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不良番長 出たとこ勝負

  • posted at:2019-07-12
  • written by:砂月(すなつき)
ふりょうばんちょうでたとこしょうぶ
東映(東京撮影所)
配給:東映
製作年:1970年
公開日:1970年8月1日 併映「日本女侠伝 鉄火芸者」
監督:内藤誠
企画:吉田達 矢部恒
脚本:山本英明 松本功
撮影:中島芳男
録音:広上益弘
照明:元持秀雄
美術:中村修一郎
編集:長沢嘉樹
助監督:小平裕
擬斗:日尾孝司
進行主任:東一盛
装置:吉田喜義
装飾:上原光雄
記録:高津省子
現像:東映化学
音楽:八木正生
主題歌:「番長シャロック」梅宮辰夫
協力:福島県 磐梯熱海温泉
出演:梅宮辰夫 谷隼人 渡瀬恒彦 山城新伍 大信田礼子
アメリカンビスタ カラー 87分

警視庁による新宿浄化運動で界隈愚連隊や全学連が目の敵にされる一方で大物暴力団は野放しにされていた。それをいいことに大滝組はカポネ団に対し活動の制限を強要をしたため、番長の神坂弘は団員たちとともに最後の勝負に出ることにした。深夜を待って殴り込みを掛けたのだが、多勢に無勢。行動は相手に読まれておりおとなしく退散するしかなかった。団員を食わせて行かなければならない神坂は大滝組の商売に干渉しない仕事を考え出した。それは高齢の男に若い女の子を紹介するお妾会社だった。まず最初に目をつけたのは土地成金のオヤジで、タニーとハクライ五郎はお金に目のない女の子を集めると突撃した。そして勤めていた特殊浴場が倒産し退職金代わりにもらってきた風俗嬢を月極20万円で置いて欲しいと頼み込むと、オヤジはお安い御用とばかりにタンスから札束を出してきたのだった。ところがその情報があっさりと大滝組に知られてしまい、女の子たちが取られたばかりでなくアパートまで追い出されたのだった。そんな中、大阪万博にアメリカの大富豪・ドッグフェラー三世がやってくるという記事が週刊誌に載っていたが、その写真がタニーにそっくりだったことから神坂は彼をダシにした儲けを企んだ。

ドッグフェラーの一団と称して福島県の磐梯熱海温泉に乗り込んだ神坂たちは、観光協会の会長に会い超一流の旅館を用意して欲しいと週刊誌を見せた。すると見事に騙された会長は温泉街全体で彼らを歓迎するとともに宴の場を用意したのだった。大胆なスケコマシ作戦を計画した神坂は翌日、ミスサウナをスカウトするためのコンテスト開催を市の観光課に相談したところ大磐梯タイムスという小さな新聞社を紹介された。五郎とともに訪れた神坂は何とか丸め込んで後援までこぎつけたのだが、ドッグフェラーが犯罪心理学の大家であることを知った地元の警察署長がやってきて講演を申し込みにきたのだ。タニーだけ特別扱いされていることに嫌気が差していた二人は面白がって引き受けることにした。いざ講演が始まるとつまらない話が長々と続き、しびれを切らした署長は日本語が不自由だからと途中で打ち切った。ホッと胸をなで下ろすタニーだったが、今度は得意の武道を見せて欲しいと言われて青ざめた。

ミス磐梯コンテストが開催され30人が選考に残ったが、神坂やタニーの御めがねに適う娘は一人もいなかった。そんな中、ジャブとバイキングが連れてきた娘に審査員の目が釘付けになり、満場一致で優勝した。入場料と参加費合わせて300万円の収益となり、会長はご満悦だった。神坂はその中から札束一つ渡してトンズラしようとしたのだが、テレビのニュースでアメリカへ旅立つ本物のドッグフェラー三世の様子が放映されたことで嘘がばれてしまった。金融業・旭商事の黒柳社長の要請でやってきた大滝組と鉢合わせした神坂たちは金を諦めて逃げることを選択した。

