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犬神家の一族(1976年)

  • posted at:2022-03-12
  • written by:砂月(すなつき)
いぬがみけのいちぞく
角川春樹事務所
配給:東宝
製作年:1976年
公開日:1976年11月13日
監督:市川崑
製作:角川春樹 市川喜一
原作:横溝正史
脚本:長田紀生 日高真也 市川崑
撮影:長谷川清
美術:阿久根巌
録音:大橋鉄矢
照明:岡本健一
撮影助手:柿沼勝
美術助手:小方一男
録音助手:新川昌史
照明助手:宮川清
編集助手:菅野善雄
特殊機械:三輪野勇
装飾:浜村幸一
装置:相沢政二
スチール:橋山直已
合成:三瓶一信
製作宣伝:大門正雄
演技事務:野津修平
製作係:高橋文雄
衣裳:長島重夫
結髪:沼田和子
美粧:米山きみ
音楽:大野雄二
製作補:藤田光男
監督助手:加藤哲郎 白山一城
琴指導:山田節子
記録:土屋テル子
製作担当:中村賢一
編集:長田千鶴子
舞台:東宝美術株式会社
効果:東洋音響
録音:アオイスタジオ
現像:東洋現像所
衣裳協力:浅草 仲満
出演:石坂浩二 島田陽子 あおい輝彦 高峰三枝子 草笛光子
アメリカンビスタ カラー 146分

昭和二十二年二月、那須の湖畔にある「犬神御殿」で日本の製薬王と呼ばれた犬神製薬の創始者・犬神佐兵衛が八十一歳で他界した。それから七か月後、那須の街に金田一耕助という私立探偵がやってきた。那須ホテルという古びた旅館に泊まるその男は犬神家のことについて念入りに調べており、地元の事情をよく知る女中のはるにあれやこれやと尋ねた。窓から見える犬神家の屋敷にまつわる話を聞いていると、湖で遊ぶ女のボートが沈み始めた。驚いた彼は矢も楯もたまらず助けに行くが、それよりも先にたどり着いたのは泳いで向かった下男の猿蔵だった。ボートに乗っていたのは犬神家に寄寓する野々宮珠世で、船底には穴が開けられていた。

那須ホテルの洗面所では古館法律事務所に勤務する若林豊一郎が口から血を流して死んでいた。発見者の金田一は重要参考人とされたが、法律事務所所長で犬神家の顧問弁護士である古館恭三によって疑いは解かれた。東京の同業者に問い合わせて彼の身元が確認出来たことと、金田一に調査の依頼したのが若林だとわかったからだ。金田一は佐兵衛について書かれた書籍とともに手紙を受け取ったが、そこには近く犬神家の一族に容易ならぬ事態が起こるのではないかと書かれていた。古館には思い当たる節があった。佐兵衛の遺言書は事務所の金庫に保管してあるが、誰かに読まれた形跡があったのだ。金庫を開けられるのは古館と若林だけだった。若林が遺言書を読まなければならない理由があったに違いないと考えた古館は改めて金田一に調査を依頼した。

佐兵衛の遺言書はそれに拘る血縁者が一人でも欠ければ発表出来ない約束になっていた。佐兵衛は生涯正妻を娶らなかったが、母が異なる長女・松子、次女・竹子、三女・梅子という三人の娘がいた。未亡人である松子には助清という一人息子がいるが、最近になって博多に復員したという連絡があった。彼女はこれを機に血縁者を犬神御殿に集めて遺言書の公開を行うことにすると、古館は金田一に立ち会いを願い出た。公開された遺言書には以下のことが書かれていた。全相続権を意味する三種の家宝「斧、琴、菊」は珠世に譲る。その条件として助清、竹子の子である佐竹、梅子の子である佐智のいずれかを配偶者としなければならず、他の配偶者を選んだ場合は相続権を失う。珠世が相続権を失うか死亡した場合は、五等分した全財産のうち五分の一ずつを助清、佐竹、佐智に与え、残りを青沼菊乃の子である青沼静馬に与える、と。遺言書の全貌を知り青ざめたのは松子たちだった。静馬は佐兵衛が女工の菊乃に産ませた子であり、親子共々追放したのは三姉妹だったからだ。竹子は自分の子を珠世と結婚させれば遺産がそっくり転がり込んでくると考え直したが、それは松子や梅子も同じだった。ボートの事件を思い出した金田一は、犬神家にとって珠世は目の上の瘤であるが、その逆に彼女が財産を独り占めにしようと企んだ場合は工作をして被害者に見せ掛けることも可能だと考えていた。

