日活
配給:日活
製作年:1966年
公開日:1966年12月10日 併映「嵐を呼ぶ男」
監督:松尾昭典
企画:浅田健三
脚本:山崎巌
撮影:岩佐一泉
照明:吉田協佐
録音:神保小四郎
美術:中村公彦
編集:丹治睦夫
音楽:黛敏郎
助監督:千野晧司
色彩計測:伊佐山巌
現像:東洋現像所
製作担当者:山下昭
技斗:高瀬将敏
出演:二谷英明 浅丘ルリ子 宍戸錠 王俠 方盈
シネマスコープ カラー 97分
アジア秘密警察(APSS)のJ-9号こと佐伯竜太郎は相棒のJ-7号こと陳隆昌とともに香港から横浜港に着いた貨物船を鋭い眼差しで見張っていた。税関を通過した梱包箱を乗せた泰新貿易公司のトラックは国道をひた走っていたが、運転手が黒い車に尾行されていることに気づくと路肩に停めてやり過ごした。だがほっとしたのもつかの間。荷台には佐伯が潜んでいたのだ。彼は何事もなかったようにトラックを出せと運転手に命じた。一方、泰新貿易日本支社の通信室では異常を知らせるサインを確認しており、通信士が無線で呼びかけると佐伯はトラックの受信機を靴で破壊した。連絡を受けた支社長のジョージ・イートンがヘリを手配しトラックを追跡させると、黒い車が追尾しているのが確認出来た。すると本郷は上空から手榴弾を投げ落とし、追跡車とともにトラックの積み荷も破壊して証拠を跡形もなく消そうとしたのだった。
東京の紳士服店の前に停まった車のフロントガラスは割れていた。佐伯は店から出てきた従業員に医者がいつもの部屋で待っていることを確認すると車を任せた。後部座席には重傷を負った陳が横たわっていたのだ。佐伯がトラックの荷台から持ち出した箱を抱えて店に入ると、カウンターにいた従業員は仮縫いが出来ていると言って試着室に通した。そこはAPSS日本支部の指令室への入り口だった。佐伯が支部長の東田の前で箱を開けると中からレコードプレーヤーが出てきた。それを分析機に掛けると本体が精巧にメッキ加工された純金製であることがわかった。今までのルートはスイスのジョンソン社からマカオの精錬所経由で密輸入された物で純度は94パーセントだったが、今回の密輸品は純度99パーセントと非常に純度が高いことから泰新貿易が新たなルートになっているに違いと考えたのだ。東田は長官に接触するとそのことを報告した。長官は東田に労いの言葉をかけ君たちの部下にもよろしく言ってくれと言った。すると東田は陳が死んだことを伝え、彼が最後まで握って離さなかった物を渡した。それは泰新貿易から奪った乱数表だった。
屋台的映画館
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