屋台的映画館
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必殺! ブラウン館の怪物たち

  • posted at:2019-07-06
  • written by:砂月(すなつき)
ひっさつぶらうんかんのかいぶつたち
松竹=朝日放送
配給:松竹
製作年:1985年
公開日:1985年6月29日
監督:広瀬襄
製作:山内久司 桜井洋三
脚本:吉田剛
音楽:平尾昌晃
撮影:石原興
照明:中島利男
監督補:津島勝
宣伝担当:松本淳 長崎直定
プロデューサー補:高橋信仁
美術:倉橋利韶 北尾正弘
録音:広瀬浩一
調音:本田文人
編集:園井弘一
記録:野崎八重子
装飾:玉井憲一
スチール:長谷川宗平
進行:鈴木政喜 西村維喜
演技事務:木辻竜三
演出助手:木下芳幸
照明助手:中山利夫
撮影助手:秋田秀継
美術助手:家木一実
編集助手:関谷憲治
録音助手:田原重綱
装置:新映美術工芸
衣裳:松竹衣裳
美粧:八木かつら
小道具:高津商会
現像:東洋現像所
・・:エクラン演技集団
ナレーター:みのもんた
主題歌:「さよならさざんか」藤田絵美子
殺陣:楠本栄一
特技:宍戸大全
効果:鈴木信一
衣裳協力:浅草寶扇堂久阿彌
ロケ協力:京都 北野天満宮 京都 下鴨神社 国宝 姫路城
製作主任:渡辺寿男 黒田満重
特殊撮影:藤原三郎
題字:糸見溪南
協力:零心会
製作協力:京都映画株式会社 株式会社しょうざん
出演:藤田まこと 鮎川いずみ 京本政樹 村上弘明 ひかる一平
アメリカンビスタ カラー 122分

慶応二年七月末、十四代将軍徳川家茂が大坂で逝去し、一ツ橋慶喜が跡目を相続した。その頃、江戸品川宿では南町奉行所が隠密で大坂に発つ御公儀御用早駕篭を見送る役を受け持つことになった。雷雨の夜、筆頭同心田中や定町廻同心中村主水などは警備に当たったが、出立と同時に使者が曲者に襲われて御状箱が奪われたのだった。主水は後を追ったが、曲者の男は密書を懐にしまうと手下を殺して口を封じ姿を消した。奉行所内で昼行燈と蔑まれる主水だったが、「仕事人」という裏稼業に手を染めていた。その夜は彼の仲間である何でも屋の加代、組紐屋の竜、花屋の政、西順之助が命を狙われ、三味線の師匠で元締のおりくの家に転がり込んだ。するとしばらくして猿谷町の元締が主水を訪ねてやってきた。ここにはいないとおりくが告げると、品川宿で仕事をした手下が主水によって斬られたのだと猿谷町は言った。表の仕事柄だから仕方がないとはいえ狙った獲物を横取りしたのは仁義に反するため身柄を引き渡せというのだ。おりくが最後まで態度を変えようとしなかったため、猿谷町は仕事人を使って五人を亡き者にしようとした。

田中と主水を江戸屋敷に呼び出した老中稲葉正邦は、徳川家の存亡に拘る重要な任務を与えた。天下を定め幕府を始めた徳川家康には気掛かりなことがあった。それは京の都にいる帝のことだった。戦を起こし天下を治める者は必ず帝を利用するが、それを防ぐために京都黒谷に屋敷を築きそこに恐ろしい仕掛けを設けていた。それはいざという時に帝を御所もろとも爆破するというものだった。密書は代々将軍家に伝えられてきた屋敷の権利書と絵図であり、もしそれが反幕府派に渡れば悪用されるばかりではなく京都朝廷との関係が悪化することは目に見えていた。敵が黒谷屋敷に必ず現れると踏んだ正邦は、二人に京へ直行し機密を奪い返すよう命じた。正邦は伊賀忍者の末裔である百地お千と御庭番の藤林辰之進にも同じ命令を伝えていた。主水たちは敵をおびき出すために囮だった。