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犬のおまわりさん てのひらワンコ3D

  • posted at:2022-02-05
  • written by:砂月(すなつき)
いぬのおまわりさんてのひらわんこすりーでぃー
「犬のおまわりさん」製作委員会(アミューズメントメディア総合学院=NTTぷらら=竹書房)
配給:AMGエンタテインメント
製作年:2011年
公開日:2011年8月27日
監督:有馬顕
製作総指揮:吉田尚剛
企画:永森裕二
製作:小川貴史 伊藤明博
プロデューサー:飯塚達介 森角威之
ラインプロデューサー:田口梓
脚本:永森裕二
音楽:カリスマ
主題歌:「one on one」高橋直純
挿入歌:「ピエロ」Coba-U
撮影監督:中尾正人
録音:甲斐田哲也
助監督:芦塚慎太郎
制作担当:齊藤光司
ヘアメイク:唐澤知子
衣裳:永井伸子
アニマルトレーナー:ZOO動物プロ
キャスティング:tomokazu K
編集:石川真吾
VFX:東海林毅
音響監督:丹愛
スタジオオペレーター:勝間田峻也 後藤あづさ
監督助手:櫻井信太郎 菊嶌稔章
撮影助手:原伸也 江口裕佑 綱河由香利
録音助手:西山光繁
制作進行:小林大地
制作応援:岩城一平 躰中洋蔵
制作プロダクション:杜方
企画:AMGエンタテインメント
出演:中尾明慶 川原和久 中村ゆり 小松崎彩乃 大嶋康太
アメリカンビスタ カラー 68分

のどかな設楽町の交番に勤務する新米のお巡りさん・愛沢健。特に事件が起こることもなく、先輩の瀬田正志と顔を突き合わせながら平凡な日々をただただ過ごしている。やる事と言えば自転車での巡回くらいで、錆びて軋む音がうるさいと吉田のばあちゃんから怒られたりもする。ある日の夕方、勤務日誌に今日も何事もなかったと記入していると少年がゴールデンレトリバーの子犬を連れてきた。鑑札はついていなかったが首輪についた名札に「チョボ」と書かれてあったため、健は飼い主が簡単に見つかるだろうと気楽に考えていた。ところが瀬田の話で遺失物法の改正により交番で犬が飼えなくなったことを知り困ってしまった。しかも首輪がついている場合は「捨て犬」ではなく「迷い犬」扱いであることも初めて知った。仕方なく動物愛護センターに連絡をすると、引き取り手のないこの犬は一週間後に殺処分されるが、健が責任を持って預かることが出来れば三ヶ月の間飼い主を捜すことが出来ると職員の伴喜美子から説明を受けた。仮に飼い主が現れなくても飼い続けることが出来ることはわかったが、犬好きだが飼育経験のない彼はどうしていいか迷った。

