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嗚呼!!花の応援団 男涙の親衛隊

  • posted at:2018-06-27
  • written by:砂月(すなつき)
ああはなのおうえんだんおとこなみだのしんえいたい
日活
配給:日活
製作年:1977年
公開日:1977年3月19日 併映「野球狂の詩」
監督:曽根中生
プロデューサー:三浦朗
原作:どおくまんプロ
脚本:田中陽造
撮影:森勝
照明:土田守保
録音:橋本文雄
美術:菊川芳江
編集:山田真司
助監督:中川好久
色彩計測:松川健次郎
現像:東洋現像所
製作担当者:高橋信宏
撮影協力:高瀬道場
音楽:コスモスファクトリー
主題歌:「嗚呼花の応援団」異邦人
・・・:「南河内大学節」異邦人
挿入歌:LP「風の伝言」より 東てる美
協力:テレス紳士服株式会社 株式会社市川工務店 篝火荘
技斗:高瀬将敏
出演:本間進 宮下順子 川畑信三 深見博 泉じゅん
アメリカンビスタ カラー 93分

今年も花見の季節がやってきた。だが南河内大学応援団の花見は桜が満開を過ぎて行われていた。何故ならいい場所は他の大学に占領され、力の弱い南河大ははじき出されてしまうからだ。人並みに花見を行うには咲いた桜の枝を折り誰も来ないような場所の木に縛りつけるしかなかった。その下ごしらえはいつも一回生が行うことになっており、今年は富山一美と北口良一が担当した。応援団には一年はゴミ、二年は奴隷、三年になるとようやく人間となり、四年は神様とそれぞれの階級がある。新人は過酷なしごきに耐えねばならず、もうすぐ二回生となる富山と北口はこの作業がゴミ最後の御奉公となるのだ。何故そうまでして花見をしなければならないのか理由はわからなかったが、応援団という場所が男を磨く修羅場だと考えれば納得出来なくもなかった。ようやく会場の準備が整った頃、応援団OBの薬痴寺が到着した。一方、食事の準備をしていた応援団本部の部室に電話のベルが鳴った。副団長の下村が出ると相手は浪華大の団長だった。団員が南河大の団員に暴行されたため詫びを入れろというのだ。下村は幹部を集めて会議を開いたが、親衛隊も含めると200人を超えるといわれる団員に殴り込みを掛けられるのは御免だが頭を下げるのはもっと御免だという結論に至った。穏便に治めるには暴力事件を起こした犯人を見つけ出しその首を差し出さなければならないが、 このことが薬痴寺の耳に入ると厄介なことになるため何事もないように花見を進めた。

翌日、団長の木村は団員を部室に集めて白状させようとしたが、誰ひとり名乗り出る者はいなかった。そこに現れたのは親衛隊隊長の青田赤道で、突然「ボクちん、見合いするんよね」と言った。相手は昨年度のミス日本で山口県一の金持ちの令嬢。結婚を前提としたお付き合いをしたいと先方から申し込んできたというのだ。木村たちはその話を唖然とした表情で聞いた。父・玄道からの手紙には私立探偵が素行調査を行う旨が書かれており、軽率な行動と慎むべきだと釘を刺されていたことから赤道はいつもの自分らしさを消して慎重に行動した。きょろきょろと街中を警戒しながら歩いているとコートに身を包んだ黒メガネの男がつけてきた。そして広場でエロ本を名残惜しそうに燃やしていると男はその様子をじっと観察していた。その頃、浪華大の襲撃を警戒する部室では、木村や副団長の下村、リーダー長の柏原が新しい革靴を自慢し合っていた。ボロボロの革靴を履いていたことで悔しい思いをした統制部長の小川はその反動で10万円もする雪駄を手に入れたのだが、ヤクザ者の車に泥を撥ねられ因縁をつけたことでのされた上にそれを奪われてしまった。バーに入ったヤクザ者がその雪駄を穿いてご機嫌でいると舎弟の男は古い雪駄を投げ捨てた。その先には赤道がおり彼の怒りは頂点に達していたが、後ろの席には黒メガネの男が座っていた。

