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赤い影法師

  • posted at:2022-03-15
  • written by:砂月(すなつき)
あかいかげぼうし
東映(京都撮影所)
配給:東映
製作年:1961年
公開日:1961年12月24日 併映「地獄の底をぶち破れ」
監督:小沢茂弘
企画:杉井進 森義雄
原作:柴田錬三郎
脚本:比佐芳武
撮影:吉田貞次
照明:田中憲次
録音:野津裕男
美術:井川徳道
編集:宮本信太郎
音楽:鈴木静一
記録:出路玲子
装置:大喜多義三郎
装飾:川本宗春
美粧:林政信
結髪:桜井文子
衣裳:豊中健
擬斗:足立伶二郎
武術指導:中島正義
進行主任:渡部礼之介
出演:大川橋蔵 大川恵子 花柳小菊 木暮実千代 里見浩太郎
シネマスコープ カラー 91分

慶長五年九月、関ヶ原の合戦に敗れた石田三成は京都粟田口で刑死した。それから十五年後、豊臣秀頼との決戦が避けられないと見た徳川家康は元和元年四月四日に駿府城を出立し同六日に伏見城に入った。その夜、警護を担当する伊賀三十六人衆の筆頭服部半蔵は信州木曽谷の女忍者を捕らえて手籠めにした。

寛永十一年、三代将軍家光の時代。江戸の町に母子の放下師が現れ、男は紙吹雪を宙を舞う蝶に、縄を木の棒に変えて見せた。その妙技に目を奪われた直参旗本水野十郎左衛門と坂田三十郎は彼を屋敷に連れ帰ると敷いた盆の筒振りを任せた。そして上州沼田の大尽に扮した百助と結託して招待した大国屋治兵衛や森田屋清右衛門から二千両もの大金を巻き上げたのだった。上機嫌の十郎左衛門がいくら欲しいかと放下師の男に尋ねると、三代将軍家光様の八百万石を戴ければ江戸八百八町に小判の花を咲かせて見せますと言った。男は気に入られ盃を受けることになったが、会話の中で近々家光が御前試合を開くことを知った。国内から選ばれた二十名の武芸者が争い、勝者には大坂の合戦で太閤倉から持ち出し戦利品として家康に献上された無銘剣十振が与えられるのだという。その夜、審判役を務める小野次郎右衛門忠常の書斎に忍び込んだ男は御前試合の次第書から主要な部分を写し取ると母が待つ古寺に急いだ。男は影と呼ばれ、その母は三成の娘で半蔵に手籠めにされた女忍者だった。彼らは仇討の機を窺っていたのだ。

九月二十二日、江戸城にて妻片久太郎と浅山内蔵助の試合が行われ、家光は勝った久太郎に無銘剣を与えた。その夜、久太郎の屋敷に忍び込んだ若影は刀を交え、折った無銘剣の切尖三寸を懐に納めると姿を消した。古寺に戻った若影は切尖を母影に渡すが、それは彼女が求めている物ではなかった。翌日は腕試しを兼ねた勝負を樋口十郎兵衛と行いまたもや切尖を手に入れたがこれも違った。その次の日は柳生十兵衛と勝負を行い切尖を奪ったが、一太刀浴びせられたことが悔しくてたまらなかった。そしてそれも母の望みの物ではなかった。無銘剣の切尖が奪われているという話は審判役を務める柳生宗矩の耳にも入っていた。半蔵の屋敷を訪ねた宗矩は伊賀三十六人衆による警備を命じた。

屋台的映画館
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犬神家の一族(1976年)

  • posted at:2022-03-12
  • written by:砂月(すなつき)
いぬがみけのいちぞく
角川春樹事務所
配給:東宝
製作年:1976年
公開日:1976年11月13日
監督:市川崑
製作:角川春樹 市川喜一
原作:横溝正史
脚本:長田紀生 日高真也 市川崑
撮影:長谷川清
美術:阿久根巌
録音:大橋鉄矢
照明:岡本健一
撮影助手:柿沼勝
美術助手:小方一男
録音助手:新川昌史
照明助手:宮川清
編集助手:菅野善雄
特殊機械:三輪野勇
装飾:浜村幸一
装置:相沢政二
スチール:橋山直已
合成:三瓶一信
製作宣伝:大門正雄
演技事務:野津修平
製作係:高橋文雄
衣裳:長島重夫
結髪:沼田和子
美粧:米山きみ
音楽:大野雄二
製作補:藤田光男
監督助手:加藤哲郎 白山一城
琴指導:山田節子
記録:土屋テル子
製作担当:中村賢一
編集:長田千鶴子
舞台:東宝美術株式会社
効果:東洋音響
録音:アオイスタジオ
現像:東洋現像所
衣裳協力:浅草 仲満
出演:石坂浩二 島田陽子 あおい輝彦 高峰三枝子 草笛光子
アメリカンビスタ カラー 146分