結局、チョボをアパートに連れ帰った健だったが問題は早速訪れた。所構わず走り回る。何処でもおしっこをする。カーテンにじゃれつく。こぼしたドッグフードにがっつきその時に指を噛まれる。ドタバタのうちに夜が更け、健もチョボも疲れて眠りについた。交番での様子に気づいた瀬田は彼が子犬を連れて帰ったことを一発で見抜き、飼えもしないのにと呆れた。その夜、健が勤務から帰ると大家の三枝がドアの前に立っていた。何事かと尋ねると、何処かの部屋から犬の声が聞こえるため一軒ずつ回っているのだという。コーポ三枝ではペットを飼うことが厳禁であることからバレないように努めていたのだ。その場は何とかやり過ごしてしたが、限界を感じていた健は喜美子に相談することにした。センターを訪れた彼は飼育が無理であることを伝え殺処分に必要な書類に記入を始めた。その日の夕方、肩を落としながら巡回していると小学校近くの木の下から子犬の声が聞こえた。近づくと少女がチョボとそっくりな二匹を世話していた。三匹が兄弟であることがわかりセンターに報告に行くが、喜美子は健が思い直したと勘違いしサポートしますからとチョボを引き渡したのだった。

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色暦大奥秘話 刺青百人競べ

  • posted at:2021-06-01
  • written by:砂月(すなつき)
いろごよみおおおくひわいれずみひゃくにんくらべ
日活
配給:日活
製作年:1972年
公開日:1972年8月5日 併映「団地妻 昼下りの悶え」
監督:近藤幸彦
企画:伊藤亮爾
脚本:久保田圭司
撮影:前田米造
美術:川船国彦
録音:榊八郎
照明:松下文雄
編集:鍋島惇
音楽:山野狩人
助監督:浅田真男
色彩計測:仁村秀信
現像:東洋現像所
製作担当者:大内利男
刺青:河野光揚
出演:小川節子 原英美 橘田良江 小森道子 堺美紀子
シネマスコープ カラー 69分

宝永六年の秋、江戸城の大奥で一人の中臈が六代将軍徳川家宣によって手討ちにされた。だがこの事件は闇から闇に葬られ、その現場となった納戸は以来開かずの間となり誰一人入る者はなかった。中臈の話がいつしか消え掛けた頃、開かずの間から殺された女の怨念が立ち込め夜毎異様な声が聞こえてくると噂され、皆恐れて近づかなくなかった。それから四年後、間部越前守は家宣とともに鷹狩りに出掛けたが、間部は趣向を凝らした余興を用意していた。滝の近くにある水辺に案内するとそこには沐浴をする女がいた。彼女の背中には大きな竜の刺青があり、それが自分への献上品だとわかると家宣は興奮した。それ以来、家宣はお万を寵愛し片時も離すことはなかった。その頃、お八重とお美代の二人が大奥への御奉公を命じられた。お八重はお清の方に、お美代はお蝶の方に仕えることになったが、二つの勢力は常に張り合っていた。手討ちにされたお加代を家宣に献上したのはお清の方で、それが面白くないお蝶の方は奥医師を利用した。牛蒡によく似た毒性のある曼陀羅華の根をお加代に処方し、彼女は意識障害を起こしたのだった。刺青女がいないなら作ればいいという奥医師の提案を受け入れたお蝶の方は、江戸で随一と呼ばれる彫師彫辰に依頼して容姿端麗なお美代の体に刺青を入れることにした。

一見華やかに見えて実は欲望と執念が醜く絡み合う奥女中の生活。そんな女の世界にお八重が入って数カ月が経った頃、お美代の様子がいつもと違うことに気づいた。そこで声を掛けてみるが、何も言わずに去って行った。その夜、お八重が屋敷内の見回りをしていると何処からか女のすすり泣く声が聞こえてきた。その方へ歩を進めると、声の主はお美代だった。訳を聞いて見ると親にも見せられない体になってしまうのだという。そのことは口止めされているらしく、それがどういうことかはわからず仕舞いだった。彫辰によってお美代の体に刺青が入れられていた頃、家宣が突如病に倒れた。齢五十歳を迎えた家宣はお万を寵愛するあまり房事過度となり何時しか体を損ねていたのだった。若さと豊満さ故に危険と見做されたお万は越前たちの計らいで密かに宿下がりをさせられた。だがそれを機にお蝶の方がお美代を家宣に献上したことがお清の方の感情を逆撫でした。怒り心頭の彼女が越前に相談すると江戸にはまだ腕の立つ彫師がいることを知った。そこで若いながらも図抜けた才能を持つという評判の新三に仕事の依頼するが、遊び半分の見世物のためなら無理だと突っぱねた。だが対戦相手が彫辰だとわかると俄然やる気を出した。一方、越前は全快した家宣に刺青競べなる催しを提案した。

