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容疑者Xの献身

  • posted at:2018-03-17
  • written by:砂月(すなつき)
ようぎしゃえっくすのけんしん
フジテレビジョン=アミューズ=S・D・P=FNS27社
配給:東宝
製作年:2008年
公開日:2008年10月4日
監督:西谷弘
製作:亀山千広
企画:大多亮
エグゼクティブプロデューサー:清水賢治 畠中達郎 細野義朗
プロデュース:鈴木吉弘 臼井裕詞
プロデューサー:牧野正 和田倉和利
プロデューサー補:大西洋志 菊地裕幸
原作:東野圭吾
脚本:福田靖
音楽:福山雅治 菅野祐悟
撮影:山本英夫
美術:部谷京子
整音:瀬川徹夫
録音:藤丸和徳
照明:小野晃
編集:山本正明
スクリプター:藤島理恵
音響効果:大河原将
選曲:藤村義孝
装飾:田中宏
監督補:池上純哉
助監督:村上秀晃
製作担当:千綿英久
主題歌:「最愛」KOH+
劇中歌:「99」福山雅治
制作プロダクション:シネバザール
出演:福山雅治 柴咲コウ 北村一輝 ダンカン 長塚圭史
アメリカンビスタ カラー 128分

高校の数学教師・石神哲哉は出勤途中に弁当屋みさとでおまかせ弁当を買うことを日課としている。その理由のひとつは店長の花岡靖子がアパートのお隣さんだからだ。12月2日、いつものように弁当を買って店を出ようとすると、通り掛かった男にぶつかった。その男は靖子の元夫の富樫慎二で、久しぶりに彼女の様子を見に来たのだ。そして夕方になるとアパートを訪ね、ドアが開くと同時に体をねじ込んだのだった。靖子にとって富樫は疫病神で、黙って引っ越しても必ず居場所を見つけ出して金を無心に来た。そのときは働くからもう一度やり直さないかとまともなセリフを言うのだが、信じるといつも痛い目に遭った。富樫は靖子がホステスをしながら開業資金を貯めたことまで知っており、そのことに触れられたことで彼女はひどく怒った。そこに娘の美里が帰ってきたため部屋へ直行するように言うと、富樫は挨拶ぐらいしろよと怒鳴り散らしたのだった。困った靖子がもうつきまとわないでくださいと金を渡すと、富樫は帰り際にお前は一生俺から逃げられないんだと言った。その言葉に靖子が恐怖を感じたそのとき、置物を持った美里が彼女の脇をすり抜けて富樫の後頭部を殴打したのだった。激怒した富樫が美里に殴り掛かると靖子は必死に止めようとしたが、力では敵わなかった。だが富樫が倒れた拍子に炬燵のコードが首に絡まったためそれを思い切り引っ張った。すると美里も加勢して力を込めたのだった。長い間続いていた言い争いの声と大きな物音が突然止み、心配になった石神は靖子の部屋を訪ねた。ドアを開けた彼女は平静を装ったが、石神には薄い壁の向こう側で何が起こったか察しがついていたのだ。頼る当てのない靖子はすがる思いで石神を中に入れた。

都内の河川敷で変死体が少年野球の子供たちによって発見された。男は全裸でうつ伏せに倒れており、衣服は燃やされていた。遺留品は見つかっておらず、両手足が焼かれていることで指紋の特定は出来なかった。更に顔は鈍器のような物で潰されていたことで警視庁捜査一課は身元の特定に難儀した。だが盗難届が出されていた簡易旅館の室内から採取された毛髪と被害者のDNAが一致し、指紋も現場に乗り捨てられていた自転車に付着していた物と一致した。そのことから死体の身元は富樫に間違いないとされた。死因は頸部を圧迫されたことによる窒息死だが、頸部にはねじれのある布状の紐跡がはっきりと残っていることから、凶器は暖房器具等に使われているコードと断定した。富樫の交遊関係で最初に浮かび上がったのは、2年前に彼と離婚した靖子だった。捜査一課の草薙俊平と内海薫はアパートを訪ねたが、靖子には平日にも拘らず娘と映画館やカラオケに行ったというアリバイがあった。それがあまりにも出来過ぎていると感じていた二人は、帝都大学理工学部で准教授を務める「ガリレオ先生」こと湯川学に捜査協力を求めた。彼は科学と関係のないアリバイの証明に対して関心を示さなかったが、容疑者が美人だと知ると興味を持った。

