東宝
配給:東宝
製作年:1961年
公開日:1961年10月8日 併映「アワモリ君乾杯!」
監督:松林宗恵
製作:藤本真澄 田中友幸
脚本:八住利雄 木村武
撮影:西垣六郎
美術:北猛夫 安倍輝明
音楽:団伊玖磨
照明:森弘充
録音:矢野口文雄
整音:下永尚
監督助手:田実泰良
編集:岩下広一
現像:東洋現像所
製作担当者:森本朴
特殊技術・撮影:有川貞昌
特殊技術・美術:渡辺明
特殊技術・照明:岸田九一郎
特殊技術・合成:向山宏
特殊技術・光学撮影:幸隆生 徳政義行
製作担当者:成田貫
特技監督:円谷英二
出演:フランキー堺 宝田明 星由里子 乙羽信子 白川由美
シネマスコープ カラー 181分
昭和36年11月15日、北大西洋で行われている同盟国陣営の総合演習で国籍不明の潜水艦が演習海域に侵入したことを確認した。上空から監視する対潜哨戒機は音波探知機を投下して位置を捕捉すると捕獲部隊が包囲作戦を開始した。連邦国海軍は我が国のミサイル潜水艦が攻撃されたと主張し、戦略爆撃隊の大規模な出動を伴う同盟国軍の総合演習を単なる演習とは認めないとする声明を発表した。そのことが翌日報じられると新聞記者のワトキンスはこれから大変なことが起こることを危惧した。だが運転手の田村茂吉は、ちょっとしたいざこざは始終あることだからいつものように治まりますよと楽観的に答えた。
戦後16年、東京は一面の焼け野原から大都会と呼ばれる姿に復興した。プレスセンターの運転手として働く田村茂吉も裸一貫から努力を積み重ね、今では妻と三人の子供とともに慎ましい生活を送っていた。東京に一軒家を建て、次は神経痛を患う妻・由のために別荘を建てることだった。そしてその次は年頃の長女・冴子の婚礼だ。茂吉は娘が一生幸せに暮らせそうな相手を見つけており、夕食時にそのことを話すと、冴子は自分で幸せはつかみたいと言った。それは茂吉も薄々気づいていた。二階を間借りしている船員で通信技師の高野が長い航海を終えて帰ってくるという話を由から聞いたが、わざわざ冴子が勤める会社に連絡してきたというからだ。複雑な思いが頭の中を駆け巡るうちに茂吉は酔いが回って寝入ってしまった。その頃、高野が乗った貨物船・笠置丸では複数の乗務員が上空の発光体を目撃した。
翌日、東京プレスクラブで運転手仲間とテレビを見ていた茂吉は、ニュース速報で地中海沿岸で軍用機が撃墜されたことを知った。領海上空を侵犯した軍用機に対し強制着陸を命じたが、従わずに発砲、反撃したためだという。そこで彼は証券会社に電話し海運会社などの株を買った。一方、横浜港に到着した高野は冴子の会社に電話し無事であることを報告した。恩人にあった後に帰宅すると冴子や由たちに笑顔で迎えられた。高野が気掛かりだったのは二人の関係をいつ茂吉に話すかということ、そしてもう一つは世界情勢だった。地中海で起こった事件の影響で連鎖的に東南アジアでも動揺が拡がっていたからだ。
連邦国極東ミサイル基地には来たるべき日に備えて新たに6基のミサイルが運び込まれた。夕暮れまでに全てが発射台に設置されたが、国籍不明機が侵入したことがわかったため地下の格納庫に収容されることになった。国籍不明機の正体は同盟国軍の特殊偵察機だった。上空から確認出来た情報は直ちに本土ミサイル基地へ送られ総司令部に伝えられた。
屋台的映画館
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