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五月みどりのかまきり夫人の告白

  • posted at:2022-06-23
  • written by:砂月(すなつき)
さつきみどりのかまきりふじんのこくはく
東映(京都撮影所)
配給:東映
製作年:1975年
公開日:1975年11月1日 併映「新 仁義なき戦い 組長の首」
監督:牧口雄二
企画:今川行雄 奈村協
脚本:安西英男
撮影:塩見作治
照明:海地栄
録音:格畑学
美術:園田一佳
編集:神田忠男
助監督:萩原将司
音楽:渡辺岳夫
記録:辻敬子
装置:和泉隆幸
装飾:野路昇
スチール:諸角良男
美粧:枦川芳昭
結髪:明田多美枝
衣裳:豊中健
擬斗:菅原俊夫
演技事務:上田義一
進行主任:伊藤彰将
協力:マルチレーシングチーム
出演:五月みどり 伊吹吾郎 白石襄 衣麻遼子 森崎友紀
シネマスコープ カラー 65分

総合タレントの五月みどりと夫で東大教授の評論家・津島泰一はおしどり夫婦として知られている。特に夫婦で司会を務めるアフタヌーンショーは、興味深い内容と二人のテンポの良い会話によって主婦たちの人気番組となっていた。ある回では浮気について取り上げ、観覧者50人の女性に実際にしてみたいかとアンケートを取った。その内49人がしたいと答えたが、実際に浮気をした人はいなかった。結果を見て夫婦の信頼と愛情が結婚生活の基礎だとみどりが言うと、泰一はただ笑って番組を締めた。みどりは知っていた。夫が浮気をしていることを。興信所の調査によって泰一の浮気相手が生徒の星川小百合だという証拠を掴んでいたみどりは殺したい程憎んでいた。だが今の境遇に満足していることもあり二人で築いた財産と人気を守らなければならないとも考えていた。自分を裏切った男に一泡吹かせるにはどうしたらいいか。そうだ、私も浮気をすれば五分と五分になる。みどりは黄色のポルシェで旅に出た。

サーキット場でフォーミュラカーのレースを観戦していたみどりは優勝した沢井武雄に目をつけた。そして車の故障を装って武雄に近づくと計画通りに深い仲になった。ところが武雄はレーサーを辞めてテストドライバーになるのだという。みどりと出会ったことで死がいつも頭に浮かびレースが怖くなったというのだ。武雄は君と一緒に暮らしたいと告白するが、牙を抜かれた豹にみどりは興味をうしなった。翌日、彼の最後のレースが始まると、スタンドにいたみどりは席を立った。その背後で爆発音が鳴り響き、救急車に運ばれた武雄は動かなかった。

避暑地にある静かな別荘でくつろぐみどりの姿をうらやまし気に見ていたのは隣家の湯川研一郎だった。入り婿の彼は妻・静子に頭が上がらず肩身の狭い思いをしながら毎日を過ごしていた。ある日、研一郎の視線を感じたみどりは誘惑し体を重ねた。それ以来、彼女の虜になり正気を失った研一郎は静子の制止を振り切り湯川家の家と土地の権利書を売ってマンションを購入した。妻から逃げ出してみどりとの人生を謳歌するつもりでいた研一郎だったが残酷な未来が待っていた。みどりはちょっとした浮気だったから聞き分けて頂戴と言って受話器を置いた。

屋台的映画館
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私の奴隷になりなさい

  • posted at:2022-06-20
  • written by:砂月(すなつき)
わたしのどれいになりなさい
角川映画
配給:角川映画
製作年:2012年
公開日:2012年11月3日
監督:亀井亨
エグゼクティブプロデューサー:井上伸一郎
企画:安田猛
製作:池田宏之 加茂克也
企画プロデュース:嵐智史
プロデューサー:大森氏勝 甘木モリオ
原作:サタミシュウ
脚本:港岳彦
撮影:中尾正人
照明:白石宏明
録音:甲斐田哲也
美術:須坂文昭
編集:今井剛
助監督:金子直樹
制作担当:梶川信幸
衣裳:森口誠治
ヘアメイク:清水美穂
音響効果:丹愛
ポストプロダクションプロデューサー:大屋哲男
音楽:野中”まさ”雄一
主題歌:「fade」壇蜜
挿入歌:「蜜月の赤糸」彩月
制作プロダクション:シネバザール
出演:壇蜜 真山明大 西条美咲 美知枝 海東健
シネマスコープ カラー 95分

