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本日の猫事情

  • posted at:2022-03-29
  • written by:砂月(すなつき)
ほんじつのねこじじょう
ジョリー・ロジャー=ハピネット=モブキャスト
配給:ジョリー・ロジャー
製作年:2007年
公開日:2007年12月1日
監督:中川究矢
製作:大橋孝史 藪考樹
プロデューサー:上野境介 高口聖世巨 川端基夫
アシスタントプロデューサー:川島正規 高波朋美 三村香織 若槻泉
キャスティングプロデューサー:大竹理永
原作:いわみちさくら
脚本:鹿目けい子
音楽:カンガルー鈴木
タイトルバック:東海林毅
撮影・照明:曽根剛 島田貴仁
録音:天野隆太
編集:和田剛 中川究矢
助監督:西原千尋
制作:高畑鍬名 福田彩野
動物プロダクショントレーナー:ZOO動物プロ
主題歌:「ラブソング」平野綾
制作プロダクション:トルネード・フィルム
出演:大桑マイミ ルパン パッチ いくら たらお
声の出演:平野綾
アメリカンビスタ カラー 62分

イラストレーターの「ママ」は五匹のネコたちと仲良く暮らしている。しかめっ面でやんちゃなデルタ。一番年上のおとなしいマミヤ。太いシッポが自慢のテトラ。いつも寝てばかりでこの頃太り気味なスナ。そしておチビでイタズラ好きな元気いっぱいのくーにゃん。ママは朝いつも五匹に起こされる。サイドボードの上にはたくさんの写真が飾られているが、その中の一枚にルパンというオス猫が写っている。かつてルパンもママと暮らす家族の一員だったが、今はそっと空から見守っている。

「本日の朝ごはん」の巻
ママの母親が小旅行に出掛けたため、その日は五匹の面倒を一人で見なくてはならなかった。ネコたちの朝ごはんの用意を始めると、最初にやってきたのは音を聞いて待ち切れないマミヤだった。

「おそうじのお手伝い?」の巻
ママがフローリングワイパーで掃除を始めるとデルタが決まってやってくる。ヘッド部分をおもちゃにしてデルタがじゃれていると、今度はくーにゃんがやってきた。

「ママはイラストレーター」の巻
イラストレーターのママはいつも五匹を題材にしている。仕事の準備のためにパソコン周りを片付けていると、デルタが買い物袋の中から何かを見つけた。

「テトラの気持ち」の巻
パソコンのケーブルが大好きなテトラはそれをおもちゃにして遊んでいた。締め切りに追われるママは夕方までに原稿を届けなければならないが、そんなときに限って母親から用事の電話が掛かってきた。

「MISSION COMPLETE!」の巻
母親から言いつけられた用事とは洗濯だった。明日から履くくつ下がないよと脅されたママは渋々洗濯に取り掛かった。

屋台的映画館
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寒椿(1992年)

  • posted at:2022-03-26
  • written by:砂月(すなつき)
かんつばき
東映(京都撮影所)
配給:東映
製作年:1992年
公開日:1992年5月30日
監督:降旗康男
企画:日下部五朗
プロデューサー:奈村協 中山正久
原作:宮尾登美子
脚本:那須真知子
撮影:木村大作
照明:増田悦章
美術:内藤昭
録音:伊藤宏一
編集:市田勇
整音:荒川輝彦
記録:田中美佐江
助監督:藤原敏之
装置:梶谷信男
装飾:籠尾和人
背景:西村三郎
衣裳:豊中健
美粧:田中利男
結髪:山田真佐子
舞踊振付:藤間勘五郎
相撲指導:田中稔
劇用車:小野順一
擬斗:菅原俊夫
和楽:中本哲
刺青:毛利清二
方言指導:宮川珠季 安岡真智子
演技事務:寺内文夫
宣伝:佐々木嗣郎 又木たみえ
製作宣伝:丸国艦
スチール:中山健司
題字:堀道三
キャスティング:葛原隆康
音楽:小六禮次郎
音楽プロデューサー:おくがいち明
主題歌:「寒椿」倍賞千恵子
進行主任:長岡功
出演:西田敏行 南野陽子 野村真美 海野圭子 中野みゆき
アメリカンビスタ カラー 115分

