田義人
挿入歌:「愛はまぼろし」山本百合子
製作担当:横井三郎
声の出演:井上和彦 杉山佳寿子 白石冬美 野田圭一 山田俊司
アメリカンビスタ カラー 130分

ネオ・ブラック・ゴーストとの戦いに勝利したサイボーグ戦士たちはそれぞれの国に戻り平穏な暮らしを送っていた。そして彼らを作り出したアイザック・ギルモア博士も一線から退き、赤ん坊の001=イワン・ウイスキーとともにコズモ博士が所長を務める国際宇宙研究所に居候として身を置いていた。ギルモアはもう自分には関係ないことだと耳を貸さなかったが、コズモは辺り構わず自分の理論を披露した。宇宙の深奥に母源となるべき超エネルギーが存在しており、彼がボルテックスと名付けたその超エネルギーをコントロール出来れば、地球のエネルギー問題が一挙に解決する。そのコントロール理論を完成したというのだ。ギルモアはその話よりもイワンが機嫌を損ねたことの方が気掛かりで、一生懸命にあやした。するとイワンは宇宙の一角からある奇怪な敵がやがて地球にやってくると警告を発した。それは一体何者かとコズモが尋ねると、イワンは「全宇宙の征服を狙う悪の権化・ゾア」と言った。その警告後に研究所直属の有人観測衛星・スペースウォッチコマンドが宇宙船の存在を確認した直後に妨害を受けたことから、ギルモアは緊急事態を解決するためにサイボーグ戦士たちを呼び寄せる苦渋の決断をした。

ギルモアは集まったサイボーグ戦士たちに詫び、地球破壊の手段としてゾアが研究所を目標に降下してきたに違いないと言った。彼らがエレベーターで降下すると、海底には巨大な宇宙船が鎮座していた。そして突如伸びてきたエアトンネルが研究所のハッチにつながると宇宙人が乗り込んできたのだった。009=島村ジョーを始めとするサイボーグ戦士たちが警戒する中、イワンが先方に敵意がないことを告げると宇宙人は礼を言ってバリアを解くとサバと名乗った。彼は母や護衛兵ともに宇宙船イシュメールでコマダー星を脱出したが、間もなくゾアの戦闘群の追跡を受け、防御カプセルに退避していたサバだけが助かった。だが他の乗員は神経組織破戒レーザーを撃ち込まれて命を落としたのだった。船は地球へ到達出来るよう自動航行システムがセットされていたため一人で無事に到達することが出来たのだった。コマダー星は地球によく似た惑星で、かつて探検隊を送ったことがあることから地球を兄弟星と呼んでいた。コマダー星を侵略したのはダガス星の帝王・ゾアの指令を受けた宇宙戦闘機軍団で、宇宙の中心にある超エネルギーの存在を発見し、そのコントロール理論を完成させたサバの父・コルビン博士を誘拐したのだった。彼は父を助けて欲しいと懇願したが、002=ジェット・リンクはとても信じられないと懐疑的な態度を取った。そのとき奇怪な宇宙戦闘機が地球上空の軌道に接近中という緊急連絡がスペースウォッチコマンドから入りその直後に破壊された。すると今度は室内にダガス軍団第一戦闘軍団長・ガロの姿が立体投影され、彼は無駄な抵抗は止めよと警告した。003=フランソワーズ・アルヌールが月へ向かう巨大な物体の存在を察知したことで、ダガスが電波探知が不可能な月の裏側に地球征服の前線基地を建設しようとしていることがわかると、サイボーグ戦士は地球を救うために戦うことを決めた。サバはイシュメールを提供する代わりにコマダー人の敵を取って欲しいと言った。

屋台的映画館

白蛇小町

  • posted at:2016-10-12
  • written by:砂月(すなつき)
しろへびこまち
大映(京都撮影所)
配給:大映
製作年:1958年
公開日:1958年6月15日 併映「怪猫呪いの壁」
監督:弘津三男
製作:酒井箴
企画:高桑義生
脚本:土屋欣三
撮影:本多省三
録音:長岡栄
音楽:渡辺岳夫
照明:島崎一二
美術:神田孝一郎
編集:伊藤嘉英
邦楽:中本利生
制作主任:大菅実
装置:科田豊一
装飾:後藤栄三郎
背景:小倉清三郎
美粧:日樫嘉雄
結髪:中井つる
衣裳:古川正和
擬闘:宮内昌平
普通写真:西地正満
助監督:多田英憲
撮影助手:白波瀬直治
録音助手:鈴木幸三郎
照明助手:富田良男
音響効果:倉島暢
移動効果:宇野薫
記録:田巻町子
演技事務:大橋和彦
進行:堀一郎
出演:梅若正二 中村玉緒 千葉敏郎 和泉千太郎 小町瑠美子
シネマスコープ モノクロ 67分

