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玉割り人ゆき

  • posted at:2022-11-19
  • written by:砂月(すなつき)
たまわりにんゆき
東映(京都撮影所)
配給:東映
製作年:1975年
公開日:1975年5月14日 併映「恐喝のテクニック 肉地獄」「札幌・横浜・名古屋・雄琴・博多 トルコ渡り鳥」
監督:牧口雄二
企画:三村敬三 奈村協
原作:三木孝祐 松森正
脚本:田中陽造
撮影:塩見作治
照明:海地栄
録音:荒川輝彦
美術:園田一佳
音楽:渡辺岳夫
編集:堀池幸三
助監督:野田和男
記録:石田照
装置:吉岡茂一
装飾:西田忠男
スチール:諸角良男
美粧・結髪:東和美粧
衣裳:豊中健
擬斗:土井淳之祐
方言指導:紅かおる
演技事務:伊駒実麿
進行主任:大岸誠
出演:潤ますみ 森崎由紀 大下哲矢 北村英三 川谷拓三
アメリカンビスタ カラー 64分

昭和初期の京都島原遊郭。当時、遊郭には売られてきた女に性の技巧を教え、娼妓に対しては特殊な技を仕込む師匠たちがいた。廓では彼らのことを玉割り人と呼んだが、その中にひときわ美しく性技にも長けたゆきという女がいた。ゆきは性技を教え込んだ廓の女たちを競売に掛けるのを生業としていた。玉割り人は性技を仕込むだけではなく、廓内に足抜きなどの面倒事が起こった場合の差配も任されていた。ある日、仕事から帰る途中で男とぶつかりそうになった。その男は急いでいる様子だったが、笛の音が聞こえると預かっておいてくれと言って懐の拳銃をゆきの着物の袖に滑り込ませた。何やら事情がありそうだと思いながら黙って男の背中を見送ると、やがて二人の警官がやってきた。怪しい男を見なかったかと警官の一人が声を掛けてきたが、ゆきは見なかったとしらばくれた。ついでに何者かと尋ねると、その男は無政府主義者で今上天皇の身を顛覆せんとする不逞の輩なのだという。ゆきは何かおかしなことに巻き込まれたのではないかと考えた。

妓楼扇屋の娼妓小園が足抜きをしたが捕まり、ゆきは店の主人万吉から足抜き折檻の依頼を受けた。相手は大工の六造で、所帯を持ちたいが年季が明けるまで待てないという情けに負け言いなりになった。惚れ合った六造となら本望と折檻を受けると覚悟を決めた小園だったが、怖気づいた六造は小園にそそのかされたんだと弁解した。ゆきは客の言い分を聞かなければ仕方がないと万吉に言い、六造の目の前で小園の足の生爪を剥いだ。そして六造を責めるも逃がすもあなたの勝手だと言うと、もがき苦しむ小園はあげた生爪の代わりに貰いたいものがあると言って剃刀を手に取った。そして堪忍出来ないと六造の一物を握り締め、あんたの物が欲しいと泣きじゃくった。本当に欲しいのかと確認したゆきは彼女の手を掴むと剃刀を振り下ろし一物を切断した。本気ではなかった小園は驚きと悲しみの余りあんたは人でなしの鬼だと罵った。

屋台的映画館
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魔性の夏 四谷怪談より

  • posted at:2022-11-16
  • written by:砂月(すなつき)
ましょうのなつよつやかいだんより
松竹
配給:松竹
製作年:1981年
公開日:1981年5月23日 併映「なんとなく、クリスタル」
監督:蜷川幸雄
製作:宮島秀司 織田明
原作:鶴屋南北
脚本:内田栄一
撮影:坂本典隆
美術:芳野尹孝
音楽:千野秀一
演奏:前橋由子
監督補:仲倉重郎
録音:原田真一
調音:小尾幸魚
照明:八亀実
編集:杉原よ志
スチール:金田正
監督助手:三村晴彦
装置:川添善治
装飾:磯崎昇
美床:吉野桂子
殺陣:伊藤浩一
進行:中沢宣明
時代考証:林美一
衣裳:松竹衣裳
かつら:八木かつら
現像:東洋現像所
製作主任:沼尾鈞
出演:萩原健一 関根恵子 夏目雅子 森下愛子 石橋蓮司
アメリカンビスタ カラー 96分