昭和の初め。高知で芸妓小妓紹介業を営む富田岩伍は西日本一と呼ばれた料亭・陽暉楼とつき合いを持っていたため、家庭を顧みることが出来ない程忙しくしていた。その日も何かあると逃げたがる松崎の芸姑・小奴が京都の祇園で芸姑遊びをしているという話を聞き連れ戻しに向かった。その頃、妻の喜和は一人息子の健太郎を連れて家を出た。彼女は両親の猛反対を押し切って一緒になったが、岩伍が選んだ仕事にはとうとう馴染めなかった。帰宅し喜和たちが家出をしたことを知った岩伍はその足で彼女の兄・小笠原楠喜の屋敷を訪ねた。小笠原は二人の面倒を見るから帰れと言うが、諦めきれない岩伍は奥にいた健太郎を連れ去った。その夜、岩伍は酔っ払って荒れたが、夜が明けると健太郎は隙を見て家を抜け出しバスに乗って母のもとへ向かった。番頭の庄から話を聞いた岩伍はバイクで追い掛けてバスを停め、お前は富田家の人間だから必ず連れ戻すと健太郎に言い聞かせた。

ある夜、陽暉楼に呼び出された岩伍は主人の山岡源八が面倒な客で頭を痛めていることを知った。その客は東京からきた田村征彦という男で、朝倉町で金貸しを始めると雲竜などのごろつきを手懐けて店で毎晩大騒ぎをしているというのだ。心配した地元の有力者である百鬼勇之助が助けはいらないかと駆けつけたが、ここでやくざの出入りとなったら陽暉楼はお仕舞になる。そこで何とか連中を追い出す手立てはないものかと岩伍に相談を持ち掛けたのだ。岩伍は侠客修行中の仁王山を通じて田村と会い一万円の勘定書きを見せた。陽暉楼の主と賭けをしたが、それを見て顔色を変えなかったのは土佐銀行を経営者である多田宇一郎と百鬼しかいないと言ったため、もう一人いると岩伍が言ったという。それが自分のことだとわかると、田村はもう二度と陽暉楼に足を踏み入れない代わりに芸姑の染弥を貰うと言った。

それから数日後、岩伍のもとに桑名貞子が売られてきた。彼女は高知初の女性バスガイドとして働いていたが、父・勝造が博打に嵌りその借金の形として連れてこられたのだ。陽暉楼が経営する玉水遊郭を岩伍が紹介すると、彼女を気に入った山岡は牡丹という源氏名を与え芸妓に育てることに決めた。

屋台的映画館

ええじゃないか

  • posted at:2022-03-23
  • written by:砂月(すなつき)
ええじゃないか
松竹=今村プロ
配給:松竹
製作年:1981年
公開日:1981年3月14日
監督:今村昌平
製作:小沢昭一 友田二郎 杉崎重美
原作:今村昌平
脚本:今村昌平 宮本研
撮影:姫田真左久
録音:吉田庄太郎
照明:岩木保夫
音楽:池辺晋一郎
編集:浦岡敬一
美術:佐谷晃能
時代考証:林美一
群舞指導:関矢幸雄
助監督:南部英夫
製作担当者:大岡弘光
出演:泉谷しげる 桃井かおり 草刈正雄 緒形拳 三木のり平
アメリカンビスタ カラー 151分

慶応二年、夏。上州川西村出身の源次は、女房にイネが恋しくて六年ぶりにアメリカから帰国した。沖合で商船に生糸を積み込む作業を小舟で行っていたが、ふと海に出たくなりその商船に乗せてもらうことに成功した。ところが嵐に遭遇し船は難破。漂流の末にアメリカの船に助けられてそのまま本国へ連れて行かれたのだ。神奈川奉行所吟味方与力佐郷屋殿に引き渡された彼は切支丹の疑いで収監された。同じ房にいた琉球出身のイトマンと意気投合した源次は羽目板を外して牢から逃げ出し故郷の村を目指した。だが六年の間に村の様子はすっかり変わっていた。源次の母は他界し、イネの姿もなかった。彼女の父虎松によると生活のために江戸千住宿へ身売りしたらしい。既に年季が明けているはずなのに帰ってこないということを知った源次は自らの手で連れ帰ることに決めた。イトマンとともに千住宿へ向かった源次だったがイネは既にいなかった。浪人の古川条理ややくざ者のゴンなどからの情報で東両国のそれ吹け小屋にいることを突き止めたが、彼女は小紫太夫として一番の人気者となっていたのだ。ここの暮らしに不服のないイネには村に帰る気など微塵もなかった。

