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夏への扉 キミのいる未来へ

  • posted at:2024-10-08
  • written by:砂月(すなつき)
なつへのとびらきみのいるみらいへ
映画「夏への扉」製作委員会(アニプレックス=東宝=ハピネット=ベンチャーバンクエンターテインメント=日本出版販売=サイバーエージェント=早川書房=ローソンエンタテインメント=ブリッジヘッド=CREDEUS)
配給:東宝=アニプレックス
製作年:2021年
公開日:2021年6月25日
監督:三木孝浩
製作:岩上敦宏 市川南 佐々木卓也 鷲見貴彦 奥村景二 藤田晋 早川浩 渡辺章仁 小川真司 松橋真三
エグゼクティブ・プロデューサー:Vince Gerardis Takenari Maeda
企画・プロデュース:小川真司 村田千恵子
プロデューサー:松橋真三 里吉優也
アシスタント・プロデューサー:新宅洋平
原作:ロバート・A・ハインライン
脚本:菅野友恵
撮影:小宮山充
照明:木村匡博
録音:久連石由文
美術:井上心平
装飾:遠藤善人
編集:和田剛
スクリプター:古保美友紀
音響効果:松浦大樹
VFXスーパーバイザー:荻島秀明
モーショングラフィックス:吉田孝侑
スタイリスト:望月恵
ヘアメイクデザイン:倉田明美
キャスティング:梓菜穂子
助監督:甲斐恵美理
ラインプロデューサー:齋藤悠二
音楽:林ゆうき
主題歌:「サプライズ」LiSA
挿入歌:「CROSS RORD」Mr.children
音楽プロデューサー:北原京子
制作幹事:アニプレックス 東宝
制作プロダクション:CREDEUS
出演:山崎賢人 清原果耶 夏菜 眞島秀和 浜野謙太
アメリカンビスタ カラー 118分

三億円事件の犯人が逮捕された1968年に高倉宗一郎は生を受けたが、その代わりに母親は他界した。そしてその17年後には父親が母親のもとへ旅立って行った。猫のピートと出会ったのは同じ頃で、宗一郎に家族が出来たのもまた同じ頃だった。父親と同じ大学の教授で親友でもあった松下功一が引き取ってくれたのだ。それからの数年間、宗一郎は大学で電子工学を、自宅の研究室では功一から機械工学を学んだ。幸せな日々は永遠に続くかと思われたが、飛行機墜落事故によって松下夫妻が亡くなり、中学生になった娘の璃子は叔父の松下和人のもとで暮らすことになった。宗一郎は一緒に暮らすうちに自分にとって大切な人だと思うようになった彼女への思いを断ち切り再びピートと二人暮らしを始めた。

3年後の1995年3月1日。宗一郎は功一が遺した家で家庭用ロボット・A1の製作を行っていた。彼はA1の研究開発と同時に功一が行っていたプラズマ蓄電池の開発も行っていた。その蓄電池が実用化されればあらゆる機械が充電を必要としなくなり、今進めているロボット開発も飛躍的に進歩させることが出来るのだ。その夜、和人の婚約者の白石鈴が訪ねてきた。宗一郎は開発に専念するために和人と共同経営している会社・フューチャーワークエンタープライズ(FWE社)の株を役員の鈴に譲渡することになっており、彼女はその契約書を持ってきたのだ。鈴は宗一郎が書類にサインをするとおもむろにキスをした。

3月8日、宗一郎は突然FWE社の社長室に呼び出された。そこに鈴が入ってくると和人は唐突に臨時の株主総会を始めると言った。新規事業計画を手渡され戸惑う宗一郎に、和人はいち早く業界のトップに立つためにA1を市販し会社の規模を拡大すると言った。その理由は開発費が掛かり過ぎるからだ。宗一郎はまだ早いと考えていたが、和人はA1の権利を売り渡し資本援助を受ければいいと言った。その話に興味を持ったマニックスグループが手を挙げており、和人は例え傘下に入ったとしてもお前が開発を止める必要はないと言った。自分が作り上げた物を他人に渡したくない宗一郎は反対するが、採決により可決された。鈴が自分に肩入れすると思っていた宗一郎はこの時ようやく騙されていたことに気づいたのだった。会社を追われA1や蓄電池まで失った彼は現実逃避をするために巷で話題になっている冷凍睡眠保険を最長30年で契約することにした。そして璃子が20歳になった時に手元にあるFWE社の全ての株を譲渡する条件を追加した。