雨が降りしきる祝言の夜、安藤左門は子息・新之助の花嫁となる俊江を乗せた駕篭が到着するのを今か今かと待っていた。やがて駕篭が到着すると、柴山主殿は遅れる原因となった出来事を話し始めた。常念寺に差し掛かった時、主殿は供先が回り道をしていることに気付いて注意をしたが、彼らの前に立っていたのは花嫁衣装に身を包んだ女だった。主殿が刀の柄に手をやると女は姿を消したが、再び現れると頭巾を取った。雷光に浮かび上がった顔の右半分には大きな火傷があり、付近に落雷させると不気味な笑い声を残して去って行った。腰を抜かした主殿は花嫁が無事であることを確認すると気を取り直して屋敷に向かった。話を聞いて呆然とする左門の前で主殿が駕篭の扉を開けると、中から一匹の白蛇が這い出てきたのだった。

八方手を尽くしても俊江の行方が掴めないことを新之助が訝っていると、左門はその責任が自分にあると打ち明けた。彼が新之助と同じ年頃のこと、屋敷に仕えるお巳年と懇ろになった。ところがそこへさる大身の姫との縁談が起こり、両親は大乗り気だったが新之助の心は変わず頑として話には応じなかった。それを知った父は三河の知行所へ彼を行かせ、その留守中に勘助を使って不義者に仕立た。そして彼女の兄・和泉屋太三郎を呼び寄せると暇を出したのだ。知行所から帰ってそれを知った左門は愕然としたがお巳年と逢うことは許されず、その間に縁談は着々と進められた。お巳年はそれを知ると発狂し、花嫁衣装を着飾って我が家に火を放った。幸いに助け出されたが、大火傷のために短い生涯を終えたのだった。そしてきた婚礼の日、あけみとの祝言の式が滞りなく済み別室で二人きりになったとき、身に覚えのない濡れ衣を着せられ女の幸せを踏みにじられて死んだお巳年の悔しさはどのようなものでございましょうと彼女は言った。続けてお巳年の呪いは安藤家の血筋が続く限り消えることはないと言った。そして逆らうことの出来ない強い力に引かれて花嫁のあとについて行くと土蔵であけみが首を吊り、その傍にいた白蛇がお巳年に姿を変えたのだった。俊江が行方不明となったのはお巳年の祟りとお考えですかと新之助が尋ねると、左門はそうとしか思えぬと頷いた。

両国の見世物小屋で綱渡りのお菊が転落するという事故があった。客が彼女を抱き留めたことで怪我はなかったが、その客というのが身持ち放埓で安藤家を勘当された次男の源次郎だった。源次郎が用心しなとお菊にひと声掛けて小屋を出ると、方々捜し回ったという柿崎平内が声を掛けてきた。平内と交代した新之助は源次郎と持ち上がった一大事について歩きながら話した。すると興味を持った源次郎は常念寺へ行くことを提案した。

屋台的映画館

アブダクティ

  • posted at:2016-10-08
  • written by:砂月(すなつき)
あぶだくてぃ
ティー・オーエンタテインメント
配給:TOブックス
製作年:2013年
公開日:2013年10月12日
監督:山口雄大
プロデューサー:林哲次 扶川愛美
脚本:牧野圭祐
撮影:岡雅一
照明:緑川雅範
美術:福田宣
音楽:森野宣彦
録音:西條博介
出演:温水洋一 麻亜里 正木佐和 長島すみれ 播田美保
アメリカンビスタ カラー 95分

息苦しさと体に伝わってくる振動で目覚めた千葉厚志は、頭にビニール袋が被せられていることがわかると死の恐怖が襲い、急いで剥ぎ取ろうとした。だが出足が縛られて身動きが取れなかったことから、必死に歯で食いちぎり呼吸が出来る穴を確保した。少し落ち着き辺りをゆっくりと見回すと、そこは照明が点いたコンテナの中だった。そして何者かによって拉致されたことを思い出しトラックで何処かに運ばれていることがわかると彼は心細くなって助けてくださいと何度も叫んだ。そのとき傍らにある携帯電話の着信音が聞こえたため通話ボタンを唇で押そうとしたが、何度やってもだめだった。その横に落ちていたクリップペンシルに気付いた彼はそれを口に銜えてもう一度挑戦するとようやく相手と話をすることが出来た。「出るのが遅いやないけ!」。電話口の向こうにいたのは厚志が500万円の借金をしているスマイル金融の社員だった。彼は来月まで待ってください、必ず払いますからここから出してくださいと懇願したが、社員はいつもの口上だろうと怒鳴った。するとトラックはトンネルに入ったらしく、ディスプレイには圏外と表示された。電話が途切れたことで落胆した厚志だったが、コンテナの隅に自分のバッグがあることに気付くと後ろ手で中をまさぐった。だがロープを切るために必要な目ぼしい物は何もなく、その代わりに覚えのない鉱石の塊が出てきた。角が尖っている形状をしていることから何とかそれでロープを切ることが出来るのではないかと考えた厚志は何度も擦り続けた。すると再びスマイル金融から着信音が鳴ったため作業を止めて電話に飛びついた。何故突然切ったのかと怒鳴る男と話すうちに拉致したのが彼らではないことわかると、厚志は今の状況を説明した。だが信じてもらえず、帰ってこなかったら勝手に家の中に入ると男は言い残して電話を切った。

