忍者ブログ

大冒険

  • posted at:2017-01-04
  • written by:砂月(すなつき)
だいぼうけん
東宝=渡辺プロ
配給:東宝
製作年:1965年
公開日:1965年10月31日 併映「喜劇 駅前大学」
監督:古澤憲吾
製作:藤本真澄 渡辺晋
脚本:笠原良三 田波靖男
撮影:飯村正 小泉福造
美術:村木忍
録音:増尾鼎
照明:隠田紀一
整音:下永尚
音楽:広瀬健次郎 萩原哲晶
主題歌:「大冒険マーチ」ハナ肇とクレージーキャッツ
・・・:「遺憾に存じます」ハナ肇とクレージーキャッツ
監督助手:長野卓
編集:黒岩義民
現像:東京現像所
製作担当者:古賀祥一
特殊技術・撮影:有川貞昌 富岡素敬
特殊撮影・美術:渡辺明
特殊撮影・照明:岸田九一郎
特殊撮影・合成:向山宏
特殊撮影・監督助手:中野昭慶
特殊撮影・制作担当者:小池忠司
特技監督:円谷英二
出演:ハナ肇 植木等 谷啓 犬塚弘 石橋エータロー
シネマスコープ カラー 103分

フランスで大量の偽造紙幣が発見され、アメリカやソ連、イギリスなどでも同様の事件が発生したことから、日本銀行でも確認を行ったところ偽の一万円札が見つかった。銀行の窓口で見つかった紙幣と銀行が保有していた同じ番号の紙幣を照合したものの、専門家にも見分けがつかなかった。何故なら紙の質から印刷技術など何から何までそっくりだったからだ。造幣局では同じ番号の札を印刷しないことから、どちらかが本物でどちらかが偽物、あるいは両方が偽物という可能性があった。国際的な陰謀団の存在が考えられることから、内閣総理大臣は関係者を集めて会議を開き各国の警察と協力して捜査を行うよう命じた。これを受けた警視総監は、これが国民に知れ渡れば経済に影響を及ぼすことから、秘密の保持を重視し関係各方面と綿密な連絡を取って科学的捜査方式の成果を十分に発揮せよと特捜本部に通達した。そしてマスコミ関係へ意図が漏れないように注意せよと喚起した。乾刑事と市橋刑事が殺しや強盗事件専門の我々がパッとしない偽札事件に回されたと嘆いていると、花井部長刑事は科学捜査と言っても最後は経験と長年の勘が物を言うのだから足と粘りで行こうと活を入れた。

元体操選手で雑誌「週刊トップ」の記者の植松唯人が起床して身支度を整えていると、突然隣の部屋が爆発した。壁に空いた大きな穴から顔を出したのはビール会社の技術者で発明家の谷井啓介で、唯人が提案した「高温高圧による瞬間飯炊き釜」を実験しようとスイッチを入れた途端に吹き飛んだのだ。啓介の部屋には妹の悦子が同居していることから唯人は心配になって覗いたが、無傷だったものの家具はめちゃめちゃ。おまけに発明で特許を取って金儲けしようと焚きつけるからだと嫌味を言われてしまった。それでもへこたれない唯人は、天才的な技術者の啓介が発明品で特許を取って世界的に売り出せば、君は会社の社長夫人に収まれるんだと言った。その日本一の電機会社の社長が唯人だとわかると悦子は鼻で笑った。

産業会館で受付嬢をしている悦子に会いに行った唯人は、そこで森垣金融の社長・森垣久美子と出会った。彼女は悦子が夢中になっている大企業の御曹司・石崎を紹介されたことでここに来たのだが、唯人が週刊誌の記者だとわかると逃げるように部屋へ入った。久美子は石崎に10億円の融資を行い、午後9時にクラブ・サハラで会うことを約束すると足早にビルから出て行ったが、それを目ざとく聞きつけた唯人は悦子のことが気になり潜入することにした。一方、勘を頼る花井もデカい札がスイスイ動く薄暗い場所としてサハラに目をつけていた。