旅の疲れを癒すために主水たちが泊まった温泉宿には加代がいた。猿谷町によって江戸にいられなくなった五人は、品川宿で起きた事件の真相を究明するために五手に分かれて主水の後を追ったのだ。偶然は重なるもので、その宿には福引きで「いで湯廻り上方の旅」が当たった嫁のりつと姑のせんも泊まっており、その二人の案内人としてついてきたのはかつて六文銭の手先として彼を陥れようとしたお葉だった。江戸から離れてゆっくりと羽を伸ばそうと考えていた主水の目論見は見事に外れた。

屋台的映画館

月光仮面 怪獣コング

  • posted at:2019-07-02
  • written by:砂月(すなつき)
げっこうかめんかいじゅうこんぐ
東映(東京撮影所)
配給:東映
製作年:1959年
公開日:1959年4月1日 併映「お役者文七捕物暦 蜘蛛の巣屋敷」
監督:相野田悟
企画:園田実彦
原作:川内康範
脚本:織田清司
撮影:飯村雅彦
特殊撮影:宝来正三
録音:大谷政信
照明:森沢淑明
美術:中村修一郎
編集:祖田冨美夫
進行主任:白浜汎城
音楽:小川寛興
主題歌:「月光仮面は誰でしょう」近藤よし子 キング子鳩会
・・・:「月光仮面の歌」三船浩
助監督:佐伯孚治
出演:大村文武 白河通子 若水ヤエ子 加藤嘉 山本麟一
シネマスコープ モノクロ 59分

台風25号が上陸し関東地方は戦後最大の台風禍にさらされていた。午後8時10分、北多摩刑務所で暴風雨を利用した死刑囚による集団脱走事件が発生し、8人のうち3人を逮捕したが5人が行方不明になっていた。探偵の祝十郎は警視庁の松田警部から捜査の協力を依頼されたが、それとは別の事件だった。原子抗素体の権威である山脇博士が誘拐されたというのだ。急いで山脇原子抗素研究所に向かうと松田が博士の助手から聞き取りを行っていた。原子抗素体には原子爆弾の放射能を防ぐ血清のような働きをすることは知られているが、それ以外に途方もない力を秘めている可能性があることから博士は助手にすら研究内容を明かすことはしなかった。既に博士が原子抗素体を完成させているのではないかと考え事をしていた祝だったが、捜査員の声で現実に戻った。「祝十郎に告ぐ この事件に手を出すな!」という怪獣コングからの警告文が現場に落ちていたのだ。博士の誘拐と現場に残された35センチの足跡、そして集団脱走。祝はそれらが原子抗素体の完成を待つ同一の犯人によって引き起こされているのではないかと考えたが、その目的を明らかにすることは出来なかった。室内に助手の姿が見つからないことに気づいた祝だったが、次の瞬間、松田は驚きの声を上げながら窓を指差した。そこには奇怪な姿をした男の影が映っていたのだ。地獄からお前らを迎えにきたのだと嘲り笑うコングは銃声とともに姿を消した。

夜道を疾走する車とそれを追う車。祝はコングが運転するを追跡していたが、その途中でUターンをして突っ込んできたために祝は急ハンドルを切った。車は小屋に激突しコングは祝の息の根を止めようとしたが、目の前に立ちはだかったのは月よりの使者・月光仮面だった。不利と見るやコングは逃げ出し車を飛ばしたが、月光仮面は追跡の手を緩めなかった。だがトンネルに入ると同時に爆破され窮地に追い込まれた。その頃、国際暗殺団は脱獄囚5人がいる場所を突き止め、ドクターはそのうちの抵抗する2人を射殺した。そして暗殺団の首領は不死身の体を持つコングの恐ろしい力を見せ、逆らえば餌食になるぞと脅して残りの3人に服従を誓わせたのだ。首領の目的は山脇を始めとする10人の重要人物を消して日本の政治経済を混乱に陥れることだった。そこで彼は脱獄囚に世界的権威の青戸村博士や東山国防長官の自宅を特定させるとコングを送り込んで惨殺した。

松田に呼び出された祝は自宅に届いた挑戦状を手渡した。そこには第3の標的が秋山警視総監であることが書かれていたのだ。驚いた松田は八王子に出張している秋山を守るために緊急配備を敷くことにした。