赤穂浅野家の家臣だった四谷左門は赤穂事件の改易により路頭に迷っていた。困った彼は浅草の芝居茶屋で働く娘のそでに会おうとしたが、間違えて別の店に入った。物乞いと間違えられた左門は浅草一帯を仕切るヤクザ者に袋叩きに遭ったが、そこにやってきたのは浪人者の民谷伊右衛門だった。伊右衛門はかつて赤穂家の金を盗み、その責任を取って二人の忠臣が首をくくって死んだ。左門は彼の嫁となった長女のいわと金を全部返せと言ったが、伊右衛門は証拠があるならそれを見せろとしらばくれた。

そでの夫佐藤与茂七は吉良仇討の機会を窺っていた。だが伊右衛門には彼がそでから金を無心する見せかけだけの口実にしか見えなかった。仇討を生き甲斐にしている与茂七のせいでそでは苦労をしており、それがいつか自分にも及ぶのではないかと伊右衛門は心配でならなかった。もしもそのようなことがあればお前を守るといわに約束した。

その夜、伊右衛門と会った左門は、いわも盗んだ金も返せないのなら俺の面倒を一生みろと言った。伊右衛門には生まれたばかりの子がいたが、居座られて今の幸せな暮らしが壊されてはたまらないと無視することに決めた。だがかつての上役だった左門は伊右衛門が大泥棒だと番所に申し出ると言ったため、大事になる前に斬った。偶然にも同じ場所で伊右衛門の仲間の直助がそでを奪い取るために与茂七を刺殺した。伊右衛門が傍にいることに驚いた直助は取り乱すが、二人ともに人殺しであることを知り笑い飛ばした。伊右衛門が死体を検めたところ、直助が殺したのは与茂七ではなく仲間の一人であることがわかった。青ざめ慌てふためく直助を落ち着かせた伊右衛門はいわが彼を探しにきたことから一芝居打つことにした。遅かったと息を切らせ、左門は俺の目の前で敵の回し者に襲われ与茂七も一緒に殺されたと言った。左門とは仇討のことで話し合っているところを狙われたと泣きじゃくるいわに説明し、その間に直助は自分が殺した死体の顔の皮を剥いで身元を隠した。そこにそでがやってくると直助も俺がきたときには与茂七が既に死んでいたと大騒ぎした。伊右衛門と直助は何も知らない二人の前で必ず仇を取ると誓った。

屋台的映画館

木枯し紋次郎 関わりござんせん

  • posted at:2022-11-13
  • written by:砂月(すなつき)
こがらしもんじろうかかわりござんせん
東映(京都撮影所)
配給:東映
製作年:1972年
公開日:1972年9月14日 併映「不良番長 一網打尽」
監督:中島貞夫
企画:俊藤浩滋 日下部五朗
原作:笹沢佐保
脚本:野上龍雄
撮影:わし尾元也
照明:中山治雄
録音:野津裕男
美術:吉村晟
音楽:津島利章
編集:市田勇
監督補佐:牧口雄二
助監督:俵坂昭康
記録:牧野淑子
装置:米沢勝
装飾:米田澄臣
美粧・結髪:東和美粧
演技事務:上田義一
スチール:中山健司
衣裳:豊中健
擬斗:上野隆三
進行主任:上田正直
出演:菅原文太 中村英子 市原悦子 待田京介 山本麟一
シネマスコープ カラー 90分

喧嘩場で今市の藤兵衛親分を斬った木枯し紋次郎は舎弟たちから命を狙われていた。旅の途中で水を貰おうと民家に立ち寄ったところ、母親が産まれたばかりの子供を今にも間引こうとしている現場に出くわした。紋次郎は銜えていた長楊枝を吹き矢のように飛ばしてそれを阻止すると、いけねえよと駆け寄って子供を引き剥がした。おまんというその女は半年前に亭主と死に別れ二人の子供とどう生きて行こうかと迷っていた。そんな彼女の姿に紋次郎は自分の生い立ちを重ね合わせた。上州新田郡三日月村の貧しい農家の六男として生まれた彼は食い扶持を減らすために間引きされそうになったが、十二歳上の姉お光の機転で命拾いをしたのだった。紋次郎は間引きしたのが生みの親ならそれだけ恨みが深くなるからお止めなさいと懐から銭を取り出した。すると出て行く彼におまんは両手を合わせた。その後、茶屋で一服していた紋次郎はおまんが子供たちを道連れにして死んだという噂話を聞いた。

