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世界大戦争

  • posted at:2019-05-22
  • written by:砂月(すなつき)
せかいだいせんそう
東宝
配給:東宝
製作年:1961年
公開日:1961年10月8日 併映「アワモリ君乾杯!」
監督:松林宗恵
製作:藤本真澄 田中友幸
脚本:八住利雄 木村武
撮影:西垣六郎
美術:北猛夫 安倍輝明
音楽:団伊玖磨
照明:森弘充
録音:矢野口文雄
整音:下永尚
監督助手:田実泰良
編集:岩下広一
現像:東洋現像所
製作担当者:森本朴
特殊技術・撮影:有川貞昌
特殊技術・美術:渡辺明
特殊技術・照明:岸田九一郎
特殊技術・合成:向山宏
特殊技術・光学撮影:幸隆生 徳政義行
製作担当者:成田貫
特技監督:円谷英二
出演:フランキー堺 宝田明 星由里子 乙羽信子 白川由美
シネマスコープ カラー 181分

昭和36年11月15日、北大西洋で行われている同盟国陣営の総合演習で国籍不明の潜水艦が演習海域に侵入したことを確認した。上空から監視する対潜哨戒機は音波探知機を投下して位置を捕捉すると捕獲部隊が包囲作戦を開始した。連邦国海軍は我が国のミサイル潜水艦が攻撃されたと主張し、戦略爆撃隊の大規模な出動を伴う同盟国軍の総合演習を単なる演習とは認めないとする声明を発表した。そのことが翌日報じられると新聞記者のワトキンスはこれから大変なことが起こることを危惧した。だが運転手の田村茂吉は、ちょっとしたいざこざは始終あることだからいつものように治まりますよと楽観的に答えた。

戦後16年、東京は一面の焼け野原から大都会と呼ばれる姿に復興した。プレスセンターの運転手として働く田村茂吉も裸一貫から努力を積み重ね、今では妻と三人の子供とともに慎ましい生活を送っていた。東京に一軒家を建て、次は神経痛を患う妻・由のために別荘を建てることだった。そしてその次は年頃の長女・冴子の婚礼だ。茂吉は娘が一生幸せに暮らせそうな相手を見つけており、夕食時にそのことを話すと、冴子は自分で幸せはつかみたいと言った。それは茂吉も薄々気づいていた。二階を間借りしている船員で通信技師の高野が長い航海を終えて帰ってくるという話を由から聞いたが、わざわざ冴子が勤める会社に連絡してきたというからだ。複雑な思いが頭の中を駆け巡るうちに茂吉は酔いが回って寝入ってしまった。その頃、高野が乗った貨物船・笠置丸では複数の乗務員が上空の発光体を目撃した。

翌日、東京プレスクラブで運転手仲間とテレビを見ていた茂吉は、ニュース速報で地中海沿岸で軍用機が撃墜されたことを知った。領海上空を侵犯した軍用機に対し強制着陸を命じたが、従わずに発砲、反撃したためだという。そこで彼は証券会社に電話し海運会社などの株を買った。一方、横浜港に到着した高野は冴子の会社に電話し無事であることを報告した。恩人にあった後に帰宅すると冴子や由たちに笑顔で迎えられた。高野が気掛かりだったのは二人の関係をいつ茂吉に話すかということ、そしてもう一つは世界情勢だった。地中海で起こった事件の影響で連鎖的に東南アジアでも動揺が拡がっていたからだ。

連邦国極東ミサイル基地には来たるべき日に備えて新たに6基のミサイルが運び込まれた。夕暮れまでに全てが発射台に設置されたが、国籍不明機が侵入したことがわかったため地下の格納庫に収容されることになった。国籍不明機の正体は同盟国軍の特殊偵察機だった。上空から確認出来た情報は直ちに本土ミサイル基地へ送られ総司令部に伝えられた。