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七瀬ふたたび

  • posted at:2024-10-04
  • written by:砂月(すなつき)
ななせふたたび
「七瀬ふたたび」製作委員会(バンダイビジュアル=IMJエンタテインメント=EPICレコードジャパン=キュー・テック=小椋事務所)
配給:IMJエンタテインメント
製作年:2010年
公開日:2010年10月2日
監督:小中和哉
製作:川城和実 樫野孝人 一志順夫 堀徹
プロダクションスーパーバイザー:上村俊介
プロダクションサポート:藤下忠男 納谷僚介
プロデューサー:小椋悟
アソシエイトプロデューサー:安斎みき子
原作:筒井康隆
脚本:伊藤和典
撮影:西久保弘一
照明:白石宏明
美術:大庭勇人
衣装:宮本まさ江
編集:松木朗
特殊視覚効果:泉谷修
音楽:岸利至
サウンドデザイン:岩浪美和
助監督:小原直樹
制作担当:金子哲男
キャスティング:おおずさわこ
スクリプター:松隈理恵
ヘアメイク:貴島貴也
スチール:佐藤芳夫
主題歌:「flashback trip syndrome」school food punishment
企画・製作プロダクション:小椋事務所
配給協力:マジックアワー
出演:芦名星 佐藤江梨子 田中圭 前田愛 ダンテ・カーヴァ―
アメリカンビスタ カラー 105分

商事会社社長の西尾が変死体で見つかった。自宅マンションで自ら拳銃で頭を撃ち抜き、その銃声を聞いた隣の住民の通報によって発見された。駆けつけた警官は管理人のマスターキーでドアロックを解除し、掛けられていたドアロックを切断して室内に踏み込んだ。現場は完全な密室で、窓は内側からロックされていた。この状況から西尾は自殺したと考えられていたが、検視の結果、意外なことが明らかになった。彼は右腕を骨折していたのだ。この事件には謎が多かったが、仮にこれが殺人事件だとした場合、容疑者と考えられるのは西尾の死の1時間前に訪問した女性だった。エレベーターに設置された防犯カメラには訪問時の映像はあったが、帰りはなかった。おそらくエレベーターではなく非常階段を使ったものと思われた。西尾は非合法カジノ「ゼウス」の常連客で、カードを専門にしてかなり稼いでいた。女性は事件の数日前からこのカジノに通い詰めており、西尾と話し込む姿が目撃されていたが、事件を境に店に姿を見せなくなった。そして関連は不明だが同時期にバーテンダーのヘンリー・フリーマンも姿を消したのだ。女性は小学校低学年くらいの男児を連れて近くのビジネスホテルに泊まっていたが、宿泊名簿の記載内容はデタラメだった。警視庁は唯一あるエレベーターの防犯カメラ映像を手掛かりにして女性の行方を捜すことになった。

旅先のマカオで知り合った真弓瑠璃と帰国した火田七瀬は空港でただならぬ気配を感じた。そして何者かの殺意を感じ取った彼女は心に掛金を掛けると混雑に紛れてその場を後にした。人の心の中を読むことが出来るテレパスの七瀬は瑠璃が危険な人物ではないことがわかるとしばらく東京で遊ぼうと誘った。ホテルにチェックインすると七瀬は隠れ家としている森の中の一軒家に電話を掛けた。そこに住むのはテレパスの山沢ノリオとテレキネシスのヘンリーだった。七瀬は自分の力を使って国内のカジノで活動資金を稼いでいたが、その力がマークされるようになったためやむなくマカオへ飛んだのだ。二人が無事であることを確認した彼女がひと息ついていると呼び鈴が鳴った。ホテルのスタッフが贈り物を届けに来たのだ。その中には一台の携帯電話が入っており、瑠璃に聞かれないように部屋を出るとすぐに着信音が鳴った。その相手は以前電車の中で会った予知能力者の岩淵了だった。彼は俺に出来ることはあんたに注意を促すことだけだと言い、水族館で働いているあんたの知り合いと連絡を取るべきだとアドバイスした。そしてなるべく一人だけで行動することは控えるべきだと警告した。

