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横浜暗黒街 マシンガンの竜

  • posted at:2023-09-05
  • written by:砂月(すなつき)
よこはまあんこくがいましんがんのりゅう
東映(東京撮影所)
配給:東映
製作年:1976年
公開日:1976年2月28日 併映「暴走パニック 大激突」
監督:岡本明久
企画:俊藤浩滋 太田浩児
脚本:松田寛夫
撮影:飯村雅彦
録音:井上賢三
照明:川崎保之丞
美術:中村修一郎
編集:戸田健夫
助監督:福湯通夫
記録:山内康代
擬斗:日尾孝司
刺青:毛利清二
スチール:加藤光男
進行主任:志村一治
菅原文太ファッションコーディネーター:北本正孟
装置:畠山耕一
装飾:米沢一弘
美粧:井上守
美容:宮島孝子
衣裳:福崎精吾
演技事務:山田光男
現像:東映化学
協力:S・O・Sモデルエージェンシー
音楽:青山八郎
挿入歌:「いとしのエンジェル」チェリー・ボーイズ
出演:菅原文太 岩城滉一 千葉治郎 三益愛子 江波杏子
アメリカンビスタ カラー 94分

矢吹マサは横浜で溺愛する息子・竜太と小さなスタンドバーを営んでいたが、その裏の顔は強奪や殺人などを顔色一つ変えずに行う凶悪な親子だった。ある雨の夜、本牧埠頭で睦連合が麻薬の取り引きを行うという情報を得たマサは竜太の他に彼が連れてきた藤原清二という男と車で向かった。そしてM3サブマシンガンをぶっ放して乗り込むとアタッシェケースを奪うことに成功するが、車に乗り込む際に藤原が背中を撃たれた。ドジ踏みやがってとマサが悪態をつくと竜太は心配するなよ、おっ母となだめた。やがて車が廃工場に到着するとマンホールから下水道を通りいつもの隠し場所へ到着した。そしてレンガを丁寧に外すと麻薬の包みが入った袋を押し込んだ。車に戻ると竜太は苦しむ後部座席の藤原の顔にクッションを押しつけると銃で始末した。運転席のマサは煙草を燻らせながらバックミラーでその様子を見ていた。竜太が信用しているのはマサだけであり、藤原は最初からただの道具としか考えていなかった。マサは捨て値で捌いても10億円からにはなるのだから、慌てることなくほとぼりが冷めて始末した方がいいんじゃないかと提案した。だが竜太は何も言わなかった。

マサに黙って麻薬の一部を金に換えた竜太は瀬川次郎や関光一などの子分を呼び寄せて遊び回り白石めぐみという情婦を囲った。洗濯物についた香水の匂いで女の存在を知ったマサは激怒した。何故なら竜太は今まで碌な女を連れてきた試しがなく、首ったけと言っていた女は彼が刑務所に入って半年もせずに故郷へ帰って行ったからだ。竜太が涙するマサの機嫌を取っていると西部三兄弟が訪ねてきた。長男の貴博は竜太に睦連合から強奪した麻薬の半分をくれと言った。竜太が強奪に拘ったと考える理由は使用された銃がM3サブマシンガンだったからだ。貴博は竜太が出所後早々にアメリカ軍から横流しされたマシンガンを買ったという情報を掴んでおり、売り渡した人物に照会すればすぐに調べがつくと言った。睦連合に密告されて命を落とすよりはマシだろうと脅された竜太は夜中の2時に彼らの溜まり場のビリヤード場へ持ってこいと言われた。

約束の時間になりビリヤード場に現れたのは二人の白バイ警官だった。拳銃不法所持の容疑で貴博たちを壁際に並ばせると警官に扮した次郎と光一は一緒に伏せた。するとマシンガンを持って現れた竜太が西部三兄弟とその子分を皆殺しにした。竜太たちは前もって通報しておいた本物の警官が来る前に逃走した。