昭和二十二年二月、那須の湖畔にある「犬神御殿」で日本の製薬王と呼ばれた犬神製薬の創始者・犬神佐兵衛が八十一歳で他界した。それから七か月後、那須の街に金田一耕助という私立探偵がやってきた。那須ホテルという古びた旅館に泊まるその男は犬神家のことについて念入りに調べており、地元の事情をよく知る女中のはるにあれやこれやと尋ねた。窓から見える犬神家の屋敷にまつわる話を聞いていると、湖で遊ぶ女のボートが沈み始めた。驚いた彼は矢も楯もたまらず助けに行くが、それよりも先にたどり着いたのは泳いで向かった下男の猿蔵だった。ボートに乗っていたのは犬神家に寄寓する野々宮珠世で、船底には穴が開けられていた。

那須ホテルの洗面所では古館法律事務所に勤務する若林豊一郎が口から血を流して死んでいた。発見者の金田一は重要参考人とされたが、法律事務所所長で犬神家の顧問弁護士である古館恭三によって疑いは解かれた。東京の同業者に問い合わせて彼の身元が確認出来たことと、金田一に調査の依頼したのが若林だとわかったからだ。金田一は佐兵衛について書かれた書籍とともに手紙を受け取ったが、そこには近く犬神家の一族に容易ならぬ事態が起こるのではないかと書かれていた。古館には思い当たる節があった。佐兵衛の遺言書は事務所の金庫に保管してあるが、誰かに読まれた形跡があったのだ。金庫を開けられるのは古館と若林だけだった。若林が遺言書を読まなければならない理由があったに違いないと考えた古館は改めて金田一に調査を依頼した。

佐兵衛の遺言書はそれに拘る血縁者が一人でも欠ければ発表出来ない約束になっていた。佐兵衛は生涯正妻を娶らなかったが、母が異なる長女・松子、次女・竹子、三女・梅子という三人の娘がいた。未亡人である松子には助清という一人息子がいるが、最近になって博多に復員したという連絡があった。彼女はこれを機に血縁者を犬神御殿に集めて遺言書の公開を行うことにすると、古館は金田一に立ち会いを願い出た。公開された遺言書には以下のことが書かれていた。全相続権を意味する三種の家宝「斧、琴、菊」は珠世に譲る。その条件として助清、竹子の子である佐竹、梅子の子である佐智のいずれかを配偶者としなければならず、他の配偶者を選んだ場合は相続権を失う。珠世が相続権を失うか死亡した場合は、五等分した全財産のうち五分の一ずつを助清、佐竹、佐智に与え、残りを青沼菊乃の子である青沼静馬に与える、と。遺言書の全貌を知り青ざめたのは松子たちだった。静馬は佐兵衛が女工の菊乃に産ませた子であり、親子共々追放したのは三姉妹だったからだ。竹子は自分の子を珠世と結婚させれば遺産がそっくり転がり込んでくると考え直したが、それは松子や梅子も同じだった。ボートの事件を思い出した金田一は、犬神家にとって珠世は目の上の瘤であるが、その逆に彼女が財産を独り占めにしようと企んだ場合は工作をして被害者に見せ掛けることも可能だと考えていた。

屋台的映画館

河童の三平 妖怪大作戦

  • posted at:2022-03-09
  • written by:砂月(すなつき)
かっぱのさんぺいようかいだいさくせん
NET=東映
配給:東映
製作年:1968年
公開日:1968年12月19日 併映「ピノキオの宇宙大冒険」「ガンマー第3号 宇宙大作戦」「人のくらしの百万年 マニ・マニ・マーチ」
監督:山田稔
プロデューサー:宮崎慎一 平山亨 斉藤頼照
原作:水木しげる
脚本:伊上勝
撮影:相原義晴
照明:石垣敏雄
録音:大家忠男
美術:吹野志雄
編集:成島一城
記録:石川和枝
助監督:小島裕重
進行:高谷正寛
装置:東和美術工芸株式会社
現像:東映化学工業株式会社
特撮監督:小川康男
特殊技術・撮影:中村泰明
特殊技術・美術:井上繁
特殊技術・合成:星野行彦
特殊技術・操演:佐久間正光
特殊技術・照明:二見菊次
特殊技術・妖怪技術:阿部洋士
音楽:小林亜星
主題歌:「妖怪大作戦」ヤング・フレッシュ
出演:金子吉延 牧冬吉 松井八知栄 井上寛 相馬剛三
スタンダード カラー 24分