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河内のオッサンの唄

  • posted at:2018-06-23
  • written by:砂月(すなつき)
かわちのおっさんのうた
東映(東京撮影所)
配給:東映
製作年:1976年
公開日:1976年11月17日 併映「新女囚さそり 701号」
監督:斎藤武市
企画:坂上順
脚本:関本郁夫 高田純
撮影:中島芳男
録音:小松忠之
照明:萩原猶義
美術:藤田博
編集:田中修
助監督:馬場昭格
記録:高津省子
擬斗:日尾孝司
スチール:藤井善男
進行主任:志村一治
装置:井保国夫
装飾:高井義典
美粧:入江荘二
美容:石川靖江
衣裳:福崎精吾
演技事務:山田光男
現像:東映化学
音楽:鏑木創
主題歌:「河内のオッサンの唄」ミス花子
出演:川谷拓三 岩城滉一 夏純子 奈美悦子 清水美恵
シネマスコープ カラー 89分

河内松原に住む徳田松太郎は三十路を過ぎてもまだ独り身の白タク運転手。喧嘩早くて粗忽者だが河内男の心意気を身につけた好漢である。そんな彼を皆親しみを込めて徳松と呼んでいた。博打好きだが才能のない彼は仕事で稼いだ金を地主の息子・堺忠三郎が開く賭場につぎ込み丸裸にされて朝帰りする、そんな毎日を送っていた。徳松がいつものように河内松原駅の前で客引きをしていると、金髪かつらをつけた八百千枝子がやってきた。浮気癖のある彼女は新しい男を見つけては家を出て行き、ほとぼりが冷めると帰ってくるのだ。そんなとき夫の仙吉との間に仲裁役として入るのが徳松の役目で、このたこ焼き屋の夫婦ゲンカは町の名物でもあった。ある日、怪我をした老婆がリアカーで運ばれてきた。彼女は六升とのあだ名で呼ばれる酒豪の林田かねで、倒れていた場所が大和川の工事現場付近だったことから山村建設の仕業だと断定し河内者の男気を見せつけろと団結した。徒党を組んだ徳松たちはバックに剛田組がいようが構わず飯場に突入し、通報でやってきた警官隊も巻き込んで大暴れした。そして釈放された彼らを女将たちは紙吹雪とクラッカーで歓迎した。その夜、徳松の家で宴会が行われたが、勝手知ったる他人の家。テキパキと働くのは彼を慕う倉本花子だった。隣のおばさんから醤油を取ってきて欲しいと頼まれた花子が玄関を出ようとすると、入り口に懐かしい人が立っていた。それは東京でファッションモデルとして活躍しているかねの娘のかほるだった。三年ぶりの帰郷ということで皆彼女を歓迎した。お開きになり自宅に戻るとかほるは誰か訪ねてこなかったかとかねに聞いた。それが東京者の三人連れだったことがわかると、かほるは夜明け前に出て行った。

博打で身上を潰した花子の父の墓参りをしたその夜、徳松に一生一度のツキが回ってきた。丁半博打で勝ちまくり誰も手に負えない状態になっていたのだ。天才を豪語する徳松を黙らせようとしたのは、夜食の海苔巻きを納めにきた花子だった。彼女は海苔巻きの売り上げに加えて体を賭けると啖呵を切り一世一代の勝負を行った。結果はピンゾロの丁で徳松の勝ち。煮ても焼いても食えないじゃじゃ馬に用はないと捨てゼリフ残して帰った徳松を許せなかったのはその場で一部始終を見ていた仙吉だった。博打の形はちゃんとつけるのが河内者の仁義という教えのもと彼はかねたちと結託してある行動に出た。まず寝入った徳松を豪勢な花火の灯りで叩き起こし、出てきたところを白無垢姿の花子に対面させるのだ。果たしてその作戦は成功し、面食らった徳松を力ずくで正装に着替えさせると強引に祝言を挙げさせたのだ。だが酒が飲めればいいかねたちにとってそんなことはどうでもよく、居場所を奪われた二人は刈り取りが終わった田んぼで朝を迎えたのだった。