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暴力金脈

  • posted at:2018-03-13
  • written by:砂月(すなつき)
ぼうりょくきんみゃく
東映(京都撮影所)
配給:東映
製作年:1975年
公開日:1975年8月9日 併映「けんか空手 極真拳」 
監督:中島貞夫
企画:日下部五朗 佐藤雅夫
脚本:野上龍雄 笠原和夫
撮影:増田敏雄
照明:北口光三郎
録音:中山茂二
美術:富田治郎
音楽:津島利章
編集:堀池幸三
監督補佐:清水彰
助監督:藤原敏之
記録:石田照
装置:吉岡茂一
装飾:松原邦四郎
背景:西村和比古
美粧:長友初生
結髪:白鳥里子
スチール:中山健司
演技事務:森村英次
衣裳:豊中健
擬斗:三好郁夫
進行主任:上田正直
出演:松方弘樹 梅宮辰夫 池玲子 山城新伍 伊吹吾郎
シネマスコープ カラー 95分

早朝5時の大阪。けたたましく鳴る目覚まし時計のベルとともに起床した中江宏は、身支度を整えると近所迷惑顧みずに大音量で軍艦マーチを掛けた。そうやって気持ちを高揚させると畳の下に隠してあった包みから大平重工の株券を取り出した。彼は駆け出しの総会屋で、整理券の配布時間に間に合うよう待機列に並んだ。そして整理券を手に入れると食堂で一服し、始業時間の9時になると再び会社を訪れた。整理券の番号順に総務課で手当てを貰うことになっているが、宏は電車賃すら貰うことが出来なかった。会社の台帳には大物から紹介された人物がリストアップされており、付き合いの度合いによって金額が上下した。宏の場合は大平重工と馴染みが薄いことと誰からの紹介もないことで軽くあしらわれたのだ。このままでは引き下がれず課長を怒鳴りつけようしたが、背後にいた男が間に割って入り自分の指導で目下勉強中の若い者だと言った。その男はベテラン万歳屋の乃木万太郎で、食堂で相席になったときに見覚えがあったのだ。こうして宏は初めての手当を手にしたのだった。

万太郎は総会屋の手解きをするために宏を焼き鳥屋へ連れて行った。金のことは口に出さないこと、そして相手が怖がる言葉は使わないこと。この二つの鉄則があることを万太郎は説明した。総務課の机の下には録音テープが仕掛けてあり、恐喝罪や恐喝未遂罪、不退去罪で通報される恐れがあるからだ。そして若者が信用をつけるなら電鉄、金が欲しいのなら銀行筋が最適だとアドバイスした。株付けは宏が30社なのに対し万太郎は600社ほど。強請り、たかり、会社ゴロと貰い続けて30年だと万太郎は高笑いした。すると様々なエピソードを聞き一日でも早くのし上がりたいと考えた宏は門下生にして欲しいと頭を下げたのだった。

まだ総会屋だけでは食って行けない宏は三味線とハンバーグの材料となる猫捕りで日銭を稼いでいたが、ある日、寺岡組の若い衆を引き連れてやってきた奥田寛次が元締を訪ねた。赤い首輪をつけた姐さんのミオがいなくなったため探していたのだが、既に皮となっていた。それが宏のせいだとわかると寛次は彼を事務所に連れて行くために車に乗せたのだが、話をしているうちに2人が知り合いだったことがわかった。九州から集団就職で大阪へ出てくるときに汽車の中で既に出会っていたのだ。大物総会屋を目指す宏と日本一の極道を目指す寛次は手を組む約束をした。

トラメガを持って万太郎とともに大東建設に乗り込んだ宏は「藤本社長生誕七十三年バンザーイ!」とやって5万円をせしめた。後日、宏と万太郎、寛二の3人が顔を合わせる機会があり、その際、寛二は万太郎が平和産業の株券を持っていることを知った。平和産業は寺岡組が唾をつけていた土地を横から掻っ攫ってマンションを建てたという曰くつきの企業だった。落とし前をつけるために総会で一泡吹かせて欲しいと寛二が頼むと、万太郎は相手に不足なしと対決を引き受けた。相手側には関西切っての暴力総会屋・神野儀十がついているが、万太郎が逮捕されたときに警察へ密告したのが神野だった。

