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鉄の爪

  • posted at:2017-11-08
  • written by:砂月(すなつき)
てつのつめ
大映(京都撮影所)
配給:大映
製作年:1951年
公開日:1951年2月24日
監督:安達伸生
製作:平尾善夫
原案:中溝勝三
脚本:安達伸生
撮影:武田千吉郎
録音:奥村雅弘
音楽:白木義信
照明:島崎一二
美術:菊池修平
特殊撮影:近藤憲昭
編集:宮田味津三
製作主任:橋本正嗣
装置:林米松
装飾:水谷秀太郎
背景:巽保次郎
美粧:小林昌典
結髪:中井つる
衣裳:長谷川綾子
記録:小島道子
スチール:浅田延之助
助監督:福島茂博
撮影助手:今井博
録音助手:倉島暢
照明助手:松井正雄
美術助手:西岡善信
移動効果:宇野薫
演技事務:中村元次郎
進行:小沢宏
出演:岡譲二 日高澄子 関千恵子 二本柳寛 斎藤達雄
スタンダード モノクロ 82分

深夜の住宅街にパトカーのサイレンが鳴り響いた。被害者は荒っぽい闇取引で財産を築いた野村耕平で、本町警察署は取引に拘る怨恨と女性関係のもつれによる情痴の両面で捜査を行っていた。野村の致命傷は頭蓋骨骨折で、鈍器で撲殺されたものと考えられた。殺害現場となった寝室は人間業ではないほど滅茶苦茶に荒らされており、付近に落ちていた寝台の枠が凶器だとすると犯人はかなりの怪力の持ち主であることが疑われた。翌日、目撃者として話を聞いたのは当時野村と同じ部屋にいた情婦の月岡雪江だった。雪江は元歌劇団のダンサーだったが、戦時中に内縁関係あった田代恭助が南方で戦死したことで終戦後はキャバレー・メトロでステージダンサーとして働いていた。彼女には男出入りが激しいという噂があったことから、井上良太刑事はメトロで雪江に関する聞き込みを行った。すると同僚だった原口恵美子から重要な証言を得ることが出来た。それは田代が戦死したのは間違いで、一昨日の晩にここへ訪ねてきたというのだ。彼女のことをしつこく聞いてくるので気の毒ながらも洗いざらい話すと、田代は怒るどころか雪江さえ幸せになってくれればそれでいいと納得した。そして自分が帰還していることを知ったら苦しむだろうから絶対に黙っておいて欲しいと釘を刺したのだという。田代が聖明教会にいることがわかると井上はそこを訪ねた。彼は教会が経営する戦災浮浪児の収容所・聖明寮で寮長として働いていた。

恵美子から雪江のことを聞いた田代は夕方5時頃に野村邸に行ったことを証言した。そして帰還以来、初めて所在のわかった雪江の姿を一目見たいと思ったが、いざ家の前に立ってみると新しい生活を手に入れた彼女の平和を乱してはならないと考え直したと言った。井上が夕べの10時に何をしていたかと尋ねると、古い友人の灰田天心と深夜まで話し込んでいたと答えたことから、今度は灰田が勤める新天地の宝石座へ聴取しに向かった。一方、田代は机の上にあった新聞を手に取ると雪江の証言に目を通した。そこには「ベランダで突然すごい音がしたので慌てて寝室を飛び出すと、目の前に恐ろしい顔をした犯人が立っていてあっという間に野村に飛び掛かった」と書いてあった。それを見た田代は、可哀想な雪江のためにも犯人が早く捕まってくればいいのにと願った。

翌日、田代が昔の知り合いだったことを思い出した警察医の山崎隆三は、井上にそのこと伝えると直接会って話してみることにした。山崎は顔を合わせるなり僕に見覚えはありませんかと尋ねたが、田代は思い出せないようだった。そこでちょっと付き合ってくださいと言って彼を散歩に連れ出すと野村邸の前で立ち止まり、野村を憎いとは思いませんかと尋ねた。次に戦場の音を連想させる工事現場付近へ連れて行き、当時の記憶を呼び起こさせた。

屋台的映画館
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ブログ主はインドア派大分トリニータサポーター

 

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