こんなときに頼りになるのは警察だと考えた厚志は早速110番に電話した。日雇いの警備員として名古屋市内にある派遣先の工事現場に行く途中で拉致されたことを説明し、ここは何処かと尋ねた。今いる場所は福岡だという。そして動揺する彼に追い打ちを掛けるように警官は言った。「これはイタズラ電話ですね」。同じような通報がいくつもあるというのだ。再び圏外に入ったことで通話が途切れると、何とかしなければならないという考えが頭の中を巡り手首のロープを切ることだけに専念した。そしてようやく腕の自由を取り戻すと足首のロープを取り去り、頭の袋を脱ぎ捨てた。痛む手首を擦り右腕の袖をまくり上げると何故かそこには「32D」という刻印がされていた。そのときコンテナを大きな揺れが襲い、トラックのエンジンが止まる音が聞こえた。続いて足音が聞こえたため助けを求めたが、コンテナを叩く音は虚しく響くだけだった。

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潮吹き海女

  • posted at:2016-10-03
  • written by:砂月(すなつき)
しおふきあま
日活
配給:日活
製作年:1979年
公開日:1979年7月21日 併映「団鬼六 縄と肌」「売春グループ 欲情する人妻」
監督:白鳥信一
プロデューサー:八巻晶彦
脚本:大工原正泰
撮影:水野尾信正
照明:川島晴雄
録音:福島信雅
美術:川船夏夫
編集:井上治
音楽:高田信
助監督:黒沢直輔
色彩計測:米田実
現像:東洋現像所
製作担当者:沖野晴久
出演:日向明子 吉沢由起 飛鳥裕子 五條博 金田明夫
シネマスコープ カラー 69分

長距離トラック運転手の野崎清一の内縁の妻・サキは夫の弟・民男と組み海女としてアワビ獲りをしている。そんな彼女に淡い想いを抱いている民男は、清一が留守にしている日を狙って晩飯を食べに行っていた。何故なら彼は兄のことが嫌いだったからだ。その日も仕事を終えた後に約束したのだが、運が悪いことに清一が4日ぶりに帰ってきていたのだ。雑用を押し付けさっさとサキを家に連れて帰る粗暴な清一に民男が苛立ちながら片付けをしていると、海女仲間たちが冷やかした。中でも柿島ルミは、怖い女だから手を出さない方がいいと笑いながら忠告した。

清一は欲求を満たすと、風呂から出てきたサキに事故を起こして弁償なければならないから金が必要だと無心した。この間渡したばかりだからとサキが渋ると、清一は神棚に置いてある茶筒に気付き取り上げた。その中には組合に支払うことになっている船の借金が入っているのだ。どうせ酒や競輪に使ってしまうんでしょうとサキが言うと、今度帰ってきたら籍を入れるからと清一は殺し文句を吐いた。だが今度ばかりは彼女の気が収まらず、そんなことを言っているんじゃないと怒鳴ると、清一はしゅんとなっていつも迷惑かけて済まないと詫びた。だがお前に一番惚れているんだと言われるとサキは仕方なく許してしまった。
 
その夜、漁師たちが集う味の店・アメヤホールで清一はヤケ酒を煽っていた。この店はルミとサキが女中として働いていた。客にカラオケを勧められたサキにルミは、清一に可愛がられてもう声は出ないよと嫌味を言った。そして亭主が3人も変わっていつも新婚気分でいられるのだから幸せ者だと続けて言った。カウンターで飲んでいたルミのヒモ亭主・勇吉は気分を害し、俺も死んだ方がいいのかと文句を言うと、大将が店の中で夫婦喧嘩されちゃ敵わないと止めに入った。店が終わるとルミは店主の松川平介にサキとは一緒に仕事をしたくないと申し出た。そして海女仲間もあやのついた女と同じ海で働けないと口をそろえて言っていることを話すと、松川はああいうのを「下がり巾着」と言って拘った男が不幸になるんだと言った。そして男はうぬぼれが強く自分だけは違うと思って珍し物見たさに寄ってくるが、俺はまだ死にたくないと言った。

清一はトラックの運転中に事故を起こし即死した。遺骨を引き取りに行った民男は帰りのバスの中で、死んでまで手数を掛けさせやがってと愚痴った。それでも兄をかばおうとするサキに、金を巻き上げられたうえに自分勝手をされて少しもいいことはないだろと吐き捨てた。その夜、通夜が行われたが、組合長を始めとした男連中がサキのことを目前で貶したことから、怒った彼女は皆を家から締め出した。するとそこへ若い女が訪ねてきた。赤羽モヨ子と名乗るその女は清一の子供を妊娠していると言った。

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