国定忠治一家が開く妙龍山法圓寺の賭場に紋次郎は立ち寄ったが、代貸三ッ木の文蔵から藤兵衛の舎弟金蔵が身内を十人ばかり連れて旅に出たことを聞いた。雨が降る中、今夜泊まる納屋に向かう紋次郎に二人の浪人が立ちはだかり容赦なく斬り捨てると、体調を崩してしゃがみ込んでいた男が助かったと呟いた。その男は賭場にいた八幡の常平という渡世人で、彼の懐を狙ってつけてきた男たちに襲われたのだ。紋次郎から薬をもらった常平は賭場で賽の目が出過ぎたのが不安だったと言った。常平はこの御恩はきっと返させていただきますと頭を下げるが、紋次郎は別にお前さんを助けようとしたわけではないから恩返しなどという鬱陶しいことは止めて欲しいと言って出て行った。

数日後、法圓寺にやってきた金蔵は国定一家と縁もゆかりもない紋次郎を何故庇い立てするのかと文蔵を問い詰めた。すると例え一時であっても盆の前で遊んで行けば一家にとって大事な客だから、仮に居場所を知っていたとしても教えるはずがないと静かな声で言った。金蔵たちが諦めて引き返すと、文蔵は舎弟の菊次に塩でも撒いておけと命じた。

屋台的映画館

お前の母ちゃんBitch!

  • posted at:2022-11-10
  • written by:砂月(すなつき)
おまえのかあちゃんびっち
レジェンド・ピクチャーズ
配給:アルゴ・ピクチャーズ
製作年:2010年
公開日:2010年9月25日
監督:内田春菊
企画:利倉亮
プロデューサー:江尻健司
アシスタントプロデューサー:酒井識人
原作:内田春菊
脚本:内田春菊
音楽:佐東賢一
漫画・アニメーション:青木俊道
漫画:内田春菊
撮影:林健作
録音:山口勉
助監督:江利川深夜
制作:多賀典彬
編集:桐畑寛
効果:藤本淳
MA:中村哲
主題歌:「Bitchは貴女よ」内田春菊
・・・:「さらわれすぎのピーチ モモのテーマ」内田春菊
プロデューサー協力:松本琴
出演:鈴木砂羽 小林優斗 亜紗美 在波 丹野諒祐
アメリカンビスタ カラー 73分

専門学校生の五月雨ユウは駅前の繁華街でイチャつくカップルに遭遇し羨ましく思った。恋人は欲しかったが合コンのような場は苦手なため、それとは別な男女の出会い方に憧れていたのだ。ある日、アルバイトをしているカラオケボックスで注文の焼そばを持って行くと、そこにはあのカップルの女の方が子供や夫らしき人物と楽しく騒いでいたのだ。夫が明らかにあの時の男とは別人であることから彼女は浮気をしているに違いないと考えた。人妻との不倫に興味を持ったユウは厨房を担当する先輩の奥野に浮気現場を目撃したらどうしますかと尋ねてみると、俺ならそれを利用して近づくと答えた。それを真に受けたユウは一人で興奮した。

数日後、夕飯を買って帰宅していたユウは路上であの女とバッタリ会った。彼女はカラオケで働いていることや名前まで憶えていた。何故なら部屋が混んでいた時の連絡を店の電話ではなく自分の電話で行っていたことで印象に残っていたのだ。メールアドレスを教えて欲しいと言われたユウはうれしくなり、はいと即答した。

ある日、友人の柴田から人数合わせで合コンに誘われたが、金の興味もないと言って断ろうとした。熟女たちのヤリコンだと聞き興味が湧いたユウだったが中々決断だ出来ないでいた。学校が終わるといつものようにバイトに出掛けたが、以前の予約表を見て名字が山田だったこととメールアドレスが「natsumi」となっていたことから、彼女の名前が山田ナツミであることがわかった。その夜、柴田が金を出すことを条件に合コンに参加することにしたユウだったが、驚くことにそこにはナツミがいた。ユウは積極的に彼女の隣に座りあっという間に外へ連れ出したのだった。何も事情を知らない彼女はユウがホテルへ行きたいことを察すると率先して向かった。部屋に入ったユウはそこで初めて彼女の名がナツミではないことを知った。それは娘の名前で、カラオケの予約をした際に娘の携帯電話を使ったからだった。ユウは芙美恵という本当の名に妙にそそられた。