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希望の国

  • posted at:2018-06-19
  • written by:砂月(すなつき)
きぼうのくに
「希望の国」製作委員会(キングレコード=鈍牛倶楽部=ビターズ・エンド=RIKIプロジェクト=グランマーブル=ピクチャーズデプト=マーブルフィルム)
配給:ビターズ・エンド
製作年:2012年
公開日:2012年10月20日
監督:園子温
製作:大月俊倫 富田敏家 永井拓郎 山本正典
プロデューサー:定井勇二 國實瑞恵 Yuko Shiomaki
共同プロデューサー:Adam Torel James Liu
ラインプロデューサー:鈴木剛
原作:園子温
脚本:園子温
撮影:御木茂則
照明:松隈信一
美術:松塚隆史
装飾:石毛朗
録音:小宮元
整音:深田晃
音響効果:齋藤昌和
編集:伊藤潤一
助監督:吉田聡
制作担当:竹岡実
VFXディレクター:馬場革
スクリプター:貞木優子
キャスティング:杉山麻衣
共同製作:Third Window Films Joint Entertainment International
制作プロダクション:ビターズ・エンド
出演:夏八木勲 大谷直子 村上淳 神楽坂恵 清水優
アメリカンビスタ カラー 133分

長島県大葉町で酪農業を営む小野泰彦は認知症気味の妻・智恵子、息子の洋一とその妻のいずみと平凡ながらも満ち足りた生活を送っている。ある日、長島県の東方沖でかつての東日本大震災を思い起こさせる程の地震が発生し、泰彦はまず家族が無事であることを確認した。次に彼は酒屋を営む友人の松崎に電話を掛けたが、いくら待っても繋がらなかった。町からの退避命令が出るはずだと泰彦が外に出ると、農業を営む向かいの鈴木健の息子・ミツルとヨーコがバイクで帰ってきてお互いが無事であることを確認すると、健とその妻のめい子にそのことを報告した。泰彦が退避命令を気にしている理由は、この大葉町には原子力発電所があるからだった。地震が発生したのは午後4時5分頃で、規模はマグニチュード8.3と推定された。県内では大規模な停電が発生し沿岸部では大津波警報が出されていた。ラジオからは新しい情報が次々と流れている中、泰彦が物置から引っ張り出したのはチェルノブイリ事故のときに心配で買ったガイガーカウンターだった。原発事故のことが頭から離れない彼にとってお守りのような物だ。情報無線が停電で役に立たないことと、情報統制を敷いた場合の政府を当てにしていないからだ。まだ暖房が必要な時期であることから泰彦は早めに就寝するために寝床確保の片づけを家族に命じた。

翌早朝、泰彦は町内を巡回する広報車の音声で目覚めた。それは長島第一原発から半径20キロ圏内の住民に対する避難命令だった。彼が外へ出るとサイレンをけたたましく鳴らしたパトカーなどの緊急車両が到着し、敷地に規制線を張った。彼らが放射能防護服を着ていたことで原発がやられたのかと泰彦は質問したが、警官は詳しいことはわからないの一点張りだった。やがて準備が整うと警官は警戒区域の住民に対して避難を命じたが、小野家は規制線の外側にあった。いずみはその基準に疑問を持ち抗議を行ったが受け入れられなかった。一方、健たちも我が家から強制的に離れなければならないことに対し抗議を行ったが受け入れられなかった。そういったやり取りや警察官による作業の様子を泰彦は静かに見ていた。

避難所へ向かうバスに乗った健たちは二、三日したら家に戻れると説明を受けたが、それが無理なことは東日本大震災の報道で知っていた。やがて何があっても帰ると一人が言い出すと同乗する自衛隊員に不信感を抱いていた者たちが騒ぎ始めたのだ。するとミツルが立ち上がり、生きているのだから何とかなると一喝して治めたのだった。その頃、辺りが静かになった小野家では話し合いが行われていた。洋一といずみにここから出て行くべきだと泰彦が促すと、これが今生の別れとなるかもしれないと感じた洋一はせめて明日の朝まで居させて欲しいと涙ながらに頼み込んだ。