屋台的映画館

恋狂い

  • posted at:2019-06-28
  • written by:砂月(すなつき)
こいぐるい
日活
配給:日活
製作年:1971年
公開日:1971年12月1日 併映「女高生レポート 夕子の白い胸」
監督:加藤彰
企画:伊藤亮爾
脚本:小早川純
撮影:松原芳男
照明:木村定宏
録音:矢野能伸
美術:三船国彦
編集:岡安肇
音楽:奥沢散策
助監督:石田久夫
色彩計測:前田米造
現像:東洋現像所
製作進行:伊藤祐清
出演:白川和子 葵三津子 左京未知子 大泉隆二 溝口拳
シネマスコープ カラー 74分

2ヶ月にも及ぶ日本ーブラジル間の長旅から帰ってきた航海士の矢島哲次。港が近づくに連れ、彼は妻・火奈子のことしか考えられなくなっていた。新婚10ヶ月のそんな心情を読み取った船長の石黒良造はズバリとそのことを言い当てたのだった。海運会社の埠頭事務所に立ち寄り給料を受け取った矢島だったが、いつもならいる火奈子が迎えにきていないことに気づいた。心配して電話を掛けても繋がらず、タクシーを飛ばしてアパートに帰るとドアに鍵が掛かっていた。不審に思い中に入ると火奈子の姿は何処にもなかった。寝室のルームライトは点きっぱなしで、趣味の油絵は描きかけの状態でイーゼルに置かれていた。台所のシンクには洗うはずの野菜が桶に入ったまま水に浸かっていた。一見、買い物に出掛けただけのように見えるが、桶の横にはコーヒーカップが2つ雑然と置かれていた。窓辺に歩んだ矢島がカーテンを開けると、火奈子が通りの向こうを歩いているのが見えた。慌ててその場所へ向かう矢島だったが、彼女の姿は既になかった。落胆して戻ると電話のベルが鳴り、しがみつくように受話器を取ったが相手は何も言わずに切った。ふと壁に貼ったカレンダーに目をやると、12月15日に丸印がつけてあることに気づいた。そして経過を示す斜めに引いた印が12月4日で終わっていることも。

11月18日、矢島に会いたくてたまらなくなった火奈子は絵を描くにも集中出来ず、その夜も中々寝付けなかった。カレンダーを眺めては彼が帰ってくる日までの日数を数えてはため息をつき、用もないのに化粧をし、ベッドの上で自分を慰めた。

矢島は火奈子の足取りを辿ることにした。だが行きつけの美容室や御用聞きの酒屋などに聞いても手掛かりは得られず、結局は自宅に戻って火奈子の所有物からヒントを得ることにした。化粧台の引き出しを開けた矢島はその中から矢野産婦人科の診察券を見つけ出し訪ねてみることにした。院長の矢野市郎によると初診は11月7日で妊娠の兆候は見られたが、それはいわゆる想像妊娠だった。繊細な心の持ち主である火奈子は妊娠したと思い込むことでストレスから逃れようとしたのだ。

本当の妊娠ではないことを医師に告げられて落胆した火奈子は、満員バスの中で痴漢に体を委ねる女を目撃して欲情した。更にその後に行った映画館で痴漢に遭ったことで気持ちが昂ったが、我に返って席を立った。知らず識らずのうちに矢島が帰る予定の港へ向かった火奈子は、そこにいた体格の良いダンプカーの運転手に体を許した。それ以来たがが外れた彼女は快楽を求めて男を漁るようになった。