屋台的映画館
PR

犬飼さんちの犬

  • posted at:2016-12-28
  • written by:砂月(すなつき)
いぬかいさんちのいぬ
「犬飼さんちの犬」製作委員会(アミューズメントメディア総合学院=tvk=テレ玉=チバテレ=三重テレビ=KBS京都=サンテレビ=札幌テレビ放送=TVQ九州放送=ぎふチャン=NTTぷらら=竹書房)
配給:AMGエンタテインメント
製作年:2011年
公開日:2011年6月25日
監督:亀井亨
製作総指揮:吉田尚剛
プロデューサー:平体雄二 飯塚達介
ラインプロデューサー : 和氣俊之
原作:各務慎一 倉木佐斗志
原案:吉田聡史
脚本:永森裕二
撮影:中尾正人
美術:須坂文昭
照明:白石宏明
録音:田中博信
助監督:野尻克己
ヘアメイク: 梶谷奈津子
スタイリスト:植田瑠里子
製作担当:野村邦彦
動物トレーナー:ZOO動物プロ
キャスティング:中里慶
サウンドデザイナー:古谷正志
音響効果 :丹愛
音楽:野中”まさ”雄一
主題歌:「ワン☆ダフル」SEAMO
制作プロダクション:スタジオブルー
出演:小日向文世 ちはる 木南晴夏 池田鉄洋 徳永えり
アメリカンビスタ カラー 92分

チェーンストア「バスコダガマ」の本社渉外課に勤務する犬飼保は念願の新居を手に入れたが、鳥ヶ崎島にある業績ワースト1の鳥ヶ崎店への転勤を命じられた。蓮田喜一郎店長とともに試行錯誤するものの、人口が少ないことで売り上げが伸び悩み利益の改善は見られなかった。そこでこの島でしか取れない鳥待草で作った特産品の「島石鹸」を圏内で販売したところ、売り切れ店続出の大ヒットとなった。鳥待草の収穫は保と店員の鳥飼カエデが行い、製造はカエデの父の正が行っていたが、それでは収穫が間に合わないことから喜一郎が参加した。

単身赴任をしてから1年が経つ保は前々から有給休暇を願い出ていたが、喜一郎はそんなケチなことを言わずに実績を作って一緒に本社へ戻りましょうとその話が出るたびに誤魔化していた。保は島での生活を始めてから、食事はネットワークカメラを通じて妻・潤子、中学生の幸、小学生の岳とともにとることに決めていた。ある日の朝食でのこと。保が岳に学校が終わったら何をするかと尋ねると、彼はサモンと遊ぶと言った。それを聞いた保はその子がどんな子なのか想像していたが、画面の向こう側の変化には気づかなかった。

帰宅したカエデは、島石鹸がペットの飼い主に好評でポンプタイプを発売することを正に報告した。それを聞いた正は、昔この島の住民が使っていた石鹸がペット用品になったことを嘆いた。島の名産が全国展開しているんだからいいんじゃないのとカエデが言うと、正はむしろ恥をかいているんじゃないかと言った。そういう考えだからこの店も島も寂れて行くんだよとカエデはつぶやいた。

ある日の朝、出勤途中の保に緊急の電話が掛かった。それは島石鹸によるクレームを伝えるために島石鹸プロジェクトのリーダー・菊田萌子が本社から突然来たからだった。喜一郎が雑草を収穫して原料の水増しをしたことが原因でペットに健康被害が起こり、飼い主たちが訴訟を起こそうとしたのだ。その結果、怒り心頭の社長は喜一郎に本社への出頭を命じたのだ。バスコダガマの社長・蓮田重彦は彼の父親だった。本土へ向かう連絡船には喜一郎の他に保とカエデが乗っていた。何で私たちが一緒なんですかとカエデが尋ねると、保は一人じゃ心細いんでしょとにこやかに答えた。

翌日の本社への出社に備えて保は一年ぶりとなる我が家に帰って来た。きっと潤子が笑顔で迎えてくれるに違いないと胸を躍らせながらチャイムを押したが、待てど暮らせど出て来なかった。留守だとわかり落胆して玄関の鍵を開けると、その先にある光景に目を疑った。家の中に犬がいるのだ。犬嫌いの彼は現実が受け入れられずにドアを閉めた。