屋台的映画館
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キカイダー REBOOT

  • posted at:2019-05-18
  • written by:砂月(すなつき)
きかいだーりぶーと
「キカイダー」製作委員会(KADOKAWA=東映=テレビ朝日=アサツー ディ・ケイ=バンダイ=木下グループ=日本コロムビア)
配給:東映
製作年:2006年
公開日:2006年6月10日
監督:下山天
エグゼクティブプロデューサー:井上伸一郎 白倉伸一郎
製作:安田猛 有川俊 平城隆司 和田修治 小野口征 木下直哉 前山寛邦
スーパーバイザー:小野寺章
プロデュース:嵐智史 小川泰明 佐々木基
原作:石ノ森章太郎
脚本:下山健人
音楽:吉川清之
キャラクターリファインデザイン:村枝賢一
アクション監督:田渕景也
VFXスーパーバイザー:美濃一彦
撮影:小林元
美術:岡村匡一
照明:堀直之
装飾:肥沼和男
録音:豊田真一
整音:小林喬
音響効果:中村佳央
編集:下山天 難波智佳子
助監督:高橋浩
制作担当:曽根晋
ラインプロデューサー:林周治
キャスティングプロデューサー:福岡康裕
主題歌:「ゴーゴー・キカイダー REBOOT2014」ザ・コレクターズ
出演:入江甚儀 佐津川愛美 高橋メアリージュン 原田龍二 池田優斗
シネマスコープ カラー 100分

内閣総理大臣の田部慎之介は日本経済再生の一環として「ARKプロジェクト」を立ち上げた。原発事故処理や福祉介護において科学技術は限界に達していた。その打開策として国と企業が一体となり世界最先端のロボット開発を行うのがテーマで、主任研究員の光明寺信彦を中心に推し進められた。ロボットには「心」が必要と考える光明寺に対し、助手のギルバート神崎はそれを真っ向から否定していた。何故なら「良心回路」の影響で状況などにより若干の判断の遅れが見えるからだった。神崎はそれを証明するために自らが開発した良心回路を搭載していないマリ(BJX-2)と光明寺が開発したジロー(KJX-1)を極秘に対決させた。そしてジローが戦闘に向かないことを実証したのだった。それを知った光明寺は抗議したが、同時にプロジェクトが想定外の方向へ進んでいることもわかった。その戦闘能力テストにはプロジェクトのリーダーで国防大臣の椿原が立ち会っていたからだった。軍事利用が目的だったのならこっちにも考えがある。そう言って光明寺は施設を出て行った。

光明寺の事故死から1年が経った頃、彼の長女で大学生のミツコにつきまとう男が現れた。その男はルポライターの服部半平で、事故のことを調べているうちに奇妙なことに気づいたのだ。それは研究中の事故死だったにも拘らず一切ニュースで報じられることはなく、しかもプロジェクトは続行されていたからだ。半平は何か特ダネはないかとミツコの周りをうろついたが、彼女にはただ鬱陶しいだけの存在にしか映らなかった。ミツコには小学生の弟・マサルがおり身の回りの世話は彼女が全て行っていた。ある夜、半平がマンションを訪ねたとき二人は武装した謎の部隊に襲われ屋上に連れて行かれた。だが銃口を向けられたミツコたちの窮地を救ったのは突然現れたジローだった。彼は男たちを次々となぎ倒しミツコに逃げろと指示したが、部隊が銃を乱射し始めたため盾となって二人の身を守った。そして本来の機械の姿に変身すると圧倒的な強さと素早さで相手の銃を破壊した。その様子を監視していたヘリコプターからは巨大なロボットが投下されたが、苦戦しながらもジローはそれをも倒したのだった。騒動を知り駆けつけた半平はミツコの身を案じたが、何も知らないし何もわからないと彼女は言った。そこには既にジローの姿はなく、何が起きたのかわからない半平は二人に早くこの場所から立ち去るようにと促すしかなかった。

部隊の首謀者は椿原だった。彼は「光明寺ファイル」を奪うために鍵を握るマサルを拉致しようとしたが、ミツコが抵抗してきたため部隊は二人まとめて連れ去ったのだ。ところが事故後に行方不明となっていたジローがミツコの悲鳴を聞きつけて現れたことで計画が狂ったのだった。