友人にそそのかされて自宅の地下にある禁断の扉を開けてしまった河原三平少年は河童の世界に迷い込んでしまった。捕まった彼は、河原家の先祖に痛い目に遭わされた長老から恐ろしい刑を言い渡されるが、長老の孫娘で王女のカン子に助けられた。だがその時、河童の敵である妖怪・水鬼が現れカン子をさらって行ったのだ。マッチで火を起こせる三平が水鬼を倒す代わりに人間界へ返して欲しいと条件を出すと、長老は彼に河童88手の妖力を与えたのだった。カン子の御守役を務める甲羅の六兵衛の協力を得て水鬼を退治し王女を救出した三平は、功績を認められて望み通りに人間界に戻ったが、母・好江は記憶を失い消息を絶ってしまった。人間が妖力を持つことは妖怪世界の御法度であり、掟を破ったことに憤った妖怪・物の怪が三平にではなく好江に祟りを下したのだ。苦しむ母の姿を見せることが彼への報いだった。三平はカン子、六兵衛とともに母を捜し求める旅に出た。

好江が何処かの飯場で賄い婦をしているという噂を聞きビルの建設現場を訪ねた三平だったが人違いだった。諦めて帰ろうとする目の前でクレーンに吊り下げられた鉄骨が落下し、三平は咄嗟に妖力・水柱を繰り出して建設会社の社長と作業員の命を救った。その事故を引き起こしたのは病気で寝込む死神の代役を務めた息子の死神小僧だった。黄泉の郷に住む精霊は失敗の代償として父親の命を貰うと言ったため、小僧はもう一度チャンスをくださいと懇願した。すると精霊は人間の子供でありながら妖力を使う三平を殺せと命じた。人間社会に潜り込む妖怪にとって三平ほど厄介な存在はいないからだ。首からぶら下げた鏡を使い彼が建設現場での計画を頓挫させた張本人だと知った小僧は復讐を誓い、墓場で呪術の一つである丑の刻詣を行った。それは呪う相手の墓を回ってその度に藁人形に釘を打ちつけ、誰にも見られずに100周を達成すると相手が死ぬというものだった。就寝中の三平は殺気を感じ取り天井へ向けて妖力・水柱を放つと、小僧が建てた墓は爆発した。丑の刻詣が失敗したことがわかると小僧は最後の手段に打って出た。

屋台的映画館

ゴジラVSビオランテ

  • posted at:2022-03-06
  • written by:砂月(すなつき)
ごじらぶいえすびおらんて
東宝映画
配給:東宝
製作年:1989年
公開日:1989年12月16日
監督:大森一樹
製作:田中友幸
プロデューサー:富山省吾
原案:小林晋一郎
脚本:大森一樹
撮影:加藤雄大
美術:育野重一
照明:粟木原毅
録音:宮内一男
編集:池田美千子
助監督:井上英之
製作担当者:森知貴秀
音楽:すぎやまこういち
ゴジラ テーマ曲:伊福部昭
擬斗:宇仁貫三
カースタント:スーパー・ドライバーズ
特殊技術・撮影:江口憲一
特殊技術・特美:大沢哲三 長沼孝
特殊技術・照明:斉藤薫
特殊技術・造形:安丸信行 品田冬樹
特殊技術・特殊効果:渡辺忠昭 久米攻
特殊技術・操演:松本光司
特殊技術・助監督:松本清孝
特技監督:川北紘一
出演:三田村邦彦 田中好子 高嶋政伸 小高恵美 沢口靖子
アメリカンビスタ カラー 105分

三原山の火口に沈んだゴジラによって襲撃を受けた東京は、一夜にして先端テクノロジーの近代都市からゴーストタウンへと変貌した。都内で非常警戒体制が解除される中、特に被害が酷い新宿一帯には立入制限が掛けられたままだった。そこでは自衛隊による残留放射能や汚染物質の調査、ゴジラによって破壊された首都防衛移動要塞・スーパーXの回収、そしてゴジラの皮膚片の採取が行われていた。同じ頃、別の立入禁止区域に侵入したバイオメジャーの工作員もG細胞を手に入れたが、自衛隊員に発見され銃撃戦となった。何とか逃げ延びた3人だったが、潜んでいたサラジア共和国の工作員・SSS9に射殺されG細胞の入ったケースを奪われた。