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ハイハイ3人娘

  • posted at:2018-06-16
  • written by:砂月(すなつき)
はいはいさんにんむすめ
宝塚映画
配給:東宝
製作年:1963年
公開日:1963年1月29日 併映「六本木の夜 愛して愛して」
監督:佐伯幸三
製作:杉原貞雄
原作:川上宗薫
脚本:井手俊郎
撮影:梁井潤
美術:小島基司
録音:鴛海晄次
照明:下村一夫
助監督:竹前重吉
編集:庵原周一
現像:東洋現像所
製作担当者:安恵重喜
ショウ構成:渡辺晋 平岡精二
音楽:平岡精二
振付:ラウル・アペル
出演:中尾ミエ 園まり 伊東ゆかり 長沢純 手塚しげお
シネマスコープ カラー 83分

間宮今日子、天野千恵子、江藤悠子は高校二年生で音楽部の仲良し三人組。間宮医院院長の甲太郎を兄に持つ今日子は、義姉の房江、姉の早苗、弟の雅義と騒がしく暮らしている。天野楽器店の店主で新婚の兄・清一郎と同居する千恵子は、妻・静代との仲にあてられていた。教頭のもとで厳しく育てられたが何故か天真爛漫な性格になった悠子は悩める二人の相談役を務めていた。そんな三人の頭の中は翌日行われる英語の試験のことよりも後日行われる学園祭のことでいっぱいだった。ある日の夕方、間宮家の電話のベルが六時キッカリに鳴った。今日子が受話器を取ると、電話口の向こうから「僕、あなたが大好きです。キスしたいくらい好きです」という男の声が聞こえた。突然の告白に驚いた今日子は思わず受話器を置いた。連日掛かる電話にどうするべきかと二人に相談することにしたのだが、千恵子は相手がハンサムだったらもったいないと警察への通報を控えるべきだと主張した。すると悠子もその意見に乗っかり、私のところへも掛かってこないかしらと言った。誘拐されるかもしれないという今日子の不安などお構いなし。千恵子たちは、そうなれば新聞にも載るし有名になるからいいじゃないと楽観的だった。一昨日掛かった二回目の電話では「僕はあなたが好きです。すごく好きです。キスしたいくらい好きです」。昨日も同じ時間に掛かってきた。思い切ってあなたは誰かと尋ねると、ばれるのが怖くて水原弘の声色を使っていると答えた。そこで同じ楓高校の生徒ではないかと尋ねるとあまり深く聞かないでくださいと言った。電話の主が校内にいる可能性が高くなったことで今日子たちは犯人を捜し出すことに決めた。

犯人の特徴は物まねが上手で低音ボイスの持ち主。更に電話の向こうでフットボールを蹴るような音が聞こえたことを今日子が思い出したことから物まね上手なラグビー部の浦太一をリストアップした。だがタイプじゃないからもしそうだったら幻滅だなと彼女は言った。次にリストアップしたのは動物の鳴き声が得意な内村満春だった。そして次に目をつけたのは一年生で雅義の友人の岡本和雄だった。放課後に彼を校庭に呼び出すと三人でゾウの物まねを聞いたが、和雄の姿が見えなくなると今日子はあんな子供に胸を焦がすなんてエレガントじゃないと毒づいた。帰宅中の今日子たちに奢るからボウリングに行かないかと声を掛けてきたのは折口敬治だった。喜んでボウリング場に向かった三人だったが、今日子はそこであることに気づいた。電話のバックノイズがこの場所の音だったことに気づいたのだ。折口も怪しいと考えた今日子たちは今度の日曜日に音楽部の親睦会を行い、リストアップした二年生を招待してその中から犯人を見つける計画を立てた。

