吉本興業=チームオクヤマ
配給:よしもとクリエイティブ・エージェンシー
製作年:2013年
公開日:2013年8月31日
監督:金子修介
製作統括:岡本昭彦
制作企画:奥山和由
プロデューサー:仲良平
アソシエイトプロデューサー:中村直史
キャスティングプロデューサー:星久美子
ラインプロデューサー:中林千賀子
原作:雛倉さりえ
脚本:高橋美幸
音楽:森野宣彦
撮影:鏡早智
照明:岡元みゆき
編集:洲崎千恵子
録音:坂上賢治
整音:尾崎聡
音響効果:中村佳央
美術:福田宣
装飾:野村哲也
衣裳:石渡美穂
ヘアメイク:坂本美由紀
助監督:井上雄介
制作担当:細谷力
企画協力:新潮社 「女による女のためのR-18文学賞」運営事務局
制作協力:ブースタープロジェクト
制作プロダクション:よしもとクリエイティブ・エージェンシー チームオクヤマ
出演:大谷澪 花井瑠美 川田広樹 川村亮介 柿本光太郎
アメリカンビスタ カラー 92分
高校の進級直後の学年旅行で出掛けた水族館でのことだった。クラスメイトたちが巨大水槽に夢中になっている中、宮下夕紀はクラゲコーナーでミズクラゲの群れを見ていた。真っ暗な部屋の中、青い光が差し込む水中を泳ぐクラゲたち。水槽に張り付いて見入っていると、一人の女の子が近づいてきた。隣に立った女の子はたしか同じ二組の生徒だが、入学式を終えたばかりなので名前を憶えていなかった。引っ込み思案の夕紀はどう答えていいかわからなかったが、寒いねとつぶやくと彼女は手を握ってきた。すると今度は顔が近づいてきて唇に女の子の唇が触れたのだった。突然の出来事に夕紀が戸惑っていると、女の子は名前を教えて欲しいと言ったが自分は名乗らなかった。
女の子のことを何も知らなかった夕紀は写真付きの名簿で彼女のことを調べ、篠原叶子という名前であることを知った。翌日、夕紀は叶子のことを注意深く観察することにした。彼女の周りにはいつも誰かおり、大きなグループの中心で笑い声を響かせたりする自分とは真逆のタイプだった。放課後になり帰宅しようとしたところ叶子が途中まで一緒に帰りたいと言った。他愛のない会話をきっかけにして夕紀は叶子、叶子は夕ちゃんと呼ぶようになった。バス停に着き椅子に座ると叶子はまたキスがしたいと言った。夕紀が辺りを気にしながら向き合うと叶子が唇を重ねたが、水族館での気持ちいい記憶が甦った。二人の仲は今まで以上に深まって行った。
夕紀は、酒もタバコも嗜まないがドクターペッパーをこよなく愛する父、規律に厳しい母と三人暮らしをしている。ある夜、帰宅が遅いことに疑問を抱いた母が問い詰めると夕紀は叶子の家にいたと嘘をついた。彼女は両親に黙ってレンタルビデオ店でアルバイトをしているのだ。確認するために母が篠原家に電話を掛けると、叶子が母親のふりをして応対した。叶子は母子家庭であり、母親が昼と夜の仕事をしているため家ではいつもひとりぼっちなのだ。
屋台的映画館
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