東映(東京撮影所)
配給:東映
製作年:1969年
公開日:1969年7月31日 併映「日本女侠伝 侠客芸者」
監督:内藤誠
企画:吉田達 矢部恒
脚本:松本功 山本英明
撮影:星島一郎
録音:小松忠之
照明:元持秀雄
美術:藤田博
編集:長沢嘉樹
助監督:三堀篤
擬斗:日尾孝司
進行主任:伊藤源郎
装置:石井正男
装飾:上原光雄
記録:宮本衣子
現像:東映化学
音楽:八木正生
主題歌:「番長シャロック」梅宮辰夫
出演:梅宮辰夫 谷隼人 赤座美代子 夏珠美 山城新伍
アメリカンビスタ カラー 90分
新宿を根城にして活動する不良グループ・カポネ団。金儲けのためなら何にでも挑戦する神坂弘は、今度はアカツキ・クラブという名のデートクラブの経営に乗り出した。事務所は神坂の愛人・清子が経営する美容室の二階にあり、電話が掛かればそのカードに書かれたナンバーにデート嬢を派遣するのだ。ジャブと三平は停まっている車や公衆電話に電話番号が書かれたカードを手当たり次第に貼りつけた。すると程なくして電話が掛かり、ジャブとバイキングはトン子を紳士のもとへ送り届けたが、売春防止法を逆手に取り金だけもらってトンズラした。ところがその様子を一部始終見ていた男がいた。夜遅くアカツキ・クラブに乗り込んできたのは紅バラ会の会長・大森あいだった。彼女は戦前から30年間玉の井一筋でやってきたその道のプロで、やらずぶったくりの詐欺を働く神坂を激しく糾弾した。神坂は営業妨害とジャブたちの治療費を合わせた50万円を要求したが、あいはそれを軽く往なした。
あいに対抗するためにカポネ団が取った手段は、彼女の娘・桂子を誘拐することだった。神坂の目論見通り紅バラ会の事務所から出てきたところを拉致しアカツキ・クラブへ連れてきたまではよかったが、脅しの電話を掛けてもあいは全く動じず高笑いした。母親の性格を知り抜いている桂子は、私より商売物の女の方がかわいいのよと呆れる神坂らの前でそう言い、どうやら用済みねとおどけて封筒を渡した。中には彼女が経営するゴーゴークラブ・シャングリラの優待券が入っており、お暇ならきてよねと言って桂子は去って行った。狐につままれたような気分になった神坂たちはシャングリラで「番長シャロック」を歌って憂さを晴らした。だが関東挺心会会長の川島安三郎が出入りしていることがわかると波風を立てないように心掛けた。
美容室の電話が繋がらなくなり、電電公社の職員はその原因が公衆電話を長時間占拠する女のせいであることを突き止めた。彼に同行していたタニーはそれが紅バラ会のコールガールであることがわかると懲らしめてやろうとした。だが彼女が首から下げている十字架のネックレスに気づきこれをどうしたのかと尋ねた。それは立川の孤児院で育った彼女を実の妹のようにかわいがった少年からもらったもので、それ以来外したことがなかったのだ。タニーはその少年が自分であり彼女がユキだということがわかったが、そのことを伝えることは出来なかった。その頃、あいへの復讐を考えていた神坂はトン子たちを紅バラ会のコールガールと称して問題を起こさせた。警察が出動する中、タニーはユキを事務所に戻らせないようにして商売から足を洗うよう説得した。やがて彼があのときの少年だと気づいたユキは思い出話に花を咲かせたが、フーテンをしていたときに拾ってもらった恩義があるため、あいを裏切ってまでして商売替えをすることは考えていなかった。
屋台的映画館
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