屋台的映画館

相棒 劇場版II

  • posted at:2022-11-06
  • written by:砂月(すなつき)
あいぼうげきじょうばんつー
「相棒 劇場版II」パートナーズ(テレビ朝日=東映=トライサム=小学館=朝日放送=メ~テレ=マザーエンタープライズ)
配給:東映
製作年:2010年
公開日:2010年12月23日
監督:和泉聖治
製作総指揮:早河洋
製作:神山郁雄 鈴木武幸 水谷晴夫 大西豊 脇坂聰史 岩本孝一 佐藤庄平 
エグゼクティブプロデューサー:平城隆司
企画:桑田潔
プロデューサー:松本基弘 上田めぐみ 伊東仁 香月純一 西平敦郎 土田真通
脚本:輿水泰弘 戸田山雅司
音楽:池頼広
撮影:会田正裕
照明:大久保武志
録音:舛森強
美術:近藤成之
装飾:山岸正一
編集:只野信也
音響効果:佐々木英世 西村洋一
スクリプター:唐崎真理子
助監督:安養寺工
制作担当:金井光則
監督補:東伸児
ラインプロデューサー:今村勝範
製作プロダクション:東映東京撮影所 東映テレビ・プロダクション
出演:水谷豊 及川光博 川原和久 大谷亮介 山中崇史
アメリカンビスタ カラー 119分

警視庁特命係の神戸尊警部補は勤務終了後、大河内春樹監察官との付き合いで剣道の相手をした。シャワーで汗を流した後、勝負に勝ったご褒美として監察官室でワインのボトルを受け取りエレベーターに乗ろうとした。ドアが開くと男の怒鳴り声が聞こえたが、その男は神戸がいることに気づくと一瞬立ち止まった。男の隣にいた女性がその隙に逃げ出そうとすると男は腕を掴んで引き戻したが、その時彼の右手に拳銃が握られていることに気づいた神戸は急いで開閉ボタンを押してドアを閉めた。下の階に着くと神戸は刑事部に連絡をしなさいと女性に促し、自分は特命係の杉下右京警部に電話を掛け11階で拳銃を持った男を見たと報告した。それと同じ頃、12階から14階で煙を感知した火災の非常ベルが鳴り、中園照生参事官は確認のために11階会議室の定例の部長会議に出席している内村完爾刑事部長に電話を掛けたが繋がらなかった。

神戸と合流した杉下は会議室から銃声が聞こえたという報告を受けた。遅れてやってきた芹沢慶二巡査がまた先回りしていると杉下たちに軽口を叩くと中から再び銃声が聞こえた。男は外にいる刑事たちに聞こえるように「今のは警告だ。次は警視総監を撃つ!」と叫んだ。事態を重く見た杉下は11階を閉鎖し中園照生参事官に連絡を取るよう指示した。会議室には田丸寿三郎警視総監他11人が人質になっており、その中には内村もいた。だが男は一切の要求をしなかった。

庁内に緊急対策本部が設置され、12、13、14の各階で時限発火装置がついた発煙筒が見つかった。大河内は在庁中の第一機動隊に配備命令を掛け、刑事部特殊班と合わせた両部隊の指揮を中園に一任すると言った。これまでに重要な任務を引き受けたことがないため、万が一失敗するようなことがあればとうろたえた。すると杉下が強行突入はあくまでも最後の手段だからくれぐれも早まった真似はしないでくださいと釘を刺した。これは警察史上最大最悪の人質籠城事件の始まりだった。

開閉窓のある13階の部屋で鑑識課主任の米沢守がくるのを待つ間、杉下は女性の名前や所属を聞いておけばもっと楽に犯人の情報が手に入ったのにと神戸に小言を言った。やがてザイルを携えた米沢と陣川公平警部補がやってくると杉下はその端に輪っかを作って足を入れ、よろしくと言って窓から飛び降りたのだ。驚いた神戸たちは慌ててザイルを引っ掴むが、杉下の狙いは真下にある会議室の様子をカメラに収めることだった。会議室の窓ははめ殺しの防弾ガラスであり、威嚇射撃をする人間は本気で撃つ意志のない場合が多い。それを計算しての行動だったが、杉下を引き上げた三人はヘトヘトだった。米沢がカメラの画像から分析した結果、犯人は平成16年に依願退職した元巡査部長の八重樫哲也であることがわかった。

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