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野良猫ロック マシン・アニマル

  • posted at:2018-03-09
  • written by:砂月(すなつき)
のらねころっくましんあにまる
日活
配給:ダイニチ映配
製作年:1970年
公開日:1970年11月22日 併映「裸でだっこ」
監督:長谷部安春
企画:葛生雅美
脚本:中西隆三
撮影:山崎善弘
照明:高橋正博
録音:片桐登司美
美術:佐谷晃能
編集:丹治睦夫
助監督:田中登
色彩計測:古清水忍
現像:東洋現像所
製作担当者:紫垣達郎
音楽:たかしまあきひこ
挿入歌:「明日に賭けよう」梶芽衣子
・・・:「恋のブルース」青山ミチ
・・・:「恋はまっさかさま」太田とも子
技斗:田畑善彦
出演:梶芽衣子 藤竜也 郷鍈治 岡崎二朗 范文雀 
アメリカンビスタ カラー 82分

横浜の港町の一角に、マヤが率いる不良少女グループと佐倉が率いる暴走族が毎日何か面白いことはないかと戯れていた。ある日、一台のワゴン車がオーバーヒートを起こして停まっているの見つけると暴走族はそれを取り囲んだ。そして佐倉がお手上げの様子で立っていたノボとサブの前に歩み寄ると持っていたステッキで岩国のナンバープレートを叩き「気をつけろ。街へ出てきたらな」と言ってバイクのクラクションを鳴らした。他のメンバーの嘲笑で自分たちが馬鹿にされたことに気づいたサブは佐倉に殴り掛かろうとしたが、事を大きくしたくないノボはそれを力ずくで止めた。二人がいかにも貧乏臭い風袋をしていたことから、佐倉たちは金をたかるのを諦めたのだった。

ノボたちが向かった先は、岩国で聞いた人物の知り合いに当たるマスターがいるバーだった。マスターは横浜から出港する貨物船に密航者を乗せる仲介を行っており、2人はどうしても会わなければならなかった。日本を脱出しようとしているのはノボたちの他にもう一人おり、それを聞いたマスターは来週なら何とかなるかもしれないと言った。仲介料は1人100万円。するとノボは掌にあるカプセルを見せ、これで乗せて欲しいと交渉した。だがマスターは彼らに金がないことがわかると冷たくあしらった。するとその話を聞いていた歌手のミキは、アストロというゴーゴーバーにいるマヤに会えばいいとアドバイスした。

アストロは不良少女たちの溜まり場で、ノボはまずマヤに接触するとLSDを買いたいと言った。そしてあいつに聞くといいと言われたバーテンダーにドラッグを扱っているそうだねと話しかけ、買って欲しい物があるんだと紅茶の缶を見せた。その中にはLSDのカプセルが詰まっており、ここで流していることは知っているんだとサブが言うとバーテンダーは身を乗り出した。ノボが持っている在庫が500錠あることを知ると尻込みしたが、売り捌く話をつけることで合意した。一方、彼らの話を立ち聞きした手下からLSDのことを聞いたマヤはそれを奪うことにした。港付近に停めた車に近づくとサブは口琴を取り出し鳴らした。そして車に乗り込むと後部座席に隠れていた男がゆっくりと身を起こしたのだった。男はアメリカ軍の脱走兵のチャーリーで、彼とともにスウェーデンへ逃亡するために岩国の基地から横浜へやってきたのだ。そしてその資金は大量にあるLSDを売り捌いて作る計画だった。だが彼らの車をマヤたちが取り囲み、ナイフで脅してLSDを奪おうとしたのだが、チャーリーが拳銃を取り出したことで風向きが変わった。ノボはワゴン車を急発進させて逃げたが、マヤは彼らを絶対に探し出す気でいた。

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華麗なる追跡

  • posted at:2018-03-05
  • written by:砂月(すなつき)
かれいなるついせき
東映(東京撮影所)
配給:東映
製作年:1975年
公開日:1975年4月26日 併映「県警対組織暴力」
監督:鈴木則文
企画:吉峰甲子夫 高村賢治
脚本:掛札昌裕 金子武郎
撮影:山沢義一
録音:内田陽造
照明:大野忠三郎
美術:北川弘
音楽:八木正生
編集:戸田健夫
助監督:沢井信一郎
記録:山内康代
擬斗:日尾孝司
スチール:藤井善男
進行主任:松本可則
装置:小早川一
装飾:酒井喬二
美粧:井上守
美容:宮島孝子
衣裳:福崎精吾
演技事務:石原啓二
現像:東映化学
協力:伊豆 長岡 エイトランド
志穂美悦子 ファッション・コーディネイター:北本正子
衣裳協力:池袋 東武百貨店
出演:志穂美悦子 マッハ文朱 郷鍈治 石橋雅史 円山理映子
アメリカンビスタ カラー 83分