屋台的映画館

続 てなもんや三度笠

  • posted at:2016-12-23
  • written by:砂月(すなつき)
ぞくてなもんやさんどがさ
東映(京都撮影所)
配給:東映
製作年:1963年
公開日:1963年10月13日 併映「銭形平次捕物控」
監督:内出好吉
企画:神戸由美 俊藤浩滋
原作:香川登志緒
脚本:沢田隆治 鈴木則文
撮影:羽田辰治
照明:中村清
録音:矢部吉三
美術:大門恒夫
音楽:小沢秀夫
編集:神田忠男
助監督:本田達男
記録:国定淑子
装置:舘清士
装飾:清水悦夫 
美粧:林政信
結髪:西山節子
衣裳:小林勝
擬斗:島義一
解説:黒沢良
進行主任:神先頌尚
主題歌:「てなもんや三度笠」藤田まこと
出演:藤田まこと 白木みのる 香山武彦 西崎みち子 坂口祐三郎
シネマスコープ モノクロ 76分

安政五年。下田で日米通商条約が締結されると、それまで小さな漁港に過ぎなかった町は一躍時代の脚光を浴びた。沸き立つこの港町では、本通りを隔てて東屋と西屋のヤクザ一家がにらみ合っていた。小競り合いがきっかけで喧嘩に火がつくと、東屋の親分・伝兵衛は用心棒の平手三十郎を差し向けた。一方、男勝りの西屋親分のお兼は自ら喧嘩を買って出たのだ。一触即発の空気の中、三十郎を止まらせようとしたのは伝兵衛の一人娘のお雪であり、堅気の人に迷惑がかかると母の熱を冷まさせようとしたのは一人息子の新太郎だった。お雪と新太郎は恋仲の関係だったが、三十郎とお兼はそんなことなど露知らず。双方が刀を抜いた瞬間、沖に停泊している黒船ポーカー号が大砲を試し撃ちし、轟音を聞いた者たちは皆腰を抜かした。

物情騒然とした下田の町にやってきたのは、ヤクザ者・あんかけの時次郎と相棒の小坊主・珍念だった。芝居や見世物小屋が立ち並ぶ中、珍念は相撲が見たかったのだが生憎の満員の札。そこで時次郎は関係者面して裏から入ろうとしたのだが、小屋から追い出された男にぶつかった。その男は駒下駄の茂兵衛という力士で、大飯食らいの彼は毎日用意した食事を全て平らげてしまうのだ。当初は体が元手だと言っていた親方も堪忍袋の緒が切れてついにクビになったのだった。茂兵衛のことが心配でたまらない兄弟子の浴衣山は男にしてやって欲しいと時次郎に頭を下げると気安く請け負った。だがからっけつであることを珍念から指摘されると都合があると言ってその場から逃げ出した。

砂浜の松林を歩いていた時次郎と珍念は、桟橋から身を乗り出した茂兵衛の姿を見つけた。身投げするに違いないと思った時次郎は思い止まるようにと後ろから抱き付こうとしたが、ひらりと身を交わされて海に落ちた。申し訳ないと謝る茂兵衛に時次郎は、着物が乾いたらこの土地の親分に仁義を切って世話になるつもりであることを伝えた。早速東屋を訪ねた三人は草鞋を脱ぐことになり、伝兵衛が趣味としているカルメ焼きの焼き方がうまいと時次郎が褒めたことで意気投合した。泊まる部屋は狭いもののこれで飯はたらふく食えるし草鞋銭までくれるなら文句なし。ところが雑巾がけから庭掃除に薪割り、風呂焚きとこき使われた上に終わるまで飯はお預けだと言われた。こっそり抜け出そうにも監視の目が厳しく、安易に草鞋を脱いだことを後悔した。下田にあるもう一件の西屋の方が待遇がいいのではないかという珍念の話に乗っかった時次郎たちは、飢え死にするよりはマシだと脱走を決行した。だがここでも待遇は同じ。そんな彼らがいるこの西屋を、三十郎は黒船から新型爆弾を譲り受け撃滅する計画を立てていた。