サラジア共和国に運ばれたG細胞は生物工学研究所へ送られ、白神源壱郎遺伝子工学博士のもとで研究が行われることになった。所長のアブドール・ザルマンは将来自国で農産物を生産したいと考えていた。そのためには砂漠の環境に強い植物が必要であるため白神に希望を託したのだ。彼の娘で助手の英理加は小麦とサボテンの細胞を融合させ砂漠でも育つ小麦を既に完成させていた。そこにG細胞の自己再生能力の遺伝情報を組み込めば枯れることを知らない夢の穀物が出来上がると考えられた。ところがバイオメジャーによって研究棟が破壊され、白神は研究成果とG細胞、そして英理加をも失った。悲しみに暮れる白神は日本に戻ると芦ノ湖畔に植物研究所を建てひっそりと暮らすことにした。英理加が好きだったバラとともに。それから5年後、白神は英理加の親友だった精神科学開発センター研究員の大河内明日香と特殊な能力を持つ三枝未希を招いた。植物に精神的なエネルギーがあることは様々な実験でわかっており、その植物とコンタクトを取れる人物を白神は捜していたのだ。だが未希はバラの声を聞くことが出来なかった。

ある日、三原山で連続した地震とともに火口からの噴煙が観測された。その頃、精神科学開発センターでは研究対象の子供たちが同じ夢を見ていることが判明した。それがゴジラであることを知った明日香が国土省を訪ねると、事態を重く見た出向中の権藤吾郎陸上自衛隊一佐は黒木翔三等特佐に調査を命じた。黒木がヘリコプターで三原山の上空に向かうと、同乗した未希はゴジラが活動を始めている様子を感じ取った。

屋台的映画館

銀蝶流れ者 牝猫博奕

  • posted at:2022-03-03
  • written by:砂月(すなつき)
ぎんちょうながれものめすねこばくち
東映(東京撮影所)
配給:東映
製作年:1972年
公開日:1972年10月25日 併映「人斬り与太 狂犬三兄弟」
監督:山口和彦
企画:吉峰甲子夫 高村賢治
脚本:松本功 山口和彦
撮影:中島芳男
録音:広上益弘
照明:桑名史郎
美術:藤田博
編集:長沢嘉樹
助監督:三堀篤
記録:高津省子
擬斗:日尾孝司
スチール:遠藤努
進行主任:東一盛
装置:根上徳一
装飾:米沢一弘
美粧:入江荘二
美容:花沢久子
衣裳:河合啓一
演技事務:和田徹
現像:東映化学
音楽:津島利章
主題歌:「銀蝶渡り鳥」梶芽衣子
出演:梶芽衣子 賀川雪絵 光川環世 山城新伍 須賀不二男
シネマスコープ カラー 86分

今から13年前、名うての札師として知られる鈴政こと樋口政次郎が八百長の疑いを掛けられ殺された。父の仇を討つために同じ道を選んだ樋口ナミは女札師・緋桜のナミと名乗り、星伝を追って全国各地の賭場を渡り歩いていた。ある日、伊香保温泉郷にたどり着いた彼女は、銀座の暴力団・相星興業に連れてこられ温泉芸者として働かされようとしている浅井花江を助け出した。その夜、地元の貸元である大熊組を訪ねると盆の上の勝負を申し出た。大熊組のバックには相星興業がいるのだ。勝てば花江を自由にし、負ければ二人とも好きにして結構とナミが言うと組長・大熊荒五郎の目の色が変わった。勝負は唐辛子門二郎が受けて立ったが、イカサマをあっさりと見破られ100万円の契約書はナミに破られたのだった。

翌日、花江を連れて東京にある彼女の家を訪ねたナミは、父親の仙造にしばらく気の済むようにしてあげて欲しいと頭を下げた。ナミの目的はかつて二枚札の仙造と呼ばれた男から星伝の手掛かりを聞くためだった。だが賭場から足を洗った仙造は新しい情報を持ち合わせておらず、捜索は振り出しに戻った。銀座のクラブ・ブルースターを訪ねたナミは、昔の仲間だったママの美代子に花江を預けた。盆が立っている情報を得たナミは美代子の案内でその場所へ向かったが、そこは相星興業が仕切る賭場だった。そこで負け続ける無様な東隆次のことが気になったナミは勝った金を全て渡した。

父の墓参りを終えたナミを呼び止めたのは、彼女に会ったことでツキが巡り大金をせしめた隆次だった。食事に招待した隆次は借りを返すのが主義だと言って高価な指輪を渡そうとしたが、ナミは博奕打ちの指に光り物は禁物だと断った。そこにやってきた相星興業の古賀は社長の相星総之助に引き合わせた。花江のことをなかったことにする代わりに胴を取ってみないかと言われたが、ナミは賭場から賭場へのしがない渡り鳥だから自由でいたいと断った。だが花江が香港へ売り飛ばされる可能性があることがわかると考えさせてほしいと言って事務所を後にした。

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