ちっぽけな日本と比べ物にならないくらいの大地を持つアメリカ。肥沃な土地は作物がたくさん穫れるし、開墾すればその土地は自分の物になる。再びアメリカへ戻りたくなった源次はイネを一緒に連れて行きたいと考えていた。ある夜、そのことを打ち明けるとイネはここにいてもどうしようもないから行っちゃおうかなと言った。そうとなれば話が早い。源次は既に麻布にあるアメリカ公使館で領事と会い渡航許可証を受け取っていた。そして二人で五十ドル程掛かるという渡航費用はゴンたちが計画した押し込み強盗にイトマンと参加し手に入れていた。翌日、源次たちは横浜港に向かったが、イネは道中で気が変わりわざとはぐれた。一人残された源次はトボトボと東両国に戻るが、彼女が何事もなかったように小屋にいることに腹を立てた。そして舞台から引きずり下ろすと平手打ちした。

屋台的映画館

らしゃめん

  • posted at:2022-03-20
  • written by:砂月(すなつき)
らしゃめん
東映(京都撮影所)
配給:東映
製作年:1977年
公開日:1977年9月3日 併映「俺達に墓はない」
監督:牧口雄二
企画:日下部五朗 今川行雄 奈村協
原案:杉紀彦
脚本:志村正浩 牧口雄二
撮影:塚越堅二
照明:北口光三郎
録音:坂本浩一
音楽:渡辺岳夫
美術:園田一佳
編集:玉木濬夫
助監督:野田和男
記録:梅津泰子
装置:三浦公久
装飾:西田忠男
美粧:田中利男
結髪:山崎幹子
邦楽監修:中本敏生
スチール:木村武司
衣裳:松田孝
擬斗:三好郁夫
演技事務:森村英次
進行主任:俵坂孝宏
主題歌:「らしゃめん」鰐淵晴子
・・・:「らしゃめん馬車」鰐淵晴子
・・・:「つぶて数え唄」鰐淵晴子
・・・:「わるい夢」鰐淵晴子
衣裳協力:鳥居ユキ
資料協力:下田 了仙寺
ロケーション協力:同志社 アーモスト館
撮影監督:タッド若松
出演:鰐淵晴子 橘麻紀 岡本ひろみ 北川たか子 クロード・ギャニオン
シネマスコープ カラー 74分

世が世であれば武士の娘として何不自由のない生活を送れたはず。没落士族の娘である神保雪は後藤商会の谷村伝兵衛から借金と引き換えに金貨一枚でアメリカ公使のロングに売られた。明治七年、今まで見たこともない横浜の洋館へ連れてこられた雪は不安に苛まれたが、ロングは彼女に専用の部屋と身の回りの世話を行うお常と和助の二人を与えた。だが雪はそこで出会ったスミス書記官の愛人であるお園からパートナーの求めに応じて毎晩でもお相手しなければならないことを知り気が重くなった。その夜、早速ロングは部屋にやってきて椅子に座る彼女を抱えるとベッドに連れて行きキスを迫った。その強引さに恐怖を感じた雪は思わず逃げ出したが、扉には鍵が掛かっており隣の部屋にいたお常に捕まえられた。騒動に驚いたスミスは雪を野蛮国のメス猿めと罵ると、よくも閣下を侮辱したなと叩こうとした。するとロングは止めるように言い、雪が落ち着いた様子を見せるとグラスにワインを注いだ。数日後、母・たずの容態が良くないことを知った雪は二、三日休暇が欲しいとロングに願い出た。スミスは逃げるに違いないと反対したが、ロングはその言葉を信じ和助を同行させることを条件に許可を出した。ところが道すがら人々から飛礫をぶつけられたため引き返さなければならなくなった。そんな彼女を不憫に思ったロングは元気づけようと指輪を贈った。