大学を卒業後、広告代理店に就職したが仕事が面白くなくて二年で辞めた「僕」。少ないながらもその経験が買われたのか大手出版社の丸川書店に中途採用された。希望していた編集部ではなく宣伝部だったことに落胆したが、出勤初日に職場でそれすら忘れてしまうような出来事が起きた。それは妖艶な雰囲気を漂わせる香奈と出会ったことだった。

卒業後、自分に自信をつけた僕は片っ端から女の子を口説いた。そして一年が経った頃、普通の女の子では物足りなくなり恋人のいる子などにまで声を掛けるようになった。そして熱中するあまり、転職前の会社の先輩に連れて行かれたダーツバーで同僚の子の他にもその先輩の恋人にまで手を出した。どんなにハードルが高い女でも自分ならものに出来ると考えていた僕は、出会ったその日から香奈を落とそうと行動に出たのだった。出勤初日の夜、歓迎会が会社の近くにある飲食店で行われた。だが僕の興味は向かいに座る香奈にしかなかった。とりあえず会話の中から彼女が既婚者であり、上司の夫は大阪支社に出向していることがわかった。翌日、僕は会議の後の片付けを手伝いながら話し掛け続けた。ところが彼女は少し怒った様子で「仕事を覚える気があるの?」と素っ気なく言った。それでもしつこく言い寄ってくるため香奈は僕を静かなバーへ連れて行き、いい加減に不愉快だから今度そんな素振りを見せたらそれなりの対応をすると警告した。

僕が香奈へのアプローチを止めて数日が経った頃、携帯電話に彼女から「今夜セックスしましょう」という衝撃的なメールが届いた。何かの間違いではないかと思い直接尋ねたが、彼女は肯定も否定もしなかった。仕事が終わると二人はタクシーでホテルに直行した。車中でどういうことですかと尋ねても香奈は何も答えない。部屋に入っても無言のままでシャワーを浴びた。そして浴室から出てきた彼女はベッド脇に置いたバッグからビデオカメラを取り出すと、これで私の顔を撮ってと言った。香奈の考えが読めない僕は言われるがままに録画ボタンを押した。

屋台的映画館

花と蛇 ZERO

  • posted at:2022-06-17
  • written by:砂月(すなつき)
はなとへびぜろ
東映ビデオ
配給:東映ビデオ
製作年:2014年
公開日:2014年5月17日
監督:橋本一
製作:間宮登良松
エグゼクティブプロデューサー:加藤和夫
プロデューサー:嶋津毅彦 菅谷英智
キャスティングプロデューサー:福岡康裕
原作:団鬼六
脚本:港岳彦
音楽:海田庄吾
音楽プロデューサー:津島玄一
ラインプロデューサー:角田朝雄
宣伝プロデューサー:手嶋亮介
撮影:栢野直樹
美術:福澤勝広
照明:蒔苗友一郎
装飾:大庭信正
録音:田村智昭
整音:小林喬
編集:小堀由起子
緊縛師:有末剛
俳優担当:大山恵子
助監督:倉橋龍介
制作担当:曽根晋
製作プロダクション:東映東京撮影所
製作統括:木次谷良助
出演:天乃舞衣子 濱田のり子 桜木梨奈 津田寛治 川野直輝
アメリカンビスタ カラー 113分