屋台的映画館

坊っちゃん(1977年)

  • posted at:2019-05-14
  • written by:砂月(すなつき)
ぼっちゃん
松竹=文学座
配給:松竹
製作年:1977年
公開日:1977年8月6日 併映「男はつらいよ 寅次郎と殿様」
監督:前田陽一
製作:大谷信義
企画:奈良邦彦
原作:夏目漱石
脚本:前田陽一 南部英夫
美術:梅田千代夫
撮影:竹村博
照明:飯島博
編集:杉原よ志
録音:平松時夫
調音:小尾幸魚
音楽:佐藤勝
スチール:赤井薄旦
監督助手:満友敬司
装置:若林六郎
装飾:宗田八郎
床山:八木かつら
衣裳:松竹衣裳
進行:大川修
現像:東洋現像所
製作主任:沼尾鈞
協力:松山市 奥道後国際観光K・K 寶扇堂 久阿彌
出演:中村雅俊 松坂慶子 米倉斉加年 地井武男 大滝秀治
アメリカンビスタ カラー 92分

親譲りの無鉄砲で子供の頃から損ばかりしている坊っちゃんは中学のときに母親を亡くしたが、それがお前のせいだと兄から言われて悔しい思いをした。顔を見る度貴様は駄目だと口癖のように言う父親と暮らす中、彼を庇い可愛がってくれたのは清という老婆の下女だった。母親が亡くなって六年目の正月に父親も卒中で亡くなり、その年の四月に坊っちゃんは中学を、兄も六月に商業学校を卒業した。兄は九州にある会社の支店に勤めることが決まっていたが、坊っちゃんはまだ東京で学ばなければならないため家を売ることになった。兄の厄介になるつもりのない彼は神田小川町の下宿ですることになり、清もその四畳半についてきた。九州へ立つ二日前、随意に使えと兄から六百円を渡された坊っちゃんは、そのときばかりは素直に貰った。三年間一生懸命にやれば何か出来ると考えた彼は、偶然通り掛かった物理学校の生徒募集の広告を見て入学手続きをした。好きでもない学問に拘ったのは親譲りの無鉄砲のせいだった。三年間の学生生活ののちに無事卒業することが出来た坊っちゃんは、校長から四国の中学で数学の教師にならないかと誘いを受けた。彼は即座に了承したが、それも親譲りの無鉄砲によるものだった。

明治三十九年、坊っちゃんは松山へ旅立った。彼が心配な清は朝早くからきて世話を焼き、頭に血が上る前に考えて行動するよう口酸っぱく言ったのだった。瀬戸内海を渡る汽船に乗ると船長が松山自慢を始めたため、江戸のものに敵うものはないと言うと船長は呆れて何処かへ行った。することもないので海を眺めていると突然吹いた風が坊っちゃんのハンチング帽を飛ばした。海に落ちたそれを残念そうに見送っていると何処からか男の笑い声が聞こえてきた。声の主はカンカン帽を被ったいけ好かない男で、しゃらくさい江戸っ子気取りが帽子を飛ばされたから笑ったんだと言った。坊っちゃんは男に飛び掛かろうとしたが、清の顔が頭に浮かんだため思い止まった。汽船から小舟に乗り換えると男は先頭で小唄を気持ちよく唸っていた。それを黙って我慢していた坊ちゃんだったが、不意な風で飛んだカンカン帽が顔に当たりついに堪忍袋の緒が切れたのだった。二人は揉み合いになり、バランスを崩して両社とも海に落ち込んだ。更に陸に着いてからも人力車で先を争ったが、男が赴任する中学の教師であることを坊っちゃんは後に知ることになる。

下宿が決まるまでの間、坊っちゃんは山城屋という旅館で寝泊まりすることになった。あいにく満室ということで物置のような部屋に通されたが、茶代を出さないと粗末に扱われると聞いていたため女中に渡した。五円も祝儀を貰ったと女中から聞き驚いた主人が東京の華族の若様かもしれないと急いで部屋を訪れると、当分どうやって暮らそうかと坊っちゃんは頭を痛めていた。