屋台的映画館

淫絶海女 うずく

  • posted at:2020-06-21
  • written by:砂月(すなつき)
いんぜつあまうずく
日活
配給:日活
製作年:1978年
公開日:1978年7月22日 併映「女高生 天使のはらわた」
監督:林功
プロデューサー:八巻晶彦
脚本:池田正一
撮影:山崎敏郎
美術:佐藤徹
録音:秋野能伸
照明:新川真
編集:鍋島惇
音楽:月見里太一
助監督:村井良雄
色彩計測:野田悌男
現像:東洋現像所
製作担当者:岩見良一
出演:八城夏子 桂たまき 青木奈美 凡天太郎 橘雪子
アメリカンビスタ カラー 69分

房総半島の漁師町で海女となって三年。磯村美代は病気の父・伝次の介護をしながら働いていた。彼女には安房漁協で働く佐藤清という恋人がおりいずれは結婚を考えていた。ある日、家出をしていた網元の息子の中浜竜一が四年ぶりに帰ってきた。そのことを彼の父・竜三はとても喜び跡継ぎになることを確信した。だが竜一が帰ってきたことで町の女たちは自分にもチャンスがあるのではないかと色めき立っていた。美代は竜一と乳兄弟であり、幼い頃から家族同然で育ってきた彼女にとって彼は無視出来ない存在だった。

ある夜、竜一の歓迎会が小湊観光ホテルで盛大に行われた。竜三が漁師町を観光地として売り出す目玉として海女芸者に目をつけたことを話すと、竜一は遠方への漁で男たちが土地を離れた間の収入源として有効であることに理解を示した。一方、寂れ行く町を救うべく各地を回り、海老の養殖が観光資源となりうることを学んだ竜一がそのことを話すと、実は佐藤が同じところに目をつけていたことを知った。彼は既に県への働きかけを行っており、近々五千万円の助成金を受け取ることになっているのだ。竜一が気になっていたのは佐藤の素性だった。彼は三年前にふらりとこの町にやってきたが、頭が切れることから竜三は漁協で働かせることにしたのだ。竜三は竜一が美代に惚れていることを知っており、女将と結託して二人をくっつけることにした。女将は気を利かせて梅の間で美代が待っているとだけ伝え、竜一は言われた通りに暗い部屋で女を抱いた。その頃、美代は通用口から抜け出して佐藤と待ち合わせをしていた。

翌日、竜一が海岸で養殖場の構想を練っていると仕出し屋で働く田浦雅江が近寄ってきた。だが竜一は昨夜に起きたことを聞かれても覚えておらず、彼女が何のことを言っているのか理解出来なかった。それもそのはず、梅の間にいたのは泥酔して頭から布団を被って寝ていた雅江であり、そうとは知らない竜一は暗い部屋で彼女を抱いたからだ。そこへ漁の準備をしに美代がやってきたことから雅江は勝ち誇った笑みを浮かべた。片思いだった竜一と肉体関係を結んだことでライバルから奪い取ったと思ったからだ。ところが美代は強気な態度を取ったため、負けず嫌いな雅江は秘策に出た。それは海女仲間が見守る中でどちらが長く潜っていられるかを競う勝負だった。海女経験のある美代と全くない雅代。結果は意地の張り合いで二人とも溺れ浜に運ばれた。美代は竜一が、雅代は命綱係の太市が蘇生を行ったが、無謀な勝負をした美代に腹が立った竜一は息を吹き返すと頬を張った。