屋台的映画館
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受難

  • posted at:2023-09-02
  • written by:砂月(すなつき)
じゅなん
「受難」製作委員会(キングレコード ファントム・フィルム 日本出版販売)
配給:ファントム・フィルム
製作年:2013年
公開日:2013年12月7日
監督:吉田良子
製作:重村博文 小西啓介 宮路敬久
プロデューサー:山口幸彦 小林智浩 宮崎大
原作:姫野カオルコ
脚本:吉田良子
撮影:芦澤明子
照明:御木茂則
録音:伊藤裕規
美術:平井淳郎
音響効果:齋藤昌利
編集:平田竜馬
スタイリスト:小倉久乃
ヘアメイク:橋本申二
助監督:林啓史
製作担当:齋藤玉恵
VFXスーパーバイザー:オダイッセイ
音楽:大友良英
企画協力:文藝春秋
製作プロダクション:アグン・インク
製作協力:日本出版販売
出演:岩佐真悠子 古舘寛治 淵上泰史 伊藤久美子 奥浜レイラ
アメリカンビスタ カラー 95分

天涯孤独で自分の中にある一線を越えられずに悩むクリスチャンのフランチェス子は、いくら教会で祈っても神が答えてくれないため、小さな奇跡が起こることを信じて誕生日にある決断をした。だがそのせいか立て続けに災難が彼女を襲った。モデルの仕事をしていたフランチェス子は好意を抱くカメラマンのCUS(くす)に告白することに決めたのだが、写真スタジオへ行く途中で車に撥ねられた。告白したもののCUSには振られ、スタッフの陰口を偶然耳にしたことで仕事も辞めた。そして住んでいた家は火事で焼失した。一晩教会で過ごすことになった彼女はイエス像の前で罰を甘んじて受けると懺悔すると何処からか奇妙な笑い声が聞こえた。その声はまるでおっさんで、「身の程知らずのダメ女め、一瞬でも期待するなど貴様にはないのだ」と罵った。ショックを受けたフランチェス子は神の声が聞こえたと腰を抜かすが、その出処は天ではなく下の方からだった。慌ててパンティーを脱ぎ手元にあった銀製の盆で映すと、そこにはヒゲ面のおっさんの顔があった。男と交わることを諦めたフランチェス子は貞節を守り抜くことに決めた。

新居に引っ越したフランチェス子は人面瘡と奇妙な共同生活を送ることになった。彼女が何かを言うと、人面瘡はそれに対し口汚く罵った。だがフランチェス子は誰かと本音で会話が出来るという今までにない楽しみを見つけ、人面瘡に親しみを込めて「古賀さん」と名付けた。

修道院で育ったフランチェス子はどうして男と女がつき合うのか、何故セックスをするのかが理解出来なかった。そこで社会生活に順応すべく社食で働き始めた際に、会う人すべてに「私と目が合った時にヤりたいと思いましたか」と尋ねた。だが皆「特にそうは思わない」と一様に答えた。そしてそのやり取りはいつしか666回に達していた。そのことを話しながら日課のゴミ拾いをしていると古賀さんから底抜けに愚かな女だと罵られた。気づくと辺りは暗くなっており見知らぬ場所まで来ていた。星空を見上げていると古賀さんが興奮してあれを見ろと言った。目の前の白いワゴン車が大きく揺れているのだ。自分の目で見てエロスを享受しろと言う古賀さんが無理矢理連れて行こうとするが、フランチェス子は必死に抵抗した。そのやり取りに気づいたワゴン車は猛スピードで逃げて行った。

