-
配給:-
製作年:2012年
公開日:2013年6月22日
監督:渡部亮平
製作:渡部亮平
脚本:渡部亮平
撮影:辻克喜
録音:島野あずみ 牧野実歩
美術:早川奈緒美 平松史子
照明:辻克喜
編集:渡部亮平
衣裳:三部葵 木村咲也香 富浦千弥
コンポジター:高木陽平 原田衣織
カラーグレーティング:辻克喜
サウンドデザイン・整音:松原安穂
音楽:近谷直之
劇中歌:「kamar Rahasia」mimpi*β
エンディング・テーマ:「カメレオン」mimpi*β
出演:mimpi*β 岡村いずみ もりこ 瀬古あゆみ ほりかわひろき
アメリカンビスタ カラー 94分
東温女子高2年の熊田美沙はのっそりした雰囲気と名前のせいでクラスメイトからプーさんと呼ばれている。当然、好意からではない。いじめの元凶はクラスの頂点に立つ黒川マリナで、彼女が発する言葉は心が弱い者たちを傷つけた。そのせいで西尾アヤは登校拒否となり家族が警察に捜索願を提出するまでに至った。問題の発覚を恐れた学校側はいじめの有無をめぐるアンケートを実施するが、生徒たちになしと答えた用紙を強制的に提出させた。
美沙はひどい生理痛で悩んでいたが相談する相手がいなかった。彼女の話し相手といえば自宅で飼っているインコと生物部の部長として理科室で育てている金魚しかいないのだ。誰にも邪魔されない図書館で苦手な数学の勉強していたところまた鈍い痛みが下腹部を襲ってきた。こらえながら机に突っ伏していると誰かが話し掛けてきた。声の主は同じクラスの清瀬イズミで、私も数学が苦手と言いながら紙を渡した。それは翌日行われることになっているテストの解答用紙だった。美沙がそれは本物なのかと疑っているとイズミは机の下に潜り込み、三陰交のつぼを押した。激痛のあまり美沙が漏らした悲鳴は図書館中に響いた。美沙が気になっていたのは三陰交よりもテストの解答用紙の方だった。どうやって手に入れたのかと尋ねると、数学の非常勤講師の栗田保からお金ではない別の方法で手に入れたらしい。イズミも美沙と同じようにマリナからいじめられておりクラスメイトからは蔑まれていた。容姿の正反対な二人は痛みや孤独の悩み、そして誰にも言えない秘密を共有することで急速に仲良くなって行った。
ある日の放課後、帰宅しようとしたところ学校の駐輪場に停めてあった美沙の自転車がなくなっていた。イズミの自転車に二人乗りをして帰ることになり、寄り道しながら美沙の家の近くに差し掛かると辺りはもう暗くなっていた。するとイズミはいい物を見せてあげると言って一枚の紙を取り出した。「西尾アヤは清瀬イズミに殺された。」と書かれたビラを見せられた美沙は動揺した。何故ならマリナに呼び出された際に校内にばら撒けと強要されたビラと同じだったからだ。イズミはそれを馬鹿にして笑い飛ばし、新しいのを買うからその自転車をあげると美沙に言った。美沙が躊躇しているとイズミはそれならばまた二人乗りしようと提案し、親友だから私の物は自由に使っていいと言って走って行った。美沙は彼女が初めての親友であることを確信し心の底から喜んだ。
屋台的映画館
PR