屋台的映画館
きかいせんたいぜんかいじゃーざむーびーあかいたたかいおーるせんたいだいしゅうごう
スーパーヒーロープロジェクト(東映=テレビ朝日=東映アニメーション=東映ビデオ=ADKエモーションズ=東映エージエンシー=バンダイ)
配給:東映
製作年:2021年
公開日:2021年2月20日 併映「騎士竜戦隊リュウソウジャー 特別編 メモリー・オブ・ソウルメイツ」「魔進戦隊キラメイジャー THE MOVIE ビー・バップ・ドリーム」
監督:中澤祥次郎
製作:手塚治 西新 高木勝裕 與田尚志 野田孝寛 相原晃 佐藤明宏
企画:金子保之 三輪祐見子 鈴木篤志 加藤和夫 志村章 清水啓司 金木勲
原作:八手三郎
Special Thanks:石ノ森章太郎
脚本:香村純子
音楽:渡辺宙明 大石憲一郎
撮影:上赤寿一
照明:堀直之
美術:岡村匡一
録音:佐藤公章
編集:佐藤連
整音:山口満大
スクリプター:渋谷康子
助監督:茶谷和行
製作担当:石切山義貴 中島嘉隆
ラインプロデューサー:佐々木幸司
選曲:宮葉勝行
音響効果:桑原秀綱
造型:前澤範 前澤まさる 吉川学
キャラクターデザイン:K-SuKe 篠原保
デザイン協力:プレックス
企画協力:企画者104
資料担当:松井大 神内大輝
主題歌:「全力全開!ゼンカイジャー」つるの剛士
音楽プロデュース:本谷侑紀 穴井健太郎 野口智
音楽制作:東映音楽出版 コロムビアミュージックエンタテインメント テレビ朝日ミュージック
音楽協力:ジェニュイン
製作プロダクション:東映テレビ・プロダクション
プロデューサー:白倉伸一郎 武部直美 井上千尋 菅野あゆみ 矢田晃一 深田明宏
アクション監督:福沢博文
出演:駒木根葵汰 川岡大次郎 甲斐まり恵 上野山夢輝 藤田雅明
声の出演:浅沼晋太郎 梶裕貴 宮本侑芽 佐藤拓也 福圓美里
アメリカンビスタ カラー 27分

機械生命体・キカイノイドが住む世界「キカイトピア」を支配する悪の王朝「トジテンド」。彼らはこの世に無数に存在する「並行世界」を機械歯車・トジルギアに閉じ込め征服した。だが最後に残った世界だけは閉じ込めることが出来ずキカイトピアの領土の一部と融合した。それから1ヶ月後、その世界からキカイトピアは消え残されたキカイノイドは人間との共存を試みた。そして互いが心を許し合えた頃、封印を諦めたキカイノイドが侵略を開始したのだった。だがその前に立ちはだかったのは、どんなことでも世界初を成し遂げたい青年・五色田介人と4人のキカイノイド(ジュラン、ガオーン、マジーヌ、ブルーン)から成る機界戦隊ゼンカイジャーだった。彼らは見事なチームワークで今日もトジテンド軍団を蹴散らした。一方、敗北に業を煮やすトジテンドの恐怖の大王・ボッコワウスは逃げ帰ってきたキカイノイド兵のクダックにトジルギアを装着してスーパー悪者ワルドを生み出したのだった。