屋台的映画館

大怪獣のあとしまつ

  • posted at:2023-08-29
  • written by:砂月(すなつき)
だいかいじゅうのあとしまつ
「大怪獣のあとしまつ」製作委員会(松竹=東映=東映アニメーション=ジェイアール東日本企画=ジェイ・ストーム=松竹ブロードキャスティング=講談社)
配給:松竹 東映
製作年:2022年
公開日:2022年2月4日
監督:三木聡
エグゼクティブプロデューサー:吉田繁暁 木村光仁
企画・プロデュース:須藤泰司 古久保宏子
プロデューサー:中居雄太 山尾海彦
キャスティングプロデューサー:福岡康裕
VFXスーパーバイザー:野口光一
ラインプロデューサー:田口聖
宣伝プロデューサー:永江智大
脚本:三木聡
撮影:高田陽幸
美術:磯見俊裕
照明:加瀬拓郎
装飾:大庭信正 平井浩一 梅澤武
録音:高野泰雄
編集:富永孝
音響効果:柴崎憲治
スクリプター:高山秀子
スタイリングディレクター:西ゆり子
衣裳デザイン:遠藤良樹
ヘアメイク:合谷純子
俳優担当:林まゆみ 伊藤由夏
助監督:足立公良
制作担当:間口彰
VFXプロダクション:東映アニメーション
特撮監督:佛田洋
特殊撮影:特撮研究所
音楽:上野耕路
音楽プロデューサー:津島玄一
プロダクション統括:木次谷良助
製作プロダクション:東映東京撮影所
製作幹事:松竹 東映
出演:山田涼介 土屋太鳳 濱田岳 眞島秀和 ふせえり
アメリカンビスタ カラー 116分

「怪獣」と呼ばれる人類を未曽有の恐怖に陥れた巨大生物が不可解な死を迎えてから十日余り。歓喜と安堵、熱狂と言う非日常的感情は新たに始まった日常に内包されようとしていた。

怪獣の死によって若者たちに送付された召集令状は無効となり、ある学校では「須田くんの出征を励ます会」がせっかく集まったのだからということで「単なるクラス会」に変わっていた。壮行会の主役となるはずだった須田はテンションが上がり自分宛ての召集令状を見せびらかして注目を浴び、偽の緊急警戒警報を鳴らして顰蹙を買った。その会に出席していた環境大臣の秘書を務める雨音ユキノは静かに教室を出ると渡り廊下にいた帯刀アラタを見つけた。かつて二人は政府直轄の特殊部隊「特務隊」に所属していたが、今はもう会うこともなくなっていた。興味のない壮行会に出席したのも現在の元カレの様子を見るためだった。帰還命令を受けた特務隊員のアラタがバイクにまたがりスタートさせると、ユキノは走り去る背中に「ご武運を」と祈った。

ユキノがベイエリアにある高層マンションに帰宅すると、夫の正彦が一足先に帰っていた。正彦は「アラタは来ていたのか」と尋ねた。今は総理秘書官の彼もかつて特務隊の一員であり、アラタとつき合っていたユキノを奪ってからも何かと意識していた。彼女の話でアラタが特務から呼び出されたことを知ると、怪獣退治に特化した特務隊は化け物の死体と一緒で大きなお荷物に過ぎないと声を荒げた。

特務隊基地・Zビレッジに戻ったアラタは隊長の敷島征一郎のもとへ急いだ。怪獣の死体にはわずかな体温の上昇が見られたが、それは腐敗による発酵が原因ではないかと考えられた。同じ頃、政府の災害対策本部には総理大臣を始めとする各大臣が勢揃いしていた。特務隊から怪獣が死んでいるという報告を受けたと西大立目完総理が口を開くと、会議は死体を誰が後始末をするのかという話題で盛り上がった。一級河川上に横たわっているのだから国土交通省。放射能が検出されない限り一般廃棄物として処理するのが原則だから地方自治体。可燃ゴミか、それとも通常兵器が効かなかったから燃えないゴミなのか。生ゴミなら厚生労働省。標本として国立博物館に保存するなら文部科学省。責任のなすり合いが行われる中、西大立目は五百蔵睦道国防大臣に何とかして欲しいと言った。会議後、頼られて悪い気がしない五百蔵は西大立目と話し合いを行い、怪獣が死んだことで国防軍が出る幕がないため、総理直轄である特務隊の最後の仕事として死体の後始末を任せようということになった。西大立目の傍に控えていた正彦はその責任者にアラタを推薦した。