屋台的映画館

色情姉妹

  • posted at:2016-12-18
  • written by:砂月(すなつき)
しきじょうしまい
日活
配給:日活
製作年:1972年
公開日:1972年11月29日 併映「セックス・ハンター 濡れた標的」
監督:曽根中生
企画:伊藤亮爾
脚本:はたの三郎
撮影:峰重義
美術:山本昻
録音:木村瑛二
照明:土田守保
編集:鍋島惇
音楽:奥沢散策
助監督:海野義幸
色彩計測:水野尾信正
現像:東洋現像所
製作担当者:古川石也
出演:二条朱実 続圭子 益富信孝 薊千露 水城マコ
アメリカンビスタ カラー 73分

浦安の薄汚れた長屋に住む大月しのぶは母との口ゲンカが絶えない。彼女は母・ふじえの連れ子で、高校生の時に酒浸りでろくに働こうとしない義父の伝吉に犯された。それ以来二人の間に諍いが絶えたことがない。しのぶには血の繋がらない二人の妹がおり、日光電機で事務員として働くさつきは会社の専務と不倫の関係にあった。だが彼女は同じ課の佐脇一郎の好意を寄せていたため、専務は単なる金蔓でしかなかった。そして高校生のすみれは不良グループのトップで、彼女を引きずり降ろそうとする連中と常に対立していた。
  
小料理屋でしのぶが働いていると伝吉はいつものように酒をたかりに来た。すると彼女は女将に酒を出さないように頼んだ。ツケで飲むため、しのぶの給料からその分が差し引かれてしまうからだ。そこへ精神障害を持つ同じ長屋の本田六造がおにぎりを求めてやってきたため、コップ酒をご馳走した。俺の酒はどうしたんだと伝吉が文句を言うとしのぶは無視をして目の前を通り過ぎた。そんな彼女の肩を掴もうとすると女将が割って入り、いつもいつもかわいそうじゃないかと言った。頭にきたがしのぶに頭の上がらない伝吉は六造に八つ当たりをした。そのことを知らずに帰宅したしのぶが酔い潰れていると、さつきは六造があっちの方が弱いことが原因で奥さんに逃げられそのショックで頭がおかしくなったと噂話をした。だがしのぶはそれを聞き流した。翌日、軒先でしのぶが洗濯物を干していると、六造がやってきて俺のことが好きなんだろうと言った。彼女はお酒を一杯奢ったぐらいでと相手にしなかったが、六造は俺と山登りしようとしのぶの腕を掴んで強引に連れ出し、自分の部屋に押し込んだ。
 
ふらふらと小料理屋にやってきた伝吉だったが、女将に飲酒を断られたため仕方なく自宅へ戻った。すると玄関にしのぶの靴があったため、二階の部屋に忍び足で上がり昼寝するしのぶを襲った。そこへ戻ってきたふじえは物音で事を察すると、伝吉が降りてきたのと入れ替わりに部屋へ駆け込み、泥棒猫と罵った。そして今度は居間に駆け下り伝吉に私だけじゃ満足できないのかいと詰め寄った。だが彼が博打で儲けた金を持っていることがわかると急に態度を変えた。

専務からあの日何処へ行っていたんだと問い詰められたさつきは、一生を左右する人に会っていたんだから振り切るわけには行かなかったのよと答えた。そして私を本当に愛しているのならどうして離婚しないのかと考えると憎らしくて自分の気持ちを抑えられなかったと言った。君にとって僕が初めての男なのだからそれなりの責任を取ると専務が言うと、さつきは鼻で笑った。彼が会社の金を横領し、その穴埋めをするために競輪に手を出していることを知っていたからだ。
 
