東映ビデオ
配給:東映ビデオ
製作年:2010年
公開日:2010年8月28日
監督:成田裕介
製作:福原英行
企画:日達長夫 松田仁 小椋正樹
プロデューサー:加藤和夫 嶋津毅彦 太田裕輝
原作:団鬼六
脚本:我妻正義
音楽:石川光
撮影:藤澤順一
照明:金沢正夫
録音:小林喬
美術:黒川通利
編集:只野信也
スクリプター:小関ひろみ
助監督:海野敦
製作担当:高橋浩一郎
緊縛:有末剛
製作協力:ニューウェイヴ株式会社
出演:小向美奈子 本宮泰風 小松崎真理 工藤俊作 斎藤歩
アメリカンビスタ カラー 107分
新進チェリストの静子は、前年イタリアから帰国すると学生時代からの後援者だった関西財閥の海東商事会長・海東義一朗と結婚した。彼女が音大を目指していた18歳のときに家が破産し父親は自殺、母親も後を追うように死んだ。義一朗は一人残された静子の面倒を見続け音大卒業後にイタリアへ行かせた。昭和2年生まれで82歳になる義一朗には腹違いの弟・俊明がいるが、犬猿の仲として有名だった。グループ支配を目論む俊明は徐々に持ち株を増やし、30パーセントの義一朗に対し20パーセントを取得していた。そんな海東商事を破綻に追い込みたい遠山グループの総帥・遠山隆義は、融資の担保として金融に流れている12万株程の株式を全て買占めてそれを餌に俊明と接触し、義一朗と衝突させようと考えた。遠山の狙いは義一朗から全ての物を奪い取ることだった。
ある日、海東商事が9千億円にも上る負債を抱えて倒産し、その影響からか義一朗が心臓発作で死去した。葬儀は近親者のみで営まれたが、静子は得体の知れない男たちに連れ去られた。静子は遠山によって救い出されたが、それは欲しい物なら如何なる手段を使ってでも手に入れようとする彼の策略だった。遠山は結婚するか男たちのもとに戻るかの選択を迫った。
静子は正式な妻として遠山の屋敷に迎え入れられることになった、遠山がひと月程ニューヨークへ視察に行っている間、彼女の世話は執事の伊沢や作法を仕込む折原、管理人でシェフの森田、そしてメイドの美沙江が務めることになった。ここにいる限り安全だから過去のことは忘れなさいと遠山は屋敷を離れる前に言ったが、それは静子を貶める始まりに過ぎなかった。その日以来、彼女の身辺におかしなことが起こるようになり、逃げ出したいという衝動に駆られることが多くなった。そんな折に遠山から手紙が届いた。そこには自分が帰るまでに様々なことが起こるが、決して拒んではならないと書かれていた。静子は屋敷から逃げ出した場合は安全に拘るという一文を読んで背筋が凍る思いをした。伊沢の正体は遠山が浅草から連れてきた鬼源の通り名をもつ調教師・鬼村源一だった。
屋台的映画館
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