伝兵衛はロングに根回しをしてアメリカからの兵器や軍事資材の輸入を後藤商会が一手に担う契約を結ぶことに成功した。会長の後藤顕蔵は自分の邸宅で日米親善の架け橋を祝う宴を開きロングを招待したが、その動向を注視していたのは憂国斬奸を理念に掲げる攘夷団体・誠志塾だった。塾長の合図で急襲は始まったが、警護していた警官隊により暗殺は敢え無く失敗に終わった。その中には雪の弟の玄太郎もおり、射たれる前に「数馬は元気で東京にいるぞ!」と叫んだ。かつて雪の許婚だった片桐数馬も誠志塾の一員だったが、西洋医学を学ぶために袂を分かったのだ。スミスは彼女をスパイだと言って責めたが、ロングは庇い続けた。その夜、雪をバルコニーへ連れて行ったロングは今夜限りでお別れしなければならないと言った。大統領からの帰国命令で急遽アメリカに戻ることになったのだ。驚いた雪は一緒に連れて行って欲しいと懇願するが、家族が待っているのでそれは無理だと断られた。翌日、悲しみの中で荷物を整える雪に和助は今まで隠していたことを打ち明けた。たずは既に亡くなっており、妹のくみは昔世話になった地主のもとへ貰われて行ったのだという。和助の案内で母の墓参りをした雪だったが、そこで偶然数馬を見掛けた。だが会うことをためらい木の陰に身を潜めた。

屋台的映画館

兵隊やくざ 脱獄

  • posted at:2022-03-18
  • written by:砂月(すなつき)
へいたいやくざだつごく
大映(京都撮影所)
配給:大映
製作年:1966年
公開日:1966年7月13日 併映「貴様と俺」
監督:森一生
企画:久保寺生郎
原作:有馬頼義
脚本:舟橋和郎
撮影:今井ひろし
録音:奥村雅弘
照明:伊藤貞一
美術:太田誠一
音楽:塚原哲夫
編集:谷口登司夫
擬斗:楠本栄一
助監督:大洲斉
製作主任:小沢宏
出演:勝新太郎 田村高広 小川真由美 田中邦衛 五味龍太郎
シネマスコープ モノクロ 86分

軍のサイドカーを奪い逃走を図った大宮一等兵と有田上等兵だったが、ついに捕まり奉天にある陸軍刑務所へ未決囚として護送された。大宮は三十一号、有田は三十号と呼ばれ別々の監房に入れられた。この刑務所には百三十箇条にも及ぶ獄則があり、監房では壁に向かって正座を三十分、安座を三十分、両手は膝に置き、手を動かしたい場合は看守に断らなければならなかった。そして就寝時は仰向け、手足は真っ直ぐに伸ばし不動の姿勢を取るのだ。規則というのが性に合わない大宮がそれをことごとく無視するため看守の椎名伍長は頭を痛めた。起床の時間になると椎名は彼に罰を与えた。すると大宮が反抗してきたため椎名は軍刀を抜いた。大宮はそれを奪い取ると振り上げたが、止めろという有田の声で我に返り頭でグイと折り曲げた。呆気に取られた椎名は、看守への反抗と兵器損傷の罰して十日間の給食の減食を言い渡した。一日や二日の減食なら我慢出来ても十日となると断然無理だ。収監されたときから大宮のことが気になっていた沢村は、看守の目を盗んで飯を分け与えた。

ある日、椎名への媚びへつらいが功を奏し、沢村は模範囚と認められ情状酌量で原隊への復帰が決まった。野外作業で有田に近づいた大宮は、出所するにはゴマスリが覿面だと持ち掛けた。だが有田は、俺たちは窃盗と違い悪くて銃殺、良くて無期禁錮は免れないだろうと言った。それを聞いた大宮は、それならば脱獄しましょうと提案した。その夜、就寝準備の時間になると大宮は監房の中にある水道の蛇口を力任せにもぎ取り壊れたと大騒ぎした。すると駆けつけた椎名は松本一等兵に元栓を閉めるように命じ自ら修理をしようした。大宮は背後から布団を被せて袋叩きにし鍵を奪うと有田とともに抜け出した。だがあと一歩のところで通報を受けた門衛に捕まり脱獄は失敗に終わった。これで二人の銃殺は決定的になった。部屋に入ってきた法務官は、どうせ死刑にするなら早くやってくれと噛みつく有田に対し色々と手続きが必要だと言った。そして椎名に部屋から出て行くように命じると二人に近寄った。その法務官は有田の大学時代の友人である永井中尉だった。永井は二度と脱走しないことを約束させ、軍法会議で闇取引を行うことにした。その結果、二人は銃殺刑を免れる代わりにソ連国境の最前線へ送られることになった。

屋台的映画館

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