屋台的映画館

ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘

  • posted at:2016-12-13
  • written by:砂月(すなつき)
ごじらえびらもすらなんかいのだいけっとう
東宝
配給:東宝
製作年:1966年
公開日:1966年12月17日 併映「これが青春だ!」
監督:福田純
製作:田中友幸
脚本:関沢新一
撮影:山田一夫
美術:北猛夫
録音:吉沢昭一
照明:隠田紀一
音楽:佐藤勝
整音:下永尚
監督助手:佐野健
編集:藤井良平
音響効果:金山実
現像:東京現像所
製作担当者:橋本利明
特殊技術・監督補:有川貞昌
特殊技術・撮影:富岡素敬 真野田陽一
特殊技術・光学撮影:徳政義行
特殊技術・美術:井上泰幸
特殊技術・照明:岸田九一郎
特殊技術・操演:中代文雄
特殊技術・合成:向山宏
特殊技術・監督助手:中野昭慶
特殊技術・制作担当者:坂本泰明
特技監督:円谷英二
出演:宝田明 水野久美 平田昭彦 田崎潤 砂塚秀夫
シネマスコープ カラー 86分

マグロ漁船が南方海域で大時化により遭難した。この船に乗っていた漁師・彌太の安否を知るために彼の母・カネは恐山霊場でイタコを訪ねた。遭難現場付近から船の破片が出ていたことを新聞が書き立てていたが、冥土をいくら捜しても見つからなかったとイタコが言ったことで息子が生きていることを確信したカネだったが、彼女と同じ思いでいたの彌太の弟の良太だった。良太は警察に掛け合ってもう一度捜索するよう願い出たが、管轄が違うことを理由にして取り合おうとしなかった。そこで今度は新聞社に取材を願い出たが、接客室に貼られていた耐久ラリーダンスコンクールのポスターを見て気が変わった。優勝賞品がヨットだからだ。

3日前に始まったコンクールは当初の300人から15人に絞られていた。体力の限界で脱落した大学生の市野と仁田に今からでも参加出来るのかと良太は尋ねたが、無理だと聞き落ち込んだ。そんな彼の姿を不憫に思った市野たちはヨットハーバーへ行き、太平洋横断が可能なヤーレン号を拝借することにしたのだ。ところが先客の吉村に不法侵入だと銃を向けられると従わざるを得なくなり、夜明けまで静かに眠ることにした。翌朝、ヤーレン号が良太の手で出航していることに驚いた吉村は港へ戻せと命じたが、良太は神様の思し召しだと言って考えを改めようとはしなかった。銃がおもちゃであることは既にばれていたことから吉村は強引に舵を奪おうと試みたが、良太以外にヨットを操縦出来る者がいないことがわかると彼に行く先を任せることに決めた。ラジオのスイッチを入れるとニュースが始まり、昨日の未明に新橋の外国パチンコ会館の金庫が破られ、現金400万円が盗まれたという情報が流れた。その犯人が吉村ではないかと疑い始めると3人はそれ以上詮索しないことにした。ヨットが登録航路を離れて南下している頃、吉村は市野と仁田にある相談を持ち掛けた。それは良太に積極的に協力して操縦方法を覚え、隙を見てヨットを奪い陸地に戻るという計画だった。だが空の様子がおかしくなり暴風雨に襲われるとそれどころではなくなった。舵の利かなくなったヨットは荒波に揉まれたが、さらに洋上に突き出た巨大なハサミに襲われて良太たちは船外に放り出された。

遭難した4人は孤島に流れ着いた。彼らはまず食糧確保のために崖を登り、森で木になった果物をたらふく食べて満足すると、さらに奥へ進んだ。入港する水上艇が見えたことで無人島ではないことを確信した良太たちはその方向へ歩いて行ったが、そこは厳重な警備が敷かれた工場だった。秘密結社「赤イ竹」が支配したこの島では核兵器の原料となる重水が製造されており、隣島のインファント島の住民が強制連行されて働かされていた。運ばれてきた島民のうち2人が脱走を企てて舟で沖に漕ぎ出すと、そこに現れた「エビラ」が巨大なハサミをもたげて待ち構えていた。

屋台的映画館

プロフィール

HN:
砂月(すなつき)
性別:
非公開
自己紹介:
ブログ主はインドア派大分トリニータサポーター

 

P R

 

フリーエリア