トジテンド軍団を倒したお祝いに家でピザすき焼きパーティーをすることになった介人はジュランと商店街に食材を買いに出掛けた。介人が八百屋で小銭を支払おうとしたときに財布から何かが転がり落ちた。追い掛けたジュランが拾い上げるが、それは見たことのないセンタイギアだった。ゼンカイジャーは介人の両親が開発した変身銃・ギアトリンガーに歯車型のアイテム・センタイギアをセットして変身するが、そのセンタイギアは介人が部屋の掃除をしていた時に出てきたものだった。それは彼が子供の時に両親からもらったものだが、当時は使い道がわからなかったためそのまま存在すら忘れていたのだ。大切さがわかった今は財布に入れて大事にしていたのだった。

ワルドは秘められた力を使って様々な並行世界から悪者を呼び出した。そして現れたザミーゴ・デルマ、バングレイ、十六夜九衛門、そしてバスコ・タ・ジョロキアとサリーは介人たちを襲いそれそれが持つギアトリンガーとセンタイギアを奪ったのだ。歴代のスーパー戦隊と戦った悪者たちに取り囲まれた介人が何故こんなに酷いことをするのかと問うと、ワルドは俺たちが悪者だからだと答えた。変身する術を失った介人たちに最後の時が刻一刻と迫った。

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クレージー大作戦

  • posted at:2024-09-27
  • written by:砂月(すなつき)
くれーじーだいさくせん
東宝=渡辺プロ
配給:東宝
製作年:1966年
公開日:1966年10月29日 併映「喜劇 駅前競馬」
監督:古澤憲吾
製作:渡辺晋
脚本:笠原良三 池田一朗 田波靖男 坪島孝
撮影:永井仙吉
美術:村木忍
録音:増尾鼎
照明:平野清久
整音:下永尚
音楽:山本直純 萩原哲晶
主題歌:「大作戦マーチ」ハナ肇とクレージーキャッツ
監督助手:出目昌伸
編集:黒岩義民
合成:松田博
現像:東洋現像所
製作担当者:酒井靖史
協賛:伊豆富士見ランド
出演:植木等 ハナ肇 谷啓 野川由美子 犬塚弘
シネマスコープ カラー 100分

砂橋刑務所ではドラムの演奏を得意とする看守の加古井守が楽器を得意とする6人の受刑者を集め、社会復帰した際に楽団に就職出来るように指導を行っていた。トロンボーンはトロこと太平久が、クラリネットは与太クラこと藪越与太郎が、アコーディオンはピー麿こと花見小路抜麿が、電子オルガンはヤロパこと馬場ジョージが、ウッドベースは陣鉄こと陣十郎が担当していた。いつものように練習が始まると調子に乗った加古井が陶酔しながらドラムを叩き始めた。そうなると手が付けられないことを知っている5人は自分たちの雑居房に帰って昼寝でもして時間を過ごそうと考えたのだが、そこにいたのは見知らぬ男だった。石川五郎という受刑者が今日からここに泊まるからよろしく頼むと言うと、ヤロパが新入りの癖に態度がデカすぎるぞと食って掛かった。すると石川はうるせえと一喝し、俺はお前らのようなコソ泥や置き引きなどの類とはわけが違うから一緒の部屋に住まわせてもらうだけありがたく思えと言った。するとそこに現れたのは5人がいないこと気づいて所内を捜し回っていた加古井で、石川が歌とギターが得意だとわかると途端に上機嫌になった。

石川が銀座にある宝石店で強盗を働いて警察にわざと捕まったのには理由があった。東京のあるところには10億円もの現ナマが眠っているらしく、それは日本の暗黒街で頭取と呼ばれるボスがかき集めた悪銭だった。彼はそれをごっそりいただこうを考えていたのだ。だがそれには仲間が必要で、白羽の矢を立てたのが砂橋刑務所にいるトロだった。金庫破りの特技を持っているトロに作業時間を利用して接触するが、彼は5億円の山分け話にも興味を示さなかった。何故なら逃亡生活に疲れ果て刑務所での生活の方が余程気楽だと考えるようになったからだ。それを聞いた石川は悪党から金を巻き上げるのだから立派な社会正義だと説くが、トロは他の奴に頼みなと素っ気なく言った。すると石川は日本一の金庫破りなんて噂だけなんだなと鼻で笑い、頭取の金庫と聞いて怖気づいたんだとがっかりした。プライドを傷つけられたトロは10億円が金庫に仕舞われていることがわかると、俺の腕を見せてやると息巻いた。