屋台的映画館

ゴジラ2000

  • posted at:2023-08-25
  • written by:砂月(すなつき)
ごじらみれにあむ
東宝映画
配給:東宝
製作年:1999年
公開日:1999年12月11日
監督:大河原孝夫
製作:田中友幸 富山省吾
脚本:柏原寛司 三村渉
撮影:加藤雄大
美術:清水剛
録音:斉藤禎一
照明:粟木原毅
編集:奥原好幸
キャスティング:田中忠雄
助監督:宮村敏正
製作担当者:金澤清美
音楽監督:服部隆之
アソシエイトプロデューサー:鈴木律子
特殊技術・撮影:江口憲一 村川聡
特殊技術・特美:高橋勲
特殊技術・照明:斉藤薫
特殊技術・造形:若狭新一
特殊技術・特効:渡辺忠昭 久米攻
特殊技術・操演:鳴海聡
特殊技術・助監督:近藤孔明
特殊技術・製作担当者:前田光治
特殊技術:鈴木健二
製作:富山省吾
出演:村田雄浩 阿部寛 西田尚美 中原丈雄 鈴木麻由
シネマスコープ カラー 107分

元大学教授の篠田雄二は世界に甚大な被害をもたらすゴジラの研究を独自に行っていた。ゴジラ予知ネットワークを主宰する彼は北海道の根室沖で異常な不漁が続いていることに目をつけ、小学生で一人娘のイオを助手に、そして取材を許可した月刊「オーパーツ」の記者・一ノ瀬由紀を同行させ出現予定地に待機した。ゴジラの観測方法は電子プラズマの散乱強度の変化を電圧変動として捉えるというものであり、地表に電荷変動が生まれると上空のプラズマが誘導されて大地の振動との間に法則性が見られることから地震計のような装置を使用した。地震の震源は動かないが、その震源が一定の距離で移動したとすればそれがゴジラである可能性が高いというわけだ。車内の計器がその振動を捉えていた頃、夜の根室沖は深い霧に包まれていた。納沙布岬灯台では第三北海丸と連絡が取れないという報告が入る中、幾度も大きな揺れを感じていた。心配になり職員が外を見るとそこには第三北海丸が、そしてそれを銜える大きなゴジラの顔があった。

より近い位置へ移動していた篠田はトンネルの先でゴジラの咆哮が聞こえたため、覚悟を決めて車をスタートさせた。ところがトンネルを抜けた辺りの道路は寸断しており、気づくのが遅れていれば転落していた。だが喜ぶのもつかの間、目の前にはゴジラがいた。篠田は相手を刺激しないようにライトを消すが、助手席の由紀が無意識にカメラのシャッターを切った。するとストロボの光に驚いたゴジラが咆哮したため衝撃でフロントガラスが粉々に飛び散ったのだった。篠田が慌てて車をバックさせたことで難を逃れたが、ゴジラは灯りのある市街地の方へ向かっていた。遠く離れた場所から発電所を破壊する様子を観察していた篠田は、人間が作り出すエネルギーをゴジラが憎んでいるように感じた。

有人潜水調査船しんかい6500で茨城県鹿島灘沖の日本海溝の調査を行っていた危機管理情報局(CCI)の宮坂四郎は強い磁力を帯びた岩塊を発見した。それがウランを超える新しいエネルギー資源になり得ると考えた彼は内閣官房副長官でCCIの局長を兼務する片桐光男にそのことを報告した。日本政府が推し進めるクリーンエネルギー政策の希望になると考えた片桐は直ちに調査船を派遣することにした。複数のバルーンを使用した引き揚げ作業は順調に進んでいたが、岩塊が勝手に浮上を始め海面にその姿を現したのだった。岩塊は掘削が出来ない程の堅い物質で出来ており、最深部の堆積物はおよそ6ー7千万年前の物であることがわかった。何故その岩塊が水に浮くのかが謎だったが、もしそれが自力で浮上したのであれば地球外の生命体が関与している可能性を否定出来なかった。