毎日同じ時刻に監禁された少女の調教シーンがライブ配信される闇動画サイト「バビロン」。ある日、監禁少女の居場所を教えるという匿名の電話が警視庁に掛かり、事件を追っていた生活安全部の雨宮美咲警部補はチームとともにアジトに突入した。激しい銃撃戦の末に屈強な男たちを射殺した。緊縛された少女・柚木芽衣を救出したが、その奥に人影を感じたため警戒しながら踏み込んだ。するとそこにいたのは行方不明になっていた妹の美冬だった。最初は男たちに誘拐されたのかと思ったが、ボンデージスーツ姿の全身は刺青とピアスに埋め尽くされていた。彼女が犯罪に加担していることを知った美咲は現場から逃げるように言った。翌日、美冬から連絡があり待ち合わせ場所の高架下で再会したが、彼女はもう自分が知っている妹ではなかった。心配していたと力説しても聞く耳を持たず、犯罪者なのに何故捕まえなかったのかと逆に問われた。そして美冬は通話状態になった携帯電話を美咲に預けると姿を消した。電話の向こう側にいたのはヨセフという人物で、まるで見ているかのように辺りの様子を言い当てた。ヨセフは美咲が美冬を逃がしたことを知っており、被疑者を全員射殺したことで妹の犯行を隠蔽出来たことを内心喜んでいると言うと美咲は動揺した。どうしたいのかと尋ねるとヨセフはまた連絡すると言って電話を切った。

忙しい夫に相手にされない専業主婦の瑠璃。そんな彼女の話し相手はアバターチャット仲間のちひろだった。ある日、ちひろが面白いサイトがあると紹介してきたが、それはバビロンだった。半信半疑で開いてみると、そこには辱めを受ける女が映っていた。その頃、美咲のチームも同じ動画を見ながら女の身元の確認を行っていた。ヨセフから電話で呼び出され映画館のトイレに向かうように言われた美咲は用心しながら個室に入った。するとヨセフは服を脱ぐように言った。馬鹿馬鹿しいと思い電話を切ったが、直後に高架下での美冬との写真が送られてきた。再び掛かってきた電話で自分の立場がわかったかと言われた美咲は、美冬がヨセフに脅されているのではなく自主的に行動していることを知った。指示通りに裸の写真を送った美咲に対しヨセフは自慰に耽るように命じた。

屋台的映画館

らしゃめんお万 雨のオランダ坂

  • posted at:2022-06-14
  • written by:砂月(すなつき)
らしゃめんおまんあめのおらんだざか
日活
配給:日活
製作年:1972年
公開日:1972年3月18日 併映「学生妻 しのび泣き」
監督:曽根中生
企画:岡田裕
脚本:西田一夫
撮影:小柳深志
美術:松井敏行
録音:神保小四郎
照明:高島正博
編集:辻井正則
音楽:月見里太一
助監督:浅田真男
色彩計測:田中正博
現像:東洋現像所
製作担当者:斉藤英宣
出演:サリー・メイ 武藤周作 山科ゆり 長弘 久松洪介
シネマスコープ カラー 67分

昭和初期の上海。大道芸人の父親の助手を務める万玲は怪我で静養する楊に薬を持って行った際に手籠めにされた。だがそれはお互いが日本人であることを知るきっかけとなった。母親に捨てられた万玲こと屋村万は、物心ついた頃には他人の家で犬猫同然に扱われた。そして家の前で倒れていたところを今の父親に助けられたのだった。そんな彼女を利用しようと考えた楊こと中星竜二は日本の特務機関で働き上海でスパイ活動を行っていると嘘をついた。そしてお万を手に入れるために隻眼の政吉に金を渡し匪賊の仕業ということにして父親を殺させた。母親が住むというまだ見ぬ祖国に憧れるお万だったが、父親のもとを離れる気はなかった。だがその必要がなくなると、帰還命令が出たという竜二とともに日本へ渡る決心をした。

ひと月後、二人は横浜の裏町に住んでいた。仕事が一段落したら母親を捜しに行こうという言葉を信じて待つお万だったが、それは単なる出まかせだった。竜二にはお秋という情婦がおり、お万を売り飛ばした金でゆっくり暮らそうと考えていたのだ。かつて高間組組長の娘を知らずに売り飛ばした彼はほとぼりが冷めるまで上海に身を隠していたのだった。一刻も早く小料理屋を開きたいお秋から促された竜二は女衒の金森と接触し一芝居打つことにした。お万のために堅気の店を持とうと一世一代の大博奕を打ったが、いかさまに引っ掛かり膨大な借金を背負うことになった、と。今日中に返さなければ命で片をつけなければならないと言われたお万は、紹介する店で働けばその店の主人が都合をつけてくれるという金森の言葉を信じて承諾した。騙されて遊郭に売り飛ばされたお万は主人の中沢から「らしゃめん」という源氏名をつけられた。