屋台的映画館

不良番長 どぶ鼠作戦

  • posted at:2019-05-10
  • written by:砂月(すなつき)
ふりょうばんちょうとぶねずみさくせん
東映(東京撮影所)
配給:東映
製作年:1969年
公開日:1969年10月15日 併映「日本暗殺秘録」
監督:野田幸男
企画:矢部恒 吉田達
脚本:山本英明 松本功
撮影:星島一郎
録音:広上益弘
照明:川崎保之丞
美術:中村修一郎
編集:田中修
助監督:岡本明久
擬斗:日尾孝司
進行主任:清河朝友
装置:松野太三郎
装飾:田島俊英
記録:山之内康代
現像:東映化学
音楽:八木正生
主題歌:「番長シャロック」梅宮辰夫
出演:梅宮辰夫 谷隼人 賀川雪絵 南弘子 山城新伍
アメリカンビスタ カラー 88分

神坂弘を番長とする「カポネ団」は新宿を追われて大阪・釜ヶ崎に流れてきた。だが神坂とバイキングは大事なバイクをバラされ、タニーとジャブは飲み屋でボラレて代金代わりに血を抜かれた上に身包みまで剥された。とても大阪では生き抜けないと感じたバイキングはタニーらとともに東京へ帰ろうと考えたが、神坂は関東のどぶ鼠根性で稼ぎまくるつもりでいた。彼が考え出したその商売とはインチキなまむしドリンクの街頭販売だったが、関西で一、二を争う愚連隊・ヤリフリ団の幹部・マイトに目をつけられてしまった。四対一なら勝てると踏んだ神坂たちはマイトを懲らしめようとしたが、そこに現れた団長の峰隆三の提案でサシで落とし前をつけることになった。ところが騒動を聞きつけた警官によって中断され、結局は和解に至った。峰は警官をおちょくった神坂の度胸に脱帽し、神坂も一歩も引かなかった峰を認めたのだった。

神坂が次に思いついた商売は峰と組んだお座敷ストリップだった。思った以上に儲かったため手を広げようと考えていた矢先に乗り込んできたのは関西挺身会の大東組だった。縄張りを荒らしたと主張する幹部の五十嵐敏に対し、うちは劇場の商売を邪魔しているわけではないと峰は説明した。そこにいつまでやっているんだと組長の大東一行がやってくると、どぶ鼠なんて目もくれないのが貫録ってもんでしょうと神坂はおどけた。そして穏便に済ますために縄張りから出て行くことを約束するとようやく解放された。その夜、神坂は男前のタニーをダシにして天王寺公園でストリッパーのスカウトを行っていたが、そこで奇妙な男に出会った。その男は河内一の金看板、山高組で代貸をやっている猪叉大八で、金を持って大東劇場に行きストリッパーの引き抜きを行おうとしたことが原因で大東組に追われているというのだ。面倒なことに巻き込まれたくない神坂は無視しようと決めたが、他人事には思えないとバイキングが言ったことで仕方なく匿うことにした。ところが大東組にそのことがあっさりとバレてしまい、責任を感じた峰が呼び出しに応じたのだった。救出に向かった神坂たちだったが、一足遅く峰は斬られた後だった。幹部の五十嵐敏と睨み合いを続けていると奥の部屋から会長の川島精之助が現れたことで、ダチをこんな目に遭わされたんじゃ黙っちゃいないと抗議した。すると川島が仲良くやれと一笑にふしたため神坂は峰を連れ帰ることが出来たのだった。

病床の峰は大東組と昔からいがみ合っていることを告白し、迷惑を掛けたことを詫びた。神坂は特に何とも思っていなかったが、これ以上留まれば逆に迷惑を掛けてしまうことを気にしていた。そこで彼はタニーたちと相談して河内へ行くことに決めた。