屋台的映画館

家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。

  • posted at:2023-08-22
  • written by:砂月(すなつき)
いえにかえるとつまがかならずしんだふりをしています
「家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。」製作委員会(カラーバード=ハピネット=リーライダーす=PHP研究所=日本映画投資=アミューズ)
配給:KADOKAWA
製作年:2018年
公開日:2018年6月8日
監督:李闘士男
製作:宮前泰志 松井智 坂井田弥希 清水卓智 丸山俊 市毛るみ子
企画・プロデュース:宮前泰志
アソシエイト・プロデューサー:宇野航
原作:K.Kajunsky .ichida
脚本:坪田文
音楽:安達練
ラインプロデューサー:大崎裕伸
ラインプロデュース協力:大塚泰之
美術統括:北島和久
美術プロデューサー:小田嶋俊行
撮影:松本ヨシユキ 島秀樹
照明:三重野聖一郎
録音:小松崎永行
美術・装飾:山田好男
スタイリスト:棚橋公子
ヘアメイク:竹下フミ 高桑里圭
スクリプター:阿保知香子 小林加苗
編集:岩切裕一
音響効果:大河原将
キャスティング:おおずさわこ
助監督:大津是 増田伸弥
制作担当:末光洪太 小川賢治
主題歌:「I Laugh You」チャットモンチー
企画:カラーバード
制作プロダクション:リーライダーす
制作プロダクション協力:三城 GHZ Ltd.
出演:榮倉奈々 安田顕 大谷亮平 野々すみ花  半海一晃
アメリカンビスタ カラー 115分

前の妻と三年目で離婚した加賀美じゅんは二度目の結婚をする際に今の妻・ちえと約束した。結婚して三年経ったらそれからも同じ生活を続けるかお互いの意志を確認し合おう、と。もうすぐその約束の結婚記念日がやってくる。二人はその日をどうやって迎えるのだろう、妻はどんな言葉を僕に投げかけるのだろうと考えながら重い足取りで帰宅すると、ちえが口から血を流して倒れていた。じゅんは驚いて駆け寄るが、声を掛けても体を揺すっても反応がなかった。そこで救急車を呼ぼうと携帯電話を取り出すが指が震えてうまく扱えなかった。モタモタしているとちえが伸ばした手がじゅんの足首を掴んだ。そして突然起き上がると大声を出した。じゅんは恐怖のあまり腰を抜かすが、それは手が込んだちえのいたずらだった。

翌朝、じゅんを送り出すときにちえが行ってらっしゃいのチューをして欲しいと言った。新婚じゃないのにやめようよとじゅんが言うと、ちえはこれが今生に別れになるかもしれないのにと眉間にしわを寄せた。そして行ってらっしゃいとお帰りなさいが一緒じゃないと困りますからねとおどけながら言うが、じゅんにはそれが何を意味しているのかわからなかった。出社したじゅんは昨夜起きた出来事を同僚の佐野壮馬に話すと愚痴の振りをしたのろけ話と受け取られ羨ましがられた。佐野が面白がって蒲原課長に話すが、三日も家に帰っていない僕のように残業に耐えて女房、子供のために身を粉にして働くのが男の働き方だと嫌味を言われた。結婚三年目でのいたずらは仲がいいからなのか、それとも試されているのか。じゅんは思い悩んだ。

仕事が終わるとじゅんはいつものように今から帰るというメッセージを携帯電話に送った。玄関ドアの前に立ち呼び鈴を押すとちえは迎えに出てくるはずだが、昨日に引き続き何の反応もなかった。朝言った彼女の言葉が気になりドアノブを回すと鍵は掛かっておらず、心配になり中をのぞき込むと今日もちえは倒れていた。ワニに頭を噛まれて。それからも彼女の死んだふりは続いた。ある時はヤクザの抗争に巻き込まれ、またある時は戦場で名誉の戦死を遂げ、またまたある時は矢で頭を貫かれていた。

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