カーレーサーの矢代忍は鈴鹿サーキットで行われたゴールデンカップで優勝を飾ったが、彼女には秘密機関TESO(東南アジア特別調査機関)のエージェントという別の顔があった。レース終了後、スポーツカーで帰宅していると所長の前島勇人からお祝いの連絡が入ったが本題はそれではなかった。麻薬組織を捜査していたエージェントが、忍が長年追い掛けていた男の名を浮かび上がらせたのだ。ヘンリー中谷は日本にいた。アメリカ本土、中南米、東南アジアと男の姿を追い求めて日本へ戻ってきた忍の勘は当たっていたのだ。前島の下へ向かった忍は、そこで潜伏場所が赤坂の秘密賭博場を根城にしていること、そして潜入捜査で絶対に失敗が許されないことを説明された。仮にヘンリーの手掛かりが消えた場合、彼と背後関係の情報が永遠に闇の中へ葬り去られるからだ。現在のヘンリーの顔は整形によって5年前の看守時代の面影はなくなっていたことから忍はその写真を脳裏に焼き付けたのだった。純白のドレスに身を包んだ忍はルーレットテーブルに近づきヘンリーがいるのを確認した。忍が勝ち続けるのに対しヘンリーは賭け金を失い、30万円とペンで書き込んだ自分の名刺を賭けようとしてディーラーに止められた。俺を誰だと思っているんだと凄むヘンリーに、忍はその名刺を買ってあげましょうと声を掛けた。ヘンリーに気に入られることに成功した忍だったが、ボディーガードが彼を連れ出そうとしたため拳で攻撃した。その結果、賭博場は大混乱に陥りヘンリーはボディーガードの一人に連れ去られてしまった。

ある日、アオキフローリストという花屋に女が訪ねてきた。その店を営むのは青木新平と凪子の兄妹で、そこでは花を扱うだけでなく忍のファンクラブの受け付けも行っていた。忍は花屋が入るマンションに住んでおり、女は彼女に用があると言ったことから凪子はてっきりファンクラブの入会者だと思って対応した。そこに帰ってきた忍に高校時代の世話になった正田有希子だと自己紹介すると、二人は久しぶりの再会を抱き合って喜んだのだった。有希子はおじから任されたアンティークショップに連れて行くと、おばさまに忍の今の姿を見せたかったと思わず漏らした。するとそれを聞いた忍は、父の事件が母の命を縮めたのよと苦々しく言った。

5年前、忍の父・正之は光洋丸の船長時代に積荷から時価5億円相当のヘロインが見つかったことで麻薬の運び屋として逮捕された。その後、懲役12年の判決が下ったが、正之は面会にきた忍に無実を訴えたのだ。そして何年掛かってでもその陰謀を暴いて無実を晴らすというと、それを聞いていた看守が静かにしろと殴りつけ、強引に独居房へ連れて行かれたのだった。それから翌日、正之が死んだという知らせを受けた妻の綾子と忍は刑務所に駆けつけたが、その酷い有り様に言葉を失った。監視の目を盗んで毒を呷って自殺したと看守は言ったが、遺体には明らかな暴行の痕が無数にあるため、例え検視官が確認したと言っても忍はそれを鵜呑みにすることは出来なかった。その後、綾子は心を痛めて体調を崩しこの世を去った。度重なる不幸が襲ったことで、忍は父の潔白を証明するために命を懸けて真犯人を追い詰めることに決めたのだった。