屋台的映画館

ガメラ2 レギオン襲来

  • posted at:2019-06-25
  • written by:砂月(すなつき)
がめらつーれぎおんしゅうらい
大映=日本テレビ放送網=博報堂=富士通=日本出版販売
配給:東宝
製作年:1996年
公開日:1996年7月13日
監督:金子修介
総指揮:徳間康快
製作代表:加藤博之 漆戸靖治 大野茂 小島和人 五十嵐一弘
製作:池田哲也 保坂武孝 澤田初日子 鶴田尚正
製作補:高橋博 齊藤久臣 森江宏
企画:島田開 武井英彦 安永義郎 筒井城二 石田耕二
プロデューサー:土川勉 佐藤直樹 南里幸
アソシエイトプロデューサー:奥田誠治 門屋大輔 藤巻直哉 高橋千尋 坂本龍彦
脚本:伊藤和典
音楽:大谷幸
撮影:戸澤潤一
美術:及川一
録音:橋本泰夫
照明:吉角荘介
編集:荒川鎮雄
スクリプター:石山久美子
助監督:片島章三
製作担当:森賢正
宣伝プロデューサー:矢部勝 嵐智史
音楽プロデューサー:木村敏彦
主題歌:「そら」ウルフルズ
特殊技術・特技監督:樋口真嗣
特殊技術・撮影:木所寛
特殊技術・美術:三池敏夫
特殊技術・照明:林方谷
特殊技術・怪獣造形:原口智生
特殊技術・操演:根岸泉
特殊技術・視覚効果:松本肇
特殊技術・編集:普嶋信一
特殊技術・スクリプター:河島順子
特殊技術・助監督:神谷誠
特殊技術・梶川雅也
製作協力:イマジカ アミューズ
「ガメラ2」製作委員会:大映=博報堂=日本出版販売=イマジカ=アミューズ
出演:永島敏行 水野美紀 石橋保 吹越満 藤谷文子
アメリカンビスタ カラー 100分

NASA・アメリカ航空宇宙局が地球に急速接近する隕石群を確認した。計算上、約48時間後に起きる衝突を回避することが出来ないことから、人類がパニックに陥ることを考慮し流星雨として公表した。その頃、夜の札幌郊外では観望会が行われていたが、引率者で札幌市青少年科学館の学芸員・穂波碧はラジオで日本に隕石が落下する可能性があることを知り急遽中止にした。科学館所長・野尻明雄からの連絡で三陸沖に一つ落下したことを知ったが、電話がノイズとともに切れると同時に上空が光に染まり巨大な隕石が横切った。隕石は支笏湖南西約1キロの地点に落下し、出動要請を受けた陸上自衛隊第11師団化学防護小隊は現地に向かった。早朝に大宮化学学校の渡良瀬佑介二等陸佐と花谷一等陸尉が合流し、防護小隊の笹井小隊長から説明を受けた。放射能や化学的汚染は検出されておらず、生物学汚染は検査に時間が掛かるため結果が出ていなかった。一方、隕石は未だに見つかっておらず、着地の瞬間に制動した形跡が残っていたのだ。それを聞いた渡良瀬は、あまり気持ちのいい話じゃないなと首を傾げた。

別の隕石が札幌市の南約50キロの最端部に落下した頃、科学館に呼び出されたNTT北海道のエンジニア・帯津は、碧からパソコンがインターネットに繋がらないと相談を受けた。実は朝方から市の南部一帯で同様の異常が報告されていたのだが原因はわからなかった。そこへ外へ出てみろと職員が駆け込んできたため碧は帯津とともに玄関を出た。すると支笏湖方面の夜空にオーロラが浮かんでいたのだ。調査を行うため碧は野尻を連れて支笏湖へ向かったが、強力な磁場により車が停止した。仕方なく碧が外に出ると、パトロール中の自衛隊員からここは立ち入り禁止ですよと注意された。隊員は車の復旧を行ったが、二人が科学館の関係者だとわかると渡良瀬たちを呼び出した。野尻は過去にシベリアで起きた未発見の隕石落下を例に挙げたが、それは氷の塊という仮説があると渡良瀬は言った。今回のはデータを見る限り氷の塊とは言い難いと野尻がつぶやくと、流星群が地球と遭遇したのが全くの偶然なのかが気になると碧は言った。笹井の「制動」という言葉を思い出した花谷はこれが単なる落下ではないと考えた。

隕石落下から4日目、NTT北海道のネットワークオペレーションセンターに案内された碧は、帯津から大規模な光ファイバー網が連日消失していることを説明された。モニターに映し出された地図を見ていた彼女はあることに気づいた。それは恵庭市から磁界に沿って消失箇所が動いているように感じたからだ。そこに渡良瀬から彼女に電話が掛かり、前日にビール工場で1万ダースに及ぶビール瓶が消失したことに対する意見を求められた。現地に向かった碧は、支笏湖から移動するルートにこのビール工場が入っていることを持っていた地図で示した。

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