日活
配給:日活
製作年:1978年
公開日:1978年7月22日 併映「女高生 天使のはらわた」
監督:林功
プロデューサー:八巻晶彦
脚本:池田正一
撮影:山崎敏郎
美術:佐藤徹
録音:秋野能伸
照明:新川真
編集:鍋島惇
音楽:月見里太一
助監督:村井良雄
色彩計測:野田悌男
現像:東洋現像所
製作担当者:岩見良一
出演:八城夏子 桂たまき 青木奈美 凡天太郎 橘雪子
アメリカンビスタ カラー 69分
房総半島の漁師町で海女となって三年。磯村美代は病気の父・伝次の介護をしながら働いていた。彼女には安房漁協で働く佐藤清という恋人がおりいずれは結婚を考えていた。ある日、家出をしていた網元の息子の中浜竜一が四年ぶりに帰ってきた。そのことを彼の父・竜三はとても喜び跡継ぎになることを確信した。だが竜一が帰ってきたことで町の女たちは自分にもチャンスがあるのではないかと色めき立っていた。美代は竜一と乳兄弟であり、幼い頃から家族同然で育ってきた彼女にとって彼は無視出来ない存在だった。
ある夜、竜一の歓迎会が小湊観光ホテルで盛大に行われた。竜三が漁師町を観光地として売り出す目玉として海女芸者に目をつけたことを話すと、竜一は遠方への漁で男たちが土地を離れた間の収入源として有効であることに理解を示した。一方、寂れ行く町を救うべく各地を回り、海老の養殖が観光資源となりうることを学んだ竜一がそのことを話すと、実は佐藤が同じところに目をつけていたことを知った。彼は既に県への働きかけを行っており、近々五千万円の助成金を受け取ることになっているのだ。竜一が気になっていたのは佐藤の素性だった。彼は三年前にふらりとこの町にやってきたが、頭が切れることから竜三は漁協で働かせることにしたのだ。竜三は竜一が美代に惚れていることを知っており、女将と結託して二人をくっつけることにした。女将は気を利かせて梅の間で美代が待っているとだけ伝え、竜一は言われた通りに暗い部屋で女を抱いた。その頃、美代は通用口から抜け出して佐藤と待ち合わせをしていた。
翌日、竜一が海岸で養殖場の構想を練っていると仕出し屋で働く田浦雅江が近寄ってきた。だが竜一は昨夜に起きたことを聞かれても覚えておらず、彼女が何のことを言っているのか理解出来なかった。それもそのはず、梅の間にいたのは泥酔して頭から布団を被って寝ていた雅江であり、そうとは知らない竜一は暗い部屋で彼女を抱いたからだ。そこへ漁の準備をしに美代がやってきたことから雅江は勝ち誇った笑みを浮かべた。片思いだった竜一と肉体関係を結んだことでライバルから奪い取ったと思ったからだ。ところが美代は強気な態度を取ったため、負けず嫌いな雅江は秘策に出た。それは海女仲間が見守る中でどちらが長く潜っていられるかを競う勝負だった。海女経験のある美代と全くない雅代。結果は意地の張り合いで二人とも溺れ浜に運ばれた。美代は竜一が、雅代は命綱係の太市が蘇生を行ったが、無謀な勝負をした美代に腹が立った竜一は息を吹き返すと頬を張った。
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