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いきてるうちがはななのよしんだらそれまでよとうせんげん
キノシタ映画
配給:ATG
製作年:1985年
公開日:1985年5月11日
監督:森崎東
製作:木下茂三郎
プロデューサー:中沢敏明
企画協力:市川康満
脚本:近藤昭二 森崎東 大原清秀
監督補:下村優
撮影:浜田毅
美術:高橋章
主題歌:「あほう鳥」五木ひろし
音楽ディレクター:ひのきしんじ
音楽:宇崎竜童
照明:長田達也
録音:武進
整音:関勇次郎
編集:菅野善雄
助監督:竹内孝吉
記録:森田溶子
制作担当:越智貞夫
製作協力:田中プロモーション
出演:倍賞美津子 原田芳雄 平田満 片石隆弘 竹本幸恵
アメリカンビスタ カラー 105分

修学旅行の参加リストから外された不良中学生三人組(正、タマ枝、和男)は、その仕返しとして旅行の積立金を強奪する計画を立てた。現金を乗せた車が裏口へ回ると踏んだ三人はその道路を塞いだが、感づいた車は正門へ向かうのだった。校内を近道した正とタマ枝は運転席にいた教員の野呂を車内に拉致し、和男はもう一人の小柳から金を奪おうとした。だが抵抗にあい手にしたのは札束一つだけだった。教頭の大内は万が一を想定して警官を呼んでいたが正たちの方が一枚上手だった。野呂を運転手として利用したのだ。タマ枝からナイフで脅された野呂は殺されたくないという恐怖心から車をぶっ飛ばした。

旅回りのヌードダンサー・バーバラが名古屋の住処に帰ってきた。そこはタマ枝の母・タケ子が切り盛りする沖縄料理屋「波の上」で、バーバラはそこに帰ると気持ちが安らいだ。波の上は沖縄出身者の溜まり場となっており、常連客の船長は沖縄人民共和国波の上租界と呼んでいた。日が暮れ酒の入ったバーバラが島袋の三線で踊っている頃、突然店に入ってきたのはバーバラの恋人の宮里ススムだった。二人が出会ったのはコザ暴動がきっかけで、その後宮里は原子力発電所を渡り歩く労働者・原発ジプシーとして各地を転々としたが、そのうちにヤクザ組織と拘ることになった。一方、沖縄を後にしたバーバラは弟の正をタケ子に預けて全国を回った。二人は久しぶりに再会を喜んだが、そこに怒鳴り込んできたのは大内だった。タマ枝は50万円の身代金と引き換えに野呂を渡す電話を学校に掛けていたのだ。大内は警察に届けない代わりに三人を退学処分、そして野呂のクビが方針であることを伝えた。学校側は野呂が生徒とグルになって計画を実行したと考えていたのだ。それを聞いた物干し台の野呂はショックを受けていた。

バーバラは説明を聞くために縛られた状態で見つかった野呂を正のところに連れて行った。犯行の動機は三人が代金を積み立てていたにも拘らず旅行から外されたからだった。今なら間に合うと考えたバーバラは正に頭を下げさせて処分の撤回をさせようとするが、学校に行けば逮捕されることが目に見えていることから彼は頑なに拒否し宮里の舎弟なると言ってについて行った。一方、仕事を失った野呂は翌日からバーバラの荷物持ちとして一緒に旅回りをすることにした。数日後、福井にやってきたバーバラはアイコの家を訪ねた。バーバラと大の仲良しであるアイコは原発作業員相手の娼婦だが、宮里が足抜けさせたにも拘らずまた敦賀に舞い戻りヤクザに捕まったと聞いたのだ。母親に尋ねると葬式があったばかりだといい、驚いたバーバラが墓に向かっていると目の前にアイコがいた。死んだのは彼女ではなく彼女の恋人の姉川安次だった。

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