屋台的映画館

大魔神逆襲

  • posted at:2019-05-06
  • written by:砂月(すなつき)
だいまじんぎゃくしゅう
大映(京都撮影所)
配給:大映
製作年:1966年
公開日:1966年12月10日 併映「新書・忍びの者」
監督:森一生
製作:永田雅一
企画:奥田久司
脚本:吉田哲郎
撮影:今井ひろし 森田富士郎
録音:大谷巌
照明:伊藤貞一 美間博
美術:西岡善信 加藤茂
音楽:伊福部昭
編集:谷口登司夫
特撮合成:田中貞造
作画:渡辺善夫
擬斗:楠本栄一
音響効果:倉嶋暢
助監督:大洲斉
製作主任:小沢宏
現像:東洋現像所
特撮監督:黒田義之
出演:二宮秀樹 飯塚真英 堀井晋次 長友宗之 安部徹
シネマスコープ カラー 79分

大雪、洪水、旱魃、地震などの恐ろしい災害が魔の山に住む荒神によるものだと信じられていた時代、小山領瓜生の里に一人の男がふらつきながら帰ってきた。彼は木こりの三平で、仲間とともに森で作業を行っていたが、荒川飛騨守の侍たちがその仲間たちを捕らえて隣国の地獄谷へ連れて行ったのだ。地獄谷で大掛かりな建物を作らされているという噂だったが、三平は隙を見て逃げ出したため詳細はわからず仕舞いだった。彼はその足で領主のもとへ向かったが、大雪が近いこの時季に城下から程遠い地獄谷へ兵を出せば途中で雪に阻まれて全滅するという理由で断られたのだ。地獄谷は相手の領内にあるためあらゆるところで厳しい目が光っており、見つかればその場で斬り殺される。だが一つだけ安全な道があった。それは人々が恐れる魔神の山を越えることだった。三平は領主に会った後、地獄谷に引き返して皆を手引きしようと行動を起こそうとしたが、侍に見つかり深手の傷を負ったのだった。

三平は村一番の木こりだが、息を引き取ったのは魔神の祟りのせいに違いない。そう名主の嘉右ヱ門が考えたことで村人たちは従わざるを得なくなった。何しろ魔神の山は昔から誰ひとりとして入ることが許されない場所だからだ。そんな中、父親のことが心配になった鶴吉は山を越える決心をし、大作や三平の弟金太も参加することになった。手早く支度を整え出発しようとしたところ、鶴吉の幼い弟杉松までついて行くと言い出した。だが足手まといになるから止めた方がいいと諭し出発した。その頃、地獄谷では工事が終盤に差し掛かっていた。近隣諸国への侵略を企む飛騨守は火薬製造を行うために木こりたちを捕らえて強制的に労働に参加させたのだ。彼らが危惧していたのは逃げ出した木こりの行方が未だに知れないことだった。この計画が仮に小山領へでも漏れるようなことがあれば全てが水泡に帰すのだ。そこで家臣松永大膳は配下の黒木東馬に木こりの亡骸の探索と小山城下の情報収集を命じた。

鶴吉は父親の教えに従い、陽が落ちる方へ西へ西へと向かった。地獄谷には硫黄の泉があり、いつも上がっている黄色の煙が目印となっているはずだった。険しい道を進んで行くと魔神の山の入り口付近に住む老婆かねからこの先へ行くことはならぬと止められた。かねは山の言い伝えを知りながら入れば神隠しに遭って生きては帰れぬぞと強い口調で戒めたが、鶴吉たちはきた道を戻るふりをして物陰に隠れ、老婆がいなくなったことを確認すると再び山へ歩を進めた。だが杉松が彼らの後を追い掛けてきたため、弱音を吐かないことを条件に連れて行くことに決めた。奥へ進むと鬱蒼とした森が続き、それが終わると今度は岩肌がむき出しになった足場の悪い道が現れた。苦労しながら旅をする彼らを上空から見ていたのは、魔神の遣いとされる大鷹だった。

屋台的映画館

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