屋台的映画館
ひみつけっしゃたかのつめざむーびーすりーえいちてぃーてぃーぴーころんすらっしゅすらっしゅたかのつめどっとじぇーぴーはえいえんに
「秘密結社鷹の爪 THE MOVIE3」製作委員会(DLE=テレビ朝日=電通=東宝=MBS=ソニーミュージックエンタテインメント=SBS=白組)
配給:DLE
製作年:2009年
公開日:2010年1月16日 併映「古墳ギャルのコフィー コフンデレラ」
監督:FROGMAN
脚本:FROGMAN
キャラクターデザイン:FROGMAN
録音:FROGMAN
FLASH:FROGMAN
音楽:manzo
主題歌:「夢やぶれて I Dreamed A Dream」スーザン・ボイル
鷹の爪団FLASH部隊 隊長:山脇光太郎
鷹の爪団FLASH部隊:斎藤晃弘 佐藤充夫
鷹の爪団音楽隊 主任:原田扶美子
鷹の爪団録音研究所 所長:はたしょうじ
鷹の爪団録音研究所 副所長:浦畑将
鷹の爪団録音研究所 磁気所員:砂場舞 藤林繁 八巻大樹
鷹の爪団録音研究所 光学所員:利澤彰
鷹の爪団3D班:ヨモギダ
鷹の爪団制作班:水戸崇雄 谷洋一郎 大橋隆昭
クリエイティブ・アドバイザー:谷東
DTSデジタルマスタリング:宇田川浩一 相川敦
製作:椎木隆太 平城隆司 島本雄二 新坂純一 辰巳隆一 北川直樹 桂英治 島村達雄
企画:梅澤道彦 亀田卓 大田圭二 井口真一 小澤誠 吉野悟
ゼネラル・プロデューサー:戸田和宏
プロデューサー:杉山登 本井健吾 松田宜子 古澤佳寛 芝野昌之 杉山剛 村木信男 岩木勇一郎
アシスタント・プロデューサー:岡村和佳菜
現像:東京現像所
配給協力:東宝
製作スタジオ:蛙男商会/DLE
友情監督:山崎貴
声の出演:川村ゆきえ FROGMAN 相沢舞 板東英二 もう中学生
ワイド カラー 99分

2009年春、鷹の爪団の総統は全団員に休暇を命じ、自身は超能力少年の菩薩峠くんとともに栃木の実家に戻っていた。リフレッシュして久しぶりに東京へ戻ってくると、夕べ誰もいないはずの秘密基地に灯りが点いていたと大家から聞いた。不審に思った総統は様子が気になりちょうど帰ってきた吉田くんやフィリップと部屋の中を覗いてみることにした。すると部屋は荒らされ冷蔵庫の中身は食い散らかされていた。レオナルド博士が実家に帰っているとなると、夜分に人の家へ上がり込むのは泥棒かヨネスケかその両方としか考えられなかった。だがソファーで寝ていたのは、泥棒でもヨネスケでもなく宿敵のデラックスファイターだった。目覚めたデラックスファイターは、正義の味方が一々悪の秘密基地に潜入するのにアポイントを取るかよと悪態をつき唾を吐いて出て行った。総統が怒りを押し殺して部屋の片づけをしていると、吉田くんと話しているうちに彼が実家の島根に帰っていないことを知った。島根が見つからなかったというのだ。きみどりの窓口で列車の切符を買おうとしたのだが職員は知らないと言い、端末の画面を見ても載っていないのだ。職員と話しているうちに島根県が最初からなかったような気がしてきた吉田くんは鳥取へ行き、フィリップと観光を満喫したのだった。その結果、島根一の鳥取ボーイとなって帰ってきた吉田くんは鳥取スーパー大使の座を狙っていた。それでいいのかと総統が頭を抱えていると、菩薩峠くんが博士の部屋の様子が変わっていることを指摘した。中の荷物が片付けられ空っぽの状態になっていたのだ。困った総統が入団前の履歴書を引っ張り出してくると、出身地はアメリカのテキサス州と書いてあった。大型液晶テレビを作ってもらいそれを家賃に当てる計画を立てていた総統は、大家が帰ってくるまでに博士を捜し出さなければならなくなった。

ニューヨークの国連本部で演説を行った第45代アメリカ合衆国大統領・オババ(148歳)は、暴力で平和を勝ち取ることは出来ないとして即時核兵器と軍事力の放棄を宣言した。そして世界のパワーバランスを崩さないために他の核保有国へも放棄を願い出たのだった。これによりアメリカの軍事力に頼っている同盟国の多くは大統領の発言の撤回を要求。だが平和は強い武器の上に成り立つものではなく強い信頼に上に成り立つものだと考えているオババはそれを拒否した。その頃、博士はテキサスの実家に戻った後、親友のジュリエットの豪邸を訪ねていた。歌手を目指すジュリエットのスポンサーは音楽ビジネスを展開するウォルター・サドルストーンだが、彼は軍需企業「サドルストーン・コーポレーション」の若き社長でもあった。ウォルターは博士を呼び寄せるためにジュリエットに近づいたのだ。君に作ってもらいたいものがあると願い出ると、博士はジュリエットの助言もあってあっさりと承諾した。

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