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ウィニング・パス

  • posted at:2024-09-24
  • written by:砂月(すなつき)
うぃにんぐぱす
映画「ウィニング・パス」製作委員会(イメージ・サテライト=サクセス・ロード=九州シネマアルチ)
配給:イメージ・サテライト
製作年:2003年
公開日:2004年2月25日
監督:中田新一
エグゼクティブプロデューサー:中橋真紀人
プロデューサー:佐々木文夫 中田新一
キャスティング:吉川威史
原案:三輪勝司
脚本:矢城潤一 原田哲平
撮影:今泉尚亮
照明:白石成一
録音:深田晃
美術:池田大威
VE:高橋善弥
編集:桐畑寛
助監督:山本保博
製作担当:小野山哲史
音楽:千住明
演出助手:中島雄一 渡辺世紀 長尾久美子
演技事務:増田天平
撮影助手:西岡正樹
VEアシスタント:佐々木豊
照明助手:佐々木英二 緑川雅範 濱田博史
録音助手:小宮元 大前亮
装飾:中村聡宏
持道具:木村真由美
編集助手:坂井恵子
ヘアメイク:村中サチエ
衣裳:矢内貴恵
スチール:小島浩
製作主任:田辺智広 梁民柱
製作進行:今津俊英 関戸啓輔
車両:谷博文 原田正人
スタント:佐藤憲
方言指導:足立信彦
車椅子バスケットスーパーバイザー:堀川裕二 真鍋厚毅
主題歌:「僕はひとりじゃない」高橋洋子
出演:松山ケンイチ 堀北真希 佐藤めぐみ 角替和枝 石井めぐみ
アメリカンビスタ カラー 108分

戸畑南高校のバスケットボール部に所属する小林健太は監督のやり方が気に入らずいつも反発ばかりしていた。ある日の試合で、恋人で同級生の太田香織が見に来ていたことから彼はかっこいいところを見せようとスタンドプレーをした。それが監督の逆鱗に触れ、俺の言う通りに出来なければ帰れと言われた。試合後、香織と会った健太は将来の夢を聞かれた。彼女は自分の可能性を試すために卒業後は上京してスタイリストの専門学校に通うつもりだと言うが、そのことを初めて聞いた健太は自分が何も考えていないことに気づいた。その夜、彼は部活を辞めてアルバイトをしたいと家族に打ち明けた。母の智子はそれならばうちの工場を手伝いなさいと勧めるが、健太は金を貯めたいからコンビニやレンタルビデオ店で働きたいと言った。その理由は上京と自分の可能性だが全て香織の話の受け売りだった。何をしたいと決めているわけではないが、二人でなら見知らぬ東京でも何とかやって行けるのではないかと漠然と考えていたのだ。父・正と大ゲンカした健太はバイクで出て行くが、そのバイクも工場を継ぐという約束を条件に買ってもらった物だった。

大雨が降る暗い夜道を疾走するバイク。すると脇道からバックするトラックが出てきた。気づくのが遅れた健太は慌ててハンドルを操作するが間に合わず転倒した。救急車で病院に運ばれた彼は緊急手術を受け一命を取り留めた。意識ははっきりしており見守る智子に悪態をつく程しっかりしていた。翌日、妹の舞は足立山妙見宮へ行き絵馬を奉納して兄が無事に退院出来ることを祈るが、その願いは叶わなかった。健太が足の感覚がないことを訴えると、主治医の林医師は君に自覚しておいて欲しいと言った。林はレントゲン写真を見せながら、胸椎の傷はひと月もすれば治るが損傷を受けた胸椎の神経は今の医学では元通りにすることは出来ないと説明した。下半身が麻痺した状態が続き自力では歩けないうえに自由に排泄すら出来ないことを知った健太は絶望した。機能回復訓練を行えば車椅子で支障なく日常生活を送ることが出来るようになり、三ヶ月で社会復帰することも可能だと林から説明を受けるが、それを聞いても健太の心は晴れなかった。

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