日本に帰ってきた政吉は高間組の賭場に通っていたが、壺振り役を務めるお秋が竜二の女だと知っていた政吉は彼の居場所を聞き出そうとした。だが口を割ることはなく自力で居場所を探し出した。ところが屋敷の中はもぬけの殻。そのことをお秋に話すと彼女は自分が騙されていたことに気づいたのだった。ある夜、花街を歩いていた政吉はお万の写真が飾られている店を偶然見つけた。賭場荒らしで大金をせしめお万を身請けした政吉は、竜二の口車に乗って彼女の父親を殺したことを白状した。初めから金にするつもりで騙されていたことを知ったお万は、お秋の弟子となって壺振りの修行をした。そして三年後、竜二を捜し出すために賭場回りの旅に出た。

屋台的映画館

網走番外地 望郷篇

  • posted at:2022-06-11
  • written by:砂月(すなつき)
あばしりばんがいちぼうきょうへん
東映(東京撮影所)
配給:東映
製作年:1965年
公開日:1965年10月31日 併映「関東破門状」
監督:石井輝男
企画:植木照男
原作:伊藤一
脚本:石井輝男
撮影:稲田喜一
録音:井上賢三
照明:大野忠三郎
美術:藤田博
編集:鈴木寛
助監督:内藤誠
進行主任:白浜汎城
現像:東映化学工業
音楽:八木正生
主題歌:「網走番外地」高倉健
・・・:「男の裏町」高倉健
出演:高倉健 桜町弘子 杉浦直樹 田中邦衛 嵐寛寿郎
シネマスコープ カラー 88分

白のトレンチコートの男が長崎の地を踏んだ。その男が旭組の屋敷の前で佇んでいると、若衆の田所が安井組の偵察と勘違いした。田所が詫びとして阿蘭陀館というバーへ連れて行くと、男は安井組との経緯を尋ねた。長崎の戦後復興に組長の旭統一が携わってきたが、そこに流れてきたのが安井組だった。安井組はやりたい放題で弱い者から金を搾り取っていたが、見兼ねた気の短い男が旭の許しを得ないまま安井組に一人で殴り込みを掛け安井の太股にドスを突き刺したのだという。後にそのことを知った旭はカタギの一人前の男になるまではこの土地を踏むことはならぬと言明し後片付けに奔走した。何とか騒ぎは収まったが、安井は次のチャンスを狙っていた。そして旭が中気で寝込むと待ってましたとばかりに暴れ出したのだった。6日前の晩には組合の寄り合い帰りに若旦那の猛が襲われたのだという。それを知った男は病院に見舞いに行った。

猛は面会にきた男を笑顔で迎えた。男は橘真一という名で、安井を刺した張本人だった。東京にいる間に母親が亡くなり、せめてもの罪滅ぼしと思い墓参りに帰ってきたのだが、猛の話を耳にして駆けつけたのだ。元気な様子に安堵した橘は病院を後にしたが、その際ルミ子を見掛け顔を隠した。かつて橘とルミ子は恋人の関係にあったが、長崎を離れていた間に猛と結婚したのだった。

翌日、高台にある寺に墓参りした橘だったが、和尚の話でルミ子が墓の手入れをしていることを知った。命日には旭と猛が必ず参りにくるのだという。その帰り道、橘はルミ子と再会した。この街にずっといて欲しいと言われたものの、浅はかだった自分の行動が未だに尾を引いていることを申し訳なく感じていた。彼女に説得され旭と会った橘は、生まれ変わった気持ちでやりなおしなさいと言われ恐縮した。再び世話になることに決めた彼は回漕問屋の仕事に邁進するが安井組に妨害された。一方、出戻りにも拘らず組を仕切ろうとする橘を苦々しく思っていたのは弟分の彰だった。

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