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嗚呼!!花の応援団 役者やのォー

  • posted at:2018-06-12
  • written by:砂月(すなつき)
ああはなのおうえんだんやくしゃやのぉー
日活
配給:日活
製作年:1976年
公開日:1976年12月25日 併映「サチコの幸」
監督:曽根中生
プロデューサー:三浦朗
原作:どおくまんプロ
脚本:田中陽造
撮影:山崎善弘
照明:松下文雄
録音:橋本文雄
美術:柳生一夫
編集:鍋島惇
助監督:山口友三
色彩計測:鈴木耕一
現像:東洋現像所
製作担当者:天野勝正
音楽:コスモスファクトリー
主題歌:「嗚呼花の応援団」異邦人
・・・:「南河内大学節」異邦人
挿入歌:「夕陽と団旗」異邦人
協力:テレス紳士服株式会社 株式会社市川工務店 篝火荘
撮影協力:高瀬道場
南河大応援技術指導:日本大学応援団
技斗:高瀬将敏
振付(ロック座):斉藤智恵子
出演:井上治之 宮下順子 香田修 深見博 片桐夕子
アメリカンビスタ カラー 105分

南河内大学一回生の富山一美や北口良一が応援団員として板につき始めた頃、一人の学生が入団を希望した。その変わり者は応援団に入れば金がガバガバ入ってくるし、授業に出なくても単位はくれるし、おまけに女は抱き放題という根も葉もない噂を聞きつけた少し足りない河内八郎太だった。副団長の下村から面倒を見るように言われた富山たちは一回生としての心得を教え込もうとしたが何処吹く風。幹部室から出てきた下村がタバコを差し出しても無視をした。頭にきた彼は副団長の小川が止めるのも聞かずに八郎太を殴り倒したが、実は暴力団関西悪心会会長・河内一郎の孫だったことがわかり態度を翻したのだ。団長の木村やリーダー長の柏原も一緒になってご機嫌を取ったことで何とか治まったが、八郎太はその代わりに何でもするという幹部四人に犬になれと命じたのだった。そこに親衛隊隊長の青田赤道がやってきたことで八郎太は彼にも犬になるよう命じた。すると事情を知らない青田は狂犬となって八郎太に噛みついたのだった。俺たちは知らないと木村たちが幹部室へ逃げ込む中、南河大に黒塗りの車が列を成してやってきた。逃げ帰った八郎太が一郎たちを引き連れて戻ってきたのだ。富山と北口の心配をよそに青田は正面から出て行き話をつけることにした。青田がコテンパンにやられることを期待していた木村たちだったが予想は外れ、一郎は迷惑を掛けたと頭を下げるとお詫びの気持ちとして金を差し出した。それを鷲掴みにした青田は微動だにせずに車を見送ったが、やがて見えなくなると気が抜けて倒れ「非常に怖かったのネンノネン」とつぶやいた。その夜、彼は富山と北口を引き連れて飲み屋を梯子した。

ある日、団員全員が部室に集められた。富山と北口は幹部連中がご機嫌なことで嫌な予感がしていたがそれが的中した。応援団恒例の秋合宿が始まるというのだ。手渡された封筒には主意書が入っており、費用は交通費や宿泊費等々で10万円と書いてあった。その破格な金額をめぐって部室で騒動が起きる中、一本の電話が掛かった。それはOBの薬痴寺からだった。かつて「しごきの鬼」と呼ばれた先輩が急遽視察にくることになったことで木村たちは慌てて集団練習の支度をした。薬痴寺は真剣に打ち込む団員たちの様子にご満悦だったが、腹痛で見学中だという前田等に近づくと「役者やのォー」と気合を入れた。その夜、屋台で一杯引っ掛けた薬痴寺が心斎橋筋商店街付近をフラフラと歩いていると、三人のホステスをはべらせた青田を見かけた。そこで彼は一人分けて欲しいと言い寄ったのだが川へ投げ込まれたのだった。翌日、青田が部室に顔を出すと幹部たちとともに薬痴寺が入ってきた。昨夜の学生が青田であることがわかると、薬痴寺は復讐のために彼をグラウンドに